ユタの歴史的研究

伊波普猷




  鹿鹿鹿鹿()
 ()
 ()()()()()()()()調()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()殿()()()()()()()殿()()()()()()()殿()()()()()()()()殿()
 殿()()()()()()()
 ()()()()()()殿()()
 
伊平屋いへやのあむがなしわらべあむがなしいきやし七親島おかけめしやいが

 殿()()()
 ()()()()()()()
 ()()()()()()()()()()()()()
U+2A308206-3
 ()()()()()()()()()()
 
 ()()()
只今拝読し了り大なる刺激を得申候加藤玄智氏等の仲間にて神道談話会と申熱心なる研究者の団体有之此連中に一読させ申度存罷在候内地の神道は承知の如く平田派の学説一代を風靡し之に反して説を為す者を仮容せず候も其原形に於ては御島の風習と相似たる者一二にして止まらず半月来古き人類学会雑誌を集め南島の信仰生活をより/\窺見候て後愈驚くべき共通を発見致候……南島の研究者が古宗教の原形を伺ひ得らるゝは此等の高僧碩徳の少なかりし為と考へ候へばかつは羨しく存申候又本居平田などの大学者の無かりし為と存候

 
 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
おもろねやがりぎや
時とたるまさしや
おふれ よそわてちよわれ
せるむ ねやがりぎや
きやのうち ぬきまるが
時とたるまさしや
ぐすく二ぐすく時とたる
おどん二おどの時とたる
 
おもろとのばらよ
すゑのくちまさしや
()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
 ()()調()()()()
虎の子や虎、犬の児や犬、食与ものくゐわが御主おしゅう内間うちま御鎖おざすど我御主
()()()()調()()()()()
往古之礼、聖上即位、必択吉旦、召群臣於禁中、且聚会国中男女於獄(平等所)而覡巫呪詛而焼灰宇呂武和水而飲焉、中古而来、王已即位、必択吉日、偏召群臣於護国寺、令飲霊社神文之水、且遣使者、往至諸郡諸島、而飲神水於庶民、永守君臣之義、不敢有弐心也。
 ()()()()()()()()()()()
殿西
()()()()()()()()西
 
使※(「門<虫」、第3水準1-93-49)使使
 ()()使()()使()()使()()()()()
 使
聞得大君、此大君は三十三君の最上なり、昔は女性の極位にて御座しゝに大清康熙六年丁未王妃に次ぐ御位に改め玉ふなり。
とあるのを見ても民族的宗教衰微の有様が想像されるのであります。向象賢は同じ年に民族的宗教の附属物なる巫道に向って大打撃を与えています。これは彼の『仕置』の中に、
前々より時之大屋子とて文字の一字も不存者を百姓中より立置、日の吉凶を撰、万事用候得共、此前より唐日本の暦用可申由申達相済候事。
()()()()()便()()
出様来でやうきやものや、伊祖いぞ大主おほぬし御万人おまんちようち頭取かしらどりちゆる者どやゆる、お万人のまぢりだに聞留ききとめれ、ムルチてる池に大蛇おほぢやとて、かぜらぬ、あめらぬ、屋蔵やぐらふきくづち、はる物作もづくりも、根葉ねはからちけば、昨年こぞ今年ことしなてや、首里しゆりをさめならぬ、那覇なはをさめならぬ、御百姓おひやくしやうのまじりかつじにおよで、御願おねげてる御願おねげたかべてるたかべ、肝揃きもそろてゝ、肝揃きもそろげは、時のうらかたも神のみすゞりも、十四五なるわらべ、ぢやえぢきかざて、おたかべのあらば、お祭りのあらば、うにきやらやほこて、又からやほこて、作るづくりも時々に出来できて、御祝事おいわひごとばかり、百果報もゝがほうのあんで、みすゞりのあもの、心ある者や、御主おしゆ加那志がなし御為おだめ御万人おまんちよために、いのちうしやげらば、おややだによ、ひきはらうぢまでもおのそだてめしやいる、おほ事拝ごとをがで、高札たかふだしるち、道側みちばたに立てゝ、道々みち/\おきゆん、心ある者や、心づくものや、肝揃きもそろて拝め、肝留きもとめて拝め、高札よ/\立てやうれ/\
()
たう/\わらべ、まつどきなたん、果報かほ時のなたん、いそのぼれ、御祭おまつりよすらに
といって孝女を祭壇に坐らせ、さて、
今日けふのよかる日に、今日けふのまさる日に、我のとき我の物知りの御祭りよしゆものおたかべよしゆもの、このわらべ得て誇れ、このわらべて誇れ、うんちやらや又からや、風のわざするな、雨のわざするな、あゝたうと/\
と唱えると蛇が口から火を吐きつつ出て来て、この犠牲を受取ろうとするその一刹那せつなに天から神降りて来て孝女を救うこの奇蹟を見て、頭取がびっくりして、
あゝ天道てんとうちかさ、神もあるものよ/\
と叫ぶと、時之大屋子が、
あゝ天道も近さ、ときもあるものだやべる

 ()()()()()
 当春久高知念へ祭礼事に付、国司被参筈にて候故愚意了簡之所及申入候。
使
一知念城内僅に三十間不足狭所に苫かけ桟敷七八間為作産、四五日被致滞留候儀は用心不足と存候、万一火出来候はゞ、女性共は可遁方無御座念遣存候事。
 
 西()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()
()()()()()()()()()()()()()()()()()殿()殿()()()()()()
 ()()()()
 頃日御籤御占方被仰付儀共御座候処、
 使
一御初地入之儀、常式に而候得者、弥此節御執行被遊可然奉存候得共、御賢慮之通、冠船御用意付而は、諸士百姓江段々出物等被仰付置、折角其用意仕事候且又勅使御滞在中にも野菜肴種々申付候、上七八ヶ月に及、家内を離、農業不仕候故、兼而より百姓有付貯物等無之候而不叶最中、其差引被仰付時節候得者、少迚も百姓手障を費、農業之滞有之儀、題目冠船御用意之方支窮に而候、封王使来々年御申請之事候得共、不図来年御渡海之儀も不相知候故、諸事其手当仕事候処、究竟成時節差当、百姓之痛罷成候儀幾重にも御断被仰上可然儀と奉存候、
一御初地入之儀、
 使
調使使調
 ()()()()()()調()()()()()

()()()()西()()()()()()
時よた之儀、前々より堅禁止申渡置事候処、速々緩に成行、就中頃日差立候方もよたに被訛、神信仰にて色祭奠執行、又は田舎江も差越、段々神事致貪着候由相聞得候、有来候神社嶽之参詣を格別に候得共、不謂虚説に惑ひ、神社抔と申致信心候儀、国家之妨甚以不可然事候条、右之断然と可相止候、依之横目中にも見聞申付、若違背之者於有之は、時よたは勿論夫れを用候方も不依貴賤、吟味之上重科にも可及候条、此旨支配中不洩可申渡者也、
四月廿五日                評定所
御物奉行申口
 ()()()()()()()()()()()()
 
使※(「埒のつくり+虎」、第3水準1-91-48)使※(「埒のつくり+虎」、第3水準1-91-48)使※(「埒のつくり+虎」、第3水準1-91-48)※(「埒のつくり+虎」、第3水準1-91-48)
 ()()()()()便()()()()
 ()()()()
 ()()






   20001211101
 
   197550

   1913231120
5-86


2014410

http://www.aozora.gr.jp/







 W3C  XHTML1.1 

JIS X 0213

JIS X 0213-


「麥+比」、U+2A308    206-3


●図書カード