ことばのうみのおくがき

大槻文彦




稿
西

西西西※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)調西西西西穿
西※(「倏」の「犬」に代えて「火」、第4水準2-1-57)U+24360-20西Patron.
稿
稿稿※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)稿
西稿稿稿
※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)稿稿稿稿※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)稿

稿※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)稿調※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)調※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)
稿稿※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)廿稿
※(「にんべん+擔のつくり」、第3水準1-14-44)稿
稿
西
稿 

この文、もと、稿本の奧に書きつけおけるおのれがわたくし物にて、人に示さむとてのものならず、十七年があひだの痕、忘れやしぬらむ、後の思ひでにやせむ、とて筆立で[#「筆立で」はママ]しつるものなるが、事實を思ひいづるにしたがひて、はかなき述懷も浮びいづるがまに/\、ゆくりなくも、いやがうへに書いつけもてゆけるはて/\の、かうもくだ/\しうはなりつるなり。さて、本書刊行の成れるに及びて、跋文なし、人に頼まむ暇はなし、よし/\、この文を添へもし削りもして、その要とある所を摘みて跋に代へむ、など思ひはかりたりしに、今は、日に/\刊行の完結を迫られて、改むべき暇さへ請ひがたくなりたれば、已むことを得ずして、末に年月を加へて、淨書もえせずして、全文をそのまゝに活字に物することゝはなりにたり。さればこの文を讀むことあらむ人は、たゞその心して讀み給へかし、もし、さる事の心をも思ひはからず、打ちつけに讀み取りて、「たゞ一部の書を作り成し得たればとて、世に事々しき繰言もする人哉、心のそこひこそ見ゆれ、」などあながちに我をおとしめ言はむ人もあらば、そは、丈夫を見ること淺き哉、と言はむ。たゞ、かへす/″\も、ゆくりなき筆のすさびと見てほゝかし給へや。
[#改ページ]
續古今集序
いにしへのことをも、筆の跡にあらはし、行きてみぬ境をも、宿ながら知るは、たゞこの道なり。しかのみならず、花は木ごとにさきて、つひに心の山をかざり、露は草の葉よりつもりて、言葉の海となる。しかはあれど、難波江のあまの藻汐は、汲めどもたゆることなく、筑波山の松のつま木は、拾へどもなほしげし。
同、賀

敷島ややまと言葉の海にして拾ひし玉はみがかれにけり  後京極


There is nothing so well done, but may be mended.





底本:「言海」大槻文彦
   第一册(お以上 ) 1889(明治22)年5月15日出版
   第二册(自か至さ) 1889(明治22)年10月31日出版
   第三册(自し至ち) 1890(明治23)年5月31日出版
   第四册(つ以下 ) 1891(明治24)年4月22日出版
※近代デジタルライブラリー(http://kindai.ndl.go.jp/)で公開されている当該書籍画像に基づいて、作業しました。
※変体仮名は普通仮名にあらためました。
※「編輯」と「編緝」の混在は、底本通りです。
入力:kamille
校正:多羅尾伴内
2004年12月10日作成
2013年10月9日修正
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「執/れんが」、U+24360    二-20


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