桜花を詠める句

(古今女流俳句の比較)

杉田久女




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

青丹よし 寧楽の都はさく花のにほふがごとく今さかりなり
 
 麿
 
 


  
  
  
  


 
 
 
 
 


  


 


  


 



  


 


  
  


 


  
  


 


  


 


  
  


 

花疲れたうべともなき夕餉かな  八千女
窓下に座りくづれて花疲れ  喜美子
 花疲れなどいう題は、享楽的な元禄の女性にありそうでいて案外近代女流のものらしい。ひねもすの刺激と歓楽につかれて花衣もぬぎあえず、夕餉さえたうべたくもなく窓下に座りくずれて、尚もゆめの名残を追想しているかの如き、夕ぐれの中のほお白いかおばせ。


  


 
 


  


 
 

夜桜を見てきて雨となりにけり  三千女
欄干に夜ちる花の立ち姿  羽紅
 姿


  
  
  
  


 


  
  


 


  
  
  


 
 


  
  


 


  
  
  


 使麿
 


  
  


 


  


 ()


  


 


  
  


 


  
  
  


 


  
  


 


  
  


 姿


  


 


  
  


 


  
  
  
 
  


 
 


  
  
  



 






   2003156101
 
   19898
 
   193274

noriko saito
2006327

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