スミトラ物語

豊島与志雄




 むかし、インドのある町に、時々、飴うりの爺さんが出てきまして、子供たちにおもしろい話をしてきかせて、うまいまつ白な飴をうつてくれました。大きな大黒帽をかぶり、黒い衣をき、白いながいひげをはやしてゐて、どこからかやつてきてはまたどこかへ行つてしまひます。どこのどうした人かわかりませんが、みんなから、スミトラ爺さんとよばれてゐました。その白い飴がたいへんうまく、その話がたいへんおもしろいので、子供たちにとつては、スミトラ爺さんがやつてくるのがたのしみでした。
 白い飴のはうは、皆さんに差上げることができませんけれど、そのおもしろい話のはうを、あらましおつたへしませう。

一 手品使になる話

 
 使
 
 
 使使

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二 聖者になる話

 使使
 
 
 
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三 黒い船の話

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四 島のお客になる話

 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
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五 魔の洞穴の話

 
 
 
 

 
 
 
 
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六 黒船堂の話

 
 
 
 

 

 
 
 
 
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 使
 
 
 

 
 
 
     

 





底本:「日本児童文学大系 第十六巻」ほるぷ出版
   1977(昭和52)年11月20日初刷発行
底本の親本:「ハボンスの手品」桜井書店
   1941(昭和16)年11月
初出:「幼年倶楽部」講談社
   1934(昭和9)年9月〜1935(昭和10)年2月
入力:菅野朋子
校正:門田裕志
2012年5月7日作成
2012年12月19日修正
青空文庫作成ファイル:
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