通俗講義 霊魂不滅論

井上円了






 退()()()()()()
 
 

明治三十二年二月一日
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霊魂不滅論


第一回 発端

 西()()()()()()()()()()()()()退()()()()()()()()()()
 

第二回 死後音信不通のこと

 便便便()()()()()()()()
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第三回 霊魂は雲煙のごとく消散すること

 ()()西
 
 
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第四回 人の死は灯火の滅するがごときこと

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 鹿()()()西

第五回 霊魂の有無は知るべからざること

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 宿
 

第六回 俗物連の霊魂論は五カ条に帰すること

 以上、数回を重ねて述べたるところは、俗物連中の「盲人蛇におじず」的の論法をもって、死後の世界を否定し、霊魂の滅亡を主唱する要点を挙げて、一とおりの弁駁べんばくを試みたるつもりであります。今、その点を一括して示さば、
第一は、死後、亡者よりなんらの音信なきこと。
第二は、人の死するは、夜に入りて眠りに就くがごとく不覚無識となること。
第三は、霊魂は雲のごとく散じ煙のごとく消すべきこと。
第四は、人の死は灯火の滅するがごとくなること。
第五は、霊魂の有無は人力をもって知るべからざること。
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第一は、霊魂は不滅なりやいなや。
第二は、もし不滅とすれば、地獄極楽のごとき苦楽の両界存すべきやいなや。
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第七回 俗物論と唯物論との別

 
 
第一に、甲(俗物論)は不学無識の俗物連の唱うる霊魂滅亡論にして、乙(唯物論)は多少の知識学問を有する学者の唱うる無心論なるの別あり。
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第八回 唯物論の根拠とする三大則

 
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第九回 物質中に精神を現ずべき理を具すること

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第一〇回 精神は原始の物質中に存すること

 調調()()
     ┌無機
原始的物質┤      ┌無感(植物)
     └有機(生物)┤  ┌無知(動物)
            └有感┤
               └有知(人類)
 
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第一一回 物質と精神とは判別し難きこと

 
 
 

第一二回 精神は勢力進化の一状態たること

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第一三回 世界は活物霊体なること

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第一四回 精神海上に物質を現ずること

 
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 西西西()
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第一五回 唯心説の妙旨を玩味すること

 西()()
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 かくのごとく、我人の有する一心は奇々妙々にして、その中より一切の世間を現出するゆえに、『華厳経けごんぎょう』と申す経文の中に、左のとおり説きてあります。
 心はたくみなる画師のごとく、種々の五陰を造る。一切世界中、法として造らざるはなし。
 また、『羽翼原人論うよくげんにんろく』の序に、真如一心の本性広大にして、応用自在なることを形容して申すには、
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西西

第一六回 因果の規則によりて霊魂不滅を知ること

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第一七回 死後精神の復活あること

 寿
 退
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第一八回 死はなお大眠のごときこと

 ()()()宿()()()()()()
 

第一九回 精神の力よく肉体の組織を造り出すこと

 ()()()()退
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第二〇回 精神的原因によりて生死輪廻すること

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 ()()()()
 ()()()()()()西

第二一回 因果に善悪の別を生ずること

 ()()退退退退()
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第二二回 人間は空想を免れ難きこと

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 寿()

第二三回 世界の道理は人知をもって窮め尽くし難きこと

 
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第二四回 人の理性に満足を与うるの必要なること

 
 
 ()()()()()()()()西()()

第二五回 理想の力によらざれば霊魂問題を究め難きこと

 ()()西
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第二六回 多苦多患の人に満足を与うるは霊魂不死説にあること

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第二七回 人に得意のときと失意のときとあること

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第二八回 霊魂不滅説の人心を強くすること

 
 ()()寿寿
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第二九回 霊魂不滅説の良心に満足を与うること

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 寿()()()()()()()()

第三〇回 帰結

 ()()西()()
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 かく申すと禅宗めきておりますけれども、人生五十年の旅路の鬱散うっさんには、かかる人生観、世界観の必要を感じ、相対的世界にありてすらも、かくのごとき愉快ある以上は、絶対的世界すなわち真正の理想世界の愉快はいかばかりならんかと、推して想像することができます。あなかしこ。
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『霊魂不滅論』付録



霊魂集説


第一 神道の部
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 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()※(「音+欠」、第3水準1-86-32)()穿()()()()()()
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()()()()()()()()※(「鹿/(鹿+鹿)」、第3水準1-94-76)()()()()()()
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第二 儒道の部 雑書

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※(「厂+萬」、第3水準1-14-84)
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※(「りっしんべん+夢」の「夕」に代えて「目」、第4水準2-12-81)※(「りっしんべん+夢」の「夕」に代えて「目」、第4水準2-12-81)便便
()()()()()()※(「りっしんべん+夢」の「夕」に代えて「目」、第4水準2-12-81)()()()()()()()()()()()()()()()()()

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寿寿※(「やまいだれ+(夾/土)」、第3水準1-88-54)
()()()()寿寿※(「やまいだれ+(夾/土)」、第3水準1-88-54)()()()()()()()()()()()()

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第三 仏教の部

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※(「鹿/(鹿+鹿)」、第3水準1-94-76)※(「鹿/(鹿+鹿)」、第3水準1-94-76)
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※(「坐+りっとう」、第3水準1-14-62)
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()()()()()()()()()()()()※(「君/れんが」、第4水準2-79-75)()()()()


 






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   189932427
   19063910115
 
 


使
 189932427

Juki
201743

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