荷風戰後日歴 第一

永井荷風





廿

 

廿稿()()()西稿
 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 

稿
 

()()
 


 


 


 


 


 


 

()()()
 


 


 


 


 

()
 


 


 


 

廿


 

廿

()西
 

廿


 

廿

便※(「日+甫」、第3水準1-85-29) Les Parents Terribles 
 

廿


 

廿

()
 

廿

()()※(「日+甫」、第3水準1-85-29)廿稿
 

廿


 

廿


 


 


 


 

沿
 


 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)尿
 


 


 


 


 


 

()11-6
 


 


 


 


 


 


西穿
※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)

 


 

稿
 

谿
 

廿

()()
 

廿


 

廿

()()
 

廿


 

廿


生田葵山の事
宿西※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)宿
 

廿


 

廿


 

廿

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


 

便
 


 

()()
 


 


 

滿
 


 

稿
 


 


御稿爲永春水(中略)早速拜讀仕候。春水と其作品とに就きては江戸文學專攻家を以て任じ居候人々も一向問題に致さず、何やら賤しむべき作家の如く見られ居候處、玉稿に依りて大に其眞價を認められ候事、第一に春水自身地下に感泣候事と存じ申候。人の尻馬に乘りてかれこれ申すやうな人のみ多き折から、玉稿はひとしほ嬉しく拜讀仕候事に御座候。恕軒學海の兩翁が春水を認められ居候事、さすがと存候が、それにつきて思出し候は菊池三溪も亦梅暦を愛讀致され候ものゝ如く、その一節を漢譯候もの有之、同翁の著譯準綺語にそれも加へられ居候に、同書刊行に際し校訂者佐伯篁溪氏下らぬ遠慮よりして、その章を取除き遂に活字にならずにしまひ候。其原稿は先年佐伯氏方にて一見、多分無事に存し居り申すべく何かの機會に世に出したきものと存じ申候。なほ坪内博士の小説神髓は小生まだ讀むに及ばず候へども其内には馬琴を貶し春水を稱せられ居候ことも有之には無之や。小生など春水を讀む資格を缺き居候者に候へども、京傳より更に後れて文筆生活に入り天保の惡しき時代に行逢ひ候事氣の毒なる事、京傳などにしてもあまりに弱氣にて作家としての矜恃を持つに及ばず候ひし事を遺憾と致し居候が、春水に對して一層その感を深く致申候。但しそれだけに又玉稿によりてそのよさの力説せられ候事を喜ばざるを得ず候。猶々些事に候へども種彦の祿高は寛政重修諸家譜にて判然候べく、不日いづこかにて一覽の上御報告に及び申すべく候(以下略)
 


 


 


 


 


 

使便
 


 


 

便
 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


葛飾に住みて間もなし梅の花
紅梅にまじりて竹と柳かな
鶯や借家の庭のほうれん草
 

廿


 

廿

使
 

廿


 

廿


 

廿


インキ 一合 金八圓
状袋  一枚 十錢ヅヽ
洗面器 一個 五拾圓
 

 Les Parents Terribles 
 


 

()
 


 


 

便西※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 


正四位勳五等永井君墓志
永阪周撰并書
西廿廿廿廿
 


○噂のきゝがき

 


 


 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 

稿()稿
 


 


 


 

()()
 

宿
 

西調
 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


出汐まつ舟の灯や春の雨  凌霜
佗住や足袋干すほどの春日影  凌霜
 

廿


 

廿


隱れ住む菅野の里は松多し來て君もきけ風のしらべを
朝夕に松風ばかり吹く里は人のたよりも絶えて久しき
夜ふけても調はやまぬ松の聲都のたより時にきかせよ
みだれ行く世のゆくすゑは松風の騷ぐ音にもおもひ知られて
松風のさわぎも止まぬ或宵は浪路さすらふ夢も見るかな
 

廿

西稿
 

廿


蠶豆の花もいつしか實となりぬ麥秋ちかき夕ぐれの風
いくまがり松の木かげの垣根道もどるわが家を人に問ひけり
小雨ふる芽出しもみぢの庭をみてわれにもあらず歌よみにけり
雨ふれば小米ざくらや雪柳いちごの白き花さへもよし
うぐひすも心して鳴けあかつきは短きゆめの名殘をしめば
松多きいけ垣つゞき花かをる菅野は實にもうつくしき里
傘さゝで人やたづねむ雨の日も松かげ深き小道あゆめば
 

廿

使西稿
 

廿


 

廿

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 

廿


行春や小米ざくらに雨すこし  荷風
牡丹散つてまた雨をきく庵かな  同
 

廿

※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 


 


 


 


 


 

稿
 


 


 

()()()()()()()
 

宿()
 

()()
日は長くさかりの花も牡丹かな
世のさまも知らぬ顏なる牡丹かな
戰ひに國おとろへて牡丹かな
 

※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 


 


 


 

※(「言+闌」、第4水準2-88-83)()()()西
 


※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)卵   一個  大四圓貳拾錢 小四圓也
一葡萄糖糟 百匁  四拾五圓也
一梅干   百匁  拾圓也
辣韮らつきよう   百匁  拾圓也
一蕪    大たば 拾圓也
一人參   大たば 拾五圓也
一牛乳   一合  貳圓五拾錢也
一牛肉   百匁  四拾圓也
 

稿使
 

※(二の字点、1-2-22)
 

()()()
 


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

便
 

廿


 

廿

西
 

廿

()()
 

廿


 


 

沿沿
 


 


 


 


 


 

※(「言+闌」、第4水準2-88-83)
 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


 


 


 


 


 


 

※(二の字点、1-2-22)※(二の字点、1-2-22)※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)
 


 


 


 

廿
 


 


 

廿


 

廿

滿
 

廿

※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)
 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

西
 

廿


 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


 

※(二の字点、1-2-22)
 


 


 


 


 


 

※(「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25)
 


 


 


 

※(二の字点、1-2-22)退
 


 


 

退
 


 


 


 


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

便
 

廿

滿槿
白米一升   金參拾五圓也
大豆一升   金拾五圓也
小麥一貫目  金八拾五圓也
蕎麥粉一貫目 金六拾圓也
牛肉百匁   金拾五圓也
馬鈴薯一俵  金百圓也
蜂蜜一升   金貳百圓也
 

廿


 

廿

()
 

廿


 


 


 


 

※(二の字点、1-2-22)
 

稿綿稿
 


 

※(二の字点、1-2-22)
 


 


 


 


 


 


 

()()()()
 


 


 


 


 


 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

使
 

廿


 


 


 

稿
 


 


 


 


 


 


 


 


 

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 


 


 

U+584F55-12
 


 


 


 


 


 

()()※(二の字点、1-2-22)
 


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

西
 

廿


 

廿


 

廿


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 

滿
 

沿
 


 


 


 


 


 

稿
 


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

宿※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

廿


 

()()()()姿
 

西
 
 
 


 


 


 

※(二の字点、1-2-22)※(「片+總のつくり」、第3水準1-87-68)
 


 

滿
 


 

※(二の字点、1-2-22)稿
 


 

稿稿
 

沿※(「土へん+龍」、第3水準1-15-69)
 


 

西
 


 


 

Prof. Dr. Paul Englisch, Histoire de l'Erotisme en Europe, Adaptation fran※(セディラ付きC小文字)aise par Jacques Goroil.
 


 


 

※(二の字点、1-2-22)
 


 

廿

稿
 

廿


 

廿


 

廿

※(「筑」の「凡」に代えて「卩」、第3水準1-89-60)
 

廿


 

廿


 

廿


 

廿

※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 

廿


 


 


 

※(二の字点、1-2-22)
 


 


 


 

沿
 

稿
 


 

西
 

西
 

西
 


 

西
 


 


Charles Sarolea: Ce que j'ai vu en Russie Sovi※(アキュートアクセント付きE小文字)tique.
Max Eastman: Depuis la mort de L※(アキュートアクセント付きE小文字)nine.(Paris 1925)
 

西
 


 

西
 

西
 

稿
 

廿


 

廿

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 

廿

西※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
ハム 五十匁 金四拾圓
牛肉 五十匁 金三十五圓
鳥肉 五十匁 金四十圓
玉子 一ツ  金八圓
 

廿

西
 

廿


 

廿

西
 

廿

西
 

廿

西
 

廿

※(「日+甫」、第3水準1-85-29)
 

西西※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)
 

西





底本:「葛飾こよみ」毎日新聞社
   1956(昭和31)年8月25日初版発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。
※「十二月廿九日」の行には、底本では行頭空きがありません。
入力:H.YAM
校正:米田
2012年10月4日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。







 W3C  XHTML1.1 



JIS X 0213



JIS X 0213-


「纔」の「口」に代えて「免−(危−厄」)−儿」    11-6
「土へん+豈」、U+584F    55-12


●図書カード