山の驛

櫻間中庸




汽車がきてます山の驛
驛長さんと機關手と
お話してます立つたまゝ
生れたお國のことなどを

馬もきてます馬車の馬
プラツトホームは山つづき
月見草など咲いてゐて
虫がこもつて鳴いてます

まもなく出るでせうあの汽車は
時計をみてます驛長さん
空をみながら機關手は
機關車の方へ歩きます

雲が近くてこの驛は
汽笛の音がふくれます
トンネルからきたあの汽車は
またトンネルに入るでせう





 稿
   193611728
Y.S.

2011927

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