文明史上の一新紀元

大隈重信




平和論の起るや久し

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二回の万国平和会議

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この惨害を如何せん乎

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民族的国家の勃興と今回の大乱

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平和主義か帝国主義か

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まさにこれ全人類覚醒すべきの好機

 ここに於てか、吾人ごじんはこの戦争の惨害を目撃し生ける教訓を有する全人類に向って、大仕掛なる平和運動を起すべき好機会に到達したと信じている。最近の報道に依れば、英仏露三国が協約を決定し、三国の同意するに非ずんば講和条約に調印せずという相談を為し、以て持久戦を為さんとする態度を示した様だが、この戦争にして長引けば長引くほど、戦争の弊害に要する生ける教訓が増加する事と思う。米国大統領は早くすでに仲裁の任に当るべき申出を為し、今また世界の平和のために祈祷せよという告文を全国に発し、米国議会に於ては戦争の終るを待ち、ただちに第三回平和会議をワシントンに召集せんとする議論も有る様である。我輩は米人の平和に恋々たるを徳とし、相携えて一日も早く全世界をこの戦争の惨禍中より救い出し、人道の大義に則って全人類が精神的及び物質的文明の開発を共にするの日の速やかならん事を切望するものである。





底本:「大隈重信演説談話集」岩波文庫、岩波書店
   2016(平成28)年3月16日第1刷発行
底本の親本:「大隈侯論文集 世界大戰以來」大觀社
   1919(大正8)年6月28日発行
初出:「新日本 第四巻第一二号」冨山房
   1914(大正4)年10月
※底本巻末の編者による語注は省略しました。
※本文冒頭の編者による解題は省略しました。
入力:フクポー
校正:門田裕志
2017年11月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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