初心者でも図解で分かる! VBEの基本的な使い方とVBAプログラムの基礎文法Excelマクロ/VBAで始める業務自動化プログラミング入門(2)(1/4 ページ)

プログラミング初心者を対象にExcelマクロ/VBAを使った業務自動化プログラムの作り方を一から解説します。今回は、VBAのオブジェクト、プロパティ、メソッド、関数、算術演算子、コメント、VBEの画面構成や使い方などについて【Windows 10、Excel 2016に対応】。

» 2016年07月07日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]

全ては基本を理解するところから


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VBA


 VBA

 ExcelVBA

オブジェクトの値を取得する場合の書き方

Range("{オブジェクトの名前}").{オブジェクトのプロパティ名


Range("A1").Value
例:「A1」セルの内容を取得

※「Range」とはセルの選択の際に使用するオブジェクトを指す。

オブジェクトの値を設定する書き方

Range("{オブジェクトの名前}").{オブジェクトのプロパティ名}={


Range("A1").Value=10
例:「A1」セルの内容を「10」に設定する

※「=」は「代入演算子」といい、「=」の右にある値を「=」の左側にある変数やプロパティに代入する(入れる)ことができる。

オブジェクトの動作を指示する書き方

Range("{オブジェクトの名前}").{動作名


Range("A1").Select
例:「A1」セルを選択する

Select

 

VBA


 

 Excel1
表1 セルのプロパティ
プロパティ名 概要
Value セルに値を設定したり、セルの値を取得したりする
Row セルの行番号(縦軸で上から下に1、2、3……)を表す
Column セルの列番号(横軸で左から右に1、2、3……)を表す

 では、そのプロパティの値を取得するには、どうすればいいのだろうか。

プロパティの値を取得

 例えば「A1セルの内容を取得する」には下記のように書く。

Dim {値を入れる器} As Integer
{値を入れる器} = Range("A1").Value

 Range("A1")A1ValueA1

Dim

 


 A1
Range("A1").Value="薬師寺"

 Range("A1")A1Value=使""A1"

 

VBA


 

 2
表2 セルのメソッド
メソッド名 概要
Select ワークシートの中のセルの選択を表す
Delete 対象セルを削除
Insert 対象セルに同サイズの空白セルを挿入

オブジェクトにメソッドを指定してみよう

 例えば「A1セルを選択せよ」という命令を与えるには、下記のように書く。

Range("A1").Select

 Range("A1")Select


 使

 A2A5
Range("A2:A5").Sort Key1:=Range("A2")

 Range("A2:A5")はA2〜A5の範囲を表すセルを表すオブジェクト、Sortは「並べ替え」を行うメソッドだ。「Key1」はソートの基準となるキーを指定するという意味の「パラメータ」で、「Range("A2")」が「引数」である。「:=」でパラメータに対して引数を指定することになる。上記プログラムは、「キーにはセルの「A2」を指定してA2〜A5の範囲セルを並べ替える」ことを意味する。

 実行すると、A2〜A5の数値が昇順でソートされる(図1)。

図1 昇順でソートされた

※Sort(データの並べ替え)については別の回で詳説する。

複数の引数を指定して命令を実行する

 さらに、複数の引数を指定することも可能だ。

WorkSheets.Add(Before,After,Count,Type)
引数を4つ持つ「Addメソッド」構文の例

 Before1After2Count3Type4BeforeAfter

 4
WorkSheets.Add After:=WorkSheets("住所録"),Count:=4

 After:=WorkSheets("")2Count:=43

 使,:=TIPS使Call
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