小型ボードコンピュータTech Basics/Catalog

IoTでデータを収集したり、電子/機械工作などでセンサーやメカを制御するために利用できる小型ボードコンピュータの一覧をまとめておく。

» 2016年02月24日 05時00分 公開
[打越浩幸デジタルアドバンテージ]
Tech Basics/Catalog
Windows Server Insider

 

「Tech Basics/Catalog」のインデックス



 IoT使PC

 稿


Raspberry Pi

Arduino

mbed

Intel GalileoEdison

BeagleBone

Raspberry Pi


 Raspberry PiRaspberry Pi Foundation2012IoT使
Raspberry Pi 2 Model B Raspberry Pi 2 Model B
これはRaspberry Piシリーズの中では一番高機能なRaspberry Pi 2 Model B。HDMIとイーサネットを装備しており、GUIのLinuxデスクトップ環境やWindows 10 IoT Coreを実行できる。


 PC使x86CPUARMCPU

 Raspberry PiUSBLinuxGUIOSCPU
項目 内容
名称 Raspberry Pi
開発元 ラズベリー Foundation
モデル(バリエーション) ・Raspberry Pi 1/Raspberry Pi 2/Raspberry Pi Zero
・備えているインタフェースなどの違いによって、Model A/A+/B/B+などのバリエーションがある
CPUコアアーキテクチャ ARM1176(ARMv6)/ARM Cortex-A7
SoC Broadcom BCM2835/BCM2836
音声/映像インタフェース Broadcom VideoCore IV GPU/HDMI/15ピンMIPIカメラインタフェースなど
メインメモリ(RAM) 256MB/512MB/1GB(モデル依存)
周辺インタフェース USB/イーサネット/デジタルI/O/アナログI/O/シリアルインタフェースなど
ストレージ SDカードで増設可能
Raspberry Piの仕様概要
細部はモデルごとに異なる。


 Raspberry PiGUIOSLinuxRaspbian OSLinuxWindows IoTOSWindows 10 IoT CoreIoT

Arduino


 ArduinoAtmelAVR2005
Arduinoの製品例 Arduino
ArduinoArduino UnoArduino Micro使Arduino Uno


 ArduinoArduinoArduino

 Arduino使Atmel AVRAVR8bitCPUx86ARM32bit CPUArduino Uno32KBRAM2KB
項目 内容
名称 Arduino
開発元 米Arduino LLC(ソフトウェア開発・コミュニティ運営)
伊Arduino Srl(ハードウェア設計・製造・販売)
モデル(バリエーション) ・Arduino Uno/Pro/Nano/Micro/Mega/Due/Yunなどをはじめとして多数あり
・Arduinoはオープン仕様なので、Arduino SRL以外からも多数の互換製品が販売されている
CPU ATmega32/ATmega168/ATmega2560/ARM Cortex-Mなど
メインメモリ(RAM) 8K〜64KB程度(モデル依存)
プログラムメモリ(フラッシュメモリ) 8K〜256KB程度(モデル依存)
周辺インタフェース USB/イーサネット/デジタルI/O/アナログI/O/シリアルインタフェースなど
拡張機能 Arduinoシールドによる拡張ボードを増設可能
Arduinoの仕様概要
細部はモデルごとに異なる。

 Arduinoのボード上面には、通常、機能拡張用のピンソケットが用意されている(Arduino NanoやArduino Microのような小型のものを除く)。ここには「Arduinoシールド」と呼ばれる拡張ボードを(必要なら何段も重ねて)挿すことができる。シールドの例を次に示しておく。

Arduinoシールドの例 Arduino
MicroSD使ArduinoArduino


 ArduinoIDE使IDEUSBArduino

 Raspberry PiArduinoGUIArduino

Arduino LLC  Arduino Srl
ArduinoArduino LLCArduino Srl2Arduino1IDEArduino

mbed

 「mbed(エンベッド)」は、ARMアーキテクチャのシステムの普及・啓蒙のために、ARM社が推進するプロジェクト。組み込み機器向けの低消費電力シリーズのマイクロコントローラーであるARM Cortex-Mシリーズを使った小型ボードコンピュータ(高速プロトタイピングボード)と、その開発環境から構成される。

STMのmbedボード「STM32F446RE」 mbed互換ボードの例
Arduinoシールド用の拡張コネクタを装備したmbed互換ボード、STM社のSTM32 Nucleo-64(STM32F446RE)。

 mbed対応ボードとしては、当初はNXPセミコンダクターズ社が製造するARMアーテクチャのマイクロコントローラー、LPCシリーズを使ったボードしかなかった。だが、現在ではNXP以外のARMプロセッサを使った製品も多く提供されている。

項目 内容
名称 mbed
開発元 ARM mbed
モデル(バリエーション) ・mbedに準拠した製品は、ARM/Atmel/Freescale/NXP/Renesas/STM/SeeedStudio/Silicon Labsなど、各社から提供されている。ARM mbedサイトの platforms 参照
CPU NXP LPCシリーズ/ARM Cortex-Mシリーズなど
メインメモリ(RAM) 4K〜256KB程度(モデル依存)
プログラムメモリ(フラッシュメモリ) 16K〜512KB程度(モデル依存)
周辺インタフェース USB/イーサネット/デジタルI/O/アナログI/O/シリアルインタフェースなど
拡張機能 Arduinoシールドによる拡張ボードを増設可能なものが多い
mbedの仕様概要
細部はモデルごとに異なる。


 mbedIDE便

Intel GalileoEdison


 Intel GalileoIntel EdisonIntelIntel QuarkAtomIntelx86Windows PCx86ARM
Intel EdisonとArduino接続用キット Intel EdisonとArduino接続用キット
左下に見える小さいボード部分がIntel Edisonの本体。切手サイズで非常に小さい。プログラミングしたり、周辺機器を拡張したりする場合は、このようにArduinoシールド互換の拡張ボードにセットして利用する。

項目 内容
名称 Intel Galileo/Intel Galileo Gen2
Intel Edison
開発元 Intel
CPU/MCU ・Intel Quark SoC X1000/Intel Atom
メインメモリ(RAM) ・256MB(Galileo)/1GB(Edison)
周辺インタフェース USB/イーサネット/デジタルI/O/アナログI/O/シリアルインタフェース/Wi-Fi/Bluetoothなど
拡張機能 Arduinoシールドによる拡張ボードを増設可能
Intel Galileo/Edisonの仕様概要
細部はモデルごとに異なる。


 Intel Edison使 Edison  For Arduino使Arduino便

BeagleBone


 BeagleBoneBeagleBoard.org FoundationTIBeagleBone Black
Element14のBeagleBone Black Element14のBeagleBone Black
Element14製のBeagleBone Black互換ボード。あらかじめLinuxがインストールされており、購入後、PCに接続してすぐに使える。

 HDMI出力を持っているので、ディスプレイを接続して主にLinuxなどを稼働させることが多い。主な仕様を次に示しておく。

項目 内容
名称 BeagleBone Black
開発元 BeagleBoard.org Foundation
その他のモデル(バリエーション) ・BeagleBoard/BeagleBoard-xM/BeagleBone White/BeagleBone Black/BeagleBoard-X15/BeagleBone Greenなど
・仕様はオープンなので、幾つかのメーカーから製品が販売されている
CPUコアアーキテクチャ TI Sitara AM3358(ARM Cortex-A8)
メインメモリ(RAM) 512MB
プログラムメモリ(フラッシュメモリ) 4GB
周辺インタフェース USB/HDMI/イーサネット/デジタルI/O/アナログI/O/シリアルインタフェースなど
ストレージ microSDカードで増設可能
BeagleBone Blackの仕様概要

 BeagleBone Blackでは、内蔵のフラッシュメモリにLinuxがインストール済みのため、パワーオンですぐにLinuxが使える。ただし、この拡張バスはArduinoのシールドやRaspberry Piの拡張バスとは互換性はないので、何らかのデバイスを接続したい場合は自分で回路を組む必要がある。

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