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テレビ辛口研究所
「これが円谷の本気!?」ローカル局限定のウルトラパロディー『ウルトラゾーン』が熱い!!
2011/12/01 08:00
#テレビ #ウルトラマン
2012年3月に映画﹃ウルトラマンサーガ﹄の公開が決定した﹁ウルトラマン﹂シリーズ。だが、映画とはまったく別に、ひそかに人気を集めている新たなウルトラシリーズがあることをご存じだろうか。
その名も、﹃ウルトラゾーン﹄︵tvk/毎週日曜日 23:00~23:30ほか︶。といっても、ウルトラマンは登場しない。主役となるのはウルトラシリーズで登場している﹁怪獣﹂たちで、﹁バラエティー番組﹂なのだ。
本物の円谷怪獣が登場するコントパートや本格特撮ドラマパート、新造形の﹁ウルトラQ﹂怪獣によるコメディーなど、さまざまなコーナーからなる30分の番組なのだが、これが単なるおふざけじゃない!
コントパートはヘタなお笑い番組よりもずっと面白いし、怪獣知識は本当にマニアックなものばかり。かつてはパロディーNGだった印象があるウルトラシリーズだが、いつからか他社のパロディー商品などが出始め、とうとう自ら本気でやり始めたのだろうか。
しかも、これだけ面白いのに、tvk、テレ玉、チバテレ、サンテレビ、メ~テレという地方局の合同制作!! どうなってるの?
番組の企画を手がけたキングレコード専務取締役で、円谷プロダクション取締役の大月俊倫氏に聞いた。
﹁今のウルトラは流行りの戦隊ものと違い、女性ファンが少ないのが現状です。ここで大きな差がついていることは明白。多くの女性ファンを引きつけた﹃戦国鍋TV﹄のスタッフにウルトラの大ファンがおりまして、彼の﹃ウルトラでコントできないかな?﹄という一言が、番組の発想の始まりです﹂
番組自体は特に女性ファンを意識して制作しているものではないが、現状ではウルトラシリーズ始まって以来の女性ファン層を獲得しつつあるそうで、﹃戦国鍋TV﹄スタッフによるキモかわいい怪獣の表現や演出が、女性ファンに大いにアピールしているという。
﹁正直、番組の放送がスタートするまではウルトラのコアファンから総スカンを食らう覚悟でおりました。しかし第1話の放送が始まってみると、﹃久しぶりにウルトラらしいウルトラの番組﹄﹃円谷の本気を見た﹄といったような感想や評価をいただきました。Twitter等でもかなり大きく盛り上がっており、こちらでも往年のウルトラファンはもとより、若い女性層のツイートも急増しております﹂
大変な﹁力作﹂にもかかわらず、地方局のみの放送というスタイルに関しては、次のように説明する。
﹁﹃戦国鍋TV﹄のスタッフとキャストをそのまま引き継いだ番組ですので、ローカル局での放送という考え方もあるのですが、実は私がローカル局好きである、というのが大きく作用しております︵笑︶。チャンネルを回せばパッと見られる番組もいいですが、見られない番組があってもいいと思うのです。すごく面白いバラエティー番組が人知れずひっそりと放送されている状況が、私が望む状況です﹂
ところで、番組は第6話︵11月20日放送︶より、それまでの放送回とは大きく雰囲気が変わっており、それから最終回までは混沌の世界、まさしく﹁ウルトラゾーン﹂と化すそうだ。
﹁6話は、特殊技術も担当する田口清隆監督によるオールロケーションのドラマ﹃The Love﹄です。これぞまさしく昭和40年代、これぞまさしくウルトラの世界が展開します。7話以降はシリアスドラマあり、5話までのスタッフによる怪獣特捜隊基地と豪華セット、ウルトラ怪獣と実力派キャストによるコントあり、そして映画﹃電人ザボーガー﹄の制作チームによる新造型怪獣のショートムービーが入ります。こちらはセットコントと違い、日本全国津々浦々で昭和40年代風のレトロな場所を背景に、新造型のM1号、ケムール人、そしてラゴンが、面白おかしくて少し切ないウルトラなコントを繰り出します。また、合成カットの多用により特撮ミニドラマともいえるシュールな画面になっております﹂
ちなみに、﹁番組が好きで支持してくれている人の輪がどんどん広がったあかつきには、ファンの集会なども実現してみたい﹂と大月氏は語る。2クールのみ、ローカル局のみの、限定的ウルトラ新バラエティーが、今後ますます暴れてくれそうだ。
シュワッチ!
最終更新:2013/09/10 14:08