FreeBSD 2.X、3.X、4.X についての FAQ (よくある質問とその答え)

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trademarks

FreeBSD  The FreeBSD Foundation 

IBM, AIX, OS/2, PowerPC, PS/2, S/390  ThinkPad   International Business Machines Corporation 

IEEE, POSIX  802   Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. 

Adobe, Acrobat, Acrobat Reader, Flash  PostScript  / Adobe Systems Incorporated 

Intel, Celeron, Centrino, Core, EtherExpress, i386, i486, Itanium, Pentium  Xeon  Intel Corporation 

Linux  Linus Torvalds 

Microsoft, IntelliMouse, MS-DOS, Outlook, Windows, Windows Media  Windows NT  / Microsoft Corporation 

Motif, OSF/1  UNIX   The Open Group  IT DialTone  The Open Group 

Sun, Sun Microsystems, Java, Java Virtual Machine, JDK, JRE, JSP, JVM, Netra, OpenJDK, Solaris, StarOffice, SunOS  VirtualBox   Sun Microsystems, Inc.  

NetBSD  the NetBSD Foundation 

  FreeBSD Project   ® 

目次

概要


 FreeBSD  2.X3.X4.X  FAQ   FreeBSD 2.0.5  <XXX>   FreeBSD  FreeBSD documentation project   ()    FreeBSD World Wide Web  FreeBSD World Wide Web    HTML  HTTP  PostScriptPDF FreeBSD FTP  FAQ 

2005 年 6 月現在、HTML 版以外の日本語 FAQ は用意されていません。

日本語版の作成は FreeBSD 日本語ドキュメンテーションプロジェクトが オリジナルの英語版をもとにして行なっています。 FreeBSD FAQ 日本語訳および、 FreeBSD FAQ 日本語版のみに関連することは、 日本語ドキュメンテーションプロジェクト <doc-jp@jp.FreeBSD.org> において日本語で議論されています。 必要に応じて日本語ドキュメンテーションプロジェクトから、 FreeBSD Documentation Project に対してフィードバックを行ないますので、 英語が得意でない方は 日本語ドキュメンテーションプロジェクト <doc-jp@jp.FreeBSD.org> まで日本語でコメントをお寄せください。


 FreeBSD FAQ  FreeBSD  FreeBSD users-jp  <FreeBSD-users-jp@jp.FreeBSD.org>  fj.os.bsd.freebsd 稿 QandA   

まえがき

FreeBSD 2.X-4.X FAQ へようこそ!

Usenet の FAQ がそうであるように、 この文書も FreeBSD オペレーティングシステムに関して 頻繁に尋ねられる質問を網羅することを目的としています (もちろんそれに対する答えも!)。 FAQ は本来バンド幅を減らし、 同じ質問が何度も繰り返されるのを避けるために作られたものですが、 最近は有用な情報源と見なされるようになってきました。

この FAQ をできる限り有用なものにしようと、 あらゆる努力がはらわれています。 もし何かしらの改善案が浮かんだら、ぜひ FAQ 管理者 <faq@FreeBSD.org> までメールを送ってください。

FreeBSD って何?

FreeBSD とは一言で言えば、カリフォルニア大学バークレイ校から リリースされた "4.4BSD-Lite" と "4.4BSD-Lite2" による 強化の一部に由来する、 i386 および Alpha/AXP 系のプラットフォーム向けの UN*X ライクなオペレーティングシステムです。 間接的には同じバークレイ校の "Net/2" を William Jolitz が i386 系に移植した "386BSD" も基にしていますが、 386BSD のコードはほとんど残っていません。 FreeBSD についての詳細と、何ができるかについては FreeBSD のホームページ を参照してください。

FreeBSD は企業やインターネットサービスプロバイダ、研究者、 コンピュータ専門家、学生、家庭のユーザなどにより、業務や教育、 娯楽に用いられています。これらに関しては FreeBSD ギャラリーをご覧ください。

FreeBSD に関するより詳しい情報は FreeBSD ハンドブックを参照してください。

FreeBSD が目指しているもの

FreeBSD プロジェクトの目的は、 いかなる用途にも使用でき、 何ら制限のないソフトウェアを供給することです。 私たちの多くは、 コード (そしてプロジェクト) に対してかなりの投資をしてきており、 これからも多少の代償はあっても投資を続けて行くつもりです。 ただ、他の人達にも同じような負担をするように主張しているわけではありません。 FreeBSD に興味を持っている一人残らずすべての人々に、 目的を限定しないでコードを提供すること。 これが、 私たちの最初のそして最大の「任務」であると信じています。 そうすれば、コードは可能な限り広く使われ、 最大の恩恵をもたらすことができるでしょう。 これが、私たちが熱烈に支持しているフリーソフトウェアの最も基本的な目的であると、 私は信じています。


GNU 使 (GPL)  GNU  使 (LGPL)      GPL    BSD  

GPL では、「ソースコードを実際に受け取るか、 あるいは希望しさえすればそれを入手することが可能であること」を求めています。

どうして FreeBSD と呼ばれているのですか?


  •  (free) 使 ()

     (freely)  

      (free)   ()

 "free"    FreeBSD  ()  

FreeBSD の最新バージョンは?

4.3 が最新の STABLE バージョンで、 2001 年 4 月にリリースされました。 また、これは最新の RELEASE バージョンでもあります。

簡単に言ってしまうと、-STABLE は最新の -CURRENT のスナップショットのすばらしい新機能の数々よりも、 安定性と変更回数の少なさを好む ISP や、 他の企業のユーザをターゲットにしています。 リリースはこの二種類のブランチで行なわれますが、 (-STABLE と比較すると多少) 不安定な動作があるということを許容できるなら、 必要となるのは -CURRENT の方だけでしょう。

各リリースは数カ月毎にしか行なわれません。 多くの人々が FreeBSD のソースをそのリリースよりも 最新の状態に維持している (FreeBSD-currentFreeBSD-stable に関する質問も参照してください) のですが、 ソースというのは常に改変され続けているため、 そうすることは一種の慣例になっています。

FreeBSD-CURRENTって何?


FreeBSD-CURRENT   5.0-RELEASE   -CURRENT 使 FreeBSD    

オペレーティングシステムに馴染みがない場合や、 それが一時的に発生している問題なのか、 それとも本質的な問題かを見極める能力がない場合は、 FreeBSD-CURRENT を使うべきではありません。 このブランチは時々急激に拡張されたり、 システムが構築できない状態になることもしょっちゅうあります。 FreeBSD-CURRENT を使う人は問題を分析し、 「小さな欠陥」ではなく、 明らかに間違いであると思われるものだけを報告できるものと想定されています。 「make world したら group 関係でエラーがでました」のような質問は、 -CURRENT メーリングリストでは軽蔑の眼差しであしらわれることもあります。

毎日、その時点の -CURRENT と -STABLE のコードを元に snapshot が作成されています。 現在は、その snapshot の配布も利用可能です。 それぞれの snapshot には以下のような目的があります。

  • インストールプログラムの最新版のテスト。

  • 試してみたいけれど、 基礎的な所から毎日変わるようなものを追いかける時間もバンド幅も無い、 という人にも -CURRENT や -STABLE を使えるようにする。 また、そのような人たちのシステム移行のための手っ取り早い方法を提供する。

  • あとでとんでもないことをしてしまった時のために、 問題となるコードの特定の参照基準点を保存しておく。 (通常は CVS がこういうハプニングのような恐ろしい事態を防止して いるんですけどね :)

  • テストが必要な新しい機能を、 できる限り多くの隠れテスターに試してもらう。

どんな目的であれ、-CURRENT snapshot が "製品レベルの品質" であるとの考えに基づく要求は行わないでください。 安定性やテスト十分性にこだわる人は、 完全なリリース、あるいは -STABLE snapshot から離れてはいけません。

スナップショットリリースは、5.0-CURRENT が ftp://current.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ から、4-STABLE が releng4.FreeBSD.org から直接入手可能です。 また、3-STABLE スナップショットは、 この文章の執筆時点 (2000 年 5 月) で作成されていません。

スナップショットリリースは、 現在、開発や保守作業が行なわれているすべてのブランチにおいて、 平均して一日一回作成されます。

FreeBSD-STABLE のコンセプトは何ですか?


FreeBSD 2.0.5  FreeBSD 2  -STABLE   ( )  -CURRENT 2.0  5.0-RELEASE ()  ASCII  
                2.0
                |
                |
                |  [2.1-STABLE]
*BRANCH*       2.0.5 -> 2.1 -> 2.1.5 -> 2.1.6 -> 2.1.7.1  [2.1-STABLE 終了]
                |                         (1997/03)
                |
                |
                |  [2.2-STABLE]
*BRANCH*       2.2.1 -> 2.2.2-RELEASE -> 2.2.5 -> 2.2.6 -> 2.2.7 -> 2.2.8 [終了]
                |         (1997/03)     (1997/10)   (1998/04)   (1998/07)   (1998/12)
                |
                |
              3.0-SNAPs  (1997 年第一四半期開始)
                |
                |
              3.0-RELEASE (1998/10)
                |
                |  [3.0-STABLE]
*BRANCH*      3.1-RELEASE  (1999/02) -> 3.2 -> 3.3 -> 3.4 -> 3.5 -> 3.5.1
                |                   (1999/05) (1999/09) (1999/12) (2000/06) (2000/07)
                |  [4.0-STABLE]
*BRANCH*        4.0  (2000/03) ->4.1 -> 4.1.1 -> 4.2 -> 4.3 -> ... 将来の 4.x リリース ...
                |
                |             (2000/07)   (2000/09)   (2000/11)
                |
                \|/
                +
        [5.0-CURRENT として継続中]

-CURRENT  5.0   2.2-STABLE  2.2.8  3-STABLE 2000 7 3.5.1-RELEASE ( 3.X )  2000 3 (3.5 )  3-STABLE 4-STABLE  4.3-RELEASE  2001 4 4-STABLE  -STABLE  3-STABLE  ()  3.X  2000   "current branch"  5.0-CURRENT   5.0 

FreeBSD のリリースはいつ作られるのですか?

FreeBSD コアチームは原則的に、 新しい機能やバグフィックスが充分集まり、 リリースの安定性を損なうことが無いよう、 さまざまな変更が十分に安定しているという条件を満たしている場合にのみ、 新しいバージョンの FreeBSD をリリースします。 たとえこの用心深さが新しい機能が使えるようになることを 待ち望んでいるユーザを欲求不満にさせるとしても、 多くのユーザはこのことを FreeBSD の最も良い所の一つだと考えています。

リリースの作成は、平均的に言っておよそ 4 ヶ月ごとに行なわれます。

もう少し刺激が欲しい (あるいは待ち遠しい) 方々向けには、 毎日バイナリスナップショットが作成されています。 上記を参照してください。

FreeBSD は PC 用だけしかないの?


FreeBSD 3.x  x86  DEC Alpha  SPARCPowerPCIA64 

異なるアーキテクチャのマシンを 持っていて、ゆっくり待てないという場合には次の URL を 参照してください。

NetBSD または OpenBSD

FreeBSD の責任者はいったい誰?

プロジェクトの全体的な方向性や、 誰にソースツリーにコードの書き込み権限を与えるか、 などといった FreeBSD プロジェクトに関する重要な意思決定は、 9 名からなるコアチーム (core team) によってなされます。 ソースツリーを直接変更できる人はもっと多く、 200 名以上のソースツリー管理者 (committer) がいます。

しかし、メーリングリストで先行して議論される、 通常の変更ではないものの議論への参加には、一切制限はありません。

どこから FreeBSD を入手できますか?

FreeBSD のすべての主要なリリースは anonymous FTP 経由で FreeBSD FTP サイト から入手できます。

また、FreeBSD は CD-ROM でも入手でき、次のところで注文できます。

BSDi
4041 Pike Lane, Suite F
Concord, CA
94520
USA

Orders: +1 800 786-9907
Questions: +1 925 674-0783
FAX: +1 925 674-0821
email: BSDi Orders address
WWW: BSDi Home pageOrders: +1 800 786-9907

オーストラリアでは、次のところに問い合わせてください。

Advanced Multimedia Distributors
Factory 1/1 Ovata Drive
Tullamarine, Melbourne
Victoria
Australia
Voice: +61 3 9338 6777

CDROM Support BBS
17 Irvine St
Peppermint Grove, WA
6011
Voice: +61 9 385-3793
Fax: +61 9 385-2360

イギリスの場合は次のところです。

The Public Domain & Shareware Library
Winscombe House, Beacon Rd
Crowborough
Sussex. TN6 1UL
Voice: +44 1892 663-298
Fax: +44 1892 667-473

FreeBSD のメーリングリストについて知りたいのですが?

FreeBSD のニュースグループは何がありますか?

FreeBSD の IRC (Internet Relay Chat) について何か情報はありますか?

あります。 以下のように、ほとんどの有名な IRC ネットワークには FreeBSD のチャットチャンネルがあります。


  • EFNet  Channel #FreeBSD  FreeBSD        FreeBSD  ! irc.chat.org 

    EFNet  Channel #FreeBSDhelp  FreeBSD   #FreeBSD 

    DALNET  Channel #FreeBSD  irc.dal.net  irc.eu.dal.net 

    UNDERNET  Channel #FreeBSD  us.undernet.org  eu.undernet.org   

    HybNet  Channel #FreeBSD   HybNet  

それぞれのチャンネルは別個のもので、 互いに接続されていません。 チャットのスタイルも違っていますので、 自分のチャットのスタイルにあったものを見つけるために一つ一つ試すのもいいでしょう。 あらゆる種類の IRC トラフィックのため、失礼なことをいう若者たち (年輩の方は少数です) のために機嫌を損ねたり、 手に負えなくなっても気にしてはいけません。

FreeBSD の本

FreeBSD documentation project メーリングリスト にコンタクトしてみてください (さらに参加すればもっとよいでしょう)。 このメーリングリストは FreeBSD 関連の文書に関する議論のためのものです。 FreeBSD に関する質問に対しては、 FreeBSD general questions メーリングリスト というメーリングリストがあります。

FreeBSD ハンドブックもあります。 これは現在作業中で、 不完全だったり最新情報でないものが含まれていることに注意してください。


FreeBSD  Greg Lehey  "The Complete FreeBSD"   BSDi ( Walnut Creek CDROM) Books     773   ( FreeBSD ) BSDi CheapBytes  ISBN  1-57176-246-9  ()

また、FreeBSD は Berkeley 4.4BSD-Lite ベースなので、多くの 4.4BSD のマニュアルが FreeBSD にも応用できます。 O’Reilly and Associates が以下のマニュアルを出版しています。

これらの詳細な説明が WWW 経由で 4.4BSD books description から読むことができます。 販売数が少ないためこれらのマニュアルは入手しにくいかもしれません。

4.4BSD のカーネル構成についてより徹底的に知りたいのなら、 [biblio-44kernel] なら間違いないでしょう。

システム管理についての良書が [biblio-nemeth3rd] です。

初版ではなく、紫色のカバーの第三版であるか確認してくだ さい。


 TCP/IP  DNSNFSSLIP/PPPsendmail INN/NNTP  Solaris, HP/UX, FreeBSD  Linux 

障害報告 (PR; Problem Report) データベースにアクセスする方法は?


 Problem Report   web   send-pr(1) 使 

プレインテキスト (ASCII) 版 や PostScript 版の FreeBSD 文書はないのでしょうか?

はい、もちろんあります。 数多くの異なるフォーマット、圧縮形式の文書が FreeBSD FTP サイトの /pub/FreeBSD/doc/ というディレクトリから入手可能です。

文書は、次のようなさまざまな観点から分類されています。


  • faq  handbook 

     FreeBSD  /usr/shared/locale  locale  
    名前意味

    en_US.ISO8859-1

    英語 (米国)

    de_DE.ISO_8859-1

    ドイツ語

    es_ES.ISO8859-1

    スペイン語

    fr_FR.ISO8859-1

    フランス語

    ja_JP.eucJP

    日本語 (EUC エンコーディング)

    ru_RU.KOI8-R

    ロシア語 (KOI8-R エンコーディング)

    zh_TW.Big5

    中国語 (Big5 エンコーディング)

    言語によっては準備されていない文書も存在します。


  •    
    文書形式意味

    html-split

    サイズの小さい、 リンクされた複数の HTML ファイル

    html

    文書全体を含んだ、単一の大きなファイル

    pdb

    iSilo で利用可能な Palm Pilot データベース形式

    pdf

    Adobe 社の PDF (Portable Document Format) 形式

    ps

    Postscript 形式

    rtf

    Microsoft 社のリッチテキスト形式

    txt

    プレインテキスト形式

  • 圧縮と package 形式による分類。 現在利用されているのは次の 3 種類です。


    1. html-split  tar(1) 使  .tar 

       book.format ( book.pdb book.html ) 

      上にあげたファイルは 3 種類の方式のいずれかで圧縮されます。

      方式説明

      zip

      Zip 形式。 FreeBSD で圧縮を元に戻すには、まず archivers/unzip の port をインストールする必要があります。

      gz

      GNU Zip 形式。圧縮を元に戻すには、 FreeBSD に含まれる gunzip(1) を使います。

      bz2

      BZip2 形式。 他の形式に比べて普及していませんが、 一般的にファイルサイズが小さくなります。 圧縮を元に戻すには、 archivers/bzip2 port をインストールしてください。

      Postscript 版のハンドブックが BZip2 形式で圧縮されている場合、ファイル名は handbook/ ディレクトリの中の book.xml.bz2 になります。

    2. さまざまな形式に整形された文書は、以下に述べるように FreeBSD の package としても提供されています。

ダウンロードする文書と圧縮形式を選択したら、 文書を FreeBSD package としてダウンロードするかどうか決めなければなりません。

package としてダウンロードしてインストールする場合には、 文書を pkg_add(1)pkg_delete(1) といった、普通の FreeBSD package 管理システムを用いた管理が可能であるという利点があります。

文書の package をダウンロードしてインストールすることに決めたら、 まずはダウンロードするファイル名を知る必要があります。 文書の package は、packages というディレクトリに置かれています。 そしてそれぞれの package ファイルは、 文書名.言語.エンコーディング.形式.tgz というような名前になっています。

たとえば、FAQ の英語版で PDF 形式のものは、 faq.en_US.ISO8859-1.pdf.tgz というファイル名です。

ファイル名がわかったら、 次のようなコマンドで英語版の PDF 形式 FAQ の package をインストールすることができます。

# pkg_add ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/doc/packages/faq.en_US.ISO8859-1.pdf.tgz

インストールの終了後は pkg_info(1) を使い、 ファイルがどこにインストールされたかを調べることができます。

# pkg_info -f faq.en_US.ISO8859-1.pdf
Information for faq.en_US.ISO8859-1.pdf:

Packing list:
        Package name: faq.en_US.ISO8859-1.pdf
        CWD to /usr/shared/doc/en_US.ISO8859-1/books/faq
File: book.pdf
        CWD to .
File: +COMMENT (ignored)
File: +DESC (ignored)

ご覧になるとわかるとおり、book.pdf/usr/shared/doc/en_US.ISO8859-1/books/faq にインストールされます。

package を利用しない場合は、 自分で圧縮されたファイルをダウンロードして元に戻し、 適切な場所にそれをコピーする必要があります。


 HTML  FAQ  gzip(1)  en_US.ISO8859-1/books/faq/book.html-split.tar.gz  
# fetch ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/doc/en_US.ISO8859-1/books/faq/book.html-split.tar.gz
# gzip -d book.html-split.tar.gz
# tar xvf book.html-split.tar

 .html   index.html   

FreeBSD のウェブサイトのミラーサイトになりたいです!

承知しました! ウェブページをミラーするにはいくつかの手段があります。

  • CVSup を使います。 CVSup を使って CVSup サーバに接続することで、 整形されたファイルを取ってくることができます。

    ウェブページを取得する場合は、 /usr/shared/examples/cvsup/www-supfile にある supfile の例を参考にしてください。

  • FTP を使ってミラーリングします。 あなたの好きな FTP ミラーリングツールを使って、 FTP サーバに置いてある web サイトのコピーをダウンロードすることができます。 タウンロードは単純に ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/FreeBSD-CURRENT/www から始めてください。

この文書を他の言語に翻訳したいのですが?


  CDT   FreeBSD documentation project    

その他の情報

以下のニュースグループには FreeBSD ユーザに直接関係のある議論が行われてます。

Web 上のリソース:

FreeBSD ハンドブックには、 実に完成された参考図書の一覧があり、 買うべき本をさがしている方は読む価値があります。

1. インストール

1.1. FreeBSD を入手するには、どのファイルをダウンロードすれば良いのでしょうか?


FreeBSD 3.1-RELEASE   floppies/boot.flp    FreeBSD 3.1-RELEASE    3.X  4.X  floppies/kernel.flp  floppies/mfsroot.flp 使  fdimage  dd(1) 

(DOS ファイルシステムからのインストールなどで) あなた自身が手動で配布ファイルをダウンロードする場合には、 以下の配布ファイルをダウンロードすることをおすすめします。

  • bin/

  • manpages/

  • compat*/

  • doc/

  • src/ssys.*

この手順の完全な説明と、一般的なインストール時の問題については FreeBSD ハンドブックのインストールの節 を参照してください。

1.2. ブートフロッピーイメージが一枚のフロッピーディスクに納まらないみたい!

3.5 インチ (1.44MB) のフロッピーディスクには、 1474560 バイトのデータを格納できます。 ブートイメージはちょうど 1474560 バイトの大きさです。

ブートフロッピーディスクを準備する際のよくある間違いには、 以下のものがあります。

  • FTP によってフロッピーイメージをダウンロードする際に、 バイナリ (binary) モードにしていなかった。

    FTP クライアントの中には、 転送モードのデフォルトをアスキー (ascii) モードにして、 クライアント側システムの慣習にあうよう、 すべての行末の文字を変更するものがあります。 この場合は常に、ブートイメージが壊れたものになります。 ダウンロードしたブートイメージのサイズをチェックしてください。 サーバ上のものと正確に一致しなければ、 ダウンロードの処理を疑いましょう。

    これを回避するには、 サーバに接続してイメージのダウンロードを開始する前に FTP のコマンドプロンプトで binary とタイプします。

  • ブートイメージを DOS の copy コマンド (または GUI の同等のツール) でフロッピーディスクへ転送した。

    copy のようなプログラムは、 直接起動するように作成されたブートイメージをうまく処理できません。 イメージにはフロッピーディスクの完全な中身がトラック単位で格納されており、 フロッピーディスク上に通常のファイルとして 格納されるように想定されているわけではありません。 FreeBSD のインストールに記述されているように、 低レベルのツール (たとえば fdimagerawrite) を使用して "そのままの (raw)" の状態でフロッピーディスクに 転送する必要があります。

1.3. FreeBSD のインストールについての説明書はどこにありますか?

インストールの説明書はFreeBSD ハンドブックのインストールの章にあります。

1.4. FreeBSD を動作させるには何が必要ですか?


386 PC5MB  RAM  60MB   MDA  X11R6 使 VGA 

1.5. 4MB しかメモリがないのですが、インストールできますか?

4MB のシステムにインストールできた最後の FreeBSD は FreeBSD 2.1.7 でした。2.2 を含むより新しいバージョンの FreeBSD は新規のインストールに最低 5MB は必要になります。

ただし、インストールプログラムが 4MB では動作しないだけで、 3.0 を含む FreeBSD のすべてのバージョンは 4MB の RAM で動作可能です。 インストールする時だけさらに 4MB 追加しておき、 システムがセットアップされて動作するようになった後、 また 4MB を取り出して元に戻すこともできます。 あるいは 4MB より多くメモリを搭載したシステムにディスクを持っていき、 そのマシンでインストールした後にディスクを戻すこともできます。

また、FreeBSD 2.1.7 であっても、4MB ではインストールできない場合があります。 正確には、640KB のベースメモリ + 3MB の拡張メモリでは、 インストールはできません。もしマシンのマザーボードが 640KB から 1MB の領域で「失われた」メモリを再マップできる場合は、 FreeBSD 2.1.7 をインストールできるかもしれません。

BIOS のセットアップ画面で、"remap" のオプションを探して有効 (enable) にしてみてください。 また、ROM shadowing を無効 (disable) にする必要もあります。

簡単なやり方としては、インストールする時だけあと 4MB 追加しておく方法があります。 必要なオプションだけを選択してカスタムカーネルを構築し、 また 4MB を取り出してもとに戻せばいいのです。

また、2.0.5 をインストールして、 それから 2.1.7 のインストーラの "upgrade" オプションでシステムを 2.1.7 へアップグレード するというやり方もあります。

インストールしたあとでカスタムカーネルの構築をした場合には、 4MB でも動作します。 2MB で起動に成功した人もいます (でもそのシステムは、 ほとんど使いものになりませんでした :-))。

1.6. 自分用のインストールフロッピーを作るには?

現在はカスタムインストールフロッピーディスク「だけ」を作る方法はありません。 カスタムインストールフロッピーディスクイメージを含む、 release 環境全体を新たに作る必要があります。

カスタムの release 環境をつくるには、 ここの指示にしたがってください。

1.7. 同じマシンで Windows 95/98 と共存できますか?

まず Windows 95/98 をインストールしてから、そのあとで FreeBSD をインストールしてください。FreeBSD のブートマネージャが Win95 と FreeBSD のブート管理をしてくれるようになります。 Windows 95/98 を後にインストールした場合はひどいことに、 問い合わせることもなくブートマネージャを上書きしてしまいます。 そうなってしまった場合は次の節をご覧ください。

1.8. Windows 95/98 がブートマネージャを潰しちゃった! どうやって戻すの?

ブートマネージャの再インストールの方法として、 FreeBSD では以下に示す三通りの方法が用意されています。

  • DOS を起動し、FreeBSD の配布物の中にある tools/ ディレクトリへ移動し、 bootinst.exe を探してください。 そして次のように実行します。

    ...\TOOLS> bootinst.exe boot.bin

    こうすることで、 ブートマネージャが再インストールされます。


  • FreeBSD     ()   ()  (W)rite  (Y)  "Boot Manager"    

    FreeBSD  ( CD-ROM)  "Fixit"  Fixit  CD-ROM #2 ("live" )  fixit  
    Fixit# fdisk -B -b /boot/boot0 起動デバイス

    起動デバイス の部分は、たとえば ad0 (一番目の IDE ディスク)、 ad4 (セカンダリ IDE コントローラの一番目の IDE ディスク)、 da0 (一番目の SCSI ディスク) などといった、実際の起動デバイスを表しています。

1.9. IBM Thinkpad の A、T、X シリーズのいずれかを持っています。 FreeBSD をインストールしたら起動しなくなってしまいました。 どうすればいいですか?

これらのマシンに使われている初期のリビジョンの IBM BIOS にはバグがあり、FreeBSD のパーティションをディスクサスペンド用の FAT 領域だと誤認します。 そのため、BIOS が FreeBSD のパーティションを 検出したところでシステムがハング (停止) してしまいます。

IBM によれば、以下のモデル/BIOS リリース番号には修正が含まれています。

モデルBIOS リビジョン番号

T20

IYET49WW 以降

T21

KZET22WW 以降

A20p

IVET62WW 以降

A20m

IWET54WW 以降

A21p

KYET27WW 以降

A21m

KXET24WW 以降

A21e

KUET30WW

それより新しいリビジョンの BIOS にまたバグが入り込んだか もしれないという報告がありました。Jacques Vidrine は mobile@freebsd.org メーリングリストにあてた メッセージ で、これ以降の IBM の laptop で FreeBSD が正常に起動しない 場合におそらくうまく行く、BIOS をアップグレードまたは ダウングレードできる手順を説明しています。

もし問題のある BIOS を使っていてアップグレードが選べない場合、 FreeBSD をインストールしてから FreeBSD が使っているパーティション ID を変更し、 変更されたパーティション ID を正しく扱うことのできる 新しい起動ブロックをインストールすることで解決することができます。

それにはまず、 セルフテスト画面を通過する状態にまでマシンを回復させる必要があります。 そのためには、マシンがプライマリディスクから FreeBSD パーティションを見つけないようにして起動しなければなりません。 たとえば、一度ハードディスクを外してしまって、そのディスクを古い ThinkPad (ThinkPad 600 など) やデスクトップ PC に適切な変換ケーブルで接続します。 その後 FreeBSD のパーティションを削除し、 ハードディスクを元の ThinkPad に戻します。 こうすることで ThinkPad は起動可能な状態に戻るはずです。

マシンがちゃんと動くようになったら、 以下の復旧手順に従って FreeBSD をインストールすることができます。


  1. http://people.freebsd.org/~bmah/ThinkPad/  boot1  boot2   

    ThinkPad  FreeBSD  Dangerously Dedicated 使 

    " (Emergency Holographic Shell)" (ALT+F4) "fixit" 

    fdisk(8) 使 FreeBSD ID 165  166   ( OpenBSD 使)

    boot1  boot2 

    disklabel(8) 使 boot1  boot2  FreeBSD 
    # disklabel -B -b boot1 -s boot2 ad0sn

    n は、 あなたが FreeBSD をインストールしたスライスの番号です。

  2. 再起動します。起動プロンプトは OpenBSD と示しますが、実際には、それで FreeBSD が起動します。

この方法で FreeBSD と OpenBSD をデュアルブートする方法は、読者への練習問題としましょう。

1.10. 不良ブロックのあるディスクにインストールできますか?

FreeBSD 3.0 以前のシステムでは、 不良ブロックを自動的に再マッピングする bad144 というユーティリティが含まれていましたが、 現在の IDE ドライブはドライブ自身がこの機能を備えているため、 bad144 は FreeBSD ソースツリーから削除されました。 FreeBSD 3.0 かそれ以降をインストールしたいと思っているなら、 比較的新しいディスクドライブを購入することを強くおすすめします。 新しいドライブを購入する気がなければ、FreeBSD 2.x を利用するべきです。

現在の IDE ドライブで不良ブロックによるエラーが発生した場合、 まもなくドライブが故障する可能性があります (それはそのドライブ内蔵の再マッピング機能では 不良ブロックが修正できなくなったということであり、 ディスクがひどく壊れていることを意味します)。 新しいハードディスクドライブに交換しましょう。

不良ブロックのある SCSI ドライブの場合は、 この回答を参照してください。

1.11. インストーラから起動したら変なことになりました!

インストーラから起動しようとしたときに、マシンが固まってし まうとか自然と再起動してしまうといった現象であれば、 次の三つの項目を確認してください。


  1.  使? ( 使)

    ? (  ASCII !)

    Windows95  Windows98 使  DOS  fdimage  rawrite ?OS  GUI  DOS  

また、Netscape でブートイメージをダウンロードする場合も問題があることが報告されていますので、 できれば別の FTP クライアントを使うのがよいでしょう。

1.12. ATAPI CD-ROM から起動したのですが、 インストールプログラムは CD-ROM が見つかりませんと言ってきます。 CD-ROM はどこに行ってしまったのでしょうか?

この問題は通常、CD-ROM ドライブの設定ミスによって発生します。 大部分の PC の CD-ROM ドライブは、 セカンダリ側の IDE コントローラのスレーブデバイスとして接続され、 マスタデバイスがない状態で出荷されています。 この接続方法は ATAPI 規格違反なので、 Windows は規格どおりに動いたり、動かなかったりしますが、 BIOS は起動時に規格違反を無視します。 そのため BIOS は起動時に CD-ROM を見つけられますが、 FreeBSD は CD-ROM を見つけられず、 インストールを完了できないのです。

CD-ROM が 接続されている IDE コントローラのマスタデバイスとなるように設定するか、 もしくはマスタ、 スレーブの両方にデバイスが接続されているようにシステムを再構成してください。

1.13. あれれ? テープからインストールできません!

FreeBSD 2.1.7R をテープからインストールする場合、 tar ブロックサイズを 10 (5120 バイト) にしたテープを作る必要があります。 デフォルト の tar ブロックサイズは 20 (10240 バイト) で、 このデフォルトサイズで作られたテープでは FreeBSD 2.1.7R をインストールすることはできません。 もしこうしたテープを使うと、 レコードサイズが大きすぎるというエラーが起きることになります。

1.14. PLIP 経由で二つ FreeBSD box を接続したいのですが

Laplink パラレルケーブルを用意して、 両方の PC のカーネルに lpt ドライバが組み込まれていることを確認してください。

% dmesg | grep lp
lpt0 at 0x378-0x37f irq 7 on isa
lpt0: Interrupt-driven port
lp0: TCP/IP capable interface

パラレルインタフェースに Laplink パラレルケーブルを接続します。

root になって、両方で lp0 のネットワークインタフェースパラメータを設定します。 たとえば、ホスト maxmoritz を接続したい場合、

              max <-----> moritz
IP Address      10.0.0.1        10.0.0.2

max 側で次のようにして、

# ifconfig lp0 10.0.0.1 10.0.0.2

moritz 側で同様に次のようにします。

# ifconfig lp0 10.0.0.2 10.0.0.1

以上です! lp(4)lpt(4) のマニュアルページも参照してください。

また、 /etc/hosts にホストの追加もしましょう。

127.0.0.1               localhost.my.domain localhost
10.0.0.1                max.my.domain max
10.0.0.2                moritz.my.domain moritz

動作確認は次のようにします。

max 側:

% ifconfig lp0
lp0: flags=8851<UP,POINTOPOINT,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
        inet 10.0.0.1 --> 10.0.0.2 netmask 0xff000000
% netstat -r
Routing tables

Internet:
Destination        Gateway            Flags     Refs     Use     Netif Expire
moritz              max              UH          4   127592       lp0
% ping -c 4 moritz
PING moritz (10.0.0.2): 56 data bytes
64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=0 ttl=255 time=2.774 ms
64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=1 ttl=255 time=2.530 ms
64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=2 ttl=255 time=2.556 ms
64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=3 ttl=255 time=2.714 ms

--- moritz ping statistics ---
4 packets transmitted, 4 packets received, 0% packet loss
round-trip min/avg/max/stddev = 2.530/2.643/2.774/0.103 ms

1.15. ラップトップ PC に PLIP 経由でインストールできますか?

次のようにして、二つのコンピュータを Laplink パラレルケーブルで接続してください。

表 1. ネットワーク接続用のパラレルケーブルの結線
A-nameA 側B 側説明ポート / ビット
....
DATA0
-ERROR
....
....
2
15
....
....
15
2
....

Data

....
0/0x01
1/0x08
....
....
DATA1
+SLCT
....
....
3
13
....
....
13
3
....

Data

....
0/0x02
1/0x10
....
....
DATA2
+PE
....
....
4
12
....
....
12
4
....

Data

....
0/0x04
1/0x20
....
....
DATA3
-ACK
....
....
5
10
....
....
10
5
....

Strobe

....
0/0x08
1/0x40
....
....
DATA4
BUSY
....
....
6
11
....
....
11
6
....

Data

....
0/0x10
1/0x80
....
GND
18-25
18-25

GND

-

また、 Mobile Computing についてのページもご覧ください。

1.16. ハードディスクドライブには、 どのジオメトリを使うべきでしょうか?

ここでディスクの「ジオメトリ」とは、ディスクのシリンダ、ヘッダ、 トラック当りのセクタの数を意味しています - 便宜上、 C/H/S とすることにします。これはディスクのどの領域で読み書きを 行なうかを PC の BIOS が決定する手段となります。

これについてはある理由のために、誤解されている点が多いようです。 まず最初に、FreeBSD はディスクブロックで動作しているため、 SCSI ドライブの "物理的" なジオメトリという言い方は、 まったく見当違いのものです。事実、 セクタの密度はディスクによってまちまちであるため、 物理的なジオメトリというものは存在しません。 製造者が "本当の" 物理的なジオメトリと公表しているものは通常、 彼らが検査して得た最小の使用不可容量の結果のジオメトリのことです。 IDE の場合、FreeBSD は C/H/S で動作しますが、 最近のドライブはすべて、これを内部で参照するブロックに変換しています。

問題はとなるのは論理的なジオメトリです。 これは BIOS がそのディスクのジオメトリについて調べた際に取得されるものであり、 その後のディスクへのアクセスに使用します。 FreeBSD は起動時に BIOS を使用するため、 これを正しく取得することは非常に重要なことなのです。 実際に、ディスク上に複数のオペレーティングシステムがある場合は、 ジオメトリはどこからでも同じように解釈される必要があります。 そうしないと、起動時に深刻な問題が発生します。


SCSI  使 BIOS  (">1GB  DOS " )  N6432/使  NMB 2GB  2048 6432/

 (MS-DOS )  1GB M63/ (64) 255 使 MMB 7.844238(!)  2GB  261 63/255  (:  Adaptec  NCR  SCSI  SCSI  )

これについてよく分からない場合や FreeBSD がインストール中に正しくジオメトリを取得できない場合、 これを回避するもっとも簡単な方法は、 ディスクに小さな DOS パーティションを作ることです。 そうすると正しいジオメトリが取得されるはずです (そして、 残しておきたくないとか、 ネットワークカードのプログラミング用に使いたい場合などには、 いつでもパーティションエディタで DOS パーティションを削除することができます)。

もう一つの方法として、FreeBSD と一緒に配布されているフリーで使えるユーティリティに pfdisk.exe (FreeBSD CD-ROM の tools ディレクトリや、他のさまざまな FTP サイトにあります)と呼ばれるものがあり、 ディスク上の他のオペレーティングシステムが使用している ジオメトリを調べるのに役立ちます。 このジオメトリ情報は、 パーティションエディタに入力することができます。

1.17. ディスクの分割の仕方で何か制限はありますか?

はい。 BIOS がカーネルを起動できるようにルートパーティションが 1024 シリンダ以内にあることを確認する必要があります (これは FreeBSD ではなく PC の BIOS の制限です)。

SCSI ドライブでは、通常はルートパーティションが最初の 1024MB に収まっていることが前提となります (または拡張 BIOS トランスレーションが有効になっている場合は最初の 4096MB - 他の質問をご覧ください)。IDE でそれに相当する値は 504MB となります (訳注: E-IDE 対応の BIOS 搭載マシンの場合は IDE の 504MB という制限はありません)。

1.18. 大容量ディスクを持っていますが、ディスクマネージャは使えますか?

FreeBSD は Ontrack Disk Manager を認識し、これを考慮にいれます。 他のディスクマネージャはサポートしません。

ディスク全体を FreeBSD で使いたい場合、 ディスクマネージャは必要ありません。 BIOS が扱える容量 (通常 504MB) いっぱいでディスクの設定を行なうと、 FreeBSD は実際の容量を算出するはずです。 MFM コントローラ付きの古いディスクを使っている場合は、 FreeBSD に使用するシリンダ数を詳細に指定する必要があります。


FreeBSD 使  FreeBSD   1024  20

1.19. FreeBSD の起動時に Missing Operating System と表示されます

これは FreeBSD や DOS、 そのほかの OS がディスク領域ジオメトリ のとらえ方で衝突しあっていることから起こる典型的な例です。 こうなったら FreeBSD をインストールし直す以外にはありませんが、 他のところで説明した手順にしたがってやれば、 ほぼ間違いなくうまくいくはずです。

1.20. ブートマネージャの F? プロンプトが表示されません。

これはすでに前に質問されている問題のもう一つの症状です。 BIOS のジオメトリと FreeBSD のジオメトリ設定が一致していないのです! コントローラや BIOS がシリンダの変換 (>1GB ドライブの サポートとも呼ばれます) をサポートしていたら、 その設定を無効化して FreeBSD をインストールし直してみてください。

1.21. ソースを全部インストールする必要はありますか?

一般的には「いいえ」です。 しかし最低でも、base ソースキット (これにはこの FAQ で述べられているファイルのいくつかが含まれています) と、 sys (kernel) ソースキット (これにはカーネルのソースが含まれています) をインストールする事を強くおすすめします。 通常、何かの実行にソースが必要になる事はありません。 しかし、カーネルをコンフィグレーションするためのプログラム config(8) を実行する時は例外です。 カーネルのソースをインストールしなくてもよい例として、 どこか別の場所からカーネルのソースを読み込み専用で NFS マウントすることができます。また、 そこから新しいバイナリを作成できるようにもなっています (カーネルソースの制限があるので、直接 /usr/src をマウントする事はおすすめできません。 それよりもどこか別のディレクトリにマウントして、 ソースツリーの複製ができるように適切にシンボリックリンクを張ってください)。

ソースをネットワーク上に持ち、 そこからシステムをビルドするようにしておけば、 FreeBSD の将来のリリースへのアップグレードがずっと簡単になります。

実際にソースのサブセットを選択するには、 システムインストールツールの「配布ファイル」メニューにある、 「カスタム」メニューを使用します。

1.22. カーネルは必ず作り直さなくちゃならないんですか?

カーネルを新しく作り直すのは元々、 FreeBSD のインストール時に必須の作業でした。 でも最近のリリースでは、 とてもユーザフレンドリなカーネル設定ツールの恩恵を受けています。 FreeBSD の起動プロンプト (boot:) で -c とタイプすればビジュアルな設定画面になり、 ほとんどの一般的な ISA カードについてのカーネルの設定をすることができるのです。


    

1.23. DES と MD5、どちらのパスワードを使うべきなのでしょうか? また、ユーザがどちらを使うことになるか指定する方法はありますか?


FreeBSD  MD5 使  DES  UNIX  (secure)   DES   FreeBSD  OS  ( sysinstall  "crypto"   build  crypto ) 使 /etc/login.conf  "passwd_format"  login  "des" ()  "md5"  login  login.conf(5)  

1.24. ブートフロッピーで起動すると、 Probing Devices…​ の画面でハングアップします。

IDE Zip か Jaz ドライブが接続されていたら、 それを取り外してもう一度試してみましょう。 ブートフロッピーはこの種のドライブを誤認してしまうのです。 システムがインストールされた後は、そのドライブを再度接続することができます。 うまくいけばこの問題は将来のリリースで解決されるでしょう。

1.25. インストール終了後にシステムを再起動すると、 panic: cant mount root のエラーとなります。

このエラーはディスクデバイスについて、 起動ブロックとカーネルの認識が混乱しているために起こります。 このエラーは通常、 2 台の IDE ディスクがそれぞれ別の IDE コントローラのマスターに一つずつ接続されているシステムにおいて、 FreeBSD がセカンダリ IDE コントローラに接続されたディスクにインストールされている場合に発生します。 起動ブロックは FreeBSD が wd1 (2 台目の BIOS ディスク) にインストール されていると認識するのに対し、 カーネルはセカンダリ IDE の 1 台目のハードディスクである wd2 にインストールされていると認識するのです。 デバイス検出後で、 カーネルは起動ブロックが起動ディスクだと認識したディスクである wd1 をマウントしようとします。 しかし、実際には起動ディスクは wd2 なので失敗してしまうのです。

この問題を解決するには、以下のどれか一つを行ってください。

  1. FreeBSD 3.3 以降を利用している場合には、 システムを再起動して、Booting kernel in 10 seconds; hit [Enter] to interrupt が表示されている間に Enter キーを押します。 すると、ブートローダに移行します。


    set root_disk_unit="disk_number"  FreeBSD  IDE  disk_number  0    IDE  1  IDE  2  IDE  3

    その後、boot と入力します。 システムはきちんと再起動するはずです。

    この変更を恒久的なものにする (つまり、 再起動や電源を入れる度にこの操作をする必要がないようにする) には、 /boot/loader.conf.localroot_disk_unit="disk_number" という行を追加してください。

  2. FreeBSD 3.2 以前を利用している場合は、 Boot: プロンプトで 1:wd(2,a)kernel と入力してエンターキーを押します。 システムが起動したら、 echo "1:wd(2,a)kernel" > /boot.config というコマンドを実行してこれをデフォルトのブート文字列とします。

  3. FreeBSD のディスクをプライマリ IDE コントローラに接続して、 ハードディスクが連続したドライブ番号で認識されるようにします。

  4. カーネルのコンフィグレーションファイルで wd の行を以下のように変更し、 カーネルの再構築を行って、 新しいカーネルをインストールします。

    controller      wdc0    at isa? port "IO_WD1" bio irq 14 vector wdintr
    disk            wd0     at wdc0 drive 0
    # disk            wd1     at wdc0 drive 1 # この行をコメントアウト
    
    controller      wdc1    at isa? port "IO_WD2" bio irq 15 vector wdintr
    disk            wd1     at wdc1 drive 0 # wd2 から wd1 へ変更
    disk            wd2     at wdc1 drive 1 # wd3 から wd2 へ変更

    ディスクの接続を変更して元の設定に戻したい場合は、ディスクを お望みの設定の通りの接続に戻してから再起動します。 システムは正常に起動するはずです。

1.26. メモリの大きさの制限は?


4GB    wcarchives configuration   ECC   (:  )  189

1.27. ffs ファイルシステムの大きさの制限は?

ffs ファイルシステムの場合、 論理的な最大の上限は 8 TB (2G ブロック)、 デフォルトのブロックサイズを 8K とすると 16 TBとなります。 実際問題として、1 TB のソフトウェアの限界がありますが、 修正すれば 4 TB のファイルシステムが可能です (実際に存在します)。

一つの ffs のファイルの最大のサイズは、ブロックサイズが 4K の場合で 約 1G ブロック (4 TB)です。

表 2. 最大ファイルサイズ
fs ブロックサイズ2.2.7-stable3.0-current動作確認済みのサイズ動作するはずのサイズ

4K

4T-1

4T-1

4T-1

>4T

8K

>32G

8T-1

>32G

32T-1

16K

>128G

16T-1

>128G

32T-1

32K

>512G

32T-1

>512G

64T-1

64K

>2048G

64T-1

>2048G

128T-1


fs 4K 使 使fs ( 1K^3 + 1K^2 + 1K)  fs ()  1G-1 fs 2G-1 2G-1 fsfs 4K 

ブロックサイズが 8K 以上の場合、いずれの場合も fs ブロック番号の上限 2G-1 で制限されるはずですが、 実際は fs ブロック番号の上限 1G-1 で制限されます。 例外的に -STABLE では三重間接ブロックまでは到達しないため、 制限は二重間接ブロックで表現できる最大の fs ブロック番号 (およそ (blocksize/4)^2 + (blocksize/4)) となります。 -CURRENT ではこの制限を超えると問題を引き起こすかもしれません。 正しい制限値である 2G-1 ブロックを使用すると明らかに問題が出ます。

1.28. フロッピーに 1 TB のファイルを格納するには?


  :-)   1 TB  

以下の例は、32K のディスク容量 (3 つの間接ブロックと 1 つのデータブロック) を使って、 小さなルートパーティションに 8T-1 の大きさのファイルを作成します。 ここでの dd コマンドは大きなファイルが扱えるものが必要です。

% cat foo
df .
dd if=/dev/zero of=z bs=1 seek=`echo 2^43 - 2 | bc` count=1
ls -l z
du z
df .
% sh foo
Filesystem  1024-blocks     Used    Avail Capacity  Mounted on
/dev/da0a         64479    27702    31619    47%    /
1+0 records in
1+0 records out
1 bytes transferred in 0.000187 secs (5346 bytes/sec)
-rw-r--r--  1 bde  bin  8796093022207 Sep  7 16:04 z
32      z
Filesystem  1024-blocks     Used    Avail Capacity  Mounted on
/dev/da0a         64479    27734    31587    47%    /

1.29. 新しいカーネルをコンパイルしたら、起動時に archsw.readin.failed というエラーメッセージが表示されるようになってしまいました。

ローダがスタートする前の | が表示されているときに何かキーを押すことで、 起動のセカンドステージから直接、起動するカーネルを指定して起動することができます。 特に、カーネルのソースを更新し、make world しないで新しいカーネルだけインストールした場合にこの症状が現われます。 こういう操作は動作が保証されません。きちんと make world してください。

1.30. 3.X から 4.X にアップグレードするにはどうしたら良いのですか?

アップグレードには、 バイナリスナップショットを使うことを強くおすすめします。 4-STABLE スナップショットは releng4.FreeBSD.org から入手可能です。

ソースを使ってアップグレードする場合は、詳細について FreeBSD ハンドブックを参照するようにしてください。


使  3.X  4.X  使 

1.31. セキュリティプロファイル (security profiles) とは何ですか?

"セキュリティプロファイル"とは、特定の プログラムやその他の設定を有効にしたり無効にすることで、求める 比率で安全と便利さを実現しようとする構成の選択肢の集まりの ことです。セキュリティプロファイルが厳しいほど、デフォルトで 有効になるプログラムが減ります。これは、動かさなければならない もの以外は、何も動かしてはいけないというセキュリティの 基本的原則の一つです。

セキュリティプロファイルは、単にデフォルトの設定である ということに気をつけてください。FreeBSD をインストールした あとに /etc/rc.conf に適切な行を編集したり 追加すれば、どのプログラムでも有効にしたり無効にしたりできます。 後者について詳しいことは rc.conf(5) のマニュアルを ご覧ください。

以下に、各セキュリティプロファイルが何を行うかを説明した 表を掲載します。列はセキュリティプロファイルの選択肢で、行は 有効または無効になるプログラムや機能です。

表 3. 指定できるセキュリティプロファイル
ExtremeHighModerateLow

inetd(8)

NO

NO

YES

YES

sendmail(8)

NO

YES

YES

YES

sshd(8)

NO

YES

YES

YES

portmap(8)

NO

NO

おそらく (インストール時に、すでにマシンを NFS クライアントまたはサーバとして設定していると、 ポートマッパが有効になります。)

YES

NFS server

NO

NO

YES

YES

securelevel(8)


YES (2) (securelevel  (Extreme  High)  init(8)    )

YES (1)

NO

NO


 High     便

セキュリティプロファイルの機構は、FreeBSD を最初に インストールする時に使うことを想定しています。すでに FreeBSD がインストールされているなら、単に求める機能を 有効にしたり無効にしたりする方が、おそらく効率が よいでしょう。もし、本当にセキュリティプロファイルを 使いたいのであれば、sysinstall(8) を再実行すれば 設定できます。

2. ハードウェアコンパチビリティ

2.1. FreeBSD は、 どんなハードディスクドライブをサポートしているのですか?

FreeBSD は、EIDE と SCSI ハードディスクドライブをサポートしています (互換コントローラも含みます。 次の節参照)。 また独自の "Western Digital" インタフェースを使用しているすべてのドライブ (MFM、 RLL、ESDI、もちろん IDE) もサポートしています。 独自仕様のインタフェースを使用する ESDI コントローラでは動作しないものがあり、 WD1002/3/6/7 とその互換インタフェースと衝突します。

2.2. どの SCSI コントローラをサポートしているのですか?

FreeBSD ハンドブックに記されている完全なリストを参照してください。

2.3. どんな CD-ROM ドライブをサポートしているのですか?

サポートされている SCSI コントローラに接続できる SCSI ドライブは、すべてサポートされています。

また、以下の専用 CD-ROM インタフェースもサポートしています。

  • ミツミ LU002 (8bit)、LU005 (16bit) および FX001D (16bit 2倍速)。

  • ソニー CDU 31/33A

  • Sound Blaster 非 SCSI タイプの CD-ROM

  • 松下/Panasonic CD-ROM

  • ATAPI 互換の IDE CD-ROM

SCSI でないカードはすべて、SCSI ドライブよりも極めて動作速度が 遅いことが知られており、ATAPI CD-ROM には動作しないものもあるようです。

BSDi の FreeBSD 2.2 CD-ROM からは CD からの直接起動が サポートされています。

2.4. FreeBSD は、どの CD-RW ドライブに対応していますか?


FreeBSD  ATAPI  IDE CD-R  CD-RW  FreeBSD  4.0  burncd(8)   FreeBSD  /usr/shared/examples/atapi  

また、FreeBSD は SCSI の CD-R または CD-RW ドライブにも 対応しています。ports または packages から cdrecord コマンドをインストールして、 カーネルに pass デバイスが組み込まれて いることを確認してください。

2.5. ZIP ドライブをサポートしていますか?

もちろん、 FreeBSD は SCSI ZIP ドライブ (外付け) をサポートしています。 ZIP ドライブは SCSI ID を 5 か 6 に設定した状態でなら使用できますが、 もし SCSI ホストアダプタの BIOS がサポートしてさえいれば ZIP ドライブから起動させることもできます。 どのホストアダプタが SCSI ID を 0 や 1 以外に設定したデバイスから 起動できるのかはわかりません。そうしたい場合は、アダプタの ドキュメントを参照しなければなりません。

ATAPI (IDE) ZIP ドライブは、FreeBSD 2.2.6 以降のバージョンでサポートされています。


 3.0  FreeBSD   ZIP   FreeBSD 使  scbus0 da0 ppbus0 vp0  (GENERIC  vp0 )   /dev/da0s4   mount /dev/da0s4 /mnt  mount_msdos /dev/da0s4 /mnt (DOS ) 

それからリムーバブルドライブに関する注意および、 「フォーマット」に関する注意についても 確認しておいてください。

2.6. では、JAZ や EZ、 それからその他のリムーバブルドライブはサポートしていますか?

FreeBSD では、IDE バージョンの EZ ドライブを除くすべての SCSI デバイスは、 SCSI のディスクと同等に扱われます。 また IDE EZ は IDE ドライブと同等となります。

システム稼働中のメディア交換について FreeBSD がどれほどうまく動くか定かではありません。 もちろんメディアを入れ替える前にそのドライブのマウントを解除しなければいけないでしょうし、 FreeBSD がそれらを認識するには、 起動時に外部ユニットにも電源が投入されていることを確認しなければいけないでしょう。

2.7. どのマルチポートシリアルカードをサポートしていますか?

一覧は その他のデバイスの節にあります。

無名のカードにもうまく動くものがあり、 特に AST 互換といわれているものに多く見られます。

カード設定の詳細な情報は、sio(4) のマニュアルページを参照してください。

2.8. USB キーボードを持っているのですが、FreeBSD で使えますか?

USB デバイスは FreeBSD 3.1 からサポートされましたが、 実装は FreeBSD 3.2 であってもまだ完全ではないため、 必ずしも安定して動作するとは限りません。 もし、それでも USB キーボードを使ってみたいという人は、 以下の手順を試してみてください。

  1. FreeBSD 3.2 か、それ以降を使います。

  2. カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を追加し、 カーネルを再構築します。

    device  uhci
    device  ohci
    device  usb
    device  ukbd
    options KBD_INSTALL_CDEV

    FreeBSD 4.0 より前のバージョンでは、 代わりに次のようにします。

    controller      uhci0
    controller      ohci0
    controller      usb0
    controller      ukbd0
    options         KBD_INSTALL_CDEV
  3. /dev ディレクトリに移動し、 次のようにしてデバイスノードを作成します。

    # cd /dev
    # ./MAKEDEV kbd0 kbd1
  4. /etc/rc.conf を編集し、 以下の行を追加します。

    usbd_enable="YES"
    usbd_flags=""

ATUSB AT /dev/kbd0  USB  /dev/kbd1 USB  /dev/ukbd0 

USB キーボードをコンソールで利用するには、 それをコンソールドライバに対して明示的に指定する必要があります。 システムの初期化の際に、次に示すようなコマンドを実行してください。

# kbdcontrol -k /dev/kbd1 < /dev/ttyv0 > /dev/null

USB  /dev/kbd0  
# kbdcontrol -k /dev/kbd0 < /dev/ttyv0 > /dev/null

上のコマンドは、/etc/rc.i386 に追加すると良いでしょう。

この設定を一度行なっていれば、 X 環境でも特に他の設定なしに USB キーボードが利用できます。

USB キーボードの活線挿抜 (ホットプラグ機能) は、 まだおそらくきちんと動作しないと思われます。 トラブルを避けるためにも、キーボードはシステムを起動させる前に接続しておき、 シャットダウンするまではずさないようにした方が良いでしょう。

詳細については、ukbd:(4) のマニュアルページを参照してください。

2.9. 珍しいバスマウスを持っているのですが、どのように設定すればいいのですか?

FreeBSD は Microsoft、Logitech、 ATI 等のメーカーから出ているバスマウスと InPort バスマウスをサポートしています。FreeBSD 2.X の場合、 バスマウスのデバイスドライバは GENERIC カーネルに標準で含まれますが、 FreeBSD 3.X 以降では標準で含まれていません。もしバスマウスのデバイス ドライバを含むカーネルを自分で構築する場合には、 カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行が含まれていることを確認してください。

それは FreeBSD 3.0 を含む、それ以前のリリースの場合は次のとおり、

device mse0 at isa? port 0x23c tty irq5 vector mseintr

FreeBSD 3.X では、次のとおりです。

device mse0 at isa? port 0x23c tty irq5

そして FreeBSD 4.X とそれ以降では、次のようになります。

device mse0 at isa? port 0x23c irq5

通常バスマウスには専用のインタフェースカードが附属しています。 インタフェースカードによってはポートアドレスや割り込み番号を上記の 設定以外に変更できるかもしれません。詳しくはバスマウスのマニュアルと mse(4) のマニュアルページを参照してください。

2.10. PS/2 マウス (「マウスポートマウス」、「キーボードマウス」) を 使うにはどのように設定すればいいのですか?

あなたが 2.2.5 以降のバージョン FreeBSD を使っているのなら、 必要なドライバ psm はカーネルに含まれていて有効になっています。 カーネルは起動時に PS/2 マウスを検出するでしょう。

あなたの使っている FreeBSD が比較的新しいけれど前のバージョン (2.1.x 以降) のものなら、 インストールの時に、単にカーネルのコンフィグレーションのメニュー上で PS/2 マウスを有効化するだけです、あるいは後で boot: プロンプト上で -c を指定することでもメニューは現れます。 デフォルトでは無効に設定されていますので、 明示的に有効化してあげないといけません。

あなたの使っている FreeBSD が比較的古いものなら、 カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を加えて カーネルを再コンパイルする必要があります。

それは FreeBSD 3.0 を含む、それ以前のリリースでは次のとおり、

device psm0 at isa? port "IO_KBD" conflicts tty irq 12 vector psmintr

FreeBSD 3.1 を含む、それ以降のリリースでは次のとおり、

device psm0 at isa? tty irq 12

FreeBSD 4.0 とそれ以降のリリースでは次のとおりです。

device psm0 at atkbdc? irq 12

カーネルの再構築についてよく知らないのであれば、 カーネルのコンフィグレーションを参照してください。

起動時にカーネルが psm0 を検出したら、 psm0 のエントリが /dev の中にあることを確認してください。それには、以下のようにします。

# cd /dev; sh MAKEDEV psm0

これは root でログインしているときに行なってください。

2.11. X Window System 以外の環境でマウスを使うことは可能ですか?

もしデフォルトのコンソールドライバである syscons を使っているのであれば、 テキストコンソール上でマウスを使って、 テキストのカットアンドペーストができます。 マウスデーモンである moused を起動し、 仮想コンソールでマウスポインタを有効にしてください。

# moused -p /dev/xxxx -t yyyy
# vidcontrol -m on

ここで xxxx はマウスのデバイス名、 yyyy はマウスのプロトコルタイプです。 サポートされているプロトコルタイプについては moused(8) のマニュアルページを参照してください。

システムを起動する時に自動的に moused を起動したい場合には、次のようにします。 FreeBSD 2.2.1 では以下の変数を /etc/sysconfig で設定してください。

mousedtype="yyyy"
mousedport="xxxx"
mousedflags=""

FreeBSD 2.2.2 以降のバージョンでは /etc/rc.conf で以下のように設定します。

moused_type="yyyy"
moused_port="xxxx"
moused_flags=""

FreeBSD 3.1 とそれ以降で PS/2 マウスを利用する場合は、 moused_enable="YES"/etc/rc.conf に書き加えるだけです。


 使  /etc/rc.conf 
allscreens_flags="-m on"

FreeBSD 2.2.6 以降の場合で 比較的新しいシリアルマウスを使っているならば、 マウスデーモンはマウスのプロトコルタイプを自動判別できます。 自動判別を試みるには、プロトコルタイプとして auto を指定します。

マウスデーモンを実行中は、マウスデーモンと他のプログラム (たとえば X Window System) の間でマウスへのアクセスを調整しなければなりません。 この問題については X とマウスをご覧ください。

2.12. マウスを使って、 テキストコンソールでカットアンドペーストするにはどうしたらよいのですか?

マウスデーモンを起動 (前の質問に対する答えを参照してください) したあと、 ボタン 1 (左ボタン) を押しながらマウスを動かして範囲を指定します。 ボタン 2 (中ボタン) またはボタン 3 (右ボタン) をクリックするとテキスト カーソルの位置に選択した範囲のテキストがペーストされます。

FreeBSD 2.2.6 以降では、ボタン 2 をクリックするとペーストされ、ボタン 3 をクリックした場合に既存の選択範囲が現在のマウスポインタの位置まで 「延長または短縮」されます。もしマウスに中ボタンがないなら、 moused のオプションを使って中ボタンのエミュレーションをするか、 他のボタンを中ボタンとして使う事ができます。 詳しくは moused(8) のマニュアルページを参照してください。

2.13. USB マウスを持っているのですが、FreeBSD で使えますか?

USB デバイスは FreeBSD 3.1 からサポートされましたが、 実装は FreeBSD 3.2 であってもまだ完全ではないため、 必ずしも安定して動作するとは限りません。 もし、それでも USB マウスを使ってみたいという人は、 以下の手順を試してみてください。

  1. FreeBSD 3.2 か、それ以降を使います。

  2. カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を追加し、 カーネルを再構築します。

    device  uhci
    device  ohci
    device  usb
    device  ums

    FreeBSD 4.0 より前のバージョンでは、 代わりに次のようにします。

    controller      uhci0
    controller      ohci0
    controller      usb0
    device          ums0
  3. /dev ディレクトリに移動し、 次のようにしてデバイスノードを作成します。

    # cd /dev
    # ./MAKEDEV ums0
  4. /etc/rc.conf を編集し、 以下の行を追加します。

    moused_enable="YES"
    moused_type="auto"
    moused_port="/dev/ums0"
    moused_flags=""
    usbd_enable="YES"
    usbd_flags=""

    moused の設定の詳細については、 前項も参照してください。


  5. X USB 使 XF86Config  XFree86 3.3.2 Pointer 
    Device          "/dev/sysmouse"
    Protocol        "Auto"

    それより前のバージョンの XFree86 を利用している場合は、 Pointer セクションが次のようになっていることを確認してください。

    Device          "/dev/sysmouse"
    Protocol        "SysMouse"

X 環境でのマウスの利用については、 他の項も参照してください。

USB マウスの活線挿抜 (ホットプラグ機能) は、 まだおそらくきちんと動作しないと思われます。 トラブルを避けるためにも、マウスはシステムを起動させる前に接続しておき、 シャットダウンするまではずさないようにした方が良いでしょう。

2.14. わたしのマウスにはホイール機能や便利なボタンがついているのですが、 これは FreeBSD でも使えるのですか?

答えは残念ながら「場合によります」です。 こうしたマウスの付加的な機能は大抵の場合、特殊なドライバを必要とします。 マウスのデバイスドライバやユーザのプログラムが そのマウスに対する固有のサポートをしていない場合には、 標準的な 2 ボタン/3 ボタンマウスのように振舞います。

X ウィンドウシステムの環境でのホイールの使い方については、 X とホイールの項をご覧ください。

2.15. わたしのマウスはきちんと動いてくれないようです。 マウスカーソルが画面中をとびまわります。 このマウスにはホイールがついていて、 接続は PS/2 ポートです。

FreeBSD 3.2 およびそれ以前の PS/2 マウスドライバ psm には、 Logitech モデル M-S48 とその OEM のホイールマウスで不具合が発生します。 以下のパッチを /sys/i386/isa/psm.c に適用して、カーネルを再構築してください。

Index: psm.c
===================================================================
RCS file: /src/CVS/src/sys/i386/isa/Attic/psm.c,v
retrieving revision 1.60.2.1
retrieving revision 1.60.2.2
diff -u -r1.60.2.1 -r1.60.2.2
--- psm.c	1999/06/03 12:41:13	1.60.2.1
+++ psm.c	1999/07/12 13:40:52	1.60.2.2
@@ -959,14 +959,28 @@
    sc->mode.packetsize = vendortype[i].packetsize;

    /* set mouse parameters */
+#if 0
+    /*
+     * A version of Logitech FirstMouse+ won't report wheel movement,
+     * if SET_DEFAULTS is sent...  Don't use this command.
+     * This fix was found by Takashi Nishida.
+     */
    i = send_aux_command(sc->kbdc, PSMC_SET_DEFAULTS);
    if (verbose >= 2)
printf("psm%d: SET_DEFAULTS return code:%04x\n", unit, i);
+#endif
    if (sc->config & PSM_CONFIG_RESOLUTION) {
        sc->mode.resolution
    = set_mouse_resolution(sc->kbdc,
-	        (sc->config & PSM_CONFIG_RESOLUTION) - 1);
+				   (sc->config & PSM_CONFIG_RESOLUTION) - 1);
+    } else if (sc->mode.resolution >= 0) {
+	sc->mode.resolution
+	    = set_mouse_resolution(sc->kbdc, sc->dflt_mode.resolution);
+    }
+    if (sc->mode.rate > 0) {
+	sc->mode.rate = set_mouse_sampling_rate(sc->kbdc, sc->dflt_mode.rate);
    }
+    set_mouse_scaling(sc->kbdc, 1);

    /* request a data packet and extract sync. bits */
    if (get_mouse_status(sc->kbdc, stat, 1, 3) < 3) {

FreeBSD 3.2 より新しいリリースではきちんと動作するはずです。

2.16. ラップトップ PC のマウス/トラックボール/タッチパッドは使えますか?

2.17. どんなテープドライブをサポートしていますか?

FreeBSD は SCSI と QIC-36 (QIC-02 インタフェース付き) をサポートしています。 これらには 8-mm (Exabyte と呼ばれています) や DAT ドライブも含まれています。

初期の 8-mm ドライブの中には SCSI-2 とまったく互換性を持たないものがあります。 これらは FreeBSD 上では動作しません。

2.18. どんなテープチェンジャーをサポートしていますか?

FreeBSD 2.2 は ch(4) デバイスと chio(1) コマンドを使用した SCSI チェンジャーをサポートしています。 実際のチェンジャーの制御方法の詳細は、chio(1) のマニュアルページを参照してください。

使用している製品が AMANDA のようにチェンジャーに対応済みのものでない場合は、 次のことについて留意してください。 それらの製品は任意のポイント間のテープの移動を制御するだけなので、 テープがどのスロットに入っているか、現在ドライブにあるテープが どのスロットに戻るべきかを把握しておく必要があります。

2.19. どんなサウンドカードをサポートしていますか?

FreeBSD は SoundBlaster、SoundBlaster Pro、SoundBlaster 16、 Pro Audio Spectrum 16、AdLib それから Gravis UltraSound サウンドカードを サポートしています。MPU-401 やその互換カードも機能に制限はあるものの サポートされています。マイクロソフトサウンドシステムのスペックに準拠 したカードも、pcm ドライバでサポートされています。

これらはサウンドについてのみの話です! これらのドライバは CD-ROM、SCSI、カード上にあるジョイスティックをサポートしていません (SoundBlaster は例外です)。SoundBlaster SCSI インタフェースと非 SCSI CD-ROM はサポートしていますが、そのデバイスからは起動できません。

2.20. pcm ドライバで es1370 から音が出ないのはどうにかなりませんか?

マシンを起動するごとに以下のコマンドを実行してください。

# mixer pcm 100 vol 100 cd 100

2.21. どんなネットワークカードをサポートしていますか?

より完全な一覧についてはイーサネットカードの節を参照してください。

2.22. 数値演算コプロセッサを持っていませんが、何かまずいでしょうか?

これらは 386/486SX/486SLC を持っている場合に影響します - ほかのマシンでは CPU に内蔵されています。


   ( FP ) X  

 Intel   FreeBSD 

2.23. FreeBSD がサポートするデバイスは他にもあるんでしょうか?

FreeBSD ハンドブックに記されている、 サポートされている他のデバイスの一覧を参照してください。

2.24. パワーマネージメント機能付きのラップトップ PC を持っているのですが…。

FreeBSD は一部のマシンの APM をサポートしています。 LINT カーネルコンフィグファイル の APM の部分をご覧ください。 さらに詳しいことは apm(4) に載っています。

2.25. Micron システムが起動時に固まってしまいます。


 Micron PCI BIOS   FreeBSD   BIOS PCI  

この問題を回避するには、BIOS の "Plug and Play Operating System" を無効に設定してください。また、より詳しい情報は http://cesdis.gsfc.nasa.gov/linux/drivers/vortex.html#micron を参照してください。

2.26. 新しい Adaptec コントローラを持っているのですが、 FreeBSD が検出できないようです。


 AIC789x  Adaptec 3.0  CAM SCSI  2.2-STABLE  ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/development/cam/  CAM  http://people.FreeBSD.org/~abial/cam-boot/   README 

2.27. 内蔵の Plug & Play モデムを持っているのですが、FreeBSD が検出できないようです。

モデムの PnP ID を シリアルドライバの PnP ID リストに追加する必要があるでしょう。 Plug & Play サポートを有効にするには、 controller pnp0 をコンフィグレーション ファイルに付け加え、 新しいカーネルをコンパイルしてシステムを再起動してください。 カーネルは、検出したすべてのデバイスの PnP ID を表示します。 モデムの欄にある PnP ID を /sys/i386/isa/sio.c の 2777 行目くらいにあるテーブルに書き入れてください。 テーブルを見つけるには、構造体 siopnp_ids[] の文字列 SUP1310 を探します。 カーネルを作り直したらインストールし、システムを再起動してください。 そうすれば、モデムが検出されるはずです。

起動時のコンフィグレーションの際に、pnp コマンドを使用して PnP の設定をマニュアルで行なわなければならないかもしれません。 その場合、モデムを検出させるためのコマンドは

pnp 1 0 enable os irq0 3 drq0 0 port0 0x2f8

のようになります。

2.28. シリアルコンソールで boot: プロンプトを表示するにはどうすればいい?


  1. options COMCONSOLE 

     /boot.config  -P 


/usr/src/sys/i386/boot/biosboot/README.serial に、 これに関する情報が書かれています。

2.29. なぜ Micron コンピュータで 3Com PCI ネットワークカードが動かないのでしょう?


 Micron PCI BIOS   FreeBSD   BIOS PCI  

この問題を回避するには、BIOS の "Plug and Play Operating System" を無効に設定してください。また、より詳しい情報は http://cesdis.gsfc.nasa.gov/linux/drivers/vortex.html#micron を参照してください。

2.30. 対称型マルチプロセシング (SMP) をサポートしていますか?


SMP 3.0-STABLE  GENERIC  SMP  SMP  /sys/i386/conf/LINT  

2.31. ASUS K7V マザーボードのシステムでブートフロッピーを使うと、 システムがハングアップします。 対応策はありませんか?

BIOS セットアップで "起動時のウィルス保護機能" を無効化してください。

3. トラブルシューティング

3.1. ハードディスクに不良ブロックがあります!

SCSI ディスクの場合は自動的に再マップする機能があるはずです。 しかし、理解し難い理由から多くのドライブがこの機能が無効化 されて出荷されています…​。

これを有効化するには、 最初のデバイスのモードページを変更する必要があります。 これは次のコマンドを実行することで、FreeBSD 上で行なうことができます (root 権限で行ないます)。

# scsi -f /dev/rsd0c -m 1 -e -P 3

そして、AWRE と ARRE の値を 0 から 1 へ変更します

AWRE (Auto Write Reallocation Enbld):  1
ARRE (Auto Read Reallocation Enbld):  1

以下は、Ted Mittelstaedt 氏から寄せられたものです。

IDE ドライブの場合は通常、不良ブロックは潜在的な障害の兆候です。 最近の IDE ドライブは、内部の不良ブロック再マッピング機能を有効にした状態で 出荷されています。また、今日の IDE ハードディスクメーカは、 出荷以降に不良ブロックが発生することに関して保証を提供していて、 不良ブロックのあるディスクドライブを交換するサービスを行なっています。

もし、不良ブロックのある IDE ディスクドライブを復旧しようと思うなら、 IDE ドライブメーカが提供する IDE 診断プログラムをダウンロードして、 そのドライブに使ってみてください。この種のプログラムは大抵、 ドライブの制御部分に対して不良ブロックを再走査し、 不良ブロックを使用不能にするようにセットすることができます。


ESDIRLL  MFM   PC BIOS 使 DOS  BIOS OSFreeBSD  BIOS   bad144  bad144 wd ( FreeBSD 4.0 )SCSI  bad144  

bad144     /kernel   BIOS 使  bad144  1024 1663 bad144  500MB 

bad144 を使うには、FreeBSD のインストール時に表示される fdisk 画面で "Bad Block" 走査を ON に設定するだけです。 これは、FreeBSD 2.2.7 以降で機能します。 ディスクは、1024 シリンダ以内でなければなりません。 ディスクドライブは事前に少なくとも 4 時間、 ディスクが温度によって膨張し、 トラックに曲がりが出るまで回転させることをお薦めします (訳注: 温度変化に対する膨張によって、 ディスクが微小変形することにより発生する不良セクタを確実に検出するためです)。

大容量の ESDI ドライブのように 1024 シリンダを超えるディスクの場合、 DOS 上でそのディスクが利用できるよう、 ESDI コントローラは特殊な変換モードを利用します。 fdisk の "set geometry" コマンドを使って "変換された (translated)" ジオメトリに切替えると、wd ドライバはこの変換モードを解釈できます。 その際、FreeBSD パーティションを作成するのに "dangerously dedicated" モードを利用してはいけません。 このモードは、そのようなジオメトリを無視するからです。 たとえ fdisk がオーバーライドされたジオメトリ情報を使ったとしても、 依然としてディスクの真の大きさを保持しているため、大きすぎる FreeBSD パーティションを作成しようとしてしまうでしょう。 ディスクジオメトリ情報が変換されたジオメトリ情報にかわっている場合は、 手動でブロック数を入力し、 パーティションを作成する必要があります。

大容量の ESDI ディスクを ESDI コントローラでセットアップするには、 ちょっとしたトリックを使います。まず、DOS のディスクで起動して そのディスクを DOS パーティションとしてフォーマットします。 そして FreeBSD を起動し、インストーラの fdisk 画面で DOS パーティションのブロックサイズとブロック数を読みとり、メモしておきます。 ジオメトリ情報を DOS が利用しているものと同一に再設定し、 DOS パーティションを削除して "cooperative" FreeBSD パーティションを 先程記録したブロックサイズを使って作成してください。 そのパーティションを起動可能パーティションに設定し、不良ブロック走査を 有効にします。 実際のインストールでは、ファイルシステムが作成される前に bad144 が最初に実行されます (Alt-F2 を押すことで状況を確認できます)。 不良セクタファイルを作成中に何らかの障害が発生したなら、 システムを再起動して、もう一度最初からやり直しになります。 おそらくディスクジオメトリ情報の設定を大きくしすぎているのでしょう (やり直しは、DOS によるフォーマットとパーティション確保を含みます)。


 

3.2. Bustek 742a EISA SCSI が認識されません。

この情報は 742a のためのものですが、他の Buslogic カードについても 同様のことが言えます。(Bustek = Buslogic)


742a 2  A-G H  742a  ROM  BIOS  FreeBSD   BIOS   Buslogic  ROM BIOS     ROM 使

リビジョン A-G のカードには、2.41/2.21 までの BIOS/ファームウェアのセットを使用することができます。 リビジョン H 以降のカードには、最新のものである 4.70/3.37 の BIOS/ファームウェアのセットを 使用することができます。これらのファームウェアの違いは、 ファームウェア 3.37 が 「ラウンドロビン方式」 をサポートしているところからきています。

Buslogic のカードには、製造番号も刻印されています。古い ハードウェアリビジョンのカードを持っている場合は、Buslogic の RMA 部門に問い合わせて製造番号を伝えると、新しいハードウェアリビジョンの カードに交換することもできます。もしカードが十分新しければ、彼らは 交換に応じてくれるでしょう。

FreeBSD 2.1 は ファームウェアリビジョン 2.21 以降のものをサポートしています。 これよりも古いファームウェアリビジョンのものは、 Buslogic カードとして正常に認識されません。 しかし、Adaptec 1540 として認識されるかもしれません。 初期の Buslogic のファームウェアは AHA1540 「互換」モードを 持っています。しかし、EISA カードにとってこれは よいことではありません。

古いハードウェアリビジョンのカードを持っていてファームウェア 2.21 を入手するのであれば、ジャンパ W1 の位置をデフォルトの A-B から B-C に合わせる必要があるでしょう。

3.3. HP Netserver 上のオンボード SCSI コントローラが認識されません。

基本的にこれは既知の問題です。HP Netserver マシンの EISA オンボード SCSI コントローラは EISA のスロット番号 11 を占有しますが、「本当の」EISA スロットはすべてそれよりも前のアドレスに配置されているのです。 残念ながら、 10 番以上の EISA スロットは PCI に割り当てられたアドレス空間と衝突し、FreeBSD の自動コンフィグレーションは、 現状ではうまくこの状況を処理できていないのです。

ですから現時点での最良の方法は、カーネルオプションの EISA_SLOTS を 12 に変え、 アドレス空間の衝突がないかの ようなふりをさせることです :) カーネルの再構築に記述されているようにしてカーネルを再構築してください。

もちろん、これはこのようなマシンにインストールする際に 「卵が先か、 鶏が先か」といった問題を生み出すことになります。 この問題を回避するために、 ユーザコンフィグ (UserConfig) の中には特別な仕組みが組み込まれています。 このとき "visual" インタフェースは使用せず、 コマンドラインインタフェースを使用してください。単純に

eisa 12
quit

とプロンプト上から打ち込み、 後は普通にインストールを行なってください。 とにかくカスタムカーネルのコンパイルとインストールを行なうことを おすすめします。

うまくいけば、将来のバージョンではこの問題が解決していることでしょう。

HP Netserver では危険覚悟の専用ディスクは使用できません。 詳細については この注意事項をご覧ください。

3.4. この CMD640 IDE コントローラはどこかおかしいようです。

それは壊れているのです。両方のチャンネルを同時に制御できないのです。

現在、このチップを使っているシステムを自動的に検出して、 うまく動かすためのしくみが使えるようになっています。 くわしくは wd(4) のマニュアルページを参照してください。

CMD640 IDE コントローラを使っているシステムで FreeBSD 2.2.1 あるいは 2.2.2 を使い、 かつセカンダリのチャネルを使いたいのであれば、 options "CMD640" を有効にしてカーネルを作り直してください。 FreeBSD 2.2.5 以降では、デフォルトでそうなっています。

3.5. ed1: timeout のようなメッセージがいつも出ます。

たぶん IRQ の衝突が原因でしょう (二つのボードが同じ IRQ を使用しているなど)。FreeBSD 2.0.5R 以前はこれに関して寛大で、 IRQ の衝突があってもネットワークドライバは機能していました。 しかし 2.0.5R 以降はもはや、IRQ の衝突に寛大ではありません。 -c オプションをつけて起動し、 ed0/de0/…​ のエントリをボードの設定に合わせてください。

ネットワークカードの BNC コネクタ (訳注: 10BASE-2 タイプのインタフェース) を使っている場合、 デバイスのタイムアウトはターミネーションの不良によっても起きます。 これをチェックするにはケーブルを外してターミネータを直接 NIC に接続します。そしてエラーメッセージが消えるかどうか 確認します。

NE2000 コンパチブルカードのなかには、 UTP ポートのリンクがなかったりケーブルが接続されていない場合に このエラーを出すものがあります。

3.6. CDROM をマウントしようとすると Incorrect super block と言われます。


mount(8)   mount(8)  ufs CDROM   -t cd9660  mount(8)   CDROM  ISO 9660  CDROM 1.1R  FreeBSD  (: 2.1.5R 2.2R )  Rock Ridge  () 

CDROM のデバイス /dev/cd0c/mnt にマウントしたい場合の例では、次のようにします。

# mount -t cd9660 /dev/cd0c /mnt

  (/dev/cd0c )  -t cd9660  mount_cd9660  
# mount_cd9660 /dev/cd0c /mnt

3.7. CDROM をマウントしようとすると Device not configured と言われます。

これは 一般的に CDROM ドライブの中に CDROM が入っていないか、 ドライブがバス上に見えないことを意味します。ドライブに CDROM を入れるか、IDE (ATAPI) であれば master/slave の状態をチェックしてください。 また、CDROM ドライブに CDROM を入れてから認識するまでには数秒かかりますので、 少し待ってみてください。

SCSI CDROM ではバスリセットへの応答時間が遅いために、 失敗することがあるかもしれません。 SCSI CDROM を持っている場合は、 カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を加えて 再コンパイルして試してみてください。

options "SCSI_DELAY=15"

現在の GENERIC カーネルでは上の設定はデフォルトになっています。 問題がある場合は SCSI_DELAY の数値を増やしてみてください。

3.8. CDROM をマウントすると、ファイル名中の英数字以外の 文字が、? と表示されてしまいます。

もっともありそうなのは、その CDROM が "Joliet" 拡張を利用してファイルおよび ディレクトリに関する情報を保存しているということです。この拡張は、 すべてのファイル名を Unicode の 2 バイト文字で保存するように 規定しています。現在、FreeBSD カーネルに汎用的な Unicode インタフェースを導入する作業が行われていますが、 まだ完了していません。したがって、CD9660 ドライバはファイル名の文字を解読できません。

一時的な解決策として、FreeBSD 4.3R 以降では、CD9660 ドライバに特別な仕掛けを施して、ユーザーがその場で適切な 変換表を読み込めるようにしました。一般的なエンコーディングに 対応したいくつかのモジュールが sysutils/cd9660_unicode port で提供されています。

この記述は古くなっています。英語版の記述をご覧ください。

3.9. 私のプリンタはとてつもなく遅いのです。 どうしたらよいのでしょう?

パラレルインタフェースで、問題はとんでもなく遅いだけであるなら、 プリンタボートを "polled" モードに設定してみてください。

# lptcontrol -p

HP の新しいプリンタには、 割り込みモードで使えないものがあるようです (完全にわかったわけではありませんが)。 タイミングの問題のように思われます。

3.10. わたしのプログラムは時々 Signal 11 のエラーで止まってしまいます。

Signal 11 エラーはオペレーティングシステムが 許可を与えていないメモリにアクセスしようとしたときに発生します。 このようなことがランダムな間隔で起っているようなら、 注意深く調査していった方が良いです。

この手の問題はたいていの場合、以下のどちらかです。


  1.   

     FreeBSD     FAQ 使  ( -current )

それが FreeBSD のバグでは「ない」という決定的なケースとして、 その問題の発生がプログラムをコンパイルしているときであり、 コンパイル毎に毎回、コンパイラの挙動が変るというものがあります。


 "make buildworld"   ls.c  ls.o   "make buildworld"   build  (: )   

あなたのやるべき事は:

前者の場合は、 そのプログラムの間違ったアドレスへアクセスしようとしている部分を、 gdb 等のデバッガで見つけて修正します。

後者の場合は、 ハードウェアに問題がないことを確かめる必要があります。

その一般的な原因として :

  1. ハードディスクが熱を持ちすぎているかも知れません: ケースのファンがちゃんと動いていてディスクを冷やしているか 確かめてください (たぶん、他の部品も過熱しています)。

  2. CPU がオーバーヒートしています: CPU をオーバークロックしていませんか? さもなければ CPU ファンが死んでいるのかもしれません。 いずれにせよ、少なくとも問題解決の間では ハードウェアが動くべく指定された条件で動かしてください。 クロックはデフォルトの設定に戻してください。


          

  3. :  SIMM  DIMM 使  SIMM  DIMM   DIMM/SIMM  

    :  BIOS   RAM   "RAM Speed: Turbo"   BIOS  BIOS  

     使 I/O  CDROM     ( 250W  300W )

SIG11 FAQ (下に示します) にはこれらの問題のすべてが 詳しく説明されています。Linux の視点に基づくものですが、 これも読んでおいた方がいいでしょう。そこではまた、 メモリのテストを行うソフトウェアや、 ハードウェアがなぜ問題のあるメモリを見逃してしまうかについても 議論されています。

最後に、これらがどれも助けにならなかったら、 FreeBSD のバグを発見した可能性があります。 以下の説明を読んで障害報告を送ってください。

詳細な FAQ は、the SIG11 problem FAQ にあります。

3.11. 起動の時に画面が真っ暗になって同期も取れません。

これは ATI Mach 64 ビデオカードの既知の問題です。 この問題はカードがアドレス 2e8 を使い、 4 番目のシリアルポートもここを使うということにあります。 sio(4) ドライバのバグ (仕様?) のため、 4 番目のシリアルポートがなくても、 通常このアドレスを使う sio3 (4 番目のポートにあたります) を無効にしても、ドライバはこのアドレスをさわります。

バグが修正されるまでは、次のようにして対処してください。


  1.  -c  ()

    sio0, sio1, sio2, sio3 ()   sio(4) 

    exit 

もしシリアルポートを有効にしたいのであれば以下の変更を行なって 新しいカーネルを作る必要があります。 /usr/src/sys/i386/isa/sio.c の中で 1 ヵ所ある 0x2e8 という文字列を探し、 この文字列とその手前にあるコンマを削除します (後ろのコンマは残します)。 後は通常の手続きにしたがって新しいカーネルを作ります。

この対処を行なった後でもまだ X ウィンドウシステムはうまく動かないかもしれません。 その場合は、 使用している XFree86 がすくなくとも XFree86 3.3.3 以降であることを確かめてください。 それ以降のバージョンでは、 Mach64 カードやそれらのカードのためにつくられた X サーバ の組込みをサポートします。

3.12. 128MB の RAM があるのですが、64MB しか認識しません。

FreeBSD がメモリのサイズを BIOS から取得する方法の制限により、 KB 単位で 16 ビット分までしか検出できません (すなわち最大 65535KB=64MB です。これより少ない場合もあります。 ある BIOS の場合はメモリサイズが 16MB に制限されます)。 64MB 以上のメモリを積んでいる場合、 FreeBSD はそれを検出しようとします。 しかしその試みは失敗するかもしれません。


 使  BIOS     BIOS 使 使

options "MAXMEM=n"

n には、 キロバイト単位でメモリの量を指定します。128MB の場合は、131072 となります。

3.13. FreeBSD 2.0 が kmem_map too small! と言ってパニックします。

メッセージは、mb_map too small! の場合もあります。

このパニックは、ネットワークバッファ (特に mbuf クラスタ) の仮想メモリが無くなったことを示します。 以下のオプションをカーネルコンフィグファイルに追加して mbuf クラスタに使用できる仮想メモリの量を増やしてください。

options "NMBCLUSTERS=n"


n  使 TCP  512  4096   2048   mbuf 使 netstat -m  (netstat(1) ) NMBCLUSTERS  512 + MAXUSERS * 16 

3.14. 新しいカーネルで再起動すると CMAP busy panic となってパニックを起こしてしまいます。

ファイル /var/db/kvm_*.db において範囲外のデータを検出するためのロジックは失敗することがあり、 こうした矛盾のあるファイルを使用することでパニックを引き起こすことがあります。

これが起こったなら、シングルユーザで再起動した後に、 以下のコマンドを実行してください。

# rm /var/db/kvm_*.db

3.15. ahc0: brkadrint, Illegal Host Access at seqaddr 0x0 というエラーが出ます

これは Ultrastor SCSI Host Adapter と衝突しています。

起動時に kernel configuration メニューに入り、 問題を起こしている uha0 を disable にしましょう。

3.16. sendmail が mail loops back to myself というメッセージを出すのですが。

この事は、sendmail FAQ に次のように書いてあります。

      * "Local configuration error" というメッセージが出ます。たとえば:

      553 relay.domain.net config error: mail loops back to myself
      554 <user@domain.net>... Local configuration error

      のような物ですが、どのようにしたらこの問題を解決できますか?

      これは、たとえば domain.net のようなドメイン宛てのメールを MX record で
      特定のホスト (ここでは relay.domain.net) に送ろうとしたのに、
      そのホストでは domain.net 宛てのメールを受け取れるような設定に
      なっていない場合です。設定の際に FEATURE(use_cw_file) を
      指定してある場合には /etc/sendmail.cw の中に domain.net を
      追加してください。もしくは、/etc/sendmail.cf の中に
      "Cw domain.net" を追加してください。

 sendmail FAQ  sendmail release  稿 comp.mail.sendmail comp.mail.misc comp.mail.smail comp.answers news.answers  mail-server@rtfm.mit.edu  send usenet/news.answers/mail/sendmail-faq 

3.17. リモートマシン上のフルスクリーンアプリケーションがうまく動かない

リモートマシンのターミナルタイプが FreeBSD のコンソールで必要とされている cons25 以外のものです。

この問題を解決しうる方法はいろいろあります:


  •   ansi  sco  shell  TERM 

    FreeBSD  screen  VT100 使 screen    screen  VT100   TERM  vt100 

     cons25   

    FreeBSD X  xterm  rxvt X使 (:  kterm  )  TERM  xterm  vt100 (:  kterm) 

3.18. 私のマシンで calcru: negative time…​ と表示されるのですが


   TCP/IP   MTU   

この問題の副作用として、 プロセスが "SIGXCPU exceeded cpu time limit" というメッセージとともに終了してしまう、というものがあります。

1998 年 11 月 29 日に公開された FreeBSD 3.0 以降で この問題が解決しないなら、次の sysctl 変数をセットしてください。

# sysctl -w kern.timecounter.method=1

    NTIMECOUNTER  NTIMECOUNTER=20   

3.19. pcm0 not found という表示を見たり カーネルコンフィグレーションファイルには device pcm0 と 書いてあるのにサウンドカードが pcm1 として 発見されたりします。


 FreeBSD 3.x  PCI 使 pcm0  ISA   PCI   pcm1 

この警告を、単にカーネルコンフィグファイルの当該行を device pcm1 に変更することで 抑制することはできません。その時は pcm1 が ISA カードのために予約され、PCI のカードは pcm2 として (pcm1 not found の警告とともに) 検出されます。

PCI のサウンドカードを持っているのならば、以下のようにして snd0 デバイスのかわりに snd1 を作る必要があります。

# cd /dev
# ./MAKEDEV snd1

この状況は FreeBSD 4.x では生じません。多くの努力の結果より PnP 中心に作り替えられ、 現在、pcm0 デバイスは ISA カード専用に予約されたものではなくなりました。

3.20. プラグアンドプレイのカードが認識されなくなりました (または、unknown と認識されるようになりました)。

現在の FreeBSD 4.x はより PnP 中心に なっています。その副作用の影響で、FreeBSD 3.x で動いていた PnP デバイス (たとえばサウンドカードや内蔵モデム) の中には、 動かなくなってしまったものもあります。

この挙動の原因は Peter Wemm が freebsd-questions メーリングリストに書いた、以下の 「FreeBSD 4.x にアップグレードしたところ内蔵モデムが 見つからなくなった」というメールで解説されています。 (わかりやすくするために [] 内に コメントを加えました)。

PnP BIOS はあらかじめ、[モデムを] ポート空間に存在しているかのように設定します。 そのため [3.x では] 従来の手法に基づく ISA デバイスの検索により、モデムの存在を「発見」できます。


4.0  ISA  PnP  [3.x ] ISA   PNP ID  4.0  ISA     PnP  PnP ID    TODO 

3.0  4.0   PnP ID 調ISA  PnP 使 使 pnpinfo(8)  PnP ID   pnpinfo(8)  
# pnpinfo
Checking for Plug-n-Play devices...

Card assigned CSN #1
Vendor ID PMC2430 (0x3024a341), Serial Number 0xffffffff
PnP Version 1.0, Vendor Version 0
Device Description: Pace 56 Voice Internal Plug & Play Modem

Logical Device ID: PMC2430 0x3024a341 #0
        Device supports I/O Range Check
TAG Start DF
    I/O Range 0x3f8 .. 0x3f8, alignment 0x8, len 0x8
        [16-bit addr]
    IRQ: 4  - only one type (true/edge)
TAG End DF
End Tag

Successfully got 31 resources, 1 logical fdevs
-- card select # 0x0001

CSN PMC2430 (0x3024a341), Serial Number 0xffffffff

Logical device #0
IO:  0x03e8 0x03e8 0x03e8 0x03e8 0x03e8 0x03e8 0x03e8 0x03e8
IRQ 5 0
DMA 4 0
IO range check 0x00 activate 0x01

 "Vendor ID"  16 ( 0x3024a341)  PnP ID   (PMC2430)  ASCII ID   /usr/src/sys/isa/sio.c  

 sio.c    (send-pr ?) sio.c 
static struct isa_pnp_id sio_ids[] = {

そしてあなたのデバイスのエントリを追加する正しい場所を探します。 エントリは以下のような形をしていて、pnpinfo(8) の 出力にある デバイスの説明の全部 (もし収まれば) か一部とともに行の右の方のコメント領域に書かれている ASCII ベンダ ID でソートされています。

{0x0f804f3f, NULL},     /* OZO800f - Zoom 2812 (56k Modem) */
{0x39804f3f, NULL},     /* OZO8039 - Zoom 56k flex */
{0x3024a341, NULL},     /* PMC2430 - Pace 56 Voice Internal Modem */
{0x1000eb49, NULL},     /* ROK0010 - Rockwell ? */
{0x5002734a, NULL},     /* RSS0250 - 5614Jx3(G) Internal Modem */

あなたのデバイスの16進数のベンダ ID を正しい場所に 追加し、ファイルをセーブしてカーネルを作り直して再起動します。 あなたのデバイスは FreeBSD 3.x の時と同じように sio として見つかるようになっているはずです。

3.21. top や systat の 実行中に nlist failed という エラーがでます。


    

  •  (  installworld  )    ( /usr/src/UPDATING )

     /boot/loader 使  boot2 (boot(8) )   /boot/loader 使 /boot/loader   

3.22. ssh(1)telnet(1) でコンピュータに接続する のに、どうしてこんなに時間がかかるのですか?

症状: TCP コネクションが確立してから、 クライアントソフトウェアがパスワードを尋ねてくるまで (telnet(1) の場合は、ログインプロンプトが表示されるまで) に長い時間がかかる、というもの。

問題: おそらく、サーバソフトウェアがクライアントの IP アドレスからホスト名を解決しようとして、遅れが生じている のでしょう。FreeBSD に付属する SSH や Telnet を含む多くの サーバソフトウェアは、この名前解決をおこないます。これは、 管理者が後日参照するログファイルに、その他の情報と一緒に ホスト名を記録できるようにするのが目的です。

対処法: もし、あなたのコンピュータ (クライアント) からどのサーバに接続する場合にも問題が起こるのであれば、 クライアントに問題があります。そして、誰かがあなたの コンピュータ (サーバ) に接続するときだけ問題が起こるのであれば、 そのサーバの問題です。

問題がクライアントにある場合、唯一の対処法は サーバがそのクライアントの名前を解決できるように DNS を修正することです。 症状がローカルネットワークで発生しているなら、サーバの設定に 原因がありますので、このまま続きを読みましょう。 そうではなく、グローバルなインターネット環境で発生しているなら、 ISP に連絡して問題の修正をお願いしなければならない可能性が高いでしょう。


    hosts(5)  named(8)    ( www.yahoo.com)  

3.23. file: table is full という メッセージが繰り返し dmesg にあらわれます。

このエラーは、システムのファイル記述子を使い果たして しまった時に発生します。メモリ中のファイルテーブルが一杯に なっているのです。

解決法:

手動で sysctl 変数 kern.maxfiles の限界値を調整します。

# sysctl -w kern.maxfiles=n

n は、システム要件に合わせてください。 オープンされたファイル、ソケットまたは fifo のそれぞれが ファイル記述子を消費します。規模の大きなサーバは、 同時に実行されるサービスに応じて、いともたやすく何万もの ファイル記述子を要求します。

カーネルに設定されたデフォルトのファイル記述子の 数を決定するのは、次の

maxusers        32

カーネル設定ファイルの maxusers 行 です。kern.maxfiles はこの値に比例して 増加します。

現在設定されている kern.maxfiles の 値は、次のコマンドで調べることができます。

# sysctl kern.maxfiles
kern.maxfiles: 1064

3.24. laptop の時間が狂って、大きく進んだり遅れたりします。

laptop には二つ以上の時計が内蔵されていますが、FreeBSD が間違った方を選択して使用しています。

dmesg(8) を実行して Timecounter を含む行を確認してください。 最後に出力された行が FreeBSD が選択したもので、まず間違い なく TSC でしょう。

# dmesg | grep Timecounter
Timecounter "i8254"  frequency 1193182 Hz
Timecounter "TSC"  frequency 595573479 Hz

sysctl(3) 変数 kern.timecounter.hardware を確認すれば 裏付けがとれます。

# sysctl kern.timecounter.hardware
kern.timecounter.hardware: TSC

バッテリ駆動している時に、BIOS が CPU の速度を変えるために TSC クロックを変更したり、電力節約モードに入ることがあります。 しかし、FreeBSD はそういった調整を関知しないので、 時間が早まったり遅れたりするようです。

上記の例では、i8254 クロックも利用できます。 sysctl(3) 変数 kern.timecounter.hardware にその名称を書き込んで選択できます。

# sysctl -w kern.timecounter.hardware=i8254
kern.timecounter.hardware: TSC -> i8254

これで、laptop はより正確な時間を刻むでしょう。

この変更を起動時に自動で行うには、次の行を /etc/sysctl.conf に追加してください。

kern.timecounter.hardware=i8254

3.25. BIOS 画面が出た後、FreeBSD のブートローダが Read error と表示して止まって しまいます。

FreeBSD のブートローダがハードディスクのジオメトリを正しく 認識していないようです。FreeBSD のスライスを fdisk によって手動で作成したり変更したりする際に、 ジオメトリを誤って指定してしまったのでしょう。

ハードディスクのジオメトリの正しい値は、マシンの BIOS から 得られます。そのハードディスクのシリンダ、ヘッド、セクタの 数を探してください。

sysinstall(8) の fdisk において、 G を入力してハードディスクのジオメトリを 設定してください。

シリンダ、ヘッド、セクタの数を入力するダイアログが出てきます。 BIOS から得た値を斜線 (/) で区切って入力してください。

5000 シリンダ、250 ヘッド、60 セクタなら、 5000/250/60 と入力します。

リターンキーを押して値を設定してください。それから W を入力してハードディスクに新しいパーティ ションテーブルを書き込んでください。

3.26. 別のオペレーティングシステムが、ブートマネージャを 壊してしまいました。どうすれば復旧できるでしょうか。

sysinstall(8) を立ち上げて Configure (設定)、Fdisk の順に選択してください。ブートマネージャが置かれていた ディスクを選択して、スペースキーを 押してください。W を押して変更を ディスクに書き込んでください。どのブートローダを インストールするか尋ねられます。ここで選択すれば戻せます。

4. 商用アプリケーション


  FreeBSD   ( FreeBSD  FreeBSD )   

4.1. FreeBSD 用のオフィススイートはどこで入手できますか?

  • BSDi は FreeBSD ネイティブ版の VistaSource ApplixWare 5 を提供しています。

    ApplixWare は、豪華で機能満載の FreeBSD 向けの 商用オフィススイートで、ワードプロセッサ、表計算、 プレゼンテーションソフトウェア、ベクタ描画ソフトウェア、 その他のアプリケーションを揃えています。

    FreeBSD 版の ApplixWare の購入は こちらからどうぞ。


  • Linux  StarOffice  FreeBSD Linux  StarOffice FreeBSD Ports   OpenOffice 

4.2. FreeBSD 用の Motif はどうやったら手に入りますか

FreeBSD 用の廉価版 ELF Motif 2.1.20 (i386 版、Alpha 版) に関する情報はApps2go から 手に入れることができます。

この製品には、「開発者版 (development edition)」 と、 より安価な「ランタイム版 (runtime edition)」 の二つの版があります。これらの製品は以下の物が含まれています。


  • OSF/Motif managerxmbindpannerwsm

    uilmrmxmxmcxx Imake 

    FreeBSD 3.0  ELF  



 FreeBSD  Motif   ( !)NetBSD  OpenBSD  Motif  Apps2goFTP  
より詳しい情報は

Apps2go WWW page

問い合わせは

Sales または Support 電子メールアドレス。

もしくは

phone (817) 431 8775 or +1 817 431-8775

他の FreeBSD 用 Motif 2.1 (ELF 版、a.out 版) に関する情報は Metro Link から手に入れることができます。

この製品は以下の物が含まれています。


  • OSF/Motif managerxmbindpannerwsm

    uilmrmxmxmcxx Imake 

     (FreeBSD 3.0  ELF  FreeBSD 2.2.8  a.out )





 FreeBSD  Motif  Linux  Motif  Metro Link CDROM  FTP 

FreeBSD 用の a.out 版 Motif 2.0 に関する情報は Xi Graphics から 手に入れることができます。

この製品には以下の物が含まれています。


  • OSF/Motif managerxmbindpannerwsm

    uilmrmxmxmcxx Imake 

    FreeBSD 2.2.8  




注文する際には FreeBSD 用の Motif であることをきちんと 確認してください。BSDI や Linux 用の Motif もまた、Xi Graphics から販売されています。現在フロッピーディスク 4枚組ですが、 将来的には CDE のように統合された CD に変わるでしょう。

4.3. FreeBSD 用の CDE はどうやったら手に入りますか

以前 Xi Graphics より FreeBSD 用の CDE が 販売されていましたが、現在は既に販売が終了しています。

KDE 多くの点で CDE と類似しているオープンソースの X11 デスクトップ環境です。 xfce の ルック & フィール (訳注: 外観や操作方法のこと) も気に入るかも知れません。 KDE、xfce は、いずれも FreeBSD Ports Collection に含まれています。

4.4. 高機能な商用 X サーバってあるんですか?

はい、Xi GraphicsMetro Link から、FreeBSD ほか Intel ベースのシステムで動作する Accelerated-X という製品が販売されています。

Metro Link は、FreeBSD のパッケージ操作ツールを利用することで 容易に設定が行なえるほか、数多くのビデオボードをサポートした 高機能な X サーバを提供しています。配布はバイナリ形式のみで、 FTP が利用可能です。もちろん、とても安価 ($39) に手に入れることができます。

また、Metro Link は ELF 版、a.out 版の FreeBSD 用 Motif も販売しています (前を参照)。

より詳しい情報は

Metro Link WWW page

問い合わせは

Sales または Support 電子メールアドレス

もしくは

phone (954) 938-0283 or +1 954 938-0283

Xi Graphics が提供している高性能な X サーバは楽に設定を行なえるほか、 数多くのビデオボード をサポートしています。サーバはバイナリのみが含まれます。 FreeBSD 用と Linux 用の統合されたフロッピーディスクに入っています。 Xi Graphics は Laptop サポートに特化した高性能 X サーバも提供しています。

バージョン 5.0 の「互換デモ」が無料で入手できます。

また Xi Graphics は FreeBSD 用の Motif と CDE も販売しています (前を参照)。

より詳しい情報は

Xi Graphics WWW page

問い合せは

Sales または Support

もしくは

phone (800) 946 7433 or +1 303 298-7478.

4.5. FreeBSD 用のデータベースシステムはありますか?

もちろんです。FreeBSD のウェブサイトにある 商用ベンダー というセクションをご覧ください。

また、FreeBSD Ports Collection のデータベースのセクションも参考になるでしょう。

4.6. Oracle を FreeBSD 上で動かすことはできますか?

はい。Linux 版 Oracle を FreeBSD でセットアップするための方法は、 次に示すページに詳しく書かれています。

5. ユーザアプリケーション

5.1. そういうユーザアプリケーションはどこにあるの?

FreeBSDに移植されたソフトウェアパッケージについては、 FreeBSD Ports Collection のページをご覧ください。 このリストには現在 3400 を越える項目があり、 しかも毎日更新されています。このページをこまめに訪れるか、 freebsd-announceメーリングリストを購読すると、 新しく入った ports を定期的にチェックすることができます。

大部分の ports は 2.2 と 3.x および 4.x ブランチで利用できるはずです。 多くは 2.1.x 系のシステムでも同様に動作するでしょう。 FreeBSD のリリースが出る度に、そのリリースの時点での ports ツリーの スナップショットが撮られ、ports/ ディレクトリに 納められることになっています。

また、"package" という考えも採用されています。これは基本的には gzip で圧縮されたバイナリディストリビューションに、 インストール時に環境に合わせた作業が必要になった場合、 行う機能を多少付け加えたものです。 package を使えば、どのようなファイルが配布物として含まれているか、 と言った細かい事柄にいちいち煩わされることなく、 簡単にインストールやアンインストールを繰り返すことができます。


 package  /stand/sysinstall  FreeBSD  package 使 package  pkg_add(1) 使 package   .tgz  CDROM 使CD packages/All   FreeBSD  package  

お近くのミラーサイトもご利用ください。

新しい ports が続々と追加されている状態なので、すべての ports に 対応する package が存在するわけではないことを覚えておいてください。 定期的に ftp.FreeBSD.org マスターサイトを訪れて、どのような package が利用できるのかチェックするのも良いでしょう。

5.2. なぜ /bin/sh はこんなに低機能なのですか? どうして bash や他のシェルを採用しないのでしょう?

それは、POSIX がそのようなシェルがあることを規定しているからです。

もっと込み入った回答: 多くのユーザは、多くのシステムで同じように動作できるシェルスクリプトを書く必要があります。 これが、POSIX でシェルやユーティリティコマンドが細く規定されている理由です。 ほとんどすべてのスクリプトは Bourne shell で書かれているのですが、 それは、数多くの重要なプログラミングインタフェイス (make(1)system(3)popen(3)、や Perl や Tcl 等の類似の 高水準スクリプト言語) が、コマンドの解釈に Bourne shell を使うからです。 このように Bourne shell が極めて頻繁にかつ広範囲で使われているため、 素早く起動できて確実に動作し、メモリを少ししか消費しないということが 重要になります。


  /bin/sh  便 Ports  bash  scshtcshzsh   ( 使ps -u  "VSZ"  "RSS" )

5.3. libc.so.3.0 はどこにありますか?

FreeBSD 2.1.x のシステムで 2.2 以降用の package を動かそうとしていますね? 前のセクションを読んで、システムに合った正しい port/package を入手してください。

5.4. Error: can’t find libc.so.4.0 というメッセージが表示されるのですが。

何かの手違いで、4.X と 5.X のシステム用 package をダウンロードし、 FreeBSD 2.X、もしくは 3.X のシステムにインストールしてしまったのでしょう。 対応する正しいバージョンの package をダウンロードしてください。

5.5. 386/486SX のマシンで ghostscript を動かすとエラーがでます。

あなたのマシンには数値演算プロセッサが搭載されていませんね? カーネルにコプロセッサの代わりとなる数値演算エミュレータを追加する必要があります。 以下のオプションをカーネルのコンフィグレーションファイルに追加して、 カーネルを再構築してください。

options GPL_MATH_EMULATE

このオプションを追加する場合、 MATH_EMULATE の行を削除してください。

5.6. SCO/iBCS2 のアプリケーションを実行すると、 socksys で落ちてしまいます。 (FreeBSD 3.0 とそれ以前のみ)

まず最初に /etc/sysconfig (または /etc/rc.conf, rc.conf(5) 参照) の最後のセクションを編集し、 以下の変数を YES に直します。

# Set to YES if you want ibcs2 (SCO) emulation loaded at startup
ibcs2=NO

これでシステムの起動時に ibcs2 カーネルモジュールが読み込まるようになります。

次に /compat/ibcs2/dev/ を以下のように編集します。

lrwxr-xr-x  1 root  wheel         9 Oct 15 22:20 X0R@ -> /dev/null
lrwxr-xr-x  1 root  wheel         7 Oct 15 22:20 nfsd@ -> socksys
-rw-rw-r--  1 root  wheel         0 Oct 28 12:02 null
lrwxr-xr-x  1 root  wheel         9 Oct 15 22:20 socksys@ -> /dev/null
crw-rw-rw-  1 root  wheel   41,   1 Oct 15 22:14 spx

open  close  socksys  /dev/null (null(4) )  -CURRENT   

5.7. INN (インターネットニュース) の設定方法は?

inn の package や port をインストールしたあとに Dave Barr’s INN Page を見てみましょう。初心者向けの INN FAQ があります。

5.8. どのバージョンの Microsoft FrontPage を手に入れる必要がありますか?

ルーク、ports を使うのだ! パッチ処理済みの Apache が ports ツリーから入手できます。

5.9. FreeBSD は Java をサポートしていますか?


 http://www.FreeBSD.org/java/   

5.10. 3.x-STABLE を載せているマシンで port がコンパイルできないことがあります。それはどうしてですか?

もし、その時点の -CURRENT か -STABLE に比べてずっと古いバージョンの FreeBSD を利用しているなら、 http://www.FreeBSD.org/ports/ にある ports アップグレードキットが必要です。 最新の FreeBSD を利用しているのに発生する場合はおそらく、 -CURRENT では正常なのに -STABLE ではうまく動かなくなるような変更がその port に対して行なわれ、受理されてしまっているのでしょう。 ports コレクションは -CURRENT と -STABLE、 両方のブランチで動かなければならないものですので、 もしそれを発見したら send-pr(1) コマンドを使ってバグレポートの提出をお願いします。

5.11. ld.so はどこにありますか?

3.1-R 以降などの Elf 化されたマシンで Netscape Navigator などの aout 形式のアプリケーションを動かすときには、 /usr/libexec/ld.so と aout ライブラリのファイルが必要です。 それらは配布物の compat22 に納められています。 /stand/sysinstallcompat22 サブディレクトリ内の install.sh を使って compat22 をインストールしてください。 合わせて 3.1-R と 3.2-R の ERRATA もお読みください。

5.12. ソースコードを更新しました。さて、インストール済みの ports を更新するにはどうすればよいでしょうか?

残念ながら、インストール済みの ports を更新する簡単な 方法はありません。pkg_version コマンドを 用いて ports ツリー中の新しいバージョンに更新する スクリプトを次のように生成することができます。

# pkg_version -c > /tmp/myscript

出力されたスクリプトを使う前に、手で 編集しなければなりません。現在のバージョンの pkg_version では、スクリプトの先頭に exit を挿入して強制しています。

スクリプトの出力には、更新された packages に依存する packages が記載されているので、保存しておきましょう。これらも やはり更新する必要があるかもしれません。通常、更新が 必要となるのは、共有ライブラリのバージョンが変化し、 そのライブラリを利用している ports が新しいライブラリを用いるために 再構築する必要がある場合です。

システムが常時稼動しているならば、 /etc/periodic.confweekly_status_pkg_enable="YES" を 設定して、periodic(8) システムによって毎週更新が必要な ports の一覧を生成できます。

6. カーネルコンフィグレーション

6.1. カーネルをカスタマイズしたいんですが、難しいですか?

全然難しくありません。 カーネルの再構築を調べてください。


  kernel.YYMMDD   kernel.GENERIC  GENERIC  

6.2. _hw_float が無いので、カーネルのコンパイルがうまくいきません。

推測ですが、数値演算コプロセッサを持ってないからと思って、 npx0 (npx(4) 参照) をカーネルコンフィグファイルから削除してしまったのではないでしょうか? npx0必須です。 コプロセッサがなくても、npx0 デバイスは削除してはいけません。

6.3. わたしのカーネルはどうしてこんなに大きい (10MB 以上) のでしょうか?


     FreeBSD 3.0    

しかし、容量の小さなディスクでシステムを運用していたり、 単にデバッグカーネルを実行したくない場合は、 以下の両方が当てはまっているかどうか確認してください。

  • カーネルコンフィグファイルに以下の行が書かれていないこと。

    makeoptions DEBUG=-g
  • config を実行する際、 -g オプションを付けていないこと。


   1.5MB  2MB 

6.4. マルチポートシリアルのコードで割り込みが衝突しています。

マルチポートシリアルを サポートするコードを含んだカーネルをコンパイルしようとすると、 最初のポートだけ検出され、 残りのポートは割り込みの競合のためスキップされたと言われます。 どうやったらいいでしょうか?

ここでの問題は、FreeBSD にはハードウェアまたはソフトウェアの競合により、 カーネルがクラッシュするのを防ぐコードが含まれているという点です。 解決するには、最初のポートにだけ IRQ の設定を書き、 残りは IRQ の設定を削除します。 以下に例を示します。

# Multiport high-speed serial line - 16550 UARTS
#
device sio2 at isa? port 0x2a0 tty irq 5 flags 0x501 vector siointr
device sio3 at isa? port 0x2a8 tty flags 0x501 vector siointr
device sio4 at isa? port 0x2b0 tty flags 0x501 vector siointr
device sio5 at isa? port 0x2b8 tty flags 0x501 vector siointr

6.5. カーネルを構築にいつも失敗します。 GENERIC カーネルも構築できません。

さまざまな理由が考えられます。以下、順に列記します。


  •  make buildkernel  make installkernel 使   (4.0-RELEASE  4.3-RELEASE ) ? /usr/src/UPDATING  (COMMON ITEMS)

     make buildkernel  make installkernel  使 make buildworld ?make buildkernel  make buildworld  make buildkernel  make buildworld 

     FreeBSD-STABLE   FreeBSD-STABLE      

7. システム管理

7.1. システムスタートアップファイルはどこにあるのですか?

FreeBSD 2.0.5R から 2.2.1R までは、 プライマリコンフィグレーションファイルは /etc/sysconfig にあります。 オプションはすべてこのファイルで設定され、他の /etc/rc (rc(8) 参照) および /etc/netstart といった ファイルはこれを読み込むだけです。

ファイル /etc/sysconfig を見て、システムに適合するように変更してください。 このファイルには、 それぞれの場所に何を書けばいいのかを表すコメントがたくさん書かれています。


FreeBSD 2.2.2  3.0  /etc/sysconfig   rc.conf(5)  /etc/netstart  /etc/rc.network   cp /usr/src/etc/rc* /etc 

FreeBSD 3.1  /etc/rc.conf  /etc/defaults/rc.conf  !  /etc/defaults/rc.conf  /etc/rc.conf  

たとえば named を起動したいとしましょう。 FreeBSD 3.1 かそれ以降のシステムで FreeBSD 付属の DNS サーバを起動するには、次のようにするだけです。

# echo named_enable="YES" >>
            /etc/rc.conf

FreeBSD 3.1 かそれ以降でローカルサービスを起動するためには、 /usr/local/etc/rc.d ディレクトリにシェルスクリプトを置きます。 シェルスクリプトは起動可能に設定し、ファイル名が .sh で終わっていなければなりません。 FreeBSD 3.0 とそれ以前のリリースでは、 /etc/rc.local を編集する必要があります。

ファイル /etc/rc.serial はシリアルポートの初期化 (たとえばポートの設定を固定したり等々) のためにあります。

ファイル /etc/rc.i386 は iBCS2 エミュレーションのような Intel アーキテクチャ固有の設定や、 PC システムコンソール設定のためにあります。

7.2. 簡単にユーザを追加するにはどうすればいいのですか?

adduser(8) コマンドを使用してください。 また、pw(8) コマンドを用いることで、さらに細かい操作が可能です。

ユーザを削除するには rmuser(8) コマンドを使用してください。 繰り返しになりますが、pw(8) でも構いません。

7.3. 新しいリムーバブルドライブを持っていますが、どうやって使うの?

そのリムーバブルドライブが ZIP であれ EZ drive であれ (あるいはもしそういう風に使いたいのなら、フロッピーであれ)、 またハードディスクであれ、一旦システムにインストールされて認識され、 カートリッジ、フロッピー等々が挿入されていれば、 ことはどのデバイスでも全く同じように進みます。

(このセクションはMark Mayo’s ZIP FAQ に基づいています)

ZIP ドライブやフロッピーで、すでに DOS のファイルシステムで フォーマットしてある場合、次のコマンドを使うことができます。 これはフロッピーの場合です。

# mount -t msdos /dev/fd0c /floppy

出荷時の設定の ZIP ディスクではこうです。

# mount -t msdos /dev/da2s4 /zip

その他のディスクに関しては、fdisk(8)/stand/sysinstall を使って、 どのようにレイアウトされているか確かめてください。

以降は ZIP ドライブが 3 番目の SCSI ディスクで、 da2 と認識されている場合の例です。


 BSD  2 DOS  / 使 fdisk  /stand/sysinstall     FAT  () BSD 
# dd if=/dev/zero of=/dev/rda2 count=2
# disklabel -Brw da2 auto

 BSD  disklabel  /stand/sysinstall 使   ZIP  

最後に、新しいファイルシステムをつくります。ディスク全体を使用する ZIP ドライブの場合は、以下のようにします。

# newfs /dev/rda2c

次にマウントします。

# mount /dev/da2c /zip

また、次のような行を /etc/fstab (fstab(5) 参照) に入れておくのも良い考えでしょう。 mount /zip と入力するだけでマウントできるようになります。

/dev/da2c /zip ffs rw,noauto 0 0

7.4. 自分の crontab ファイルを編集した後 root: not found のようなメッセージが延々と表示されるのですが、 これはなぜですか?

これは通常、システム crontab (/etc/crontab) を編集し、crontab(1) を使ってインストールした場合に起こります。

# crontab /etc/crontab

この方法は正しくありません。 システム crontab のフォーマットは crontab(1) が更新する各ユーザの crontab とは異なります (フォーマットの相違点の詳細は crontab(5) で説明されています)。

もしこのような操作をしてしまったなら、 あらたな crontab は誤ったフォーマットの /etc/crontab のコピーになってしまっているからです。 以下のコマンドで削除してください。

# crontab -r

今度 /etc/crontab を編集する時は、 その変更を cron(8) に伝えるような操作をしてはいけません。 cron(8) は、自動的にその変更を認識するからです。

もしあなたが何かを一日一回、あるいは一週間や一ヶ月に一回だけ 実行させたいなら、シェルスクリプトを /usr/local/etc/periodic に追加し、 periodic(8) コマンドにシステムの cron スケジュールから 他の定期的なシステムのタスクとともに 実行させたほうが良いかもしれません。


 crontab   FreeBSD  crontab   root   crontab  root  crontab ( crontab  ) 使cron(8)  root  

7.5. su(1) コマンドを実行して root になろうとすると、 su が you are not in the correct group to su root と警告します。


su root ( ) wheel   root    wheel  su(1)  

誰かが root に su できるように するには、その人を wheel グループに追加してください。

7.6. rc.conf やその他の スタートアップファイルを書き間違えてしまいました。 しかもそのためファイルシステムがリードオンリーになってしまっていて 編集ができません。どうすればいいですか?

シェルのパス名を入力するプロンプトが表示されたときに、 単に ENTER を押し、mount / を 実行してそルートファイルシステムを再マウントさせます。 また、お気に入りのエディタがあるファイルシステムを マウントするために mount -a -t ufs を する必要があるかも知れません。あなたのお気に入りのエディタが ネットワークファイルシステム上にある場合は、 ネットワークファイルシステムをマウントする前にネットワークを 手動で設定するか、ed(1) のようなローカルファイルシステムにある エディタを使うかしなければなりません。

vi(1)emacs(1) の様なフルスクリーンエディタを 使うつもりなら export TERM=cons25 と やってエディタが termcap(5) データベースから正しい データを読み取れるようにしなければなりません。

これを行ったあとはいつもと同様、 /etc/rc.conf を編集して間違いを訂正することができるようになります。 カーネル起動メッセージの直後に表示されたエラーメッセージには、 問題の起こったファイル内での行番号を表示されているはずです。

7.7. どのようにしたら DOS の拡張パーティションをマウントできますか?


DOS   2 SCSI "E"   /dev 5 /dev/da1s5 
# cd /dev
# ./MAKEDEV da1s5
# mount -t msdos /dev/da1s5 /dos/e

7.8. 他のシステムのファイルシステムを FreeBSD でマウントすることはできますか?

Digital UNIX: UFS CDROM は直接 FreeBSD でマウントすることができます。 Digital UNIX やそれ以外のシステムのサポートする UFS のディスクパーティションをマウントすることはもっと複雑なことで、 オペレーティングシステムのディスクパーティションの詳細に依存します。

Linux: 2.2 以降は ext2fs パーティションをサポートします。 詳しくは、mount_ext2fs(8) を見てください。

NT: FreeBSD 用の読みだしのみ可能な NTFS ドライバがあります。 詳しくは、Mark Ovens 氏によって書かれたチュートリアル http://ukug.uk.freebsd.org/~mark/ntfs_install.html をご覧ください。

この問題について他の情報があれば、他の人から感謝されるでしょう。

7.9. どのようにしたら FreeBSD を NT ローダーから起動させることができますか?

この手順は 2.2.x と (起動が 3 つのステージに分かれている) 3.x のシステムとで多少異なります。

FreeBSD のネイティブルートパーティションの最初のセクタをファイルにして DOS/NT パーティション上に置くという画期的なアイディアがあります。 ファイル名を c:\bootsect.bsd (c:\bootsect.dos からの発想です) としたとします。 c:\boot.iniファイルを次のように編集します。

[boot loader]
timeout=30
default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS
[operating systems]
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS="Windows NT"
C:\BOOTSECT.BSD="FreeBSD"
C:\="DOS"

この手順は、利用しているシステムが 2.2.x であり、DOS、NT、FreeBSD あるいはその他のオペレーティングシステムがすべて、 同じディスクのそれぞれの fdisk パーティションにインストールされていることを想定しています。 この例は、DOS と NT を最初の fdisk パーティションにおき、 FreeBSD は 2 番目においたシステムで確認しています。 また、FreeBSD は MBR を使わずに、 ネイティブパーティションから起動するように設定してあります (訳注: FreeBSD のインストールで、ブートマネジャを使わずに標準 MBR を使う場合に相当します)。

(もし NTFS に変換してしまっているなら)DOS フォーマットのフロッピーディスクか FAT パーティションを /mnt に DOS マウントします。

# dd if=/dev/rda0a of=/mnt/bootsect.bsd bs=512 count=1

 DOS NTNTFS  bootsect.bsd  bootsect.lnx  C:\  boot.ini  () 
> attrib -s -r c:\boot.ini

上の例の boot.ini で示したような正しいエントリを加え、 ファイル属性を元に戻します。

> attrib +s +r c:\boot.ini

FreeBSD が MBR から起動するようになっている場合、 それぞれのネイティブパーティションから起動するように設定した後で、 DOS から fdisk コマンドを実行して元に戻してください。

FreeBSD 3.X における手順は、これよりいくぶん簡単です。

FreeBSD が NT 起動パーティションとして同じディスクにインストールされている場合には、 /boot/boot1 を単純に C:\BOOTSECT.BSD へコピーします。 もし FreeBSD が異なったディスクにインストールされている場合には、 /boot/boot1 では動作しませんので、 /boot/boot0 が必要です。

ここで /boot/boot1 の代わりに /boot/boot0 をコピーするようなことをしてはいけません! そうすると、パーティションテーブルを上書きしてしまい、 コンピュータが起動できなくなってしまいます。

/boot/boot0 をインストールするには、 sysinstall のブートマネージャを利用するかどうか尋ねられる画面で FreeBSD ブートマネージャを選択する必要があります。 /boot/boot0 のパーティションテーブル部分は NULL 文字で埋められているのですが、 sysinstall は /boot/boot0 を MBR にコピーする前にパーティションテーブルをきちんとコピーしてくれるからです。

FreeBSD ブートマネージャは最後に起動した OS を記録するために パーティションテーブルの最後に起動した OS のエントリにあるアクティブフラグをセットし、512 バイト全体を MBR に書き戻します。 これは /boot/boot0C:\BOOTSECT.BSD にコピーし、 エントリの一つにアクティブフラグをセットして空のパーティションテーブルを MBR に書き込むことと同じです。

7.10. FreeBSD と Linux を LILO から起動するには?

FreeBSD と Linux が同じディスクにインストールされている場合、 単に Linux 以外の OS を起動するための LILO のインストール手順に 従えばいいだけです。非常に簡単にではありますが、記してみましょう。

Linux を起動し、/etc/lilo.conf に以下の行を加えて ください。

other=/dev/hda2
      table=/dev/hda
      label=FreeBSD

(上記の手順は FreeBSD のスライスが Linux から /dev/hda2 という名前で見えていると仮定しています。 あなたの設定にあわせてください) その後、liloroot で実行すれば完了です。

FreeBSD が別のディスクにインストールされているのなら、 LILO のエントリに loader=/boot/chain.b を追加してください。たとえば、このようになります。

other=/dev/dab4
      table=/dev/dab
      loader=/boot/chain.b
      label=FreeBSD

場合によっては、二つ目のディスクを正しく起動するために FreeBSD ブートローダに BIOS ドライブ番号を指定する必要があるかもしれません。 たとえば、FreeBSD SCSI ディスクが BIOS によって BIOS ディスク 1 として認識されるのなら、 FreeBSD のブートローダのプロンプトで、次のように指定する必要があります。

Boot: 1:da(0,a)/kernel

FreeBSD 2.2.5 やそれ以降の版では、boot(8) を設定すれば 起動時に上記のことが自動的に行えます。

Linux+FreeBSD mini-HOWTO が FreeBSD と Linux とを相互に使えるようにするためのよい参考資料になるでしょう。

7.11. FreeBSD と Linux を BootEasy から起動するには?

LILO をマスターブートレコード (MBR) ではなく Linux の起動パーティションにインストールしてください。 これで BootEasy から LILO を起動できるようになります。

Windows95 と Linux を使用している場合は、 いずれにせよ後者の方がおすすめです。 Windows95 を再インストールする必要にかられたとき、 Linux を起動可能に戻す手続きが簡単ですむからです (Windows95 は偏屈なオペレーティングシステムで、 マスターブートレコード (MBR) から他のオペレーティングシステムを追い払ってしまうのです)。

7.12. 「危険覚悟の専用 (dangerously dedicated) ディスク」は健康に悪いの?

インストール作業中、 ハードディスクのパーティションを切る際に 2 つの方法を選ぶことができます。 デフォルトの方法では、fdisk のテーブルエントリ (FreeBSD ではスライスと呼ばれる) を使って、 自身のパーティションを使用する FreeBSD のスライスを、 同じマシンの他のオペレーティングシステムと互換性のある形にします。 それに付随して、ブートセレクタをインストールすれば、 ディスク上の使用可能なオペレーティングシステムを切り替えることができます。 もう一つの方法はディスクすべてを FreeBSD で使うというもので、 この場合ほかのオペレーティングシステムとの互換性を考慮しないことになります。


 ?PC fdisk      BSD   BIOS AWARD ( HP Netserver  Micronics  使)  Symbios/NCR (SCSI  53C8xx )     FreeBSD  "read error" 

そもそもいったいなぜこのモードがあるのでしょうか? これはわずかに数キロバイトのディスク容量を節約するのみであり、 新規インストールで実際に問題を生ずるのです。 「危険覚悟の」モードの起源は新しい FreeBSD インストーラでの、 BIOS から見えるディスクの 「ジオメトリ」の値とディスク自身との整合性という、 もっとも一般的な問題のひとつを回避したいという要求が背景にあります。

「ジオメトリ」は時代遅れの概念ですが、 未だに PC BIOS とディスクへの相互作用の中核をなしています。 FreeBSD のインストーラがスライスを作る時、 ディスク上のスライスを BIOS が見つけられるように、 スライス位置をディスク上に記録します。それが誤っていれば、 起動できなくなってしまうでしょう。


   使 

では、 インストール時に「危険覚悟の専用」モードが必要になる 状況を回避するにはどうすればよいのでしょうか? まず BIOS が報告するディスクのジオメトリの値を覚えておくことからはじめましょう。 "boot:" プロンプトで “-v” を指定するか、ローダで "boot -v" と指定して、 起動時にカーネルにこの値を表示させることができます。 インストーラが起動する直前に、 カーネルがジオメトリ値のリストを表示するでしょう。 パニックを起こさないでください。 インストーラが起動するのを待ち、 逆スクロールでさかのぼって値を確認してください。 普通は BIOS ディスクユニット番号は、 FreeBSD がディスクを検出する順序と同様であり、 最初に IDE、次に SCSI となります。

ディスクをスライシングする際に、 FDISK の画面で表示されるディスクのジオメトリが正しいこと (BIOS の返す値と一致しているか) を確認してください。 万一異なっていたら “g” を押して修正してください。 ディスクにまったくなにもない場合や、 他のシステムから持ってきたディスクの場合は これを行なう必要があるかもしれません。 これはそのディスクから起動させようとしている場合にのみ、 問題になることに注意してください。 FreeBSD はそのディスクをうまい具合いに他のディスクと区別してくれます。

ディスクのジオメトリについて BIOS と FreeBSD 間で一致させることができたら、この問題はほぼ解決したと思ってよいでしょう。 そしてもはや「危険覚悟の専用」モードは必要ありません。 しかし、まだ起動時に恐怖の "read error" メッセージが出るようであれば、 お祈りを捧げて新しいディスクを買いましょう。 もう失うものは何もありません。

「危険覚悟の専用ディスク」を通常の PC での使用法に戻すには、 原則として 2 つ方法があります。1 つは十分な NULL バイトを MBR に書き込んで、 きたるべきインストーラにディスクはまっさらだと思い込ませる方法です。 たとえば、こんな感じです。

# dd if=/dev/zero of=/dev/rda0 count=15

また、マニュアルには書かれていない DOS の「機能」

> fdisk /mbr

は、BSD ブートストラップを追い払ってくれる上に、 新しいマスターブートレコードをインストールしてくれます。

7.13. どのようにしたらスワップ領域を増やせますか?

スワップパーティションのサイズを増やすのが最良の方法ですが、 別のディスクを追加しなくて済むという利点のある方法があります。 経験から得た一般的な方法はメインメモリの 2倍程度のスワップ領域を とるというものです。しかしごく小さなメインメモリしかない場合は、 それ以上のスワップを構成したいと思うでしょう。また、将来のメモリの アップグレードに備え、後でスワップの構成を変更する必要がないように 十分なスワップを構成しておくことは良い考えです。


    SCSI 

ディスクが複数ある場合、スワップパーティションを各ディスクに 作るように構成すると、使用中のディスク上にスワップを置いたとしても、 通常の場合は有益です。一般的に、システムにある高速なディスクには スワップを作るようにすべきでしょう。 FreeBSD はデフォルトでインターリーブなスワップデバイスを 4つまで サポートします。複数のスワップパーティションを構成する際に、 普通はそれらを大体同じくらいの大きさにして作りたいところですが、 カーネルのコアダンプを取るのに都合が良いようにメインの スワップパーティションを大きめにとる人もいます。 メインのスワップパーティションはカーネルのコアがとれるように 最低でも実メモリと同じ大きさにすべきでしょう。

IDE ドライブは同時に同じチャネル上の複数のドライブには アクセスできません (FreeBSD は mode 4 をサポートしていないので、 すべての IDE ディスク I/O は "programmed" です)。 IDE の場合であってもやはり、スワップを別のハードディスク上に 作成することをおすすめします。 ドライブは実に安いものです、心配するだけ無駄です。


NFS   NFS FreeBSD 4.x  4.0   NFS 

これは 64MBの vn-swap を作る例です (ここでは /usr/swap0 としますが、もちろん好きな名前を使うことができます)。

カーネルが次の行を含むコンフィグファイルから構成されているかを 確認します。GENERIC カーネルには、この行が含まれています。

pseudo-device   vn 1   #Vnode driver (turns a file into a device)
  1. vn デバイスを作ります

    # cd /dev
    # sh ./MAKEDEV vn0
  2. スワップファイルを作ります (/usr/swap0)

    # dd if=/dev/zero of=/usr/swap0 bs=1024k count=64
  3. スワップファイルに適切なパーミッションを設定します

    # chmod 0600 /usr/swap0
  4. /etc/rc.conf でスワップファイルを有効化させます

    swapfile="/usr/swap0"   # Set to name of swapfile if aux swapfile desired.
  5. マシンを再起動します

スワップファイルをすぐに有効化させたいのなら以下のようにタイプします。

# vnconfig -e /dev/vn0b /usr/swap0 swap

7.14. プリンタのセットアップで問題があります


  FreeBSD 

プリンタによっては、印刷するのにホスト側にドライバが 必要です。これら "WinPrinters" と呼ばれるものは、 素の FreeBSD では使えません。DOS や Windows NT 4.0 で動作しない なら、そのプリンタはおそらく WinPrinter でしょう。 ただし、唯一の希望が残されています。 ports/print/pnm2ppa の port が 対応しているかどうか確認してみてください。 パッケージの説明にはこう書いてあります。

このソフトウェアは PPA (printer performance architecture) プロトコルの出力を行います。このプロトコル は HP の "Windows 専用" プリンタの一部に使われています。 そのなかには、HP Deskjet 820C シリーズ、HP DeskJet 720 シリーズ、および HP DeskJet 1000 シリーズがあります。(略)

7.15. 私のシステムのキーボードマッピングは間違っています。


kbdcontrol   /usr/shared/syscons/keymaps  
# kbdcontrol -l uk.iso

/usr/shared/syscons/keymaps と拡張子 .kbd は、どちらも kbdcontrol(1) によって使用されます。

これは /etc/sysconfig (または rc.conf(5)) 中で設定することができます。 このファイル中にあるそれぞれのコメントを参照してください。

FreeBSD 2.0.5R やそれ以降の版では、 テキストフォントやキーボードマッピングに関係のあるものはすべて、 /usr/shared/examples/syscons の中におさめられています。

現在以下のマッピングがサポートされています。

  • Belgian ISO-8859-1

  • Brazilian 275 keyboard Codepage 850

  • Brazilian 275 keyboard ISO-8859-1

  • Danish Codepage 865

  • Danish ISO-8859-1

  • French ISO-8859-1

  • German Codepage 850

  • German ISO-8859-1

  • Italian ISO-8859-1

  • Japanese 106

  • Japanese 106x

  • Latin American

  • Norwegian ISO-8859-1

  • Polish ISO-8859-2 (programmer’s)

  • Russian Codepage 866 (alternative)

  • Russian utf-8 (shift)

  • Russian utf-8

  • Spanish ISO-8859-1

  • Swedish Codepage 850

  • Swedish ISO-8859-1

  • Swiss-German ISO-8859-1

  • United Kingdom Codepage 850

  • United Kingdom ISO-8859-1

  • United States of America ISO-8859-1

  • United States of America dvorak

  • United States of America dvorakx

7.16. 起動時に、unknown: <PNP0303> can’t assign resources というメッセージが表示されるのですが?

以下は、freebsd-current メーリングリストへの投稿からの 抜粋です。

Garrett Wollman <wollman@FreeBSD.org>, 2001 年 4 月 24 日 "can’t assign resources" というメッセージは、 そのデバイスがレガシー ISA デバイスで、PnP を意識していない ドライバがカーネルに組み込まれていることを示します。 これには、キーボードコントローラ、プログラム可能な 割り込み制御 IC やその他さまざまな標準的なデバイスが あります。リソースが割り当てられないのは、既にそのアドレスを 使っているドライバがあるからです。

7.17. ユーザディスククォータが正常に動作していないようです。

  1. "/" にはディスククォータを設定しないでください。

  2. クォータファイルが置かれるファイルシステム上に クォータファイルを置くようにしてください。

    FilesystemQuota file

    /usr

    /usr/admin/quotas

    /home

    /home/admin/quotas

    …​

    …​

7.18. わたしの ccd は、 何が適合していない (Inappropriate) のでしょう?

次のような症状が現れます。

# ccdconfig -C
ccdconfig: ioctl (CCDIOCSET): /dev/ccd0c: Inappropriate file type or format

使 (unused) cccd  FS_BSDFFS    4.2BSD 

7.19. どうしてわたしの ccd のディスクラベルを変更することができないのでしょう?

次のような症状が現れます。

# disklabel ccd0
(it prints something sensible here, so let's try to edit it)
# disklabel -e ccd0
(edit, save, quit)
disklabel: ioctl DIOCWDINFO: No disk label on disk;
use "disklabel -r" to install initial label

これは ccd から返されるディスクラベルが、 実はディスク上にはないまったくの偽の情報だからです。 これを明示的に書き直すことで問題を解消できます、 それには、つぎのようにします。

# disklabel ccd0 > /tmp/disklabel.tmp
# disklabel -Rr ccd0 /tmp/disklabel.tmp
# disklabel -e ccd0
(this will work now)

7.20. FreeBSD は System V の IPC プリミティブをサポートしますか?

はい。 FreeBSD は System-V スタイルの IPC をサポートします。 共有メモリ、メッセージ、セマフォが含まれます。 以下の行をカーネルコンフィグファイルに加えると、 サポートが有効になります。

options    SYSVSHM          # enable shared memory
options    SYSVSEM          # enable for semaphores
options    SYSVMSG          # enable for messaging

FreeBSD 3.2 とそれ以降では、 これらのオプションがあらかじめ GENERIC カーネルに含まれていますので、 あなたのシステムにはすでに組み込まれています。

カーネルを再構築してインストールしてください。

7.21. UUCP でメールを配送するには sendmail をどう使えばよいのですか?

FreeBSD に付属している sendmail は、 インターネットに直接つながっているサイトにあわせて設定してあります。 UUCP 経由で mail を交換したい場合には sendmail の設定ファイルを改めてインストールしなければなりません。

/etc/sendmail.cf を自分の手で改造するのは純粋主義者のやるような事です。 sendmail の version 8 は m4(1) のようなプリプロセッサを通して設定ファイルを生成する新しいアプローチを取っており、 より抽象化されたレベルの設定ファイルを編集します。 /usr/src/usr.sbin/sendmail/cf ディレクトリの中にある設定ファイルを使用してください。

もしすべてのソースをインストールしていない場合には sendmail の設定ツールは、別の tar ファイルにまとめてあります。CD-ROM が mount されている場合には、次のようにしてください。

# cd /cdrom/src
# cat scontrib.?? | tar xzf - -C /usr/src contrib/sendmail

これはたった数 100Kbyte ですから心配ないでしょう。 cf ディレクトリにある README に、m4 での設定の基本的な説明があります。

UUCP での配送のためには、mailertable を使用すれば よいでしょう。これによって、sendmail が配送方式を決定するデータベースを 作成することができます。


 .mc  /usr/src/usr.sbin/sendmail/cf/cf    foo.mc  sendmail.cf  
# cd /usr/src/usr.sbin/sendmail/cf/cf
# make foo.cf
# cp foo.cf /etc/sendmail.cf

標準的な .mc ファイルは次のようになります。

include(`../m4/cf.m4')
VERSIONID(`Your version number')
OSTYPE(bsd4.4)

FEATURE(nodns)
FEATURE(nocanonify)
FEATURE(mailertable)

define(`UUCP_RELAY', your.uucp.relay)
define(`UUCP_MAX_SIZE', 200000)

MAILER(local)
MAILER(smtp)
MAILER(uucp)

Cw    your.alias.host.name
Cw    youruucpnodename.UUCP

nodnsnocanonify という指定をすることで、 mail の配送に DNS を使用しなくなります。 UUCP_RELAY という 行に関しては、 ある理由から必要ですがそれは聞かないでください。 .UUCP で終わる仮想ドメインを処理することのできるインターネット上での ホスト名をここに書いてください。通常は、ISP の mail リレーホストを 書くことになると思います。

これが終了したら、次に /etc/mailertable というファイルが必要です。標準的な例は次のとおりです。

#
# makemap hash /etc/mailertable.db < /etc/mailertable
#
horus.interface-business.de   uucp-dom:horus
.interface-business.de        uucp-dom:if-bus
interface-business.de         uucp-dom:if-bus
.heep.sax.de                  smtp8:%1
horus.UUCP                    uucp-dom:horus
if-bus.UUCP                   uucp-dom:if-bus
.                             uucp-dom:

3 default   UUCP    Ethernet  SMTP  UUCP  .UUCP  default  rule  uucp-neighbour! recipient    mail gateway  UUCP  uucp-dom:  uuname  UUCP 

最後に、このファイルは使用する前に DBM データベースのファイルに 変換する必要があります。これを行なうコマンドラインは mailertable の最初のコメントに書いてあります。mailertable を変更した時には、 必ずこのコマンドを実行してください。


:  sendmail -bt  使 sendmail   0 使 mail agent mail agent  ()  Control-D 
% sendmail -bt
ADDRESS TEST MODE (ruleset 3 NOT automatically invoked)
Enter <ruleset> <address>
> 0 foo@interface-business.de
rewrite: ruleset  0   input: foo @ interface-business . de
...
rewrite: ruleset  0 returns: $# uucp-dom $@ if-bus $: foo \
< @ interface-business . de >
> ^D

7.22. ダイアルアップでインターネットに接続する環境でメールをセットアップするにはどうやるの?

静的に IP アドレスが割り当てられる場合は、 デフォルトの状態を変更する必要はありません。 割り当てられた名前をホストネームと するだけで、sendmail が後のことを引き受けてくれます。


 ppp  使IP  (ISP)  ISP  myISP.com  user   bsd.home ISP  relay.myISP.com 使

メールボックスからメールを取ってくるためには、 回収 (retrieval) エージェントをインストールする必要があります。 Fetchmail は多種多様なプロトコルをサポートしているのでお勧めです。 ISP が使用しているのは、大抵 POP3 プロトコルです。 ユーザ ppp を使用している場合、 /etc/ppp/ppp.linkup に以下のように記述すると、 インターネットと接続が完了した時点で自動的にメールを取得するようになります。

MYADDR:
      !bg su user -c fetchmail

ローカルでないアカウントにメールを配送するのに sendmail を使用している場合 (後述)、 上に示したエントリの後に

      !bg su user -c "sendmail -q"

を記述します。これはネットワーク接続が確立したらすぐに sendmail に溜っている mailqueue を強制的に処理させるようにします。

この例では、userbsd.home にアカウントを持ち、 bsd.home 上の user のホームディレクトリに、以下のような .fetchmailrc ファイルがつくられていることを想定しています。

poll myISP.com protocol pop3 fetchall pass MySecret;

言うまでもなく、このファイルは user 以外のユーザが読むことが出来ないようにしなくてはなりません。 内容にパスワード MySecret が含まれているからです。

正しい from: ヘッダをつけてメールを送るためには、 sendmail に user@bsd.home ではなく user@myISP.com を使用するよう教える必要があります。 メールをより早く転送するために、すべてのメールを relay.myISP.com へ送るように sendmail に 指示しておくのも良いでしょう。

上の要件を満たすには、以下のような .mc ファイルが適しています。

VERSIONID(`bsd.home.mc version 1.0')
OSTYPE(bsd4.4)dnl
FEATURE(nouucp)dnl
MAILER(local)dnl
MAILER(smtp)dnl
Cwlocalhost
Cwbsd.home
MASQUERADE_AS(`myISP.com')dnl
FEATURE(allmasquerade)dnl
FEATURE(masquerade_envelope)dnl
FEATURE(nocanonify)dnl
FEATURE(nodns)dnl
define(`SMART_HOST', `relay.myISP.com')
Dmbsd.home
define(`confDOMAIN_NAME',`bsd.home')dnl
define(`confDELIVERY_MODE', `deferred')dnl

.mc ファイルから sendmail.cf への変換方法については、 前のセクションを参照してください. sendmail.cf を更新した後に sendmail をリスタートするのもお忘れなく。

7.23. この UID が 0 の toor という アカウントとは何ですか? 危険にさらされているのでしょうか?


toor  (toor  root ) bash(1)    使 root   ( ports  packages )   /usr/local/bin   root  /usr/local/bin  /usr (/usr/local/bin )  root   ( )

toor  root  使root    toor  使root  toor  

7.24. しまった! root のパスワードを忘れてしまった!


!  Boot:  boot -s  (FreeBSD  3.2  -s) 使ENTER #  mount -u /   mount -a   passwd root  root  exit 

7.25. Control-Alt-Delete でシステムが再起動しないようにするにはどうすればいい?

FreeBSD 2.2.7-RELEASE 以降で syscons (デフォルトのコンソールドライバ) を使用している場合には、次の行をカーネルコンフィグレーションファイルに追加して カーネルを再構築し、インストールしてください。

options SC_DISABLE_REBOOT

FreeBSD 2.2.5-RELEASE 以降で PCVT コンソールドライバを使用している 場合には、同様に次の行をカーネルコンフィグレーションファイルに追加して カーネルを再構築し、インストールしてください。

options PCVT_CTRL_ALT_DEL

 FreeBSD  使  boot  nop  /usr/shared/syscons/keymaps/us.iso.kbd    /etc/rc.conf  使 

7.26. DOS のテキストファイルを UNIX のテキストファイルに整形するにはどうすればいい?

単に次の perl コマンドを実行してください。

% perl -i.bak -npe 's/\r\n/\n/g' file ...

file の部分には処理するファイルを指定してください。 整形後のファイルは元のファイル名で作成され、 整形前のファイルはバックアップとして元の ファイル名の末尾に拡張子 .bak のつけられた名前で作成されます。

あるいは tr(1) コマンドを使うこともできます。

% tr -d '\r' < dos-text-file > unix-file

dos-text-file は DOS 形式のテストファイル、 unix-file には変換された出力が格納されます。 perl を使うよりほんのちょっぴり速くなります。

7.27. 名前で指定してプロセスにシグナルを送るにはどうすればいい?

killall(1) を使ってください。

7.28. su が not in root’s ACL と言って私を悩ませるのはなぜ?

Kerberos の認証システムからくるエラーです。 この問題は致命的なものではなく、 うっとおしいといったものです。 su-K オプションをつけて起動するか、 次の質問で説明されている方法で Kerberos をアンインストールしてください。

7.29. Kerberos をアンインストールするにはどうすればいいの?

システムから Kerberos を削除するには、 あなたの動かしているリリースの bin ディストリビューションを再インストールしてください。 もし CDROM を持っているのなら、 その CDROM をマウント (マウントポイントは /cdrom と仮定) して、 次のように入力してください。

# cd /cdrom/bin
# ./install.sh

7.30. 疑似ターミナルを追加するには?


telnetsshXscreen   
  1. 次の行をカーネルコンフィグレーションファイルに追加して

    pseudo-device pty 256

    新たにカーネルを作りインストールします。

  2. 次のコマンドを実行して

    # cd /dev
    # ./MAKEDEV pty{1,2,3,4,5,6,7}

    新たなターミナル用の 256 個のデバイスノードを作ります。

  3. /etc/ttys を編集し 256 個のターミナルごとの定義を追加します。 既存のエントリーの形式にあわせる必要があるでしょう。 たとえばこんな感じです。

    ttyqc none network

    正規表現を使った指定は tty[pqrsPQRS][0-9a-v] となります。

  4. 新しいカーネルでシステムを再起動すると完了です。

7.31. snd0 デバイスを作成することができません!


snd  FreeBSD  mixer  sequencer dsp 

これらのデバイスを作成するには、次のようにする必要があります。

# cd /dev
# sh MAKEDEV snd0

7.32. 再起動せずにもう一度 /etc/rc.conf を読み込んで /etc/rc を開始させるには?

シングルユーザモードに移行して、 マルチユーザモードに戻ってください。

コンソールで次のように実行します。

# shutdown now(注: -r や -h は付けません)
# return
# exit

7.33. 砂場 (sandbox) とは何ですか?

"砂場 (Sandbox)" とはセキュリティ用語の一つで、 次の二つの意味があります。

  • 一つ目は、「仮想的な『防壁』で囲まれているプロセス」です。 その『防壁』は、そのプロセスに侵入した第三者が、 さらにシステムの広い範囲に影響を与えることを防ぐように設計されます。


       

    その『防壁』とは、たとえばユーザ ID がそれにあたるでしょう。 この定義は、security(7) や named(8) のマニュアルページで用いられています。


    ntalk  (/etc/inetd.conf )   ID root  tty ID  tty  ntalk  ID  (sandbox) 
  • 二つ目は「シミュレートされたマシンの内側で実行されるプロセス」のことで、 こちらはより中核的です。 普通に考えれば、あるプロセスに侵入することができる第三者は、 マシンのより広い範囲にも侵入できると信じるものなのですが、 この種のプロセスの場合、それは実際にはシミュレートされたマシンに 侵入しただけなので、現実のデータを変更することは何一つできません。

    これを実現するための最も広く用いられている方法は、 シミュレートされた環境をサブディレクトリに構築し、 そのディレクトリに chroot して、そのディレクトリで プロセスを実行すること (つまり、そのプロセスにとって / は システムの実際のルートディレクトリ / ではなく、 chroot されたサブディレクトリを指す) です。

    広く用いられているもう一つの方法があります。 それは、既に存在しているファイルシステムを 読み込み専用 (read-only) でマウントし、その上に、あるプロセスに対して そのファイルシステムが書き込み可能であるように見せるような、 もう一つのファイルシステムの層を用意するものです。すると、 そのプロセスはファイルを書き込むことができると認識し、 実際に書き込むことができるのもその特定のプロセスだけ - システムにある他のプロセスは書き込めないのに対して - であるという状況を実現することができます。

    この種の砂場 (sandbox) は、 その非常に透過的な性質を使って、ユーザ (もしくは侵入者) が その事実に気付かないように実現されます。

UNIX は、内部的に二つの砂場 (sandbox) を実装しています。 一つはプロセスレベルのもの、もう一つはユーザ ID レベルのものです。


UNIX  UNIX     Windows 

UNIX ID ID root  ID  ID 使

7.34. セキュアレベル (securelevel) って何ですか?


   (root )   使
  • schg (system immutable flag) のようなファイルフラグの変更

  • /dev/mem および /dev/kmem 経由でのカーネルメモリへの書き込み

  • カーネルモジュールのロード

  • ipfirewall(4) ルールの変更

稼働中のシステムでセキュアレベルの状態をチェックするには、 次のコマンドを実行します。

# sysctl kern.securelevel

sysctl(8)  ( kern.securelevel)    

   ( installworld ) /etc/rc.conf  (kern_securelevel  kern_securelevel_enable ) 

セキュアレベルに関する詳しい情報や、 各レベルで実現される機能に関しては init(8) のマニュアルページを参照してください。


  

  使    ( ) 使   

     

どうか注意するようにしてください。

7.35. フロッピーや CDROM や他のリムーバブルメディアのマウントを一般ユーザーに許可するには?

一般ユーザーでもデバイスをマウントできるようにすることができます。 手順は次のとおりです。

  1. root になって、 sysctl 変数である vfs.usermount1 に設定します。

    # sysctl -w vfs.usermount=1
  2. root になって、 リムーバブルメディアに関連するブロックデバイスに適切なパーミッションを設定します。

    例として、最初のフロッピーデバイスをユーザーがマウントできるようにするには、 次のようにします。

    # chmod 666 /dev/fd0

    operator グループに所属するユーザが CDROM ドライブをマウントできるようにするには 以下のようにします。

    # chgrp operator /dev/cd0c
    # chmod 640 /dev/cd0c
  3. 最後に vfs.usermount=1 という行を /etc/sysctl.conf ファイルに追加し、 ブート時にセットされるようにしておきます。

これで、すべてのユーザは フロッピー /dev/fd0 を 自身の所有するディレクトリへマウントすることができます。

% mkdir ~/my-mount-point
% mount -t msdos /dev/fd0 ~/my-mount-point

これで、operator グループに所属するユーザは CDROM /dev/cd0c を 自身の所有するディレクトリへマウントすることができます。

% mkdir ~/my-mount-point
% mount -t msdos /dev/cd0c ~/my-mount-point

デバイスのアンマウントは簡単です。

% umount ~/my-mount-point

 vfs.usermount  MSDOS Ports   mtools 使

7.36. システムを新しい巨大ディスクへ移すにはどうするのですか?

一番良いのは新しいディスクに OS を再インストールして、 それからユーザデータを移すことです。特にあなたが -stable を 複数のリリースを跨いで追い掛けている場合にはこの方法をおすすめします。 あなたは boot0cfg(8) を使うことで booteasy を両方の ディスクにインストールでき、新しい配置で満足している間 デュアルブートができます。これを行ったあとデータを移す 方法を探すなら次の段落は読み飛ばしてください。

何もないディスクへインストールしないことに決めたならば /stand/sysinstall、なり fdisk(8)disklabel(8) なりを使って新しいディスクに パーティションとディスクラベルを作らなければなりません。 また boot0cfg(8) で booteasy を両方のディスクに インストールして、コピーの作業が終わったあとに 古いシステムからでも新しいディスクからでも起動できるように しておく必要があります。この作業の詳細は formatting-media tutorial を見てください。


   (/dev)   dump(8)  tar(1) 使  

 dump(8)  restore(8)  root  tar(1)    dump(8)  restore(8) 使  dump 使
  1. 新しいパーティションに newfs をかける。

  2. それを暫定的なマウントポイントにマウントする。

  3. そのディレクトリに cd。

  4. 古いパーティションを dump し、 その出力をパイプで新しい方へ。

たとえば root を /dev/ad1s1a へ、暫定的なマウントポイントを /mnt として移そうとすると以下のようになります。

# newfs /dev/ad1s1a
# mount /dev/ad1s1a
# cd /mnt
# dump 0uaf - / | restore xf -

もしパーティションの構成を変えようと思っているなら - つまり一つだったものを二つにしたり二つだったものをくっつけたり しようとしているなら、自前であるディレクトリ以下のすべてを 新しい場所へ移す必要が出てくるかも知れません。dump(8) は ファイルシステムに働くのでこの目的には使えません。この場合は tar(1) を使います。一般に /old から /new への移動は tar(1) で 以下のようにします。

# (cd /old; tar cf - .) | (cd /new; tar xpf -)

/old に他のファイルシステムが マウントされていて、そのデータの移動までは考えてないならば 最初の tar(1) に 'l' フラグを追加します。

# (cd /old; tar clf - .) | (cd /new; tar xpf -).

tar(1) のかわりに cpio(1)pax(1), cpdup (ports/sysutils/cpdup) 等を 使っても構いません。

7.37. システムを最新の -STABLE にアップデートしようとしたのですが -RC や -BETA になってしまいました! 何が起こったのですか?


: RC (Release Candidate)  FreeBSD  -BETA  

長い答え: FreeBSD はそのリリースを 2 ヶ所あるうちの 一方から派生させます。3.0-RELEASE や 4.0-RELEASE の様な (0 のマイナー番号を持つ) メジャーリリースは、一般に -CURRENT と呼ばれる 開発版の流れから分岐させられてできます。3.1-RELEASE や 4.2-RELEASE などのマイナーリリースはアクティブな -STABLE ブランチ (枝) の スナップショットでした。 4.3-RELEASE からは、リリース毎にブランチが作成されるように なりました。ものすごく保守的な開発速度 (主にセキュリティ 勧告のみ) を求めている人は、このブランチを追跡すると よいでしょう。


   ()   4.0-STABLE   4.1-BETA      4.1-RC   RC   ( 4.1-RELEASE)   4.1-STABLE 

7.38. 新しいカーネルを入れようとしたのですが、 chflags に失敗します。どうすれば良いのでしょう?

簡単な回答: 多分、セキュアレベルが 0 より大きくなっているのでしょう。 直接シングルユーザモードで再起動して、 カーネルをインストールしてください。


: FreeBSD  0   使調
# sysctl kern.securelevel

  /etc/rc.conf   init(8)  rc.conf  /etc/defaults/rc.conf  rc.conf(5) 

7.39. システムの時刻を 1 秒以上変更することができないのです! どうすれば良いのでしょう?

簡単な回答: 多分、セキュアレベルが 1 より大きくなっているのでしょう。 直接シングルユーザモードで再起動して、 時刻の変更をしてください。


: FreeBSD 11 使調
# sysctl kern.securelevel

  /etc/rc.conf   init(8)  rc.conf  /etc/defaults/rc.conf  rc.conf(5) 

7.40. rpc.statd(8) にメモリリークを見つけました! メモリを 256 メガバイトも使っています。

いいえ。それはメモリリークではありませんし、 256 メガバイトのメモリを使っている、ということでもありません。 おそらく (ほとんどの場合)、 処理に都合が良いように非常にたくさんの量のメモリを そのプロセスのアドレス空間にマッピングしているのでしょう。 技術的な見地から考えても、これは大きな害があることではなく、 単に top(1)ps(1) といったツールの表示に影響がある程度です。


rpc.statd(8) (/var )     mmap(2)  0x10000000   IA32 161 256 

8. X Window System と仮想コンソール

8.1. X を動かしたいのですが、どうすればいいのですか?

もっとも簡単な方法は FreeBSD のインストールの際に X を動かすことを指定するだけです。

それから xf86config ツールのドキュメントを読んでこれに従ってください。 このツールはあなたのグラフィックカードやマウスなどに合わせて XFree86™ の設定を行うのを助けてくれます。

Xaccel サーバーについて調べてみるのもいいでしょう。 詳しくは Xi Graphics についてMetro Link をご覧ください。

8.2. X を実行しようとして startx と入力したのですが、 KDENABIO failed (Operation not permitted) というエラーが表示されます。 何かおかしなことをやってしまったんでしょうか?

あなたのシステムは高いセキュアレベルで運用されていますね? 実は、高いセキュアレベルで X を起動することはできないのです。 どうしてなのかについては、init(8) のマニュアルページに書かれています。

では、代わりにどうすれば良いのかお答えしましょう。 基本的に 2 つの方法があります。 一つはセキュアレベルを 0 にする (通常、これは /etc/rc.conf で指定します) こと、 もう一つは起動時 (セキュアレベルを上げる前) に xdm(1) を実行するかです。

起動時に xdm(1) を実行する方法の詳細については、 XDM を起動時に起動させるにはどうしますか? を参照してください。

8.3. 私のマウスはなぜ X で動かないのでしょうか?

syscons (デフォルトのコンソールドライバ) を使っているのであれば、 それぞれの仮想スクリーンでマウスポインターをサポートするように FreeBSD を設定できます。X でのマウスの衝突を避けるために、syscons は /dev/sysmouse という仮想デバイスをサポートしています。 本物のマウスデバイスから入力されたすべてのマウスのイベントは、 moused を経由して sysmouse デバイスへ出力されます。 一つ以上の仮想コンソールと X の 両方で マウスを使いたい場合、 X Window System 以外の環境でマウスを使うことは可能ですか? を参照して moused を設定してください。

そして、/etc/XF86Config を編集し、 次のように書かれていることを確認してください。

Section         Pointer
Protocol        "SysMouse"
Device          "/dev/sysmouse"
.....

上の例は、XFree86 3.3.2 以降の場合の例です。 それより前のバージョンでは、 Protocol という部分を MouseSystems と置き換える必要があります。

X で /dev/mouse を使うのを好む人もいます。 この場合は、 /dev/mouse/dev/sysmouse (sysmouse(4) 参照) にリンクしてください。

# cd /dev
# rm -f mouse
# ln -s sysmouse mouse

8.4. わたしのマウスにはホイール機能が付いているのですが、X で使うことはできますか?

はい、もちろん使えますが、そのためには X クライアントプログラムを適切に設定する必要があります。これについては、 Colas Nahaboo 氏のウェブページ(http://www.inria.fr/koala/colas/mouse-wheel-scroll/) を参照してください。

imwheel というプログラムを使う場合は、 次のような簡単な手順にしたがってください。

  1. ホイールイベントの変換

    imwheel は、 マウスのボタン 4、ボタン 5 をキー押下イベントに変換するプログラムです。 そのためホイールマウスで利用するには、マウスホイールのイベントをボタン 4、 ボタン 5 のイベントに変換するマウスドライバを利用する必要があります。 この変換を行なうには二つの方法があります。 一つは moused(8) で行なう方法、二つめは X サーバ自身に変換を行なわせる方法です。

    1. ホイールイベントの変換に moused(8) を使う


      moused(8)  moused(8)  -z 4   moused(8)  moused -p /dev/psm0  moused -p /dev/psm0 -z 4   /etc/rc.conf 使 /etc/rc.conf  moused_flags  -z 4 

      5使X  /etc/XF86Config  "Pointer"  Buttons 5   /etc/XF86Config  "Pointer"  
      例 1. moused による変換を利用してホイールマウスを 使用するための XFree86 3.3.x 系列の XF86Config の "Pointer" セクションの設定例
      Section "Pointer"
        Protocol        "SysMouse"
        Device          "/dev/sysmouse"
        Buttons         5
      EndSection
      例 2. 自動的なプロトコル認識機能およびボタン配置変換機能を 利用し、ホイールマウスを使用するための XFree86 4.x 系列の XF86Config の "InputDevice" セクションの設定例
      Section "InputDevice"
        Identifier      "Mouse1"
        Driver          "mouse"
        Option          "Protocol" "auto"
        Option          "Device" "/dev/psm0"
        Option          "Buttons" "5"
        Option          "ZAxisMapping" "4 5"
      EndSection
      例 3. ホイールマウスで Emacs 上でのページスクロールを 行うための ".emacs" の設定例
      ;; wheel mouse
      (global-set-key [mouse-4] 'scroll-down)
      (global-set-key [mouse-5] 'scroll-up)
    2. X サーバを使ったホイールイベントの変換


      moused(8)   moused(8) X使 /etc/XF86Config   使  "IntelliMouse" 使 XFree86   Logitech MouseMan+  "MouseManPlusPS/2"  使 "Pointer"  Protocol 

      つぎに、 ホイールのスクロールイベントをマウスボタン 4、 マウスボタン 5 に割り当てることを X サーバに伝えます。 これを行なうには ZAxisMapping オプションを使用します。

      たとえば、moused(8) が起動していない状態で、 PS/2 マウスポートに IntelliMouse が接続されているとしたら /etc/XF86Config はおそらく次のようになります。

  2. X サーバによる変換を利用してホイールマウスを使用するための XF86Config の "Pointer" セクションの設定例

    Section "Pointer"
      Protocol        "IntelliMouse"
      Device          "/dev/psm0"
      ZAxisMapping    4 5
    EndSection
  3. imwheel のインストール


     Ports Collection  imwheel   x11     imwheel  PageUp  Imwheel 使  imwheel  /usr/X11R6/etc/imwheelrc   ~/.imwheelrc   imwheel   imwheel(1) 
  4. Emacs で Imwheel を使うように設定する (必須ではありません)

    emacs や Xemacs で利用するには、 ~/.emacs にいくらか書き加える必要があります。 emacs の場合は次の部分を追加してください。

    例 4. Imwheel を利用するための Emacs の設定例
    ;;; For imwheel
    (setq imwheel-scroll-interval 3)
    (defun imwheel-scroll-down-some-lines ()
    (interactive)
    (scroll-down imwheel-scroll-interval))
    (defun imwheel-scroll-up-some-lines ()
    (interactive)
    (scroll-up imwheel-scroll-interval))
    (global-set-key [?\M-\C-\)] 'imwheel-scroll-up-some-lines)
    (global-set-key [?\M-\C-\(] 'imwheel-scroll-down-some-lines)
    ;;; end imwheel section

    Xemacs の場合は ~/.emacs に次の部分を追加してください。

    例 5. Imwheel を利用するための XEmacs の設定例
    ;;; For imwheel
    (setq imwheel-scroll-interval 3)
    (defun imwheel-scroll-down-some-lines ()
    (interactive)
    (scroll-down imwheel-scroll-interval))
    (defun imwheel-scroll-up-some-lines ()
    (interactive)
    (scroll-up imwheel-scroll-interval))
    (define-key global-map [(control meta \))] 'imwheel-scroll-up-some-lines)
    (define-key global-map [(control meta \()] 'imwheel-scroll-down-some-lines)
    ;;; end imwheel section
  5. Imwheel の実行


     xterm (: 使 kterm )  imwheel   imwheel 使 .xinitrc  .xsession  imwheel  PID   Linux  imwheel 

8.5. X のメニューやダイアログボックスがうまく動きません。

Num Lock キーをオフにしてください。

Num Lock キーがデフォルトで起動時にオンになる場合は、 XF86Config ファイルの Keyboard セクションに以下の行を加えてもいいでしょう。

# Let the server do the NumLock processing.  This should only be
# required when using pre-R6 clients
  ServerNumLock

この問題は XFree86 3.2 以降では解決しています。

8.6. 仮想コンソールとは何ですか? どうやったら使えますか?

仮想コンソールは、簡単にいうと、ネットワークや X を動かすなどの複雑なことを行なわずに、 いくつかのセッションを同時に行なうことを可能にします。

システムのスタート時には、 起動メッセージが出た後に login プロンプトが表示されます。そこで ログイン名とパスワードを入力すると 1 番目の仮想コンソール上で仕事 (あるいは遊び) を始めることができます。

他のセッションを始めたい場合もあるでしょう。 それは動かしているプログラムのドキュメントを見たり、 FTP の転送が終わるまで待つ間、 メールを読もうとしたりすることかもしれません。 Alt-F2 を押す (Alt キーを押しながら F2 キーを押す) と、 2 番目の「仮想コンソール」で ログインプロンプトが待機していることがわかります。 最初のセッションに戻りたいときは Alt-F1 を押します。

標準の FreeBSDインストールでは、 3 枚 (3.3-RELEASE では 8 枚) の仮想コンソールが有効になっていて、 Alt-F1Alt-F2Alt-F3 で仮想コンソール間の切替えを行ないます。

より多くの仮想コンソールを有効にするには、 /etc/ttys (ttys(5) 参照) を編集して "Virtual terminals" のコメント行の後に ttyv4 から ttyvc の手前までのエントリを加えます (以下の例は先頭には空白は入りません)。

# /etc/ttys には ttyv3 がありますので
# "off" を "on" に変更します。
ttyv3   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv4   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv5   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv6   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv7   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv8   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyv9   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyva   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure
ttyvb   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure

 使使 8MB   secure  insecure 

X を使いたいのであれば、 最低一つの仮想ターミナル (のエントリ) を使わずに残しておくか、 off にしておく必要があります。 つまり、12 個の Alt-ファンクションキーすべてでログインプロンプトを 出したいのならば、 残念ながら X は利用できないということです。 同じマシンで X サーバーも動かしたいのならば 11 個しか使えません。

仮想コンソールを無効にするもっとも簡単な方法は、 コンソールを off にすることです。 たとえば 12 個すべてのターミナルを割り当てている状態で X を動かしたいときは、 仮想ターミナル 12 を変更します。

ttyvb   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  on secure

これを次のように変更します。

ttyvb   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  off secure

キーボードにファンクションキーが 10 個しかないのであれば、 次のように設定します。

ttyv9   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  off secure
ttyva   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  off secure
ttyvb   "/usr/libexec/getty Pc"         cons25  off secure

(これらの行を消すだけでもいいです。)

/etc/ttys を編集したら、 次は十分な数の仮想ターミナルデバイスを作らなくてはなりません。 もっとも簡単な方法を示します。

# cd /dev
# ./MAKEDEV vty12(12 個のデバイスをつくる場合)

 ()  X (root) 
# kill -HUP 1

重要な点は、 このコマンドを実行する前に X ウィンドウシステムを完全に終了させておくことです。 もしそうしないと kill コマンドを実行した後、 システムはおそらくハングアップするでしょう。

8.7. X から仮想コンソールに切替えるにはどうすればよいのですか?

仮想コンソールへ戻るには Ctrl+Alt+Fn を使ってください。 最初の仮想コンソールへは Ctrl+Alt+F1 で戻れます。

テキストコンソールへ移った後は、その中で移動するのに 今度はいつもどおり Alt+Fn を使ってください。

X のセッションへ戻るには X の走っている仮想コンソールへ 切り替える必要があります。もしあなたが X をコマンドラインから 実行していたのであれば (たとえば startx を使う) X のセッションはそれを実行したテキストコンソールではなく 最初の使われていない仮想コンソールに割り当てられているはずです。 あなたが仮想端末を 8 個用意している場合は X を 9 番目の コンソールにいるはずで、 Alt+F9 を使うことになります。

X に戻るには、 3 枚の仮想コンソールが有効になっている場合は Alt-F4 です。 有効な仮想コンソールの数 +1 のファンクションキーの 位置に X が割り当てられます。

8.8. XDM を起動時に起動させるにはどうしますか?

xdm の起動方法については二つの流派があります。 一方の流派では提供された例を使用して xdm を /etc/ttys (ttys(5) 参照) から起動し、もう一方の流派では xdm を単に rc.local (rc(8) 参照) または /usr/local/etc/rc.d においた X.sh スクリプトから起動します。 どちらも正しく、片方が動作しない場合は、もう片方が動作するでしょう。 どちらも場合でも結果は同じであり、X はグラフィカルな login: プロンプトを表示します。

ttys を利用する方法の利点は、 どの vty で X が起動したかの記録が残せることと、 ログアウト時に X サーバを再起動する責任を init に押しつけることができることでしょう。


rc.local  xdm  ()  xdm  getty  xdm  getty    (: rc.local ) 10 sleep   xdm 

/etc/ttys から xdm を起動させている場合には、 xdmgetty が衝突する可能性があります。 この問題を回避するには、/usr/X11R6/lib/X11/xdm/Xserversvt 番号を追加してください。

:0 local /usr/X11R6/bin/X vt4

/dev/ttyv3 X1X vty 1 FreeBSD  vty  0 

8.9. xconsole を動かそうとすると Couldn’t open console とエラーが出ます。

X を startx で起動しますと、/dev/console のパーミッションは 変更できないようになっていますので、 xterm -Cxconsole は動きません。


    VTY 使  fbtab(5) 

要点を述べると、次のような形式の行を /etc/fbtab (fbtab(5) 参照) に加えます。

/dev/ttyv0 0600 /dev/console

そうすると、 /dev/ttyv0 からログインしたユーザが コンソールを所有することになるでしょう。

8.10. わたしはいつも XFree86 を一般ユーザから起動していたのですが、 最近になって root ユーザでなければな らないと言われるようになりました。

すべての X サーバは、 ビデオハードウェアに直接アクセスするために root ユーザで実行される必要があります。 古いバージョンの XFree86 (⇐ 3.3.6) に含まれるすべてのサーバは、 自動的に root 権限で実行されるように (root ユーザに setuid されて) インストールされます。 X サーバは大きく複雑なプログラムであり、 これは明らかにセキュリティを危険に晒す要因となります。 そのため新しいバージョンの XFree86 では、 サーバを root ユーザに setuid しないでインストールするようになりました。

X サーバを root ユーザで動かすというのは、 明らかにセキュリティ的に不適当で受け入れられないことです。 X を一般ユーザで実行するには、二つの方法があります。 一つは xdm や、その他のディスプレイマネージャ (たとえば kdm など) を使うこと、 もう一つは Xwrapper を使うことです。


xdm     getty  login  xdm  XFree86   FAQ 

Xwrapper X (wrapper)  X  X 使 使 Ports Collection  /usr/ports/x11/wrapper 

8.11. 私の PS/2 マウスは X ウィンドウシステム上でうまく動きません。

あなたのマウスとマウスドライバがうまく同期していないからかもしれません。


FreeBSD 2.2.5 X X  
options PSM_CHECKSYNC

もし、カーネルの再構築を行なったことがないのであれば、 カーネルを構築するの項を参照してください。

このオプションにより、 マウスとドライバの同期で問題が起きる可能性は少なくなるでしょう。 もしそれでもこの問題が起きるようならば、 再同期させるにはマウスを動かさないようにしておいて マウスボタンのどれかを押してください。

このオプションは残念ながらすべてのシステムで働くわけではなく、 また、PS/2 マウスポートにつながれているのが タップ (tap) 機能を持つ アルプス社製 GlidePoint デバイスの場合、 タップ機能が無効となってしまいます。


FreeBSD 2.2.6   GlidePoint  ( PSM_CHECKSYNC )   (: ) 
psmintr: out of sync (xxxx != yyyy)

というメッセージが出力されて、マウスが正しく動作していないように見える ことがあるかもしれません。

もしこのようなことが起こる場合には、PS/2 マウスドライバのフラグに 0x100 を指定して同期チェックを無効にしてください。システムの起動時に “-c” 起動オプションを与えて UserConfig に入ります。

boot: -c
boot: -c

UserConfig のコマンドラインで以下のように入力してください。

UserConfig> flags psm0 0x100
UserConfig> quit

8.12. MouseSystems の PS/2 マウスがうまく動きません。

MouseSystems の PS/2 マウスのあるモデルは、 高解像度モードの場合にのみ正しく動作するということが報告されています。 それ以外のモードでは、 マウスカーソルがしょっちゅうスクリーン左上に行ってしまうかもしれません。

残念ながら FreeBSD 2.0.X や 2.1.X のバージョンでは、 この問題を解決する方法はありません。 2.2 から 2.2.5 のバージョンでは、 以下のパッチを /sys/i386/isa/psm.c に適用しカーネルの再構築を行なってください。

もし、カーネルの再構築を行なったことがないのであれば、 カーネルの構築の項を参照してください。

@@ -766,6 +766,8 @@
    if (verbose >= 2)
        log(LOG_DEBUG, "psm%d: SET_DEFAULTS return code:%04x\n",
            unit, i);
+    set_mouse_resolution(sc->kbdc, PSMD_RES_HIGH);
+
#if 0
    set_mouse_scaling(sc->kbdc);    /* 1:1 scaling */
    set_mouse_mode(sc->kbdc);               /* stream mode */

FreeBSD 2.2.6 以降のバージョンでは、 PS/2 マウスドライバのフラグに 0x04 を指定してマウスを高解像度モードにします。 システムの起動時に -c 起動オプションを与えて UserConfig に入ります。

boot: -c

UserConfig のコマンドラインで以下のように入力してください。

UserConfig> flags psm0 0x04
UserConfig> quit

マウスに関する不具合の他の原因の可能性については、 直前のセクションも見てみてください。

8.13. X のアプリケーションを構築する時に、 imake can’t find Imake.tmpl となります。どこにあるのでしょうか?

Imake.tmpl は X の標準アプリケーション構築ツールである Imake パッケージの一部です。 Imake.tmpl は、 X アプリケーションの構築に必要な多くのヘッダファイルと同様に、 X のプログラムディストリビューションに含まれています。 sysinstall を使うか、 手動で X のディストリビューションファイルからインストールすることができます。

8.14. マウスのボタンを入れ替える方法はありますか?

.xinitrc.xsession

xmodmap -e "pointer = 3 2 1"

というコマンドを実行してください。

8.15. スプラッシュスクリーンのインストールはどうするのですか。 どこで見つけることができますか?


FreeBSD 3.1    256  (*.BMP)  ZSoft PCX (*.PCX)   VGA  320x200   VESA  1024x768 使 VESA   VM86  VESA  VESA    VESA kld 

スプラッシュスクリーンを使うには、 FreeBSD の起動プロセスをコントロールするスタートアップファイルを書き換える必要があります。 これらのファイルは FreeBSD 3.2 のリリース以前に変更されましたので、 現在は、スプラッシュスクリーンを読み込む方法が二つあります。

  • FreeBSD 3.1 の場合

    まず最初のステップは、 スプラッシュスクリーンのビットマップ版を探してくることです。 3.1-RELEASE では Windows のビットマップ形式のスプラッシュスクリーンだけをサポートしています。 お望みのスプラッシュスクリーンを見つけたなら、それを /boot/splash.bmp にコピーします。次に、これらの行が書かれた /boot/loader.rc ファイルが必要です。

    load kernel
    load -t splash_image_data /boot/splash.bmp
    load splash_bmp
    autoboot
  • FreeBSD 3.2 以降の場合

    PCX 形式のスプラッシュスクリーンのサポートが追加されると同時に、 FreeBSD 3.2 には起動プロセスを設定する、 より洗練された方法が含まれています。 もしお望みなら、上に示した FreeBSD 3.1 用の方法を使うこともできます。 もしそうしたくて、かつ PCX 形式を使いたいなら、 splash_bmpsplash_pcx と読み換えてください。 そうではなくて、新しい起動設定方法を使うのなら、 次の数行が書かれた /boot/loader.rc ファイルと、

    include /boot/loader.4th
    start

    次の数行が含まれた /boot/loader.conf ファイルを作ることが必要です。

    splash_bmp_load="YES"
    bitmap_load="YES"

     /boot/splash.bmp 使PCX 使  /boot/splash.pcx   /boot/loader.rc   /boot/loader.conf 
    splash_pcx_load="YES"
    bitmap_load="YES"
    bitmap_name="/boot/splash.pcx"

さて、あとはスプラッシュスクリーンを用意するだけです。 それには http://www.baldwin.cx/splash/ のギャラリーをサーフしてみてください。

8.16. X で Windows™ キーを使うことはできるのでしょうか?

はい、もちろん。 どういう動作をするかについて定義するには xmodmap(1) を使います。

標準的な "Windows™" キーボードの場合、 対応するキーコードは 3 種類あります。

  • 115 - 左の Ctrl と Alt の間にある Windows™ キー

  • 116 - 右の Alt と Gr の間にある Windows™ キー

  • 117 - 右の Ctrl の左隣にあるメニューキー

左にある Windows™ キーを押すとカンマ記号が入力されるようにするには、 こんな風にします。

# xmodmap -e "keycode 115 = comma"

設定を反映させるには、おそらくウィンドウマネージャを再起動する必要があります。

Windows™ キーのキーマップを X 起動時に毎回、 自動的に有効化するには xmodmap コマンドを ~/.xinitrc に追加するか、 もしくはおすすめできる方法として ~/.xmodmaprc というファイルを作成して、 そのファイルの一行一行に xmodmap のオプションを記述し、次の一行

xmodmap $HOME/.xmodmaprc

~/.xinitrc に追加するという方法があります。


 F13F14F15   便 

こうするには、次の内容を ~/.xmodmaprc に追加します。

keycode 115 = F13
keycode 116 = F14
keycode 117 = F15

たとえば fvwm2 を使っていたら、 F13 をカーソル下のウィンドウのアイコン化、 F14 をウィンドウの前面/背面化、 F15 を、あたかもデスクトップにカーソルが存在しないかのように、 メインワークスペース (アプリケーション) のメニューを呼び出せる機能に割り当てられます。 最後の機能は、そのデスクトップがまったく見えないときに便利です。 (また、キートップのロゴにもぴったりです)

~/.fvwmrc の次のエントリは、前述の 設定を実現します。

Key F13        FTIWS    A        Iconify
Key F14        FTIWS    A        RaiseLower
Key F15        A        A        Menu Workplace Nop

9. ネットワーキング

9.1. ディスクレスブート (diskless boot) に関する情報はどこで得られますか?

"ディスクレスブート (diskless boot)" というのは、FreeBSD がネットワーク上で起動し、 必要なファイルを自分のハードディスクではなくてサーバから読み込むものです。 詳細については FreeBSD ハンドブックの「ディスクレスブート」を読んでください。

9.2. FreeBSD をネットワークのルータ (router) として使用することはできますか?

インターネット標準やこれまでのよい経験によって指摘されている通り、 FreeBSD は標準ではパケットを転送 (forward) するように設定されていません。 しかし、 rc.conf(5) の中で次の変数の値を YES とする事によってこの機能を有効にすることができます。

gateway_enable=YES          # Set to YES if this host will be a gateway

このオプションによって sysctl(8) の変数 net.inet.ip.forwarding1 になります。

ほとんどの場合、 ルータについての情報を同じネットワークの他の計算機等に知らせるために、 経路制御のためのプロセスを走らせる必要があるでしょう。 FreeBSD には BSD の標準経路制御デーモンである routed(8) が付属していますが、より複雑な状況に対処するためには GaTeD(http://www.gated.org/ から入手可能) を使用することもできます。 3_5Alpha7 において FreeBSD がサポートされています。

注意してほしいのは、FreeBSD をこのようにして使用している場合でも、 ルータに関するインターネット標準の必要条件を完全には満たしていない ということです。しかし、普通に使用する場合にはほとんど問題ありません。

9.3. Win95 の走っているマシンを、FreeBSD 経由でインターネットに接続できますか?

通常、この質問が出てくる状況は自宅に二台の PC があり、一台では FreeBSD が、もう一台では Win95 が走っているような場合です。 ここでやろうとしていう事は FreeBSD の走っている計算機をインターネット に接続し、Win95 の走っているマシンからは FreeBSD の走っているマシンを経由して接続を行なう事です。 これは二つ前の質問の特別な場合に相当します。


 FreeBSD 3.x  ppp  -nat  ppp  -nat  /etc/rc.conf  gateway_enable  YES   Windows  

設定に関するさらに詳しい情報は、 Steve Sims 氏による Pedantic PPP Primer にあります。

カーネルモード ppp を利用する場合や、 インターネットとのイーサネット接続が利用できる場合は、 natd を利用する必要があります。 この FAQ の natd のセクションを参照してください。

9.4. ISC からリリースされている BIND の最新版はコンパイルできないんでしょうか?

BIND の配布物と FreeBSD とでは cdefs.h というファイルの中でデータ型の矛盾があります。 compat/include/sys/cdefs.h を削除してください。

9.5. FreeBSD で SLIP と PPP は使えますか?


使FreeBSD  slattach(8)sliplogin(8)ppp(8)  pppd(8)  ppp(8)  pppd(8)  PPP  sliplogin(8)  SLIP  slattach(8)  SLIP 

これらを使うためのさらなる情報については、ハンドブックの PPP と SLIP の章をご覧ください。

「シェルアカウント」を通じてのみインターネットへアクセス可能な場合、 slirp package みたいなものが欲しくなるかもしれませんね。 これを使えば、ローカルマシンから直接 ftp や http のようなサービスに (限定的ではありますが) アクセスすることができます。

9.6. FreeBSD は NAT か IP マスカレードをサポートしていますか?

ローカルなサブネット (一台以上のローカルマシン) を持っているが、 インターネットプロバイダから 1 つしか IP アドレスの割り当てを受けていない場合 (または IP アドレスを動的に割り当てられている場合でも)、 natd(8) プログラムを使いたくなるかもしれませんね。 natd を使えば、 1 つしか IP アドレスを持っていない場合でも、 サブネット全体をインターネットに接続させることができます。

ppp(8) も同様の機能を持っており、-nat スイッチで有効にすることができます。 どちらの場合も alias ライブラリ (libalias(3)) が使われます。

9.7. /dev/ed0 デバイスを作成することができません。

Berkeley UNIX におけるネットワークの構成において、 ネットワークのインタフェースはカーネルコードからのみ、 直接あつかうことができます。 より詳しく知りたい場合は、 /etc/rc.network というファイルや、 このファイルの中に書いてある、 さまざまなプログラムについてのマニュアルページを見てください。 それでもまだ分からない場合には、 他の BSD 系の OS のネットワーク管理についての本を読むべきでしょう。 ごく少しの例外をのぞいては、FreeBSD のネットワーク管理は SunOS 4.0 や Ultrix と基本的に同じです。

9.8. Ethernet アドレスのエイリアス (alias) はどのようにして設定できますか?

ifconfig(8) のコマンドラインに netmask 0xffffffff を追加して、次のように書いてください。

# ifconfig ed0 alias 204.141.95.2 netmask 0xffffffff

9.9. 3C503 で他のネットワークポートを使用するにはどのようにすればよいですか?


使 ifconfig(8)   link0  BNC  AUI 使 link2   /etc/rc.conf (rc.conf(5) )  ifconfig_* 使

9.10. FreeBSD との間で NFS がうまくできません。

PC 用のネットワークカードによっては、 NFS のような、 ネットワークを酷使するアプリケーションにおいて問題を起こすものがあります。

この点に関しては FreeBSD ハンドブックの「NFS」を参照してください。

9.11. 何故 Linux のディスクを NFS マウントできないのでしょうか?

Linux の NFS のコードには、 許可されたポートからのリクエストしか受けつけないものがあります。 以下を試してみてください。

# mount -o -P linuxbox:/blah /mnt

9.12. 何故 Sun のディスクを NFS マウントできないのでしょうか?

SunOS 4.X が走っている Sun Workstation は、 許可されたポートからのマウント要求しか受けつけません。 以下を試してみてください。

# mount -o -P sunbox:/blah /mnt

9.13. mountd から can’t change attributes というメッセージがずっと出続けていて、 FreeBSD の NFS サーバでは bad exports list と表示されます。これは何が原因なのでしょう?

最も良くある問題は、exports(5) のマニュアルページの以下の部分を正しく理解していないことです。

このファイルの各行 (# ではじまるコメント行を除く) は、 NFS サーバのローカルファイルシステムに存在する、 他のホストにエクスポートされるマウントポイント (複数可) と、 それに対するエクスポートフラグを指定します。 特定のエクスポート先ホストおよび、 すべてのホストに適用されるデフォルトエントリは両方とも、 サーバの各ローカルファイルシステムに対して一回だけしか指定できません。

さて、ありがちな間違いをご覧になればはっきりするでしょう。 もし /usr 以下が単一のファイルシステムである (つまり /usr に何もマウントされない) 場合、 次の exports リストは正しくありません。

/usr/src   client
/usr/ports client

一つのファイルシステムに対して属性の指定が二行になっています。 /usr は同じホスト client にエクスポートされますから、 正しい書き方は次のようになります。

/usr/src /usr/ports  client

もう一度マニュアルページの文章を確認すると、 あるホストにエクスポートされる各ファイルシステムの属性は すべて一行に書かれていなければならない、となっています (ここでは、「アクセス可能なすべてのホスト」 も一つの独立したホストとして扱われることに注意してください)。 このことは、ファイルシステムをエクスポートするために 奇妙な書式を使わなければならない原因にもなっているのですが、 ほとんどの人にとって、これは問題にはならないでしょう。

次に示すのは、有効な exports リストの例です。 ここでは、/usr/exports がローカルファイルシステムです。

# Export src and ports to client01 and client02, but only
# client01 has root privileges on it
/usr/src /usr/ports -maproot=0    client01
/usr/src /usr/ports               client02
# The "client" machines have root and can mount anywhere
# up /exports. The world can mount /exports/obj read-only
/exports -alldirs -maproot=0      client01 client02
/exports/obj -ro

9.14. PPP で NeXTStep に接続する際に問題があるのですが。

/etc/rc.conf (rc.conf(5) 参照) の中で次の変数を NO にして、 TCP extension を無効にしてみてください。

tcp_extensions=NO

Xylogic の Annex も同様の問題がありますので、 Annex 経由で PPP を行なう場合にもこの変更を行ってください。

9.15. IP マルチキャスト (multicast) を有効にするには?


FreeBSD 2.0   使 (router) 使 MROUTING  mrouted 2.2  FreeBSD  /etc/rc.conf  mrouted_enable  YES   mrouted 

MBONE 用のツールは ports 内の専用のカテゴリー mbone にあります。 vicvat といった会議用のツールを探している場合は、 この場所を見てください。

詳しい情報は Mbone Information Web にあります。

9.16. DEC の PCI チップセットを用いているネットワークカードには、 どのような物がありますか?

Glen Foster 氏による一覧に、 最近の製品を追加したものを以下に示します。

Vendor          Model
----------------------------------------------
ASUS            PCI-L101-TB
Accton          ENI1203
Cogent          EM960PCI
Compex          ENET32-PCI
D-Link          DE-530
Dayna           DP1203, DP2100
DEC             DE435, DE450
Danpex          EN-9400P3
JCIS            Condor JC1260
Linksys         EtherPCI
Mylex           LNP101
SMC             EtherPower 10/100 (Model 9332)
SMC             EtherPower (Model 8432)
TopWare         TE-3500P
Znyx            (2.2.X) ZX312, ZX314, ZX342, ZX345, ZX346, ZX348
              (3.X) ZX345Q, ZX346Q, ZX348Q, ZX412Q, ZX414, ZX442,
                    ZX444, ZX474, ZX478, ZX212, ZX214 (10mbps/hd)

9.17. 何故自分のサイトのホストに対して FQDN を使用する必要があるのですか?

実際にはそのホストは別のドメインにあるのではないですか。 たとえば、foo.bar.edu というドメインの中から、 bar.edu ドメインにある mumble というホストを指定したい場合には、 mumble だけではダメで、 mumble.bar.edu という FQDN (fully-qualified domain name) で指定しなければなりません。

伝統的に、BSD の BIND のリゾルバ (resolver) ではこのような事は可能でしたが、 FreeBSD に入っている bind (named(8) 参照) の現在のバージョンでは、 自分以外のドメインに対して FQDN でない別名を自動的につけてくれるような事はありません。 したがって mumble というホスト名は、 mumble.foo.bar.edu という名前か、もしくは root ドメイン内にある場合にしか適用されません。

これは、 mumble.bar.edumumble.edu ということなったドメイン名に対してホスト名のサーチが行なわれていた 以前の振る舞いとは異なったものです。このような事が悪い例もしくは セキュリティホールとみなされる理由については RFC 1535 を見てください。

/etc/resolv.conf ファイル (resolv.conf(5) 参照) の中で

domain foo.bar.edu

 search foo.bar.edu bar.edu  RFC 1535   (local)  (public) 

9.18. すべてのネットワークの操作に対して Permission denied というメッセージが表示されるのですが。

IPFIREWALL オプションを付けてカーネルをコンパイルした場合には、 2.1-STABLE の開発の途中から変更になった 2.1.7R の標準的な方針として、 明示的に許可されていないすべてのパケットは落とされる設定 になっている事を覚えておいてください。

もしファイアウォールの設定を間違えた場合にネットワークの操作が再びできる ようにするには、root でログインして次のコマンドを実行してください。

# ipfw add 65534 allow all from any to any

/etc/rc.conffirewall_type='open' を追加してもよいでしょう。

FreeBSD のファイアウォールの設定についての情報は FreeBSD ハンドブックの「ファイアウォール」にあります。

9.19. IPFW のオーバヘッドはどのくらいでしょうか?

この答えは、 使っているルールセットとプロセッサのスピードによってほとんど決まります。 イーサネットに対して少しのルールセットだけを使っている場合には、 ほとんどその影響は無視できる程度です。 実際の測定値を見ないと満足できない方々のために、 実際の測定結果をお見せしましょう。

次の測定は 486-66 (訳注: Intel 社製 CPU i486、66MHz のこと) 上で 2.2.5-STABLE を使用して行なわれました。 IPFW は変更が加えられて、ip_fw_chk ルーチン内でかかる時間を 測定して 1000 パケット毎に結果をコンソールに表示するようになっています。

それぞれ 1000 ずつのルールが入っている 2 つのルールセットでテストが行なわれました。 ひとつ目のルールセットは最悪のケースを見るために

ipfw add deny tcp from any to any 55555

というルールを繰り返したものです。

IPFW のパケットチェックルーチンは、 パケットが (ポート番号のせいで) このルールにマッチしないことがわかるまでに、 何度も実行されます。そのため、これは最悪のケースを示します。 このルールを 999 個繰り返し並べた後に

allow ip from any to any

が書かれています。

2つ目のルールセットは、なるべく早くチェックが終了するように書かれたものです。

ipfw add deny ip from 1.2.3.4 to 1.2.3.4

このルールでは、発信元の IP アドレスがマッチしないので、 チェックはすぐに終了します。上のルールセットとおなじように、 1000 個目のルールは

allow ip from any to any

です。

1 つ目のルールセットの場合、 パケットあたりのオーバヘッドはおよそ 2.703ms/packet、 これはだいたい 1 つのルールあたり 2.7 マイクロ秒かかっていることになります。 したがって、 このルールにおけるパケット処理時間の理論的な限界は、 毎秒約 370 パケットです。 10Mbps のイーサネットで 1500 バイト以下のパケットサイズを仮定すると、 バンド幅の利用効率は 55.5% が限界となることになります。

2 つ目のルールセットでは、それぞれのパケットがおよそ 1.172msで処理されていますので、 だいたい 1 つのルールあたり 1.2 マイクロ秒かかっていることになります。 パケット処理時間の理論的な限界は、 毎秒約 853 パケットとなりますので、 10Mbps Ethernet のバンド幅を使い切ることができます。

このテストでのルール数は多過ぎるため、 実際に使用する際の結果を反映している訳ではありません。 これらは上に示した数値を出すためだけに用いられたものです。 効率の良いルールセットを作るためには、 次のような事を考えておけばよいでしょう。


  •   TCP   allow tcp 

    使使  ()  ipfw -a l  使調

9.20. ipfw(8) fwd ルールを使って他のマシンにサービスをリダイレクトしたのですが、 うまく動いてくれないようです。どうしてなんでしょう?

おそらく、あなたが期待している動作とは、 単なるパケット転送ではなくネットワークアドレス変換 (NAT) と呼ばれるものだからでしょう。 "fwd" ルールは文字どおり、本当に転送しか行ないません。 パケットの中身については一切手を加えないのです。 そのため、次のようなルールを設定したとすると、

01000 fwd 10.0.0.1 from any to foo 21

宛先アドレスに foo と書かれたパケットが このルールを設定したマシンに到着した場合、そのパケットは 10.0.0.1 に転送されますが、宛先アドレスは foo のままになります。 つまり、パケットに宛先アドレスが 10.0.0.1 に書き換えられるということはありません。 自分宛でないパケットを受けとったマシンは、 おそらくほとんどの場合、そのパケットを破棄すると思います。 そのため "fwd" ルールは、 そのルールを書いたユーザが意図したようには動かないことが良くあります。 この動作はバグではなく、仕様なのです。

サービスの転送をきちんと動作させる方法については、 サービスのリダイレクトに関する FAQnatd(8) のマニュアルページ、 Ports Collection にいくつか含まれているポート転送ユーティリティなどをご覧になると良いでしょう。

9.21. サービス要求を他のマシンにリダイレクトするには?

FTP などのサービスのリクエストは、"socket" パッケージを利用してリダイレクトできます。 "socket" パッケージは ports の sysutils カテゴリに含まれています。 (/etc/inet.confに書かれている) コマンド行を、次のように "socket" を呼ぶように変更してください。

ftp stream tcp nowait nobody /usr/local/bin/socket socket ftp.foo.com ftp

ここで ftp.foo.com はリダイレクト先のホスト名、 行の最後の ftp はポート名です。

9.22. バンド幅の管理を行なえるツールはどこで手に入れられますか?

FreeBSD 用のバンド幅管理ツールには、無料で手に入れられる ALTQ と、 Emerging Technologies から入手できる Bandwidth Manager という市販のものの 2 種類があります。

9.23. BIND (named) が、53 番ポートのほかに 大きな番号のポートで受け付けています。私のホストは 乗っ取られたのでしょうか。

おそらく違います。FreeBSD 3.0 以降では、外向けの問合せに ランダムな大きな番号のポートを用いるバージョンの BIND を 用いています。ファイアウォールを通すため、またはあなたの 気分で、外向きの問合せを 53 番ポートから行いたいならば、 /etc/namedb/named.conf に次のように 設定してみてください。

options {
      query-source address * port 53;
};

更に限定したければ、* を単一の IP アドレスに置き換えることもできます。

それはともかく、おめでとうごさいます。 sockstat の出力を見て、おかしな現象に 注目するのはよい習慣です。

9.24. なぜ /dev/bpf0: device not configured が出るのでしょうか?

バークレーパケットフィルタ (bpf(4)) ドライバは、それを利用するプログラムを実行する前に有効にしておく必要があります。 カーネルコンフィグファイルに、次のように追加してカーネルの再構築をしてください。

pseudo-device bpfilter		# Berkeley Packet Filter

 /dev 
# sh MAKEDEV bpf0

デバイスノードの作成の詳細は、 FreeBSD ハンドブックの「デバイスノード」を参照してください。

9.25. Linux の smbmount のように、 ネットワーク上の Windows マシンのディスクをマウントするにはどうしたら良いのでしょう?

Ports Collection に含まれる sharity light パッケージを使ってください、

9.26. icmp-response bandwidth limit 300/200 pps というメッセージがログファイルに現れるのですが、 どういうことでしょう?

これは、カーネル自身から「ICMP や TCP のリセット (RST) 応答を、妥当な数よりも多く送っている」ということを、 あなたに伝えるメッセージです。 ICMP 応答は良く、使われていない UDP ポートに接続しようとした結果として生成されます。 また、TCP リセットはオープンされていない TCP ポートに接続しようとした結果として生成されます。 その他、これらのメッセージが表示される原因となる状況として、 以下のようなものがあります。

  • (特定のセキュリティ上の弱点を悪用しようとする攻撃ではなく) 膨大な数のパケットを使った強引なサービス妨害 (DoS) 攻撃。

  • (一部のウェルノウンポートを狙ったものではなく) 非常に広い範囲のポートに接続を試みるポートスキャン。

メッセージ中の最初の数字は、 上限を設定しなかった場合にカーネルが送っていたであろうパケットの数を示し、 二番目の数字は、パケット数の上限値を示します。 この上限値は net.inet.icmp.icmplim という sysctl 変数を使うことで、以下のように変更可能です。 ここでは上限を 1 秒あたりのパケット数で 300 にしています。

# sysctl -w net.inet.icmp.icmplim=300

カーネルの応答制限を無効にせず、 ログファイル中のメッセージだけを抑制したい場合、 net.inet.icmp.icmplim_output sysctl 変数を次のようにすることで出力を止めることができます。

# sysctl -w net.inet.icmp.icmplim_output=0

 net.inet.icmp.icmplim sysctl  () 0  

10. PPP

10.1. ppp が動きません。どこを間違えているのでしょう?

まず ppp(8) のマニュアルと、 FreeBSD ハンドブックの「PPP」を読んでみましょう。 次に、

set log Phase Chat Connect Carrier lcp ipcp ccp command

という命令を ppp のコマンドプロンプトに対して打ち込むか、 設定ファイル /etc/ppp/ppp.conf に加えて (default セクションの先頭に加えるのが一番良いでしょう) ログを有効にしてみてください。 その際、 /etc/syslog.conf (syslog.conf(5) 参照) に

!ppp
*.*              /var/log/ppp.log

 /var/log/ppp.log      

ログの取得に syslog を使用するようになったのは 2.2.5 以降からです。

使用中の ppp のバージョンで “set log” 命令を解釈しない場合は、最新版をダウンロードすべきです。 FreeBSD の 2.1.5 以降でビルドできます。

10.2. ppp を実行するとハングします

ホスト名の解決がうまくいっていないのでしょう。まず、 リゾルバ (resolver) が /etc/hostsを参照するように、 /etc/host.conf の最初の行に host と書き込んでください。 つぎに、/etc/hosts に使用しているマシンのエントリを書き加えます。 ローカルでネットワークを使用していない場合は、 localhost の行を以下のように変更してください。

127.0.0.1      foo.bar.com foo localhost

使用しているホストのエントリを追加してもかまいません。 詳細は関連するマンページを参照してください。

10.3. ppp が -auto モードでダイアルしてくれない

まず最初に、デフォルトルートが確立しているかどうかチェックしてください。 netstat -rn (netstat(1) 参照) を実行すると、以下のような情報が表示されるはずです。

Destination        Gateway            Flags     Refs     Use     Netif Expire
default            10.0.0.2           UGSc        0        0      tun0
10.0.0.2           10.0.0.1           UH          0        0      tun0

 ppp.conf.sample 使  ppp.conf  HISADDR   ppp(8)  FreeBSD 2.2.5  ppp 使
add 0 0 HISADDR

と書かれた行を以下のように修正してください。

add 0 0 10.0.0.2

netstat -rn でデフォルトルートの情報が表示されない場合、もう一つ、 /etc/rc.conf (rc.conf(5) 参照) (2.2.2 より前のリリースでは /etc/sysconfig と呼ばれていました) の中でデフォルトのルータを誤って設定し、 ppp.conf から

delete ALL

の行をうっかり消してしまった可能性があります。 この場合は、 FreeBSD ハンドブックの「システムの最終設定」の項を読み直してください。

10.4. No route to host とはどういう意味ですか?

このエラーは通常、 /etc/ppp/ppp.linkup に以下のようなセクションが無い場合に起こります。

MYADDR:
delete ALL
add 0 0 HISADDR

これは動的 IP アドレスを使用している場合、 またはゲートウェイのアドレスを知らない場合にのみ必要な設定です。 インタラクティブモードを使用している場合、 パケットモードに入った後で (プロンプトが PPP と大文字に変わったらパケットモードに入ったしるしです)、 以下の命令を入力してください。

delete ALL
add 0 0 HISADDR

詳しい情報については、 FreeBSD ハンドブックの「PPP と動的 IP 設定」の項を参照してください。

10.5. 3 分ほど経つと接続が切れてしまう

ppp のタイムアウトは デフォルトでは 3 分です。 これは

set timeout NNN

調 NNN   NNN  0    ppp.conf     telnet(1)  pppctl(8) 使 ppp  調

pppctl は 2.2.5R からです。

詳しい情報は ppp(8) のマニュアルページを参照してください。

10.6. 負荷が高いと接続が切れてしまう

Link Quality Reporting (LQR) の設定を行っている場合、 マシンと接続先の間で非常にたくさんの LQR パケットが失われている可能性があります。結果として ppp は回線の具合いが悪いと考え、 回線を切断するのです。2.2.5 より前のバージョンの FreeBSD では LQR はデフォルトで有効になっています。 現在ではデフォルトの状態で無効です。 LQR は以下の命令で無効にすることができます。

disable lqr

10.7. 接続がランダムに切れてしまう

ノイズの多い回線、あるいは待ち機能付きの回線では、 時々モデムが (誤って) キャリアを失ったと思い込み、 回線が切断されてしまうことがあります。

大多数のモデムでは、 一時的なキャリアの喪失をどれくらいの時間で検出するかを、 設定で決めることができます。 たとえば USR Sportster では、S10 レジスタ の値を 10 倍した秒数がその値になります。 この場合、モデムをもっとのんびり屋さんにするには、 dial 行に次のような文字列を加えると良いでしょう。

set dial "...... ATS10=10 OK ......"

詳しくはお使いのモデムのマニュアルをご覧ください。

10.8. 接続が不規則にハングアップしてしまう

たくさんの人が、原因不明のハングアップを経験しています。 検証のために必要なのは、まずどちら側のリンクでそれが起こっているか、 ということです。


  ping 使 TD TDRD TD  ppp.conf  set server  pppctl 使 ppp    ( ppp )   ( ppp  set socket )    set log local async 使 (async logging)  ping 使   

問題が回線のどちら側かにあることが分かったら、 つぎの二つの可能性が考えられるでしょう。

10.9. 回線の向こう側での反応がない

これに対処できることはほとんどありません。大部分の ISP は、Microsoft 社製 OS 以外の利用者に対してのサポートを拒否するでしょう。 ppp.conf ファイルの中に enable lqr を記述することで ppp が回線の向こう側で発生する切断を検出することができますが、 この検出は比較的遅いため、あまり役に立ちません。また、あなたは user-ppp を利用していることを ISP に知られたくないと思うかも知れませんね。

まず最初に、こちら側の圧縮機能をすべて無効にしてみてください。 それには、設定ファイルをつぎのようにします。

disable pred1 deflate deflate24 protocomp acfcomp shortseq vj
deny pred1 deflate deflate24 protocomp acfcomp shortseq vj

  ()  ISP  (  Microsoft )

ISP      ASCII   (Memory fault, core dump )  

回線の向こう側で通信ログを監視することは可能なはずですので、 切断が発生した時、ISP の対応が好意的ならば どうして ISP 側で問題が発生したのかこちらに伝えてくれるかも知れません。 brian@Awfulhak.org まで詳細を送って頂くか、ISP に直接私に連絡するように伝えて下さっても構いません。

10.10. ppp がハングアップする


 CFLAGS+=-g  STRIP=  ppp  Makefile  ppp   make clean && make && make install  ppp  ps ajxww | fgrep ppp 使 ppp ID調 gdb ppp PID  gdb  bt使

スタックトレースの結果は、brian@Awfulhak.org まで送ってください。

10.11. Login OK! のメッセージが出た後、何も起こらない


2.2.5  FreeBSD  ppp(8)  Line Control Protocol (LCP)  ISP   ppp  LCP  使
set openmode active

両方の側がネゴジェーションを起こしても、 大抵の場合は何の問題もありません。 ですから、現在では openmode はデフォルトで有効になっています。 次のセクションでこれが問題になる場合を説明します。

10.12. でもまだ magic is the same というエラーが出る

時折、接続直後のログに “magic is the same” というメッセージがあらわれることがあります。 このメッセージがあらわれても何も起きない場合もありますし、 どちらかの側が接続を切ってしまう場合もあります。 ppp の実装の多くはこの問題に対応できておらず、 その場合にはちゃんと link が上がっている状態であっても、 ppp が最終的にあきらめてしまい、 接続を切るまで設定のリクエストが繰り返し送られ、 設定が行われたという通知がログファイルに残ると思います。


  getty  ppp   slirp 使  getty  ppp   ppp  Line Control Protocol (LCP)   ECHO   ppp 

LCP   magic number    magic number  NAK  magic number   ECHO   ppp  LCP   magic number   NAK  NAK  ( ppp  magic number )   magic number   tty   ppp  magic number  LCP     

この事態は、以下の行を ppp.conf の中に書いて、 相手がネゴシエーションを開始できるようにする事によって回避できます。

set openmode passive

 ppp  LCP    
set openmode active 3

これによって ppp は 3 秒間 passive モードを続けた後で、 LCP リクエストを送り始めます。 この間に相手がリクエストを送り始めた場合には 3 秒間待たずにこのリクエストに即座に応答します。

10.13. 接続が切れるまで LCP のネゴシエーションが続くのですが。

現在の ppp は、まだ LCP や CCP、 IPCP の返事が、 元のリクエストと連携してくれる機能がきちんと実装されていません。 その結果、ある ppp の実装が相手よりも 6 秒以上遅い場合には、 LCP 設定のリクエストをさらに 2 回送ります。 これは致命的な物です。


A  B2 A LCP   B7B  A LCP 3  magic number  ECHO  off  B REQ   A REQ   ACK  A  OPENED  B () ACK   BB  A2 REQ  ACK  B A ACK  OPENED  A B2 ACK  REQ-SENT RFC  (4) REQ 3 ACK  OPENED  B  A4 REQ  ACK-SENT 2 REQ 4 ACK  RFC  A REQ  REQ-SENT  REQ   ACK  OPENED 

これが、片方の ppp があきらめてしまうまで続きます。

これを回避する最も良い方法は、 片方を passive モードに設定する、 すなわち反対側がネゴシエーションを開始するまで待つようにする事です。 これは、

set openmode passive

というコマンドでできます。 このオプションは気を付けて使わないといけません。さらに

set stopped N

というコマンドを追加して、 ppp がネゴシエーションが開始するまで待つ 最大の時間を設定してください。もしくは、

set openmode active N

というコマンド (ここで、 N はネゴシエーションが始まるまで待つ時間) を使うこともできます。 詳しくはマニュアルページを参照してください。

10.14. ppp が接続直後に固まってしまう


2.2.5  FreeBSD ppp  Predictor1    Compression Control Protocols (CCP) 使  ppp 
disable pred1

10.15. ppp の内部でシェルを起動しようとすると固まってしまう


shell  !使 ppp  ( ppp )   ppp 使   ppp 

このような場合は、代わりに !bg コマンドを使用してください。 与えられたコマンドがバックグラウンドで実行されるので、 ppp はリンクに関するサービスを継続することができます。

10.16. ヌルモデムケーブルを使用しているとき、 ppp が終了しない

ヌルモデムケーブルを使用して直接接続している場合、 ppp は自動的には接続の終了を知ることができません。 これはヌルモデムシリアルケーブルの配線に起因しています。 この種の接続形態を用いる場合は、 以下の命令を用いて LQR を常に有効にする必要があります。

enable lqr

こうすると、接続先がネゴシエーションを行う場合、デフォルトで LQR の使用を受け入れるようになります。

10.17. ppp を -auto モードで動かすと、 勝手にダイアルすることがある

ppp が思いもしないときにダイアルを始める場合、その原因を突き止め、 防止のためにダイヤルフィルタ (dfilters) をかけてやる 必要があります。

原因を突き止めるためには、以下の命令を使用してください。

set log +tcp/ip

これで接続を通過するすべてのトラフィックをログに残すことができるようになりました。 次に突然回線がつながったときのログのタイムスタンプをたどれば、 原因を突き止めることができるはずです。


 DNS  DNS    ( ppp )
set dfilter 1 deny udp src eq 53
set dfilter 2 deny udp dst eq 53
set dfilter 3 permit 0/0 0/0

これはデマンドダイヤル機能に問題を生じさせるため、 常に適切であるとはかぎりません。 ほとんどのプログラムは他のネットワーク関連の処理を行なう前に DNS への問い合わせが必要になります。


DNS    sendmail(8)   sendmail  DNS      .mc 
define(`confDELIVERY_MODE', `d')dnl

sendmail  ( sendmail 30 -bd -q30m )   ( ppp.linkup ) sendmail -q  
訳注

“sendmail -q” はその時点のメールキューの内容を処理して終了します。

10.18. CCP エラーとはどういう意味ですか

ログファイル中の以下のエラーは、

CCP: CcpSendConfigReq
CCP: Received Terminate Ack (1) state = Req-Sent (6)

 ppp  Predictor1  使   Predictor1 
disable pred1

10.19. ファイル転送の途中で、ppp が IO エラーを出して固まってしまう

FreeBSD 2.2.2 以前のバージョンの tun ドライバには、tun インタフェースの MTU のサイズより大きなパケットを受け取ることができないというバグがありました。 MTU のサイズより大きなパケットを受け付けると IO エラーが起こり、 syslogd 経由で記録されるのです。

ppp の仕様では、 LCP のネゴシエーションを行う場合を含むどのような場合でも最低 1500 オクテットの Maximum Receive Unit (MRU) を受け入れる必要があります。 ですから、MTU を 1500 以下に設定した場合でも、ISP はそれに関係なく 1500 の大きさのパケットを送ってくるでしょう。 そしてこのイケてない機能にぶちあたって、 リンクが固まるのを目にすることになるのです。

FreeBSD 2.2.2 以前のバージョンでは、MTU を決して 1500 より小さくしないことで、 この問題を回避することができます。

10.20. どうして ppp は接続速度をログに残さないんでしょう?

モデムとの「やり取り」すべての行をログに残すには、 以下のようにして接続速度のログの有効化を行ってください。

set log +connect

これは ppp(8) に最後にくることが要求されている “expect” という文字列がくるまでのすべてのものをログに記録させます。

接続速度はログにとりたいけれど、PAP や CHAP を使っている (その結果、ダイヤルスクリプト中の CONNECT 以降に全く「やりとり」を行わない - “set login” スクリプトには何も書かない) のであれば、 ppp に “expect” を含んだ CONNECT 行すべてがくるまで待たせるようにしないといけません、 以下のようになります。

set dial "ABORT BUSY ABORT NO\\sCARRIER TIMEOUT 4 \"\" ATZ OK-ATZ-OK ATDT\\T TIMEOUT 60 CONNECT \\c \\n"

CONNECT   (linefeed)  ppp  CONNECT 

10.21. 私の chat スクリプトでは \ という文字を PPP が解釈してくれません。


PPP  set phone "123 456 789"  1 """  (backslash; \) 

chat の各引数が解釈されるときには、 “\P” や “\T” のような特別なエスケープシーケンス (マニュアルページ参照のこと) を見付けるために、 もう 1 回、字句解析を行います。 このように字句解析は 2 回繰り返されますので、 正しい回数だけエスケープ処理を行わないといけません。

モデムにたとえば “\” のような文字を送りたい場合には、 次のようにする必要があります。

set dial "\"\" ATZ OK-ATZ-OK AT\\\\X OK"

実際にモデムに送られる文字列は次のようになります。

ATZ
OK
AT\X
OK

他の例ですと

set phone 1234567
            set dial "\"\" ATZ OK ATDT\\T"

は次のようになります。

ATZ
OK
ATDT1234567

10.22. ppp が segmentation fault になるのですが、 ppp.core ファイルがありません


ppp ()  core  ppp  uid  0   ppp  core   ppp   core   () 使
% tar xfz ppp-*.src.tar.gz
% cd ppp*/ppp
% echo STRIP= >>Makefile
% echo CFLAGS+=-g >>Makefile
% make clean all
% su
# make install
# chmod 555 /usr/sbin/ppp

これでデバッグ可能なバージョンの ppp がインストールされます。 root で ppp を実行し、 すべての特権が無効になっているようにする必要があるでしょう。 ppp を実行する時には、 カレントディレクトリが make したディレクトリであるようにしてください。

これで、ppp がセグメンテーション例外を受け取ったときには ppp.core という名前の core ファイルを吐くようになります。core が 吐かれたら次のようにしてください。

% su
# gdb /usr/sbin/ppp ppp.core
(gdb) bt
..
(gdb) f 0
..
(gdb) i args
..
(gdb) l
..

質問する際には、これらすべての情報を提供して、 問題点の分析ができるようにしてください。

gdb の使い方に慣れている場合には、実際に dump の原因となった理由やそのアドレス、 関連した変数の値なども調べる事ができるでしょう。

10.23. auto モードでダイアルをするようなプロセスが接続されない。

これは ppp がローカル側の IP アドレスを、 動的に通信相手と交渉するように設定されている時に発生する良く知られた障害でした。 最新のバージョンでは、 この問題は修正されています。 iface をマニュアルページから検索してみてください。


 connect(2) tun IP    tun   ppp   ppp IP  IP   IP 

この問題に対処する理論的な方法がいくつかあります。もし可能なら、 相手が再度、同じ IP アドレスを割り当ててくれることが一番です :-)ppp の現在のバージョンはこれを行ないますが、 他のほとんどの実装はそういった動作をしません。


tun IP  IPIPIP   ppp  iface-alias  (libalias(3) ppp  -nat )IP IP NAT 

もう 1 つの (おそらく最も信頼できる) 方法は、bind された すべてのソケットの IP アドレスを、 異なるものに変更できるシステムコールを実装することです。 pppは、 新しい IP アドレスが割り当てられた時、 このシステムコールを用いて実行されているプログラムにある、 すべてのソケットを書きかえてやるわけです。 同じシステムコールが、DHCP クライアントが利用するソケットを 強制的に再 bind するのにも使うことができるでしょう。


3IP  SIOCAIFADDR ioctl  255.255.255.255 IP  bind  IP ppp  IP 255.255.255.255 IPIP    

10.24. 何故ほとんどのゲームが -nat スイッチ付きだと動かないんですか?

libalias を使っている時にゲームなどの類のものが動作しない理由は、 外側にあるマシンが接続しようとしているか、内側にあるマシンに (余計な) UDP パケットを送信しようとしているからです。 内側のマシンにこれらのパケットを送るべきかについて、 NAT ソフトウェアは関知しません。

うまく動かすためには、 実行中のものが問題の発生しているソフトウェアだけであるかを確認し、 ゲートウェイの tun インタフェースに対して tcpdump を実行するか、 ゲートウェイ上で ppp の TCP/IP ログ記録を有効化 (“set log +tcp/ip”) してください。

行儀の悪いソフトウェアを起動する際に、 ゲートウェイマシンを通過するパケットを監視すべきです。 外側から何かパケットが戻ってきた時に、 そのパケットは破棄されるでしょう (それが問題なのです)。 これらのパケットのポート番号に注意して、 その行儀の悪いソフトウェアを停止してください。 これを数回繰り返してポート番号が常に同じであるかを確認してみてください。 同じであった場合は、 /etc/ppp/ppp.conf の適切なセクションに次の行を入れると、 そのソフトウェアは動作するようになるでしょう。

nat port proto internalmachine:port port

ここで prototcpudp であり、 internalmachine はパケットを送りたいマシン、そして port はパケットの送信先のポート番号です。

上記のコマンドを変更せずに、 他のマシン上でそのソフトウェアを使用できるようにはしたくないかもしれません。 そして同時に二つの内部のマシン上でそのソフトウェアを実行することは、 この質問の範囲を超えています。結局、外側の世界からは、 内部ネットワーク全体がただ一つのマシンとして見えるのです。

ポート番号が常に同じとは限らない場合、さらに三つのオプションがあります。

  1. libalias でサポートするようにし、結果を送り付ける。 特定の場合の例は /usr/src/lib/libalias/alias_*.c にあります (alias_ftp.c は良いプロトタイプです)。これには通常、外向きの特定のパケットを読み、 内部の計算機のある特定のポートへの接続を開始するような命令が、 外部の計算機対して送られていることを見分け、 後続のパケットがどこに行けばいいのかが分かるように、 エイリアステーブル中の "route" の部分を設定する、という作業が含まれます。

    これは最も難しい方法ですが、最も良い方法でもありますし、ソフトウェアが 複数の計算機で動くようにできます。


  2.  (proxy) 使 socks5 (cvsup ) "passive" 使 "passive" 

    nat addr 使 

10.25. 有用なポート番号のリストはありませんか?

まだ出来ていません。しかし、 これは (関心を持って頂けるならば) そういったリストにしていく予定です。 それぞれの例にある internal は、 ゲームで遊ぶマシンの IP アドレスに置き換えてください。

Asheron’s Call
nat port udp internal:65000 65000

手動でゲームのポート番号を 65000 に変更してください。 マシンが複数ある場合は、それぞれのマシンに重複しないポート番号 (つまり 65001、65002 など) を設定し、その設定ごとに nat port の行を追加します。

Half Life
nat port udp internal:27005 27015
PCAnywhere 8.0
nat port udp internal:5632 5632
nat port tcp internal:5631 5631
Quake
nat port udp internal:6112 6112

このように設定する代わりに、 www.battle.net で Quake のプロキシ (proxy) がサポートされているか調べてもいいでしょう。

Quake2
alias port udp internal:27901 27910
Red Alert
nat port udp internal:8675 8675
nat port udp internal:5009 5009

10.26. FCS エラーって何?

FCS とは Frame Check Sequence (フレームチェックシーケンス) の略です。 個々の ppp パケットには、 送受信するデータが正しいかを調べるためのチェックサムが含まれています。 受信したパケットの FCS が正しくない場合は、そのパケットは廃棄され、 HDLCFCS カウントが増やされます。 HDLC エラーの数は、 show hdlc コマンドを使って表示できます。

リンクの品質が悪かったり、 シリアルドライバがパケットを取りこぼしていたりすると、 FCS エラーがたびたび発生します。 FCS エラーは、 圧縮プロトコルの速度低下の原因にはなりますが、 特に心配する必要はありません。 外付けモデムを使っている場合は、 ケーブルがちゃんとシールドされているかを確認してください。 そうでない場合、 FCS エラーの原因となる場合があります。

接続直後からリンクがフリーズし、大量の FCS エラーが発生する場合は、 リンクが 8 ビットクリーンでない可能性があります。 ソフトウェアフロー制御 (XON/XOFF) が使われていないことを確認してください。 どうしてもソフトウェアフロー制御を使わなければならない場合は、 set accmap 0x000a0000 コマンドを使用して、 ppp に ^Q^S をエスケープさせてください。

リモートホストが PPP プロトコルを使用してない場合も、大量の FCS エラーが発生します。 この場合はログをとりながら非同期で接続し、 ログインプロンプトやシェルプロンプトが送られて来ていないか確認してください。

ログファイルにリンクを終了した原因となるような記録がない場合は、 リモートホスト (プロバイダ?) の管理者に、 セッションを終了された理由を尋ねてください。

10.27. ゲートウェイで PPPoE を実行すると MacOS や Windows 98 との接続がフリーズしてしまうのですが、 これはなぜなのでしょうか?

Michael Wozniak mwozniak@netcom.ca 氏が、この現象に関して説明してくれました。 また、Dan Flemming danflemming@mac.com 氏は MacOS での解決策を提供してくれました。 情報の提供に感謝します。

これは、いわゆる「ブラックホールルータ (Black Hole router)」に原因があります。 Windows 98 と MacOS (および、おそらく他の Microsoft 社製 OS) の TCP パケット送出は、 PPPoE のフレーム (Ethernet の MTU は標準で 1500) に入らないような大きなセグメントサイズを要求します。 そしてさらに分割禁止 ("don’t fragment") フラグビットを (TCP パケットにデフォルトで) セットするのですが、 Telco のルータは、分割が必須 ("must fragment") であることを示す ICMP メッセージを、接続しようとするウェブサイトに対して送出しません (つまり、ルータは正しく ICMP パケットを送出しているのですが、 ウェブサイトのファイアウォールがそれを落としているのです)。 そのためウェブサーバが PPPoE 接続に対して大きすぎるフレームを送出すると Telco のルータはそのフレームを捨ててしまい、 見ようとしたページが表示されないという症状が現われます (MSS より小さいページや画像は表示されます)。 ほとんどの Telco PPPoE 設定は、標準でこのように設定されているようです。 (ああ、彼らがルーティングプログラムの作り方を理解してさえいれば…​)。

一つの解決法は、Windows 95/98 マシンで regedit を使い、 次のレジストリエントリを追加することです。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Class\NetTrans\0000\MaxMTU

レジストリエントリは、"1450" の値 (もっと正確に言うと、TCP パケットを PPPoE フレームに完全に適合させるには "1464" であるべきでですが、 "1450" とすると、現われる可能性がある他の IP プロトコルに対してエラーマージンを確保することができます) にする必要があります。 このレジストリキーは、Windows2000 で Tcpip\Parameters\Interfaces\ID for adapter\MTU に移されたという報告がありました。

FreeBSD/NAT/PPPoE ルータと共存させるために Windoze の MTU を変更する方法に関する詳細は、 Microsoft Knowledge Base にある、 番号 "Q158474 - Windows TCPIP Registry Entries"、 および番号 "Q120642 - TCPIP & NBT Configuration Parameters for Windows NT" を参照してください。


MacOS  TCP/IP  Sustainable Softworks   OTAdvancedTuner (OT OpenTransport  MacOS  TCP/IP )   TCP/IP  MacOS NAT  ip_interface_MTU   1500  1450  Save as Auto Configure  Make Active 

ppp  (2.3 )  MSS 調 enable tcpmssfixup    ppp 使 tcpmssd  port 

10.28. どれにも当てはまらない! どうしたらいいの?


 ppp  netstat -rn  ()   FreeBSD general questions   comp.unix.bsd.freebsd.misc 

11. シリアル接続

このセクションでは、FreeBSD でシリアル接続をする時の一般的な質問に答えます。 PPP および SLIP については、 ネットワーキングのセクションを参照してください。

11.1. どうやったら FreeBSD がシリアルポートを認識したことを知る事ができますか?

FreeBSD のカーネルが起動する時、カーネルはその設定にしたがって、 システムのシリアルポートを検出します。起動時に表示されるメッセージをよく観察するか、 起動後に次のコマンドを実行する事によって確認できます。

dmesg | grep sio

ここに上に挙げたコマンドの出力例を示します。

sio0 at 0x3f8-0x3ff irq 4 on isa
sio0: type 16550A
sio1 at 0x2f8-0x2ff irq 3 on isa
sio1: type 16550A

これは、二つのシリアルポートを示しています。1 番目は、 irq が 4 で 0x3f8 のポートアドレスを使用しています。 そして、16550A-type UART チップが存在します。 2 番目は、同じチップを使っていますが、 irq は 3 で、0x2f8 のポートアドレスを使用しています。内蔵のモデムカードは、 通常のシリアルポートと同じように扱われますが、 常時シリアルポートにモデムが接続されているという点で異なります。

GENERIC カーネルは、上の例と同じ irq とポートアドレスの設定の二つのシリアルポートをサポートしています。 これらの設定があなたのシステムに合わない場合、 またはモデムカードを追加した場合やカーネルの設定以上にシリアルポートを持っている場合は、 カーネルを再構築してください。 詳しくは、 カーネルの構築の項を参照してください。

11.2. どうやったら FreeBSD がモデムカードを認識したことを知ることができますか?

前の質問を参照してください。

11.3. FreeBSD 2.0.5 にアップグレードしたら tty0X が見つからなくなってしまったのですが

心配ありません。 ttydX に統合されました。 ただ、古い設定ファイルのすべてを更新する必要があります。

11.4. どうやったら FreeBSD でシリアルポートにアクセスできますか?


3 sio2 (sio(4) DOS COM3 )   /dev/cuaa2  /dev/ttyd2  ?

 ttydX 使 /dev/ttydX  cuaaX  CD cuaaX  ttydX 使 使使 ttydX  cuaaX CD    

11.5. マルチポートシリアルカードをサポートさせるにはどうしたらよいのでしょうか?


   使  sio(4)  irq   irq    irq  COM_MULTIPORT 

次に示す例は、AST の 4 ポートシリアルカードを irq 7 で設定したものです。

options "COM_MULTIPORT"
device sio4 at isa? port 0x2a0 tty flags 0x781
device sio5 at isa? port 0x2a8 tty flags 0x781
device sio6 at isa? port 0x2b0 tty flags 0x781
device sio7 at isa? port 0x2b8 tty flags 0x781 irq 7 vector siointr

このフラグはマスタポートがマイナー番号 7 (0x700) を持っていて、 検出時の診断機能を有効にし (0x080)、 そしてすべてのポートで irq を共有する (0x001) ということを意味しています。

11.6. FreeBSD で複数のマルチポートシリアルカード間で irq を共有することはできますか?

現在のところはできません。それぞれのカード毎に異なった irq を使ってください。

11.7. ポートにデフォルトのパラメータを設定する事は出来ますか?

ttydX デバイス (または cuaaX デバイス) は、 アプリケーションのためにオープンする標準的なデバイスです。 プロセスがそのポートをオープンする時、 プロセスはデフォルトの端末 I/O 設定を取得します。 これらの設定は次のコマンドで確認することができます。

stty -a -f /dev/ttyd1

このデバイスに対する設定を変更した場合、 その設定はデバイスをクローズするまで有効です。 デバイスを再オープンした場合、それらの設定はデフォルトに戻ってしまいます。 デフォルトの設定に変更を加えるために、 「初期設定」デバイスをオープンし、 設定を修正することができます。 たとえば、CLOCAL モード、8 ビット、 XON/XOFF フロー制御という設定を ttyd5 のデフォルトにしたい場合、次のように行なってください。

stty -f /dev/ttyid5 clocal cs8 ixon ixoff

この設定を行なうためのコマンドを記述するのに適切なファイルは、 /etc/rc.serial です。 これでアプリケーションが ttyd5 をオープンした時に、 これらの設定をデフォルトで取得します。 しかし、こういったリンクによる設定は変更可能です。

「設定固定」デバイスを調整してやることによって、 アプリケーションによる設定の変更を禁止することができます。 たとえば、ttyd5 の通信速度を 57600bps に固定するには、次のように行ってください。

# stty -f /dev/ttyld5 57600

これにより、アプリケーションは ttyd5 をオープンし、ポートの通信速度を変更しようとしますが、 通信速度は 57600bps のままになります。


 root  MAKEDEV(8)  

11.8. どのようにしたらモデム経由でダイヤルアップログインができるのでしょうか?

つまり、インターネットサービスプロバイダーになりたいのですね。 それにはまず、1 台ないし複数の自動応答モデムが必要です。 モデムには、キャリアーを検出した時には CD 信号を出力し、 そうでない場合には出力しないことが必要とされます。 また DTR 信号が on から off になった時には、 電話回線を切断し、モデム自身をリセットしなければなりません。 おそらく、RTS/CTS フロー制御を使うか、 ローカルフロー制御をまったく使わないかのどちらかでしょう。 最後に、コンピュータとモデムの間は固定速度でなければなりません。 ただ、(ダイヤルアップの発呼者に対して親切であるためには、 ) こちらのモデムと相手側のモデムの間の速度を、 モデム間で自動調整できるようにすべきでしょう。

多くあるヘイズコマンド互換モデムに対して、次のコマンドはこれらの設定を行ない、 その設定を不揮発性メモリーに保存します。

AT&C1&D3&K3&Q6S0=1&W

MS-DOS のターミナルプログラムに頼らずに AT コマンドを送出するには、 「AT コマンドを入力するには」のセクションを参照してください。

次に、モデム用のエントリを /etc/ttys (ttys(5) 参照) に作成しましょう。 このファイルには、 オペレーティングシステムがログインを待っているすべてのポートが記述されています。 以下のような行を追加してください。

ttyd1 "/usr/libexec/getty std.57600" dialup on insecure

2 (/dev/ttyd1)  57600bps  (std.57600:  /etc/gettytab gettytab(5) )   dialup  on insecure   root    ttydX 使

 dialup 使 .profile  .login   dialup    insecure  root   "su" 使 root  secure   root 

/etc/ttys に変更を加えた後は、HUP シグナル (SIGHUP) を init(8) プロセスに送る必要があります。

# kill -HUP 1

この操作は init プロセスに /etc/ttys を再読み込みさせます。 これにより、init プロセスは getty プロセスをすべての on となっているポートに起動させます。 次のようにして、ポートがログイン可能かを知ることができます。

% ps -ax | grep '[t]tyd1'

ログイン可能であれば、次のような出力が得られるはずです。

747 ??  I      0:00.04 /usr/libexec/getty std.57600 ttyd1

11.9. ダムターミナルを FreeBSD マシンに接続するにはどうしたらよいのでしょうか?

もし、他のコンピューターを FreeBSD の端末として接続したいのならば、 お互いのシリアルポート間をつなぐヌルモデムケーブル (訳注: リバースケーブルもしくはクロスケーブルとも呼ばれます) を用意してください。 もし、既製の端末を使う場合は、付属するマニュアルを参照してください。

そして、/etc/ttys (ttys(5) 参照) を上と同じように変更してください。 たとえば、WYSE-50 という端末を 5 番目のポートに接続するならば、 次のようなエントリを使用してください。

ttyd4 "/usr/libexec/getty std.38400" wyse50 on secure

/dev/ttyd4   wyse50 38400bps (std.38400:  /etc/gettytab gettytab(5) )  root  (secure) 

11.10. どうして tip や cu が動かないのですか?

おそらくあなたのシステムでは tip(1)cu(1)uucp ユーザーか、 dialer グループによってのみ実行可能なのでしょう。 dialer グループは、 モデムやリモートシステムにアクセスするユーザーを管理するために、 使用することができます。 それには、/etc/group ファイルの dialer グループにあなた自身を追加してください。

そうする代わりに、次のようにタイプすることにより、 あなたのシステムの全ユーザーが tipcu を実行できるようになります。

# chmod 4511 /usr/bin/cu
# chmod 4511 /usr/bin/tip

11.11. 私の Hayes モデムはサポートされていないのですが、 どうしたらいいのでしょうか。


 tip(1)  Hayes  /etc/remote  (remote(5) )  at=hayes 

Hayes  BUSY NO DIALTONE CONNECT 115200   tip(1) 使 (ATX0&W) 

また、tip のダイヤルのタイムアウトは 60 秒です。 モデムのタイムアウト設定はそれより短くすべきであり、 そうしないと tip は通信に問題があると判断するでしょう。 ATS7=45&W を実行してください。

実際、デフォルトの tip は Hayes の完全なサポートをしているわけではありません。 解決方法は /usr/src/usr.bin/tip/tip の下の tipconf.h を変更することです。 もちろん、これにはソース配布ファイルが必要です。

“#define HAYES 0” と記述されている行を “#define HAYES1” と変更し、そして “make” と “make install” を実行します。これでうまく動作するでしょう。

11.12. これらの AT コマンドを入力するには?

/etc/remote ファイル (remote(5) 参照) の中で "direct" エントリを作ります。 たとえばモデムが 1 番目のシリアルポートである [.filename]#/dev/cuaa0#に接続されている場合、 次のようにします。

cuaa0:dv=/dev/cuaa0:br#19200:pa=none

モデムがサポートする最大の bps レートを br フィールドに使います。 そして tip cuaa0 (tip(1) 参照) を実行すると、モデムが利用できるようになります。

/dev/cuaa0がシステムに存在しない場合は、次のようにします。

# cd /dev
# ./MAKEDEV cuaa0

または root になって以下のように cu を使います。

# cu -lline -sspeed

line  ( /dev/cuaa0)  speed  ( 57600)  AT ~. 

11.13. pn 機能の <@> 記号が使えません!


 (pn)  <@>  tip  /etc/phones  <@>  /etc/remote  使
pn=\@

11.14. コマンドラインから電話番号を指定するには?

“generic” エントリと呼ばれるものを /etc/remote ファイル (remote(5) 参照) に追加します。 たとえば、次のようにします。

tip115200|Dial any phone number at 115200 bps:\
:dv=/dev/cuaa0:br#115200:at=hayes:pa=none:du:
tip57600|Dial any phone number at 57600 bps:\
:dv=/dev/cuaa0:br#57600:at=hayes:pa=none:du:

そして “tip -115200 5551234” のように利用できます。 tip(1) より cu(1) を使いたい場合、 cugeneric エントリを使います。

cu115200|Use cu to dial any number at 115200bps:\
:dv=/dev/cuaa1:br#57600:at=hayes:pa=none:du:

そして “cu 5551234 -s 115200” と実行します。

11.15. 毎回 bps レートを入力しなければいけませんか?

tip1200cu1200 用のエントリを記述し、 適切な通信速度を br フィールドに設定します。 tip(1) は 1200bps が正しいデフォルト値であるとみなすので、 “tip1200” エントリを参照します。 もちろん 1200bps を使わなければならないわけではありません。

11.16. ターミナルサーバを経由して複数のホストへアクセスしたいのですが。

毎回接続されるのを待って “CONNECT <host>” と入力するかわりに、 tipcm 機能を使います。 たとえば、/etc/remote (remote(5) 参照) に次のようなエントリを追加します。

pain|pain.deep13.com|Forrester's machine:\
:cm=CONNECT pain\n:tc=deep13:
muffin|muffin.deep13.com|Frank's machine:\
:cm=CONNECT muffin\n:tc=deep13:
deep13:Gizmonics Institute terminal server:\
:dv=/dev/cuaa2:br#38400:at=hayes:du:pa=none:pn=5551234:

これで、“tip pain” や “tip muffin” と実行すると painmuffin のホストに接続することができ、 “tip deep13” を実行するとターミナルサーバに接続します。

11.17. tip を使ってそれぞれのサイトの複数の回線に接続できますか?

これは大学に電話回線がいくつかあって、 数千人の学生が接続しようとする場合によくある問題です。

あなたの大学のエントリを /etc/remote ファイル (remote(5) 参照) に作成して、 pn のフィールドには <\@> を使います。

big-university:\
:pn=\@:tc=dialout
dialout:\
:dv=/dev/cuaa3:br#9600:at=courier:du:pa=none:

そして /etc/phones ファイル (phones(5) 参照) に大学の電話番号の一覧を書きます。

big-university 5551111
big-university 5551112
big-university 5551113
big-university 5551114

tip(1) は一連の電話番号を上から順に試みて、 最終的に接続できなければあきらめます。リトライを続けさせたい場合は、 tip を while ループに入れて実行します。

11.18. CTRL+P を 1 回送るために 2 度押す必要があるのはなぜ?

CTRL+P は通常「強制 (force)」文字であり、 tip(1) に次の文字がリテラルデータであることを伝えます。 強制文字は「変数の設定」を意味する ~s エスケープによって、 他の文字にすることができます。

“~sforce=<single-char>” と入力して改行します。 <single-char> は、任意の 1 バイト文字です。 <single-char> を省略すると NUL 文字になり、 これは CTRL+2CTRL+SPACE を押しても入力できます。 いくつかのターミナルサーバで使われているのを見ただけですが、 <single-char>SHIFT+CTRL+6 に割り当てるのもよいでしょう。

$HOME/.tiprc に次のように定義することで、 任意の文字を強制文字として利用できます。

force=<single-char>

11.19. 打ち込んだ文字が突然すべて大文字になりました??


CTRL+A caps-lock  tip(1)  "raise character"   ~s 使 "raisechar"  使 

以下は CTRL+2CTRL+A などを頻繁に使う必要のある Emacs ユーザにうってつけの .tiprc ファイルのサンプルです。

force=^^
raisechar=^^

^SHIFT+CTRL+6 です。

11.20. tip でファイルを転送するには?


 UNIX  ~p ()  ~t ()   cat(1)  echo(1) 
~p <ローカルのファイル名> [<リモートのファイル名>]
~t <リモートのファイル名> [<ローカルのファイル名>]

この方法ではエラーチェックを行いませんので、 zmodem などの他のプロトコルを使った方がよいでしょう。

11.21. tip から zmodem を実行するには?

まず始めに、FreeBSD Ports Collection から zmodem プログラムのいずれか (lrzszと rzsz の、通信カテゴリーの2 つのプログラムのどちらか) をインストールします。

ファイルを受信するには、リモート側で送信プログラムを起動します。 そして、Enter キーを押してから “~C rz” (lrzsz をインストールした場合は “~C lrz”) と入力すると、 ローカル側へのファイルの受信が始まります。

ファイルを送信するには、リモート側で受信プログラムを起動します。 そして、Enter キーを押してから “~C sz <files>” (lrzsz をインストールした場合は “~C lsz <files>”) と入力すると、リモート側へのファイルの送信が始まります。

11.22. 設定が正しいのにもかかわらず、FreeBSD がシリアルポートを見付けられません。

マザーボードやシリアルカードが Acer の UART チップを使った物の場合、 FreeBSD の sio ドライバでは正しく検出する事が出来ません。 この問題を解決するためには、 www.lemis.com からパッチを入手してください。

12. その他の質問

12.1. FreeBSD は Linux より多くのスワップ領域を消費するのはなぜですか?


 FreeBSD  Linux 使  FreeBSD  Linux  FreeBSD  使  Linux   使 使

FreeBSD     使 

12.2. ほとんどプログラムは実行されていないのに、 どうして top(1) は非常に少ない free memory を報告するのでしょうか?


free memory   FreeBSD   top(1)  Inact Cache Buf   (: )       top(1)  Free  使 

12.3. FreeBSD の実行フォーマットの a.out、ELF とはどのようなものですか? また、a.out、ELF を使う理由は何でしょう?

FreeBSD が何故 ELF フォーマットを利用しているのかを理解するためには、 まず UNIXにおいて現在「優勢」な 3 種類の実行フォーマットについて いくらか知っておく必要があります。

FreeBSD 3.x より前の FreeBSD では a.out フォーマットが使われていました。

  • a.out(5)

    最も古く 「由緒正しい」 unix オブジェクトフォーマットです。 マジックナンバを含む短くてコンパクトなヘッダが先頭にあり、 これがフォーマットの特徴とされています (a.out(5) に詳細な内容があります)。 ロードされる 3種類のセグメント、 .text.data.bss と加えてシンボルテーブルと文字列テーブルを含みます。

  • COFF

    SVR3 のオブジェクトフォーマットです。 ヘッダは単一のセクションテーブルから成り、 .text.data.bss セクション以外の部分を持つことができます。

  • ELF

    COFFの後継です。複数のセクションをサポートし、32-bit と 64-bitのいずれの値も可能です。大きな欠点の一つは、ELF はそれぞれのシステムアーキテクチャ毎に単一の ABI のみが存在するという仮定で設計されていることです。 この仮定はまったく正しくありません。 商用の SYSV の世界でさえそうです (少なくとも SVR4、 Solaris、SCO の 3種類の ABI があります)。

    FreeBSD はこの問題を解決するための試みとして、 既知の ELF 実行ファイルに ABI に応じた情報を 書き加えるユーティリティを提供しています。 詳しくは brandelf(1) のマニュアルページを参照してください。

FreeBSD は伝統的な立場をとり、数多くの世代の BSD のリリースで試され、実証されてきた a.out(5) フォーマットを伝統的に使用しています。 いつかは FreeBSD システムでネイティブ ELF バイナリを作り、 実行することができるようになるかもしれませんが、 初期の頃 FreeBSD では ELF をデフォルトのフォーマットに変更するという動きは ありませんでした。なぜでしょうか? ところで Linux においては、 ELF への苦痛をともなった変更は、 その時に a.out 実行フォーマットから逃れたというよりは、 ジャンプテーブルベースの共有ライブラリのメカニズムの柔軟性の低さからの脱却でした。 これはベンダや開発者全体にとって、 共有ライブラリの作成が非常に難しかった原因でした。 ELF のツールには共有ライブラリの問題を解決することができるものが提供されており、 またいずれにせよ一般的に「進歩」していると考えられます。 このため移行のコストは必要なものとして容認され、 移行は行なわれました。

FreeBSD の場合は、共有ライブラリのメカニズムは Sun の SunOS 形式の共有ライブラリの メカニズムに極めて近いものになっていて、 非常に使いやすいものになっています。 しかしながら、FreeBSD では 3.0 から ELF バイナリをデフォルトのフォーマットとして公式にサポートしています。 a.out 実行フォーマットはよいものを私達に提供してくれているものの、 私たちの使っているコンパイラの作者である GNU の人々は a.out フォーマットのサポートをやめてしまったのでした。 このことは、 私たちに別バージョンのコンパイラとリンカを保守することを余儀なくされることとなり、 最新の GNU 開発の努力による恩恵から遠ざかることになります。 その上、ISO C++ の、 とくにコンストラクタやデストラクタがらみの要求もあって、今後の FreeBSD のリリースでネイティブの ELF のサポートされる方向へと話が進んでいます。

12.4. それにしても、なぜそんなに多くのフォーマットがあるのですか?

もうおぼろげになってしまった暗い過去に、単純なハードウェアがありました。 この単純なハードウェアは、単純で小さなシステムをサポートしていました。 a.out はこの単純なシステム (PDP-11) での作業を行なうバイナリとして完全に適したものだったのです。 人々はこの単純なシステムから UNIX を移植する際に、a.out フォーマットをそのまま使いました。というのは Motorola 68k、VAXen、 といったアーキテクチャへの UNIX の初期の移植ではこれで十分だったからです。

やがてある聡明なエンジニアが、 ソフトウェアでちょっとしたトリックを使うことを決めました。 彼はいくつかのゲートを削り取って CPU のコアをより速く走らせることができたのです。 これは新しい種類のハードウェア (今日では RISC として知られています) で動いたのです。 a.out はこのハードウェアには適していなかったので、 このハードウェア上で多くのフォーマットが、 限定された単純な a.out フォーマットでのものよりもより良いパフォーマンスを出すことを目指して開発されたのです。 COFF、ECOFF、 そしていくつかの有名でないフォーマットが ELF が標準になる前に開発され、 それらの限界が探求されたのです。

さらに、プログラムサイズは巨大になり、 ディスク (および物理メモリ) は依然として相対的に小さかったため、 共用ライブラリのコンセプトが誕生しました。 また、VM システムはより複雑なものになりました。 これらの個々の進歩は a.out フォーマットを使用して遂げられましたが、 その有用性は新しい機能とともにどんどん広がってきました。 これらに加え、実行時に必要なものを動的にロードする、 または初期化コードの実行後にプログラムの一部を破棄し、 コアメモリおよびスワップ空間を節約するという要望が高まりました。 プログラミング言語はさらに複雑になり、main 関数の前に自動的にコールされるコードの要望が高まりました。 多くの機能拡張が行なわれ、a.out フォーマットがこれらすべてを実現できるようになり、 それらはしばらくは基本的に動作していました。 やがて、a.out はコードでのオーバヘッドと複雑さを増大させずに、 これらの問題すべてを処理することに無理がでてきました。 一方、ELF はこれらの問題の多くを解決しますが、 現状稼働しているシステムからの切替えは厄介なものになるでしょう。 そのため ELF は、a.out のままでいることが ELF への移行よりももっと厄介なものになるまで待つ必要がありました。

しかし時が経つにつれ、FreeBSD のビルドツールの元となったツール群 (特にアセンブラとローダ) と FreeBSD のビルドツール群は異なった進化の経路をたどりました。 FreeBSD のツリーでは、共有ライブラリが追加され、 バグフィックスも行われました。 もともとのツール群を作成した GNU の人たちは、プログラムを書き直し、 クロスコンパイラのサポート、 異なるフォーマットを任意に取り込む機能などを追加していきました。 多くの人々が FreeBSD をターゲットとしたクロスコンパイラの構築を試みましたが、 FreeBSD の使っている asld の古いプログラムコードはクロスコンパイルをサポートしておらず、 うまくいきませんでした。 新しい GNU のツール群 (binutils) は、 クロスコンパイル、共有ライブラリ、C++ 拡張などの機能をサポートしています。 さらに数多くのベンダが ELF バイナリをリリースしています。 FreeBSD にとって ELF バイナリが実行できることは、 非常にメリットがあります。ELF バイナリが FreeBSD で動くのなら、a.out を動かすのに手間をかける必要はありませんね。 長い間忠実によく働いた老いた馬は、 そろそろ牧草地で休ませてあげましょう。

ELF は a.out に比べてより表現力があり、 ベースのシステムに対してより幅広い拡張性を提供できます。 ELF 用のツールはよりよく保守されています。 また多くの人にとって重要なクロスコンパイルもサポートしています。 ELF の実行速度は、ほんの少し a.out より遅いかもしれませんが、 実際に速度の差をはかるのは困難でしょう。 ELF と a.out の間には、ページマッピング、 初期化コードの処理など多くの違いがありますが、 とりたてて重要なものはありません。しかし違いがあるのは確かです。ほどなく、 GENERIC カーネルから a.out のサポートが外されます。 a.out のプログラムを実行する必要性がなくなれば、 最終的に a.out のサポートはカーネルから削除されます。

12.5. シンボリックリンクの許可属性を chmod で変えられないのはなぜですか?

シンボリックリンクは許可属性を持ちません。 また chmod(1) のデフォルト動作は、 シンボリックリンクをたどってリンク先のファイルの許可属性を変更するようになっていません。 そのため、 foo というファイルがあり、 このファイルへのシンボリックリンク bar があったとすると、 以下のコマンドは常に成功します。

% chmod g-w bar

しかしこの場合、foo の許可属性は変更されません。

この場合、“-H” か “-L” のどちらかのオプションを “-R” と同時に使う必要があります。 chmod(1)symlink(7) のマニュアルページにはもっと詳しい情報があります。


-R  chmod(1)  chmod   chmod(1)   ("/") 使"foo"  "bar"  "foo" ( "bar") 
% chmod 555 foo/

後ろにスラッシュをつけると、 chmod(1) はシンボリックリンク "foo" を追いかけてディレクトリ "bar" のパーミッションを変更します。

12.6. ログイン名がいまだに 8 文字に制限されているのはなぜですか?


UT_NAMESIZE    ()  使 ( "8"  "9"  "15"  "20" 使) ( )  Sun  NIS  UNIX 

FreeBSD 3.0 16   3.0 

  /usr/include/utmp.h  UT_NAMESIZE  使  UT_NAMESIZE  /usr/include/sys/param.h  MAXLOGNAME   /usr/include !/usr/src/.. 

12.7. FreeBSD 上で DOS のバイナリを動かすことはできますか?


FreeBSD 3.0   BSDI  doscmd DOS 使  FreeBSD-emulation  

FreeBSD 3.0 以前のシステムでは、 pcemu という巧妙なユーティリティが FreeBSD Ports Collection にあり、 8088 のエミュレーションと DOS のテキストモードアプリケーションを動かすに十分な BIOS サービスを行ないます。これは X ウィンドウシステムが必要です (XFree86 として提供されています)。

12.8. どこで無料の FreeBSD のアカウントを取得できますか?

FreeBSD はいずれのサーバーにもアクセスを開放していませんが、 Unix システムへの自由なアクセスを提供しているところがあります。 費用はまちまちで、限定されたサービスが利用できます。

M-Net としても知られる Arbornet, Inc は 1983 年から Unix システムへのアクセスを提供しています。 System III が動作する Altos に始まり、1991 年には BSD/OS に移行しました。2000 年 6 月には、再び FreeBSD に 移行しています。M-Net には SSH または telnet 経由で アクセスすることができ、FreeBSD ソフトウェア一式が 利用できるようになっています。ただし、ネットワーク接続は 会員と、非営利組織として運営されているシステムに寄付をする 後援者に制限されています。また、M-Net は掲示板システムと 双方向チャットも提供しています。

Grex は、 掲示板システムと双方向チャットソフトウェアが同じであることも含め、 M-Net とよく似たサイトを提供しています。しかし、 マシンは Sun 4M で、SunOS が動作しています。

12.9. sup とは何で、 どのようにして使うものなのでしょうか?

SUP とは、ソフトウェアアップデートプロトコル (Software Update Protocol) で カーネギーメロン大学 (CMU) で開発ツリーの同期のために開発されました。 私たちの中心開発ツリーをリモートサイトで同期させるために使っていました。

SUP はバンド幅を浪費しますので、今は使っていません。 ソースコードのアップデートの現在のおすすめの方法は FreeBSD ハンドブックの「CVSup」にあります。

12.10. FreeBSD をクールに使うには?

いいえ。 私たちは 250 マイクログラムの LSD-25 をあらかじめ与えておいたボランティアに対する、 目隠し味覚テストを大量に行なっています。 35% のボランティアは FreeBSD はオレンジのような味がすると言っているのに対し、 Linux は紫煙のような味わいがあると言っている人もいます。 両方のグループとも温度の不一致については何も触れていません。 この調査で、非常に多くのボランティアがテストを行なった部屋から不思議そうに出てきて、 このようなおかしな結果を示したことに私たちは当惑させられました。 私たちは、ほとんどのボランティアは Apple にいて彼らの最新の「引っかいて匂いをかぐ」GUI を使っているのではないかと考えています。 私たちは奇妙な古い仕事をしているのでしょう!

真面目に言うと、FreeBSD や Linux は共に "HLT" (停止) 命令をシステムのアイドル (idle) 時に使い、 エネルギーの消費を押えていますので熱の発生も少なくなります。 また、APM (advanced power management) を設定してあるなら FreeBSD は CPU をローパワーモードにすることができます。

12.11. 誰かが私のメモリカードをひっかいているのですか??


! BSD  (daemon)        

DOS  fdisk /mbr    fdisk    (Bill Gates)  ! BSD DOS  Windows    ?

12.12. "MFC" とはどういう意味ですか

MFC とは、 「CURRENT との合流 (Merged From -CURRENT)」の頭文字をとったものです。 CVS ログで -CURRENT から -STABLE ブランチへの合流を示します。

12.13. "BSD" とはどういう意味ですか?


  BSD F1   Linux  :-)

冗談はさておき、BSD とは、Berkeley CSRG (コンピュータシステム評議会) が彼らの UNIX の配布形態の名前として当時選んだ "Berkeley Software Distribution" の略です。

12.14. リポジトリ・コピー (repo-copy) とは一体何のことでしょう?

repo-copy ("repository copy" の略) とは、 CVS リポジトリの中で直接ファイルをコピーすることを示す用語です。

repo-copy を行なわない場合を考えます。 リポジトリの中の異なる場所にファイルをコピーしたり、 移動したりする必要性が生じると、コミッターは ファイルを新しい場所に置くために cvs add を、 そして古いファイルが削除される場合は、古いファイルに対して cvs rm を実行するでしょう。

この方法の欠点は、ファイルの変更履歴 (たとえば CVS ログのエントリ) が新しい場所にコピーされないことです。 FreeBSD プロジェクトではこの変更履歴をとても有用なものだと考えているため、 前述の方法の代わりにリポジトリコピーが良く用いられます。 この操作は cvs プログラムを利用するのではなく、 リポジトリの管理担当者がリポジトリの中でファイルを直接コピーすることによって行なわれます。

12.15. なんでバイク小屋 (bikeshed) の色にまで気を使わなければいけないんですか?

一言で言ってしまえば、そうすべきではありません。 もう少し詳しく説明しましょう。 たとえば、あなたがバイク小屋を建てる技術を持っていたとします。 しかしそれは、塗ろうとしている色が気に入らないからと言って、 他人がバイク小屋を建てようとしているのを止めて良い理由にはなりませんよね。 これは、自分の行動について十分な理解を持っているなら、 あなたは細かな機能すべてにわたって議論する必要はないことを示す比喩です。 ある変更によって産み出されるノイズの総量は、 その変更の複雑さに反比例するのだと言っている人達もいます。

さらに詳しく、完全な回答を紹介しましょう。 Poul-Henning Kamp は、 「sleep(1) は分数の秒数を引数として取るべきか」という 非常に長い議論の後で、 "A bike shed (any colour will do) on greener grass…​" というタイトルの長文を投稿しました。 関係のある部分だけを以下に掲載します。

1999 年 10 月 2 日 freebsd-hackers にて Poul-Henning Kamp "このバイク小屋、どうだろう?" 誰かがたずねました。

長い…​というか、むしろ古い話になりますが、 中身はわりと簡単な話です。パーキンソン (C. Northcote Parkinson) は 1960 年代初頭に "パーキンソンの法則" と呼ばれる本を書きました。 この中にはさまざまな経営の力学に関する洞察が含まれています。

[ この本に関する解説があったが省略 ]

バイク小屋に関連する例として、 もう一つの重要な構成要素となっているのは原子力発電所です。 この本の年代がわかりますね。

パーキンソンは、あなたが重役会に出席して 数百万から数10億ドル規模の原子力発電所の建設の承認を得る ことはできるでしょうが、あなたが建てたいのがバイク小屋ならば、 終わりなき議論に巻き込まれるだろうと言っています。


      (Richard P. Feynmann)  

 TV     

  !    

12.16. ひとつの電球を取り替えるのに、何人の FreeBSD ハッカーが必要?

1,172人です。


  •  -CURRENT 23

     -questions 4

     send-pr (: ) 3 ( doc  )

    buildworld 5 1

    send-pr 8

    buildworld 5

     cvsup 31

     -hackers 1

    3 -CURRENT   send-pr  ( ) 1

     committer   -core !?37

     200 

     style(9) 3

     GPL 70

    GPL  BSD  MIT  NPL   FSF  586 

     -chat  -advocacy 7

    1

    FreeBSD   2

     -core 46

     FreeBSD  11

    -hackers  -chat  S/N 73

    unsubscribe?  稿13

     1

     TenDRA 使 0.364%  ()  FreeBSD  EGCS  TenDRA 31

    1

    MFC ?9 (send-pr )

    257
Nik Clayton <nik@FreeBSD.org> による追記:

これには爆笑しました。

それからわたしは考えました。 「ちょっと待てよ? このリストのどこかに、 『これを文書にまとめるのに 1人』というのがあってもいいんじゃないか?」

それからわたしは悟りを開いたのです :-)

この項目の著作権は Copyright (c) 1999 Dag-Erling Smørgrav <des@FreeBSD.org> にあります。 無断で使用しないでください。

13. まじめな FreeBSD ハッカーだけの話題

13.1. SNAP とか RELEASE とかは何?

現在、FreeBSD の CVS リポジトリ には、三つのアクティブ/準アクティブなブランチがあります (アクティブな開発ブランチは三つしか存在しないため、 おそらく RELENG_2 ブランチの変更は年に 2 回だけになるでしょう)。

  • RELENG_2_2 通称 2.2-STABLE

  • RELENG_3 通称 3.X-STABLE

  • RELENG_4 通称 4-STABLE

  • HEAD 通称 -CURRENT あるいは 5.0-CURRENT


HEAD   current   -CURRENT 

現在、 "-CURRENT" は 5.0 の開発本流であり、 4.0-STABLE ブランチ、 つまり RELENG_4 は 2000 年 3 月に "-CURRENT" から分岐しています。

2.2-STABLE ブランチ、 RELENG_2_2 は 1996 年 11 月に "-CURRENT" から分岐しました。 これは保守が完全に終了しています。

13.2. 自分用のカスタムリリースを構築するには?


 vn(4)   
pseudo-device vn         #Vnode driver (turns a file into a device)

次に、CVS リポジトリ全体を手元においておく必要があります。 これを入手するには CVSUP が使用できますが、supfile で release の名称を cvs にして 他のタグや date フィールドを削除する必要があります。

*default prefix=/home/ncvs
*default base=/a
*default host=cvsup.FreeBSD.org
*default release=cvs
*default delete compress use-rel-suffix

## Main Source Tree
src-all
src-eBones
src-secure

# Other stuff
ports-all
www
doc-all

そして cvsup -g supfile を実行して自分のマシンに CVS リポジトリ全体をコピーします…​。


  /some/big/filesystem   CVS  /home/ncvs  
# setenv CVSROOT /home/ncvs
 # or export CVSROOT=/home/ncvs
# cd /usr/src
# make buildworld
# cd /usr/src/release
# make release BUILDNAME=3.0-MY-SNAP CHROOTDIR=/some/big/filesystem/release

ただし、すでに /usr/obj 以下に構築物が存在しているなら、buildworld の必要はありません


  /some/big/filesystem/release  FTP  /some/big/filesystem/release/R/ftp  -current  SNAP  RELEASETAG=SOMETAG  make release  RELEASETAG=RELENG_2_2  2.2-STABLE snapshot 

13.3. カスタムのインストールディスクを作るにはどうすればいいのですか?

/usr/src/release/Makefile のいろいろなターゲットとしてインストールディスク、 ソース、バイナリアーカイブを作る完全な処理を自動的に行なうようになっています。 Makefile に十分な情報があります。 しかし、実行には "make world" が必要で、 多くの時間とディスクの容量が必要です。

13.4. make world を行なうと既存のバイナリを上書きしてしまうのですが。

ええ、それが一般的な考え方です。名前が示しているように "make world" はすべてのシステムのバイナリを最初から作り直しますので、結果として、 クリーンで一貫性のある環境を得ることができます (これがそれだけ長い時間がかかる理由です)。

環境変数 DESTDIRmake worldmake install を実行する時に定義しておくと、新しく作られたバイナリは ${DESTDIR}root とみなしたディレクトリツリーにインストールされます。 あるでたらめな共有ライブラリの変更やプログラムの再構築によって make world は失敗することもあります。

13.5. システム起動時に (bus speed defaulted) とメッセージが出ます。

Adaptec の 1542 SCSI ホストアダプタは、 ユーザがソフトウェア的にバスアクセス速度の設定を行なうことができます。 以前のバージョンの 1542 ドライバは、 使用可能な最大の速度を求めてアダプタをその設定にしようとしました。 これは特定のユーザのシステムでは問題がある事がわかり、 現在ではカーネルコンフィグオプションに "TUNE_1542" が加えられています。 これを使用すると、これが働くシステムではディスクが速くなりますが、 データの衝突が起きて速くはならないシステムもあるでしょう

13.6. インターネットアクセスに制限があっても current を追いかけられますか?

はい、 CTM システムを使って、 ソースツリー全体のダウンロードを行なわずに追いかけることができます。

13.7. どのようにして配布ファイルを 240KB に分割しているのですか?

比較的新しい BSD ベースのシステムでは、 split に任意のバイト境界で分割する “-b” オプションがあります。

以下は /usr/src/Makefile からの例です。

bin-tarball:
            (cd ${DISTDIR}; \
            tar cf - . \
            gzip --no-name -9 -c | \
            split -b 240640 - \
            ${RELEASEDIR}/tarballs/bindist/bin_tgz.)

13.8. 私はカーネルに拡張を行ないました。 誰に送ればいいですか?

あなたのアイディアに感謝します!

13.9. PnP ISA カードの検出と初期化はどのように行なうのですか?

要点は、ホストが認識されていないボードを探す時に、すべての PnP ボードが応答することのできる少数の I/O ポートがあるということです。 それにより、PnP プローブルーチンが開始したとき、PnP ボードが存在するなら、すべての PnP ボードは自分のモデル番号を返します。 そのポートを I/O read するとプローブルーチンは問いに対するワイアード-OR された "yes" を得ます。この場合は 少なくとも 1 ビットが ON になります。 そして、プローブルーチンはモデル ID (Microsoft/Intel によって割り当てられています)が X より小さいボードを "オフライン" にすることができます。 この操作を行ない、問い合わせに応答しているボードがまだ 残っているかどうかを調べます。 もし “0” が返ってくるなら X より大きな ID を持つボードはないことになります。 今度は "X" よりも小さな値を持つボードについて問い合わせます。 もしあるのであれば、 プローブルーチンはモデル番号が X より小さいことを知ります。 今度は、X-(limit/4) より大きな値を持つボードをオフラインにして問い合わせを繰り返します。 この ID の範囲による準バイナリサーチを十分繰り返すことにより、 プローブルーチンはマシンに存在するすべての PnP ボードの値を最終的に得ることができます。その繰り返しの回数は 2^64 よりはるかに少ない回数です。


ID 32-bit ( 64bit)  + 8 bit  32 bits    32-bit ID  32-bit 

下位の 32-bit はシリアル番号、 イーサネットアドレスなどのボードを特定するものです。 ベンダは上位 32 bits が異なっていないのであれば、 下位 32-bit が同一である 2枚目のボードを製造することはありません。 したがって、同じタイプの複数のボードをマシンにいれることができ、 この場合でも 64-bit 全体ではユニークです。

32-bit のフィールドはすべてを 0 にすることはできません。 これは初期化のバイナリサーチの間ワイアード-OR によって 0 ではない ビットを参照するからです。

システムがすべてのボードの与えられた ID を認識すると、 それぞれのボードに対応した処理を一つずつ (同一の I/O ポートを通して) 行ないます。 そして、利用できる割り込みの選択などのボードが必要とするリソースを検出します。 すべてのボードについてこの情報を集めます。

この情報はハードディスク上の ECU ファイルなどの情報とまとめられ、 マザーボードの BIOS にも結合されます。 マザーボード上のハードウェアへの ECU と BIOS PnP のサポートは通常は統合されていますが、 周辺機器については真の PnPであるとはいえません。 しかし、BIOS の情報に ECU の情報を加えて調査することで、 プローブルーチンは PnP デバイスが再配置できなくなることを避けることができます。


 PnP I/ODMAIRQ     

以上の話では大きく単純化をしてありますが、 基本的な考え方は得られたでしょう。

マイクロソフトは、ボードのロジックが対立する I/O サイクルではデコードしていない (訳注: おそらく read 時しかデコードされていず write 時はポートが空いているという意味でしょう)、 プライマリプリンタのステータスポートのいくつかを PnP のために占有しました。 私は初期の PnP の提案レビュー時に IBM 純正のプリンタボードでステータスポートの write のデコードがされているということに気がつきましたが、 MS は "tough (頑固、不運、無法な)" と言っています。 そしてプリンタのステータスポートへアドレスの設定のために write を行なっています。また、 そのアドレス + 0x800 と read のための 3番目の I/O ポートが 0x200 から 0x3ff の間のどこかに置かれるでしょう。

13.10. FreeBSD は、他のアーキテクチャをサポートしないんですか?


FreeBSD  FreeBSD/AXP (ALPHA)  FreeBSD/AXP  ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/alpha  ALPHA   AlphaStationAXPpciPC164Miata  Multia   freebsd-alpha@FreeBSD.org

 FreeBSD  SPARC   freebsd-sparc@FreeBSD.org   IA-64  PowerPC freebsd-ia64@FreeBSD.org / freebsd-ppc@FreeBSD.org   freebsd-platforms@FreeBSD.org 

13.11. デバイスドライバを開発したので、メジャー番号が欲しいのですが。


  files.i386   使 MAKEDEV(8)   32 8 使  FreeBSD technical discussions  

13.12. 代替のディレクトリ配置ポリシー

現在使われているディレクトリの配置ポリシーは、 私が 1983 年に書いたものから全く変更されていません。 私は当初の配置ポリシーを、オリジナルの fast filesystem のために書き、 まったく改定していません。 このポリシーはシリンダグループを使い尽くすのを防ぐにはうまくいきましたが、 お気づきの方もいる通り find の動作には不適切です。 ほとんどのファイルシステムの内容は、 深さ優先検索 (ftw とも呼ばれます) によって作られたアーカイブから、 抽出 (restore) して作成されます。この際、 ディレクトリは、シリンダグループにまたがって配置され、 以降の深さ優先検索を行うには、 考え得る限り最悪の状態になります。 もし作成するディレクトリの総数がわかっていれば、 解決方法はあります。(総数/シリンダグループ数) 個のディレクトリを、 シリンダグループごとにまとめて作成すれば良いのです。 もちろん最適なディレクトリ配置になるように、 総数を予測する方法を考えなければなりません。 しかし仮にシリンダグループあたりのディレクトリ数を 10 くらいの小さな数に固定してしまったとしても、 大幅な改善が望めるでしょう。 このポリシーを用いるべきリストア作業を、通常の作業 (おそらく既存のポリシーを使用したほうが良いでしょう) を区別するには、 10 秒間の間に作成されたディレクトリを最大 10 個までまとめて単一のシリンダグループに書き込むという手順が使えるでしょう。 とにかく私の結論は、そろそろ実験を始めて見る時期だろうということです。

13.13. カーネルパニックを最大限に利用する

この節は、freebsd-current メーリングリストに Bill Paul <wpaul@FreeBSD.org> 氏が投稿したメールを、 Dag-Erling Smørgrav <des@FreeBSD.org> 氏が校正し、[] 内のコメントを追加して引用したものです。

From: Bill Paul <wpaul@skynet.ctr.columbia.edu>
Subject: Re: the fs fun never stops
To: ben@rosengart.com
Date: Sun, 20 Sep 1998 15:22:50 -0400 (EDT)
Cc: current@FreeBSD.ORG

[<ben@rosengart.com> が以下のパニックメッセージを投稿しました。]

> Fatal trap 12: page fault while in kernel mode
> fault virtual address   = 0x40
> fault code              = supervisor read, page not present
> instruction pointer     = 0x8:0xf014a7e5
                              ^^^^^^^^^^
> stack pointer           = 0x10:0xf4ed6f24
> frame pointer           = 0x10:0xf4ed6f28
> code segment            = base 0x0, limit 0xfffff, type 0x1b
>                         = DPL 0, pres 1, def32 1, gran 1
> processor eflags        = interrupt enabled, resume, IOPL = 0
> current process         = 80 (mount)
> interrupt mask          =
> trap number             = 12
> panic: page fault

    使  GENERIC 使   使

何をすれば良いのでしょう?


  1.  0x8:   0xf0xxxxxx 


    % nm -n /kernel.that.caused.the.panic | grep f0xxxxxx

    ここで、f0xxxxxx は命令ポインタ値です。 カーネルシンボルのテーブルは関数のエントリポイントを含み、 命令ポインタ値は、関数内部のある点であり最初の点ではないため、 この操作を行っても完全に一致するものが表示されない場合もあります。 この場合は、 最後の桁を省いてもういちどやってみてください。 このようになります。

    % nm -n /kernel.that.caused.the.panic | grep f0xxxxx

    これでも一致しない場合は、 桁を減らしながら何らかの出力があるまで繰り返してください。 何か出力されたら、 それがカーネルパニックを引き起こした可能性のある関数のリストです。 これは、問題点を見付ける正確な方法ではありませんが、何もないよりましです。

このようなパニックメッセージを投稿している人はよく見掛けますが、 このように、命令ポインタ値を、 カーネルシンボルテーブルの中の関数とつき合わせて調べている人はまれです。

パニックの原因を突き止める最良の方法は、クラッシュダンプをとり、 gdb(1) でスタックトレースを行うことです。

どっちにしろ、私は普通以下のようにします。


  1.   options 'DDB'  ( 使)

    config -g KERNELCONFIG 

    cd /sys/compile/KERNELCONFIG; make 



    make install 


make(1) プロセスは2つのカーネル、 kernelkernel.debug をビルドします。 kernel/kernel としてインストールされ、 kernel.debuggdb(1) のデバッグ用シンボル情報を取り出すために利用されます。


/etc/rc.conf  dumpdev 使  rc(8)  dumpon(8)    dumpon(8)   savecore(8) 使  dumpdev  /etc/rc.conf  rc(8)  savecore(8)  /var/crash 

FreeBSD    64MB  64MB  /var/crash  savecore(8)   options MAXMEM=(foo)  使  128MB  使 16MB  128MB  16MB 

クラッシュダンプを取り出せたら、 以下のように gdb(1) を使ってスタックトレースをとります。

% gdb -k /sys/compile/KERNELCONFIG/kernel.debug /var/crash/vmcore.0
(gdb) where

1 script(1) 使 strip 使      gdb(1) 使  調

もしあなたがデバッグ狂で、同時に別のコンピュータを利用できる環境にあれば、 gdb(1) をリモートデバッグに使うこともできます。 リモートデバッグを使うと、あるコンピュータ上の gdb(1) を使って、 別のコンピュータのカーネルをデバッグできます。 ブレークポイントの設定、カーネルコードのステップ実行など、 ふつうのプログラムのデバッグと変わりません。 コンピュータを 2 台並べてデバッグするチャンスにはなかなか恵まれないので、 私はまだリモートデバッグを試したことはありません。

Bill による追記:

DDB を有効にしていてカーネルがデバッガに 落ちたら、ddb のプロンプトで “panic” と入力すれば、強制的にパニックを起こしクラッシュダンプさせることができます。 パニックの途中で、再びデバッガに落ちるかもしれませんが、 “continue” と入力すれば、 クラッシュダンプを最後まで実行させられます。

13.14. dlsym() が ELF 実行形式では動作しなくなります!

ELF のツール類は、 デフォルトでは実行形式の中に定義されているシンボルを、 ダイナミックリンカから見えるようにはしません。 このため、dlopen(NULL, flags) を呼び出して得られたハンドルに対して、 dlsym() で探索を行っても、 こういったシンボルを見つけられません。

もし、あなたがプロセスの中心にあたる実行形式の中にあるシンボルを探索したければ、 ELF リンカ (ld(1)) に -export-dynamic オプションを付けて実行形式をリンクする必要があります。

13.15. カーネルアドレス空間を大きくしたり、 小さくするにはどうしたら良いのですか?

カーネルアドレス空間は、FreeBSD 3.X 上で 256MB、FreeBSD 4.X 上で 1GB がデフォルトになっています。 負荷の高いネットワークサーバ (たとえば大きな FTP、HTTP サーバ) を運用する場合は、256MB では足りないことに気付くかも知れません。


?    (:)  

最初の段階は、src/sys/i386/include/pmap.h にある NKPDE の値を増加させることで行ないます。 ここに 1GB のアドレス空間にするために、どのようにすれば良いかを示します。

#ifndef NKPDE
#ifdef SMP
#define NKPDE                   254     /* addressable number of page tables/pde's */
#else
#define NKPDE                   255     /* addressable number of page tables/pde's */
#endif  /* SMP */
#endif

正確な NKPDE の値を計算するには、 望みのアドレス空間の大きさ (メガバイト単位) を 4 で割って、 それから単一プロセッサ (UP) なら 1、SMP なら 2 を引き算してください。


  ()  0x100100000  1GB  0xc0100000  src/sys/i386/conf/Makefile.i386  LOAD_ADDRESS  src/sys/i386/conf/kernel.script 
OUTPUT_FORMAT("elf32-i386", "elf32-i386", "elf32-i386")
OUTPUT_ARCH(i386)
ENTRY(btext)
SEARCH_DIR(/usr/lib); SEARCH_DIR(/usr/obj/elf/home/src/tmp/usr/i386-unknown-freebsdelf/lib);
SECTIONS
{
/* Read-only sections, merged into text segment: */
. = 0xc0100000 + SIZEOF_HEADERS;
.interp     : { *(.interp)    }

config  ps(1)top(1)  make world ( pmap.h  /usr/include/vm/  libkvm ps top ) 

カーネルアドレス空間の大きさは、4MB の倍数である必要があります。

David Greenman <dg@FreeBSD.org> 氏による補足:

カーネルアドレス空間は 2 の乗数である必要があると思いますが、 それが確かなことかどうかははっきりしていません。 昔の起動コードには、良く高位アドレスビットのトリックが使われていたため、 少なくとも 256MB の粒度であることが想定されていたと思います。

14. 謝辞

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不平を言ったり、うめいたり、情報提供してくれたり

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15.1. 翻訳者 (五十音順)

15.2. 査読者 (五十音順)

15.3. 作業環境整備 (五十音順)

有用な書籍

[biblio-44sysman] 4.4BSD System Manager’s Manual. Computer Systems Research Group, University of California, Berkeley. O’Reilly and Associates. 1st Edition. June 1994. 804 pages. ISBN 1-56592-080-5.

[biblio-44userman] 4.4BSD User’s Reference Manual. Computer Systems Research Group, University of California, Berkeley. O’Reilly and Associates. 1st Edition. June 1994. 905 pages. ISBN 1-56592-075-9.

[biblio-44suppman] 4.4BSD User’s Supplementary Documents. Computer Systems Research Group, University of California, Berkeley. O’Reilly and Associates. 1st Edition. June 1994. 712 pages. ISBN 1-56592-076-7.

[biblio-44progman] 4.4BSD Programmer’s Reference Manual. Computer Systems Research Group, University of California, Berkeley. O’Reilly and Associates. 1st Edition. June 1994. 866 pages. ISBN 1-56592-078-3.

[biblio-44progsupp] 4.4BSD Programmer’s Supplementary Documents. Computer Systems Research Group, University of California, Berkeley. O’Reilly and Associates. 1st Edition. June 1994. 596 pages. ISBN 1-56592-079-1.

[biblio-44kernel] The Design and Implementation of the 4.4BSD Operating System. McKusick M. K. [FAMILY Given], Marshall Kirk [FAMILY Given], Bostic Keith [FAMILY Given], Karels Michael J [FAMILY Given], 、 Quarterman John [FAMILY Given]. Addison-Wesley. Reading MA . 1996. ISBN 0-201-54979-4.

[biblio-nemeth3rd] Unix System Administration Handbook. Nemeth Evi [FAMILY Given], Snyder Garth [FAMILY Given], Seebass Scott [FAMILY Given], Hein Trent R. [FAMILY Given], 、 Quarterman John [FAMILY Given]. Prentice-Hall. 3rd edition. 2000. ISBN 0-13-020601-6.

[lehey3rd] The Complete FreeBSD. Lehey Greg [FAMILY Given]. Walnut Creek. 3rd edition. June 1999. 773 pages. ISBN 1-57176-246-9.

[McKusick et al, 1994] Berkeley Software Architecture Manual, 4.4BSD Edition. McKusick M. K. [FAMILY Given], Karels M. J. [FAMILY Given], Leffler S. J. [FAMILY Given], Joy W. N. [FAMILY Given], 、 Faber R. S. [FAMILY Given]. 5:1-42.


最終更新日: 2021年11月3日 by Sergio Carlavilla Delgado