手フェチ?
有名な映画監督って、みんな独特の法則や好みのモチーフを使っていることが多いですよね。ウェス・アンダーソンの左右対称の構図作りやスタンリー・キューブリックと小津安二郎の一点透視図法など、その場面を観るだけで誰の作品かを当てることができることもあります。
1930年代から70年代まで活躍したフランスの映画監督ロベール・ブレッソンは、自身の作品の中で特に﹁手の動き﹂に執着があったようです。VimeoユーザーKogonadaさんは、ブレッソンが監督した13の映画作品において、特に手の動きだけに注目してまとめた4分間の動画を製作して公開しています。
役者の繊細な手の動きだけで、見事に機微な感情やアクションを表現していますよ。またブレッソンは劇中に音楽をほとんど使用せず、出演する役者は全て素人ばかりだとも知られており、大げさな表現を避けることで映像から伝わる繊細な表現を好みました。特に映画﹁スリ﹂は、人のポケットやバッグに手を入れてこっそり盗み取るアクションが多用されていて、単なる手フェチに留まらない執着心が現れた代表的な作品と言えるのではないでしょうか。
ハリウッド映画に見られるような大迫力なVFXやCGアニメーションの進化も目を見張るものがありますが、生身の人間の動きもまだまだ負けてないです。
source: Co.Design
︵徳永智大︶
手の動きにこだわった、ある映画監督作品のダイジェスト動画
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