﹁君と話したい、君と一緒にいたい﹂
はあ、こんなこと誰かに言われたい…と思わせる上の言葉、なんだと思います? 実はGoogleのAIが考えた、詩の一文なんです。
GoogleのAI分野であるGoogle Brainが公開した情報によると、GoogleはAIに小説を書かせるために、ロマンス小説を学ばせているとのこと。数にするとなんと2,865冊! その結果生み出されたのが上の詩なんです。確かに、こんな言葉はロマンチックな人からしか出てこない言葉ですよね。
ではどのようにして、AIは詩を書いているのか気になりますよね。方法としては、まずはニューラルネットワークに1万1000冊もの小説を読み込ませます。その中には先ほどの2,865冊のロマンス小説のほかに、約1,500冊のファンタジー小説も含まれています。その後、研究者が詩の最初の一文と最後の一文を決め、AIが最初と最後をつなげるのに適した文章を間につくるんです。
この研究は、AIに小説を書かせることもそうですが、人間が言葉を話す時に理解し、適応するのと同じプロセスをAIに学ばせるという目的もあります。
以下の3つの詩は実際にGoogleのAIが作ったものです。
there is no one else in the world. ︵この世界には誰もいない︶
there is no one else in sight.︵視界には誰も写っていない︶
they were the only ones who mattered. ︵それらは唯一重要なものだった︶
they were the only ones left.︵それらは唯一残されたものだった︶
he had to be with me.︵彼は私のそばにいなければならなかった︶
she had to be with him.︵彼女は彼のそばにいなければならなかった︶
i had to do this.︵私はこれをしなければならなかった︶
i wanted to kill him. ︵私は彼を殺したかった︶
i started to cry. ︵私は泣き始めた︶
i turned to him.︵私は彼の方に向かった︶
it made me want to cry. ︵私は泣きたくなった︶
no one had seen him since. ︵誰も彼をあの頃からみていない︶
it made me feel uneasy.︵それは私を不安にさせた︶
no one had seen him. ︵誰も彼に会わなかった︶
the thought made me smile.︵ある考えが私を笑顔にさせた︶
the pain was unbearable.︵苦痛は耐えられなかった︶
the crowd was silent.︵みんな静かだった︶
the man called out.︵ある男が大声で呼びかけた︶
the old man said.︵老人は言った︶
the man asked.︵ある男は尋ねた︶
i want to talk to you.︵君と話したい︶
i want to be with you.︵君と一緒にいたい︶
i don’t want to be with you.︵君と一緒にいたくない︶
i don’t want to be with you.︵君と一緒にいたくない︶
she didn’t want to be with him.︵彼女は彼と一緒にいたくなかった︶
うーん、確かにロマンチックでありながら、なんとも物悲しげな情景が浮かびますね…。ちょっと﹁?﹂な部分もありますが、もしかしたら人間には理解できない﹁奥深さ﹂があるのかもしれません。他の詩はこちらのPDFから読む事ができますよ。
こうなってくると、映画の﹁Her﹂のように、AIに恋をする未来が本当に来てもおかしくなさそうです。だってこんなロマンチックなポエムを囁いてくれる人ってそんなにいませんから。
image by maxim ibragimov / Shutterstock
source: QUARTZ via Mashable
︵K.Yoshioka︶
AIが書く詩はロマンチック。GoogleはAIにロマンス小説を学ばせている
![AIが書く詩はロマンチック。GoogleはAIにロマンス小説を学ばせている](https://media.loom-app.com/gizmodo/dist/images/2016/05/160517_google_ai_romance_1.jpg?w=1280)