「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。/次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」豊かなイメージを呼び起こすわずか二行の代表作「雪」を収録した第一詩集『測量船』 ...
現代詩100年。芳醇なことばの世界日本詩人選・全20巻。日本語はこころの世界をどのように表現したか。近代日本を代表する20人の名詩を精選。
名詩「甃のうへ」「大阿蘇」「艸千里」「一点鐘二点鐘」など47篇を選び、詩句の喚起するイメージに秘められた豊かな意味を、詳細に追求。小説では味わえない、人間の深い思 ...
海に憧れ海を愛した詩人、丸山薫と、フランスの風を感じる四行詩で名高い三好達治。親交の深かった二人の作品を味わってみましょう。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。無限のイメージを喚起するわずか二行の詩﹁雪﹂他を収録の第1詩集﹃測量船﹄。﹁乳母車﹂ ...
「詩はただ病める魂の所有者と孤独者との寂しい慰めである」といい、ひたすら感情の世界を彷徨しつづけた萩原朔太郎は、言葉そのもののいのちを把握した詩人として、日本の ...
... 短い袖のシャツに、肩かあの頃の様式の白ズックの小學生鞄をかけてゐられた。大層若々しく見えた。私は車をとめて、カンカン照りに向きあつて立つたが、何もいふことはなかった。廣津さんはかぶり一つふつて、いけないね。といはれた。私もちょつと間をお ...
... 詩である。萩原朔太郎の詩も思い浮かぶものの、猫が鳴いて﹁ここの家の主人は病気です﹂という部分しか思い出せない。三好達治の雪の詩も、短いものなのにニュアンスしか覚えていない。その点、﹃ぼろぼろな駝鳥﹄はよく覚えていた。西加奈子運命を ...
三好達治 246 「新抒^詩」の試みをしたのである。肩を並べて仕事をした同時代のァヴァンギ 7 ルドの詩人たちこの短い作品で三好述治は、現代のお人の手による伝統の受け^ :ぎとして、おそらくお^的にほとんど無限といつてよいほどのィメ I ジが湧き上が ...
... 詩の革命のひとつの側面として、ぜひ見落してはならない事実である。﹁第一主要線﹂を引くべき場所のことと並んで、三好達治 ... 短い期間の現象と認めて、﹁情感は比較的短い時間の間に経過して、次第にそれが別笛の思考や意匠や情趣の世界に溶けこみ ...
... 詩を、このやうな短い形にまとめ上げる、数年前に、別なもつと長い形で書き現はさうとして、遂に失敗に終った経験をもつています。その詩材は、私の胸中で、永い間、折にふれて思ひ出されては、その都度適当な表現を得ずに、いつも記憶の下積みにしまひこ ...
... 三好達治の詩が載っていた。﹃雪﹄という題名の、ほんの二行の短い作品だった。︿太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。)郎次郎をの詩に描かれた情景を想像しなさい、という授業だった。んなの答えで一番多かったのは ...
小川和佑 294 さらに、これらに加えて『三好達治全集』付録の月報も短いながら研究上欠くことのできない示唆に富む文献で ... 達治詩日誌」、河盛好蔵「憂国の詩人三好達治」、多田裕計「小説達治抄」、石原八束「三好達治をめぐる女人像」、丸山薫 ...
小川和佑 100 000 しかし、それは次期の三好達治の詩風の展開に非常に重要な一石を投ずることとなったのであった。この期の北川冬彦の存在なしに『詩と詩論』『詩・現實』の昭和詩の革新者の一人三好 ... 短いといわねばならない。
... 三好達治という詩人の作品です。4 行しかない、とても短い詩なんだ。アリが死んだちょうちょうの羽をもしろいなあ」と感じたその光景は、ねんちかいま 100 年近くたった今でもありありと 第 3 つたちから国語力アップのために. 感じたことを詩にして ...
... 詩「土」蟻がちょうああ言葉の大事さと詩の醍醐味という点で、三好達治の作品もご紹介しておきましょう。ここで取り上げる ... 短い文から何が読み取れるかを好きなだけ挙げていくという授業を、私は長野県で見学したことがあります。まず一読して ...
おいわけ三好達治の詩みよしたつじ三好達治に「自伝(自分のこと)」と題した短い文章がある。原稿用紙にして四枚弱のもの。昭和二十八年十一月刊行の創元社版『栓詩蝶現代日本詩人全集』第十一巻に書いている、つまり三好五十三歳の時の文章である ...
おいわけ三好達治の詩みよしたつじ三好達治に﹁自伝(自分のこと)﹂と題した短い文章がある。原稿用紙にして四枚弱のもの。昭和二十八年十一月刊行の創元社版﹃詩現代日本詩人全集﹄第十一巻に書いている、つまり三好五十三歳の時の文章である。らくだこの ...
... 詩の「ひと日とて/与へられたこの命を――」や「ああそれは灯ってゐる/一つの歌/一 ... 三好達治」の鑑賞で、四行詩の短い詩語の知的心理的なデザインは、一瞬の情景を ... 三好達治の場合、四行詩に取り組む中で、素材を同じく小動物や鳥、山野等に ...
... 三好達治の視覚的、絵画的資質のなせるものである。オーマルハイヤムの四行詩から、中国詩、英詩などを美しい日本語に移しかえたことで知られる森亮氏は、短歌や俳句を愛好してきた日本人の気質こそが、短い詩にすぐれたものを生んだとして、その代表に三好 ...
... 三好達治の愛好したスタイルで、おそらくフランシス・ジャムの四行詩の影響だが ... 短い、ということは、とりもなおさずこの国の伝統詩型への接近であり、摂取 ... 短い詩だけを書いたわけではもちろんないけれど、短詩へのこだわりは三好達治の ...
... 短い文章で表現できる﹁詩﹂が合っていると思うようになり、次第に詩に傾倒し始めた。草野心平、山村暮鳥・三好達治・自然な感情を叙情的なに歌う詩人が好きであった。家庭や夕暮れのただよう美しさや、何気ない家庭の団らんやそれを照らす電灯の光の優し ...
... 短い命﹂である。それを客観的に眺めずに、自分自身の"もろげな命、と観じとらねばならない。﹁けれども時間を守ります/さうしてさっさと帰ります/どこかへ帰ってしまひます﹂と、三好達治は詩うが、私はこの一節を読むとわが身が引きしまるのを覚える ...
三好達治と丸山薫が京都の三高以来の親友だったことはよく知られている。二人とも ... 詩を送っている創刊号が送られてきたとき、かれはそこに丸山薫という青年の作品 ... 短い三篇の詩の中には早熟の詩人信丸山薫大正十五年秋、百田宗治主宰の詩 ...
... 三好達治 蟻が死んだ蝶を引いていく。 詩は言葉の持つ機能を最大限に利用した文学です。短い言葉で、いかに自分の思いを読み手に伝えるか。そのために様々な言葉の技法を使います。それらのうち大切なものをいくつか紹介しましょう。比喩とは﹁たとえ﹂の ...
... 詩を作ったのが自分でないことが残念であった。この効果は、私が考えた詩句の効果の中には一度も思い浮かばなかったものだった。三好達治 ... 短い三篇の詩の中の最後のものであろう。れは﹁消息﹂という題であった。朝夕の空に人魚ら游ぎたなびけり ...