Macを狙うランサムウェア、正体が判明

Mac OS Xを狙う初のランサムウェア「KeRanger」は、Linuxに感染するマルウェア「Linux.Encoder」とほとんど同じコードが使われていたことが分かった。

» 2016年03月10日 07時56分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

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Linux.Encoder(左)とKeRanger(右)、BitDefenderより

 KeRangerはオープンソースのBitTorrentクライアントアプリ「Transmission」のアップデートパッケージに仕込まれていた。BitDefenderの調査では、Appleが発行した正規の証明書を使ってMacのセキュリティ機能「Gatekeeper」をくぐり抜けていたことも分かった。問題の証明書はトルコの企業の名で登録されたもので、それまでのバージョンのTransmissionインストーラに使われていたものとは開発者IDが異なっているという。

 ランサムウェアは、当初WindowsとAndroidが標的とされ、2015年12月には初めてLinux版が出現した。KeRangerは、Linux.Encoderの開発者がMacにも手を広げたか、Mac攻撃を専門とするサイバー犯罪組織にコードをライセンスしたようだとBitDefenderは推測している。

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