Twitter APIの変更 人気クライアント開発者が「パニックにならないで」
米Twitterが8月16日︵現地時間︶に発表したAPIのアップデートと開発者向けガイドライン変更は、開発者やユーザーに大きな波紋を広げている。そんな中、人気の有料クライアントアプリ﹁Tweetbot﹂を手掛ける米Tapbotsは17日、﹁DON'T PANIC︵パニックにならないで︶﹂と題する公式ブログで今回の変更がTweetbotに与える影響について語った。
Tweetbotは、Twitterが変更について説明した公式ブログで“ユースケースを制限する”としたトラディショナルなクライアントアプリのカテゴリーに入る。Twittterは、ホームタイムライン、アカウント設定、ダイレクトメッセージ、ユーザーストリームにアクセスするアプリ︵例えば、純正クライアントソフトと競合するTweetbotやEchofonなどのクライアントアプリ、Storityなどのキュレーションツール︶をこのカテゴリーに入れており、こうしたアプリのユーザートークンが10万を超える︵=ユーザー数が10万人を超える︶場合は、同社の承認が必要となると説明した。ただし、現在既に10万人以上のユーザーを抱えるサービスについては、ユーザー数が現在の200%に達するまでユーザー数を増やせる。
Tapbotsは、Twitterによるユーザー数制限は“楽しいものとは言えない”が、iOS版Tweetbotのユーザー数は優に10万人を超えているため、当面この制限に達する心配はないという。また、7月にα版を公開したMac版Tweetbotは、そもそも市場が小さいので10万人という上限は問題なく、開発を続けるとしている。︵とはいえ、このブログを書いたTapbotsのポール・ハダッド氏は自身のTwitterで﹁でも本当は、もしユーザー数制限について心配なら、解決策は1つしかない。今すぐTweetbotを購入すること!!!﹂とツイートしている。︶
また、APIへのアクセス数上限がAPIごとになったことはかえってユーザー体験を向上させることになるとしている。例えば、ユーザーがタイムラインを1時間に60回リフレッシュさせても、そのユーザーはツイートやDMをすることはできるからと説明する。
Display GuidelinesがDisplay Requirementsになること︵ツイート表示方法をTwitterが指定する方法に準拠させないとアプリケーションキーを無効にされる可能性がある︶については、必要な修正はそれほど大きくはならないと考えており、6カ月の猶予期間中に準拠できる見込みという。
少なくともTapbotsがTweetbotの提供をやめることはなく、新機能も追加していくので、落ち着いて見守っていてほしいとブログを結んでいる。
一方、Webページを“後で読む”ためのサービスを提供している米Instapaperのマルコ・アーメントCEOは自身のブログで、﹁Twitterは︵今回の変更で︶変わりやすく、予想できないことがはっきりした。今後また何を禁止するか分からない。私はTwitterでビジネスを構築することはもうないし、︵InstapaperにTwitterと関連する︶大きな機能を追加するつもりもない。もし私がTwitterクライアントアプリを提供していたとしたら、他のサービスに乗り換えるだろう﹂と語った。
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