欧米メディア、仏自爆テロを「kamikaze」と表現 日本では「なんだか複雑」「悲しいこと」と困惑
2015.11.15 18:43
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フランス・パリ中心部で起こった同時多発テロをめぐり、欧米メディアが自爆テロを﹁kamikaze﹂と表現していることに、日本国内で困惑の声が上がっている。
﹁kamikaze﹂は以前から欧米で自爆テロを意味する言葉として定着しており、元をたどれば太平洋戦争時の日本軍の﹁特別攻撃﹂に行きつく。
911の時から「kamikaze」は「自爆テロ」
﹁l'une des explosions près du Stade de France provoquée par un kamikaze﹂――スタッド・ドゥ・フランスの近くで起こった爆発は自爆テロ。AFP通信の公式ツイッターアカウントは、2015年11月13日にパリ中心部のスタジアム﹁スタット・ドゥ・フランス﹂で発生した自爆テロをこう伝えた。
ここでの﹁kamikaze﹂は自爆テロの意味で、以後事件を報じたリベラシオンやル・フィガロといった代表的な仏紙、BFMTVなどのニュース専門チャンネルでも同じ使い方が確認できる。
フランス人ジャーナリストやテレビレポーターもツイッターで事件に触れる際﹁kamikaze﹂という言葉を使い、グーグルの自動翻訳システムでも﹁un kamikaze﹂が﹁自爆テロ犯﹂と訳されるため、少なくともフランスではこうした使い方が定着しているようだ。
また仏メディア以外に、イタリア語やスペイン語圏、英語圏の一部メディアが今回のテロを﹁kamikaze﹂や﹁kamikaze attack﹂﹁kamikaze killer﹂などと報じている。01年9月にニューヨークで発生した同時多発テロを欧米メディアが﹁kamikaze attack﹂と報じて話題となったが、欧米における﹁kamikaze﹂の使用法は今も変わっていないらしい。