宮本百合子 文学碑


●所在地
 福島県郡山市開成1丁目
●行き方
 JR郡山駅から、郡山市役所を経由するバスで約10分。
 市役所バス停そばの開成山公園の中を徒歩約5分。
●問い合わせ
 こおりやま文学の森資料館 TEL:024-991-7610
 1976年、宮本百合子没後25周年を機に建てられた。場所は福島県郡山市開成山公園内、五十鈴湖東側にある散策路の傍らに位置している。
 碑は、幅2m、高さ80�p。低い三段ほどの石段をもつ礎石の上に黒御影石の碑石が置かれ、やや前傾斜の上面に碑文が彫られている。碑の設計は「大地に根を張るようにして立つ」百合子の作風に合わせられたという。
 石段手前の碑の面には、「1976年4月 市民有志と全国の愛好者の基金で碑は建てられた」と刻まれている。
 1899年、東京都で生まれた百合子は、幼少期から開成山の祖母の家で過ごす機会が多く、開成山の風土のなかで感受性をはぐくみ、『貧しき人々の群』『禰宜様宮田』『お久美さんと其の周囲』など少なくない作品に結実した。

  碑文 
 どうぞ憎まないでおくれ 私はきっと今に何か捕まえる
 どんなに小さいものでもお互いに喜ぶことの
 出きるものを見つける どうぞそれまえで待ってておくれ
 達者で働いておくれ!私の悲しい親友よ!
 私は泣きながらでも勉強する。一勝懸命に励む
 そして今死のうというときにでもよいから、
 ほんとうに打ちとけた、心置きない私とお前達がほほえみあうことが出来たらどんなに嬉しかろう!どんなにお天道様はおよろこびなさるか!
 私の大好きな私を育ててくださるお天道様はどんなに
 「よしよし」といってくださるか!
宮本百合子 処女作・『貧しき人々の群』末尾より    

 『貧しき人々の群』は、青空文庫でお読みいただけます。

「播州平野」  俳優・有馬理恵さんによる朗読をお聴きください

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