細胞で折り紙、12面体も作製 再生医療に応用も
東大が成功
東京大の竹内昌治准教授と栗林香織特任研究員らは、細胞を折り紙のように折り畳み、立方体や正十二面体などの立体を作ることに成功した。再生医療用の血管や肺などの作製に応用できる可能性があるという。米科学誌プロスワン(電子版)に13日発表した。
一辺が0.05ミリメートルほどの正方形や正五角形の板を作製。展開図のように並べ、人間やウシの細胞を置いて1日ほど培養した。細胞が増殖して全ての板に広がってから、ガラス棒で板を突いて刺激すると、細胞が引っ張り合って板が境目で折り曲がり立体図形ができた。「展開図を工夫すれば、様々な立体構造ができる」と竹内准教授は話す。
研究チームは再生医療などへの応用をにらみ、板を人間の体の中で溶ける物質にする研究を進めている。