中部5県の景況判断5月も据え置き 経産局、高額品好調
中部経済産業局は17日、中部5県(愛知、岐阜、三重、石川、富山)の2024年5月分の総合経済動向を発表した。総括判断は3カ月連続で「緩やかに持ち直している」とした。集積回路などで生産活動が高まっているほか、個人消費も時計や宝飾品など高額品が好調だった。寺村英信局長は「人流はコロナ前とほぼ同水準まで回復した」と話した。
管内の5月の鉱工業生産指数(20年=100、速報値、季節調整済み)は4月に比べ9.3%プラスの110.2で、2カ月ぶりに上昇した。スマートフォン向けに集積回路の生産が伸びたほか、自動車などの輸送機械工業も認証不正の影響が薄れ持ち直した。
個人消費は11カ月連続で「持ち直している」と判断した。百貨店の高額品はインバウンド(訪日外国人)の増加の影響に加え、「名古屋の資産家といったインバウンド以外の購入意欲も高い」(寺村局長)という。ドラッグストアでは、気温の上昇に伴う日焼け止めや飲料の需要が高まった。