阪急阪神ホールディングス(HD)の杉山健博社長は14日、東京都内で定例会見を開き、神戸市が検討する市営地下鉄西神・山手線と阪急神戸線の相互乗り入れについて「スピード感をもって協議していくことになる」と述べ、協議に前向きな姿勢を示した。
相互乗り入れについて両者は平成26年春から事務方での議論を進めてきた。阪急神戸線は神戸三宮駅まで高架になっており、地下化には1千億円以上の費用が見込まれる。計画が実現すれば、神戸市西部と中心部を結ぶ地下鉄によって、乗り換えなしで大阪・梅田までつながる。ただし、負担割合など実現に向けた課題は多く、現時点で計画は具体化していない。
神戸市の久元喜造市長は前向きな姿勢を示しているが、杉山社長は﹁実際に鉄道利用の需要が増えるのか、協議を通じて判断していく﹂と述べた。
杉山社長はまた、今後、梅田以外で不動産開発を重点的に行う地域として神戸市中心部の三宮地区を挙げた。﹁三宮は阪急電鉄、阪神電気鉄道のターミナル。街は今後10年、15年で変わっていく﹂と述べ、中・長期的な観点での投資に取り組む方針を示した。