|
小川国夫さんが死去/小説「アポロンの島」2008/04/08 22:15
小説﹁アポロンの島﹂などで知られる作家小川国夫さんが8日午後1時57分、肺炎のため静岡市葵区の静岡県立総合病院で死去した。80歳。静岡県出身。葬儀・告別式の日取りは未定。喪主は妻綏子︵やすこ︶さん。後日、お別れの会を開く。
旧制静岡高校から東大文学部へ。フランスに私費留学し、欧州などを単車で放浪した。帰国後、同人誌﹁青銅時代﹂を創刊。欧州での放浪体験を書いた短編集﹁アポロンの島﹂を自費出版し、後に作家島尾敏雄さんに絶賛されて一躍注目を浴びた。
19歳のときに洗礼を受けカトリック信者に。故郷を舞台にした﹁試みの岸﹂、聖書を題材に自身のキリスト観を著した﹁或る聖書﹂などの作品を40代で発表。人間存在の奥深さを硬質な文体で描き、﹁内向の世代﹂の代表的作家とされた。
同じジャンルの記事
注目の情報
|