KindleからWorkFlowyへの「入口」を拡張するツール「kindle highlight to WorkFlowy」
1年ちょっと前に妄想していたこれ。
彩郎版のKindleハイライト取得ブックマークレットを構想する
実現しちゃいました!
●kindle highlight to WorkFlowy for PCブックマークレット|マロ。|note
●kindle highlight to memoflowyブックマークレット|マロ。|note
KindleからWorkFlowyへの﹁入口﹂を拡張するツールです。これを使えば、WorkFlowyは、これまで以上に、読書ノートとしての力を発揮するんじゃないかと思います。
目次
●﹇前提﹈WorkFlowyでKindle本の読書ノートを作る
●(1) WorkFlowy抜き書き読書ノート
●(2) Kindleの個人ページ︵kindle.amazon.co.jp︶から、WorkFlowyに、ハイライト箇所を取り込む
●﹇主題﹈ブックマークレット﹁kindle highlight to WorkFlowy﹂
●(1) 種類︵2×2=4種類︶
●(2) 使い方
●a.kindle highlight to WorkFlowy for PC
●b.kindle highlight to memoflowy
●(3) WorkFlowyのトピック構造︵bq版︶
●a.親トピックは、﹁書名by著者﹂
●b.ハイライトのひとまとまり
●﹇展開﹈WorkFlowyへの﹁入口﹂を拡張するための、ひとつの有力なあり方
[前提]WorkFlowyでKindle本の読書ノートを作る
(1) WorkFlowy抜き書き読書ノート
WorkFlowyに取り込んだテキスト情報は、すべてがアウトプットの素材になります。この世に存在する様々な媒体の中で、テキスト情報の供給源としてもっとも厚みがあって豊かなものは、本ではないかと思います。だから、読書ノートは、WorkFlowyと最も相性のよい用途のひとつです。
私は、WorkFlowyで、本からの抜き書きを中核とする読書ノートを実践しています。﹁WorkFlowy抜き書き読書ノート﹂といいます。
WorkFlowy抜き書き読書ノート
WorkFlowyに取り込んだ本からの抜き書きは、WorkFlowyの中を流れ、自分のアウトプットの素材となります。
﹇具体例﹈本からの引用を格納した﹁トピック﹂は、WorkFlowyの中を、どのように流れていくのか?
また、WorkFlowyなら、どこからでも無限に深い階層を作ることができます。だから、あるひとつの抜き書きに触発されて、その場で長い文章を書き上げることも自由です。
深層からのスタート︵読書ノートのメモが成果物に結実するひとつのパターン︶
さらに、齋藤孝氏が提唱する三色ボールペン方式を実践することもできます。WorkFlowyは、理想的なデジタル三色ボールペンです。
Kindle本を、三色ボールペン方式で読む︵kindle.amazon.co.jp × ﹁三色ボールペンWorkFlowy﹂︶
Kindleの個人ページ︵kindle.amazon.co.jp︶はおもしろい
とはいえ、この個人ページのハイライト一覧から取得できるデータは、それほど使いやすい形ではありません。余計な文字列や装飾が入っているためです。
ブックマークレット﹁kindle highlight js﹂は、この問題を解消し、ハイライト一覧を使いやすいテキストデータに変換してくれます。
●kindle highlight js
●[kindle]読書メモ(Highlight)をEvernoteにいい感じに保存できるブックマークレットをつくった – hello-world.jp.net
﹁Evernoteにいい感じに保存できるブックマークレット﹂と紹介されていますが、クリップボードにテキストデータを取り込むためにも活用できますので、WorkFlowyのためにも便利です。
●ブックマークレット﹁KindleHighlight﹂で、﹁kindle.amazon.co.jp﹂から、Kindle本のハイライト箇所を、シンプルなデータで、クリップボードに取り込む
●WorkFlowyで、Kindle本の﹁読書ノート﹂を作る
ただ、この﹁kindle highlight js﹂、WorkFlowyにテキストデータを取り込むために使おうとすると、ちょっとした課題が残ります。
●KindleアプリのURLスキームが、location番号のリンクに埋め込まれているため、プレーンテキストによるコピー&ペーストでは、取得できない。
●﹁Read more at﹂という文字列が、ちょっと余計
●ひとつの抜書き&location情報がひとつのトピックの下にまとまると、もっとよい
これを解消するために構想したのが、﹁彩郎版のKindleハイライト取得ブックマークレット﹂だったわけですが、1年以上の時を越え、本日、マロ。さんの手により、形になりました!
それが、この記事の主題、
マロ。さんによる新作ブックマークレット﹁kindle highlight to WorkFlowy﹂
です。
●kindle highlight to WorkFlowy for PCブックマークレット|マロ。|note
●kindle highlight to memoflowyブックマークレット|マロ。|note
﹇2017-02-08追記﹈特定のKindle本のハイライトページを表示するには、マロ。さんによるブックマークレットも便利です。
●Amazonからkindle highlightページを開くブックマークレット|マロ。|note
●Kindleの﹁Your Highlights﹂で、目当ての本のハイライト一覧を、直接、表示するには?
すーうさん︵@sourd︶にもご教示いただきました。
— すーう (@sourd) 2017年2月8日
スマートフォン対応ではないので見づらいですが、このページで読むわけではないので、気にすることはありません。
MemoFlowyに切り替わります。
ちなみに、KindleのURLスキームをクリックすると、Kindleアプリが立ち上がり、ハイライト箇所を表示してくれます。
WorkFlowyにKindleのURLを書いて、﹁読書ノート﹂を育てる
※ただし、iPhoneのKindleアプリでは、アプリは立ち上がるのですが、該当箇所の表示がうまくいかないようです。
![kindle-3color-1.png Kindle本『集中講義 これが哲学』の読書ノート](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2015/08/3color-readingkindle-3color-1.png)
![kindle-3color-2.png Kindle本『ブログを10年続けて、僕が考えたこと』の読書ノート](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2015/08/3color-readingkindle-3color-2.png)
(2) Kindleの個人ページ︵kindle.amazon.co.jp︶から、WorkFlowyに、ハイライト箇所を取り込む
Kindle本のハイライト箇所は、個人ページ︵kindle.amazon.co.jp︶からテキストデータの形で取得できます。![kindle-highlight.png Kindleの個人ページ](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfkindle-highlight.png)
﹇主題﹈ブックマークレット﹁kindle highlight to WorkFlowy﹂
(1) 種類︵2×2=4種類︶
ブックマークレットは、次の2種類です。 ●kindle highlight to WorkFlowy for PC ●kindle highlight to memoflowy for PCが基本となるもので、ブラウザ上で新しいタブを開き、そこに整形したハイライトをOPMLで書き出します。 to memoflowyがMemoFlowyのURLスキームを利用できるバージョンです。同一端末に、MemoFlowyがインストールされている必要がありますが、MemoFlowyのURLスキームによって、WorkFlowyへの送信までを、一挙に処理してくれます。 それぞれ、ひとまとまりの抜き書きをbqトピック下にまとめる形式・フラットな形式という2種類で書き出すことができます。 ●bqトピック下にまとめる形式 ●フラットな形式 つまり、ブックマークレットは2×2で4種類。ご自身の環境に合わせて、好きなものをご利用ください。 ●kindle highlight to WorkFlowy for PC ●bqトピック下にまとめる形式 ●フラットな形式 ●kindle highlight to memoflowy ●bqトピック下にまとめる形式 ●フラットな形式(2) 使い方
a.kindle highlight to WorkFlowy for PC
事前準備として、ブラウザのブックマークに、ブックマークレットを登録してください。 kindle highlight to WorkFlowy for PC それを前提にすると、次の3手順です。 ●手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する ●手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う ●手順3 生成されたOPMLを、WorkFlowyにペーストする手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する
ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示します。 最初に表示されるのは、もっとも最近にハイライトした本なので、特定の本のハイライトを取得したいなら、その本のどこか適当な箇所をハイライトしてから、個人ページのハイライト一覧を表示するとよいかと思います。![kindle-highlight.png Kindleの個人ページ](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfkindle-highlight.png)
@irodraw URLの末尾にスラッシュを入れ、特定の本のASINを入れるとその本のハイライトだけが表示。ASINがわからない時は、Your Highlightsでその本のタイトルを押し、次の画面の"You have *** highlighted passages"を押す。
手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う
ブックマークレットを使います。 ブラウザのブックマークから、登録したブックマークを選択するだけです。 すると、このように、別タブにOPMLが生成されます。![opml.png OPMLが書き出される](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfopml.png)
手順3 生成されたOPMLをWorkFlowyにペーストする
あとはコピー&ペーストで、WorkFlowyにインポートするだけです。 こうなります。![opml-copy.png OPMLをコピーする](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfopml-copy.png)
![wf-paste.png WorkFlowyにペーストすると、きれいに段差が!](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfwf-paste.png)
b.kindle highlight to memoflowy
事前準備として、ブラウザアプリ︵SafariとかChromeとか︶のブックマークに、ブックマークレットを登録してください。 kindle highlight to memoflowy また、当然ながら、MemoFlowyが必要です。 ●MemoFlowy︵iOS︶ ●MemoFlowy ︵Android︶ ●MemoFlowy︵公式ページ︶ これを前提とすると、次の3手順です。 ●手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する ●手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う ●手順3 MemoFlowyによる送信を観察する手順1 ブラウザで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示する
ブラウザアプリで、Kindleの個人ページのハイライト一覧を表示します。![mobile-amazon.PNG スマートフォンのブラウザから、Kindleの個人ページを開く](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfmobile-amazon.png)
手順2 ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使う
ブラウザのKindle個人ページで、ブックマークレットを使います。 パソコンと同じように、ブックマークから、登録したブックマークレットを選択するだけです。 すると、MemoFlowyのスプラッシュ画面が登場し、![memo.PNG MemoFlowyのsplash](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfmemo.png)
手順3 MemoFlowyによる送信を観察する
あとは、MemoFlowyにまかせておけば、WorkFlowyにハイライト箇所を送信してくれます。 気が向けば、WorkFlowy画面に切り替えて観察してください。 送信後は、こんな感じです。![memo-kindle.PNG MemoFlowyにKindleのハイライト箇所が取り込まれる](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfmemo-kindle.png)
(3) WorkFlowyのトピック構造︵bq版︶
WorkFlowyに取り込まれるトピック構造を確認してみましょう。フラット版はフラットなので、bq版を説明します。 トピック構造は、次のとおりです。 ●書名by著者 ●bq ●ハイライト1 ●location ●kindleのURLスキーム ●bq ●ハイライト2 ●location ●kindleのURLスキーム![wf-topic.png トピック階層構造を確認](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfwf-topic.png)
a.親トピックは、﹁書名by著者﹂
親トピックは、﹁書名by著者﹂です。![title.png 本のタイトルと著者](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wftitle.png)
b.ハイライトのひとまとまり
ひとつのハイライトとその関連情報が、ひとつずつ、﹁bq﹂というトピックの下にまとまります。 それぞれのまとまりの中には、ハイライト箇所・location番号・KindleのURLスキームの3つが格納されています。![bq-highlight.png 抜き書きの構成要素](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfbq-highlight.png)
![topic-url.png KindleアプリのURLスキーム](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wftopic-url.png)
![kindle-pc.png Kindleアプリ(PC)が起動する](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/kindle-wfkindle-pc.png)
﹇展開﹈WorkFlowyへの﹁入口﹂を拡張するための、ひとつの有力なあり方
先日、WorkFlowyへの﹁出口﹂と﹁入口﹂の基礎知識を整理しました。 WorkFlowyで文章を執筆するフローを構築するための、﹁出口﹂と﹁入口﹂の基礎知識 このとき、私は、 ●﹁出口﹂は充実してきたけれど、 ●﹁入口﹂はまだ伸びしろが残っている と書きました。 今回取り上げたこの﹁kindle highlight to WorkFlowy﹂は、WorkFlowyの﹁入口﹂を拡張してくれる存在です。 この道具がしていることをすこし抽象的に観察すると、 ●他のツールが管理している、情報の構造を持つテキスト情報を、 ●その情報の構造がWorkFlowyにおいてうまく反映されるように、整形し、 ●行頭スペース数による整形 ●OPMLによる整形 ●WorkFlowyに取り込みやすいようにする ●別タブを立ち上げて、そこにコピーすべきテキストを表示する ●MemoFlowyのURLスキームで、MemoFlowyからWorkFlowyにテキストを流し込む ということです。 Kindleのハイライト一覧に限られるものではなく、大きな可能性を秘めたものだと言えます。 先日のアップデートで直接送信URLスキームを獲得したMemoFlowyの存在も大きいですので、今後、WorkFlowyの﹁入口﹂は、着実に強化されていくことでしょう。スポンサードリンク
関連記事
![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
強化されたスワイプカーソル移動で、トピック間移動も可能に︵HandyFlowy ver.1.1︶
HandyFlowyは、iPhone・iPad用のWorkFlowy専用クライアントアプリです。H 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
8年後に世界が滅びることを知ってからの5年間を、どう生きるか︵﹃終末のフール﹄感想文︶
1.8年後に世界が滅びることがわかってから5年後の世界 (1) ﹃終末のフール﹄のこと ﹃終末のフー 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
WorkFlowyの共有機能の使い方と、知っておくと役に立つ知識
1.WorkFlowyの共有機能 WorkFlowyは、共有機能を持っています。自分のWorkFlo 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
WorkFlowyのDropboxバックアップの基本
1.WorkFlowyのDropboxバックアップ機能 WorkFlowyには、Dropboxへのバ 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
より自由な﹁思考する場所﹂としての紙の本。その特徴と活用を考察する。
1.紙の本も、﹁思考する場所﹂ こんな文章を書きました。 本を、﹁思考する場所﹂として捉える 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
データベースとリスト︵ひとつの秩序でいろんな役割を果たすための、WorkFlowyの発想︶
1.データベースのようなデジタルツール (1) Toodledoはデータベース 現在、私は、自分のタ 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
養殖と放流。MemoFlowyで釣ったアイデアを漁獲する方法。
MemoFlowy Ver.1.8のTwitter機能に関連して。1.MemoFlowyのTwit 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
︻連載︼iOSからWorkFlowyを快適に使う(5) iPhoneへの切り出しを具体化するための、サブアカウントというノウハウ
パソコンからはすごく使いやすいWorkFlowyですが、iPhoneからはイマイチです。これを解消す 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)
WorkFlowyのExportの基本︵テキストファイル、Word、Evernote、Gmail︶
1.WorkFlowyを他のツールへと﹁開く﹂Export機能 WorkFlowyを他のツールへと﹁ 記事を読む![no image no image](http://www.tjsg-kokoro.com/wordpress/wp-content/themes/stinger3ver20131023/images/no-img.png)