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本当に社会人博士がベストな選択か?
いきなりですが、社会人博士として会社に勤めながら学位を取る以外にも、休職や退職をして学位取得に専念するという道もあります。同然メリットとデメリットがあり、どちらがベストな選択なのかは状況によって異なりますが、そういう選択肢もあるということを頭において一度きちんと考えてみてはどうでしょうか。これについては以前にまとめました。 ●社会人学生で博士課程に進学するということ - yumulog本当に本当に本当に時間がない
フルタイムでも上手くいけば3年かけて修了︵上手くいかないともっとかかる︶というものを、仕事以外の時間︵夜と土日︶しか使えないという縛りプレイをやっているので、当たり前ですが本当に時間がないです。仕事以外の多くの時間を研究に割り当てる必要があります。研究のためにすべて我慢するというのはストレスが溜まって良くないとおもいますが、ある程度の取捨選択は必要です。直近数ヶ月くらいの自分の行動を振り返ってみて﹁何に時間を使っているのか﹂﹁どのくらいの時間を研究活動に割けそうか﹂﹁絶対に妥協できないものは何か﹂を見積もってみると良いとおもいます。ちなみに僕は、﹁社会人博士入学後は飲みに行く頻度を減らして研究に励もう!﹂と考えてましたが、もともとそんなに頻繁に飲みに行くような人ではないので、この決意は意味ありませんでした。自分の行動を把握するところからはじめましょう。社会人博士のイメージ…
こりゃ大変だ!Σ(φ△φ;d)ガーン!
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修了要件をきちんと把握する
ほとんどの博士課程で、査読付論文や国際会議の研究発表業績がいくつ以上あれば博士論文審査に進めるという修了要件が定められていると思います。例えば、JAIST情報科学研究科は査読付き論文誌論文1つ、査読付き国際会議1つ*2と言われています。ただ、こういう修了要件が明文化されてるのを他大も含めて見たことが無く*3、研究科や専攻や研究室の内規(暗黙の了解)となっているようなので、教員や大学院生に確認しましょう。スタートダッシュはフライングで
入学時の面接にてどういう研究テーマについて研究するか話すと思います。この時点ではまだざっくりとした研究テーマで、詳細は入学後に指導教員と詰めるというケースが多いと思うのですが、上述のとおり時間がないので、入学前にできるだけ詳細に具体的に研究テーマについて詰めておいたほうが良いです。 現状どこまで研究されているか把握しないと研究テーマを立てようがないので、まずはとにかく論文を探して読むことから。最初は、興味があるキーワードでGoogle Scholarで検索するか、カンファレンスのプログラムから気になるタイトルをピックアップするのが良いとおもいます。気になった論文が古い場合には、Google Scholarの﹁引用元﹂を辿って行くと最新の研究がどのくらいのものなのか見えてきます。論文は基本的に有料で、大学で一括契約していて大学のネットワークからアクセスすると無料で読めるようになってますが、著者がPDFを公開しているケースも多いです。研究テーマの探し方について別エントリを書きました︵大学3〜4年生・M1向けですが︶。 ●研究テーマの探し方︵大学3〜4年生・M1向け︶ - yumulog ピンポイントな研究テーマまでは決められなくても、やりたい研究テーマに関するトップカンファレンスやメジャーなカンファレンスにどういうものがあるのかくらいまでは把握した状態で入学したいですね。例えば、情報系では AMiner の Conference Rank でトップカンファレンスを調べることができます。 ●AMiner トップカンファレンスが何かわかっていると、先行研究調査をするときに調査対象をまずトップカンファレンスに絞ることができるので調査しやすくなります。また、同じ分野の人が多く参加する国内学会は何なのか、入学後に一番最初に発表する研究会はどれに目標を定めるのかまで見えてくると、入学後の研究の流れとタイムスパンが想像しやすくなると思います。この辺は研究室の色というのもあると思いますが。 入学前にエンジンをどれだけ暖めておけるかが、研究をスムーズに進められるかどうかの鍵となります。あっという間に時間が過ぎてしまうので、最初から全力で︵ただしバテないよう無理のないペース︶で行きましょう。![博士号のとり方 学生と指導教官のための実践ハンドブック 博士号のとり方 学生と指導教官のための実践ハンドブック](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51eTiQYw-rL._SL160_.jpg)
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