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ひと枝の野の梅をらば足りぬべしこれかりそめのかりそめの別れ
鶯は君が夢よともどきながら緑のとばりそとかかげ見る
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韻がひびかぬ、死んでゐる、
それで頻(しき)りに書いてみる。
皆さんの愚痴、おのが無智、
誰(た)れが覗(のぞ)いた垣の中(うち)、
戸は立てられぬ人の口。
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泥の郊外、雨が降る、
濡(ぬ)れた竈(かまど)に木がいぶる、
踏切番が旗を振る、
ぼうぼうとした草の中
屑(くづ)屋(や)も買はぬ人の故(ふる)。
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指のさはりのやはらかな
青い煙の匂(にほ)やかな、
好きな細巻、名はDIANA︽デイアナ︾。
命の闇(やみ)に火をつけて、
光る刹(せつ)那(な)の夢の華。