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ワイン投資の仕組み
投資の種類を問われると﹁株式や債券﹂や﹁外国為替﹂﹁不動産﹂などいつくか思い浮かびますが、﹁ワイン﹂も投資の対象とされていると聞くとビックリしてしまいます。 ワインは﹁大豆・トウモロコシ・原油﹂などと同じコモディティ︵商品︶投資の一種になります。ではワイン投資がどのようなスキームで利益をもたらすのでしょうか? ・まだ若いワインを購入し熟成させて価値を高め、売却することで差額を利益として得る方法 ・希少性の高いワインを購入し、市場価値が高まってから売却する 希少性の高いワインといえばいろいろありますが、私のなかでは1945年のロマネコンティがその代表です。その価格は軽く3億円を突破しています。ビックリするような希少性です。 もしこのロマネコンティ1945を1億円で手に入れれば差額の2億円がそのまま利益になります。これこそワイン投資の醍醐味でしょう。 このワインの希少性が高い理由は﹁20世紀最良のできでありながら、最小の生産量しか世に出なかった︵戦時中であったため︶/フィロキセラ被害で1945年以前のワインの希少性アップ﹂など複数あります。 このワインはすでに文化遺産レベルの希少ワインです。 ワインについて詳しく知らない方はワインの基礎知識から学んでみるのもいいかもしれません。
ワイン投資のメリット
日本ではあまりなじみのないワイン投資ですが、ワインづくりの盛んなヨーロッパでは伝統的な投資の一つとなっており定着しています。そのメリットとはいったい何なのでしょうか?
分散投資ができる
金融商品のなかでも現物投資は人気があり、原油や金、プラチナ、大豆、トウモロコシなど目の前にある商品に投資をする方も増えています。 その投資先の一つとしてワインを選んでおけばリスクヘッジになるのは間違いありません。お金を全部原油だけにつぎ込んでしまうと、原油の増産などの要因で価格が暴落するリスクもあり投資金額が目減りしてしまう危険もあるのです。 分散投資先としてワインを選ぶのは大いに﹁あり﹂ではないでしょうか。現物資産であること
現物投資であることはやはり強いです。大豆やトウモロコシ、ワインなど目の前にある商品は、ある日いきなり全部消えてなくなることはありません。株式の場合、会社が倒産すると株価が限りなくゼロになってしまうことも多々あります。せっかく投資してもその資金が全部なくなるなんて辛すぎますよね。 その観点から考えると、商品に対する投資はかなり安全といえます。ワイン投資のリスク
良いことばかりのように思えるワイン投資ですが、投資である以上必ずリスクもあります。そのリスクを考えてみましょう。
為替変動のリスク
投資に使うワインはほとんどが海外ワインになります。その場合、為替変動によりせっかくワインを売却した利益が手に入らないケースも考えられます。 例えばフランス産のワインを1本10ユーロで購入し熟成させてとします。購入時のユーロ円のレートが170円だった場合、必要な日本円は17,000円になります。 このワインを5年熟成させてフランスで20ユーロで売れました。これは大成功です。20ユーロを受け取り日本円に換算したとき、レートが80円になっていた場合、得られるお金は16,000円です。ガーン!とショックを受けてしまいますね。 実はユーロ円の変動幅は1999年1月から現在まで約88~170円までダイナミックに変動しています。そのため前述したような悲劇が起こる可能性も。短期投資は向いてない
若いワインを仕入れ、熟成させて価値を高めてから販売するという手法を考えると、どうしても短期勝負ができません。ワインのなかには100年経過してもまだ熟成が進んでいるという驚異的な商品もあり、追求し始めるとキリがないのです。 ﹁短期間で投資で儲けたい﹂と考えているなら、株式や外国為替の方が向いているかもしれません。ワイン投資はゆっくり気長に楽しみながら続けるもの。