消防団

消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関

消防団(しょうぼうだん)は、日本において消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関。消防団は直接には自治体条例に基づき設置されており、全国統一の運用と自治体独自の運用の両方が存在する。

消防団章
消防団章

概要

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[1]

24退退25



2023541167,86116.7762,67076.22,177[1]

沿革

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1718317205



18703

18758

189427

1420

GHQ 194722

194823

201325[2]

構成

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3322[3]202134127[1]

19957

消防団の組織

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(一) 

(二) 1

(三) 1

(四) 

[4][5]

(一)

(二)   

(三)

(四)

(五)







20112008200519722005[6]西2011

消防団員の階級

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(一)

(二)

(三)

(四)

(五)

(六)

(七)

(八)

//


消防団の活動内容

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  • 消防団が行う主な活動内容としては、以下のものが挙げられる。
  1. 消火活動[7]
  2. 救助活動[8]
  3. 水防活動[9]
  4. 防火・啓発活動
  5. 救命講習
  6. 機材操作訓練

など

消火活動

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[10][11]

救助活動

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2

[12][13][14]


 



[15][16]

水防活動

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[17]
[18] [19] [20]

[21]

防火・防災啓発活動、その他

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1[22][23][24][25][26]

[27]

[28] [29]
[30]

1[31]



  [32]

 [33]

[34]

鹿[35]


東日本大震災におけるトモダチ作戦アメリカ海軍から暖房用の軽油を受け取る釜石消防団員(2011年3月15日)

装備・機材

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︿633[36][37]

ヘルメット

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  • 正面に消防団章があり、消防吏員同様、階級毎に太さや本数の違う(最大3本)赤色または緑色などの線(周章線)が入る。

制服、半纏、活動用作業服

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  • 半纏については、支給していない団もある。

防火服・防火帽

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[38]

23使使

無線機・携帯式無線受令機

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[39]
[40]

退279254[41]

[42]

安全靴・長靴、革靴

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  • 火災現場では大量の放水を行うため、足元が水浸しになることが多い。長靴には、正面に黄色い消防団の紋章が入っている。釘踏み抜き防止の金属板が底に入っていたり、安全靴仕様になっている物もある。

LEDヘッドライト

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  • 夜間の見回りや暗いところでの活動の際などに使用する。

交通誘導灯(赤色灯)

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交通誘導灯(赤色灯)
  • 夜間の道路工事などで使用している民生用の物と同じ。道路交通法上の「赤色灯」。

救命胴衣・ライフジャケット

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  • 救命胴衣水害時などに出動した際や、水利確保のために水流の速い河川に吸管を持って降りる際などに[43]、足を滑らせたりして不慮の溺水事故の危険から身を守るために使用する。

その他

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  • 流出オイル吸着マット[44]
  • ホイッスル(警笛)
  • ゴーグル(保護メガネ)
  • 防火・耐熱・耐切創手袋・軍手
  • ロープ

など

消火ホース格納箱

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使[45]
20()[46]

可搬消防ポンプ

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沿[47]


可搬消防ポンプ・放水ノズル・消火ホースなど一式。
  • 消防団の可搬消防ポンプ
  • 可搬消防ポンプを駆動させているところ
     


    30PS60PS500L1000L124

    2
    [48]



    可搬消防ポンプと手引き台車を軽トラックの荷台に搭載したところ。手引き台車にも金色の装飾線あり。(菊池市消防団)
  • ストライカー(携帯用コンクリート破壊器具)

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    • 重機が入れないような狭い場所などで救助のための破壊活動を単独で行わなければならない場合などに、一人でも操作することが出来る手動式の破壊器具[49][50]。コンクリート・レンガブロックの壁、板金属を打ち砕くほか、錠前・止め金具・自動車のドアや防火扉のこじ開けなど広い用途で救助活動に使用できる。

    チェーンソー 、ジャッキ

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    使[51]

    [52]

    車両

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    可搬消防ポンプ積載車

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    3[53][2]3  


    49

    [3][54] [55]



    可搬消防ポンプ積載車
    (館林消防団)
  • 可搬消防ポンプ積載車
    (宇城市消防団)
  • 可搬消防ポンプ積載車
    (熊本市消防団)
  • 3列目の座席があるタイプのポンプ積載車
    (宇城市消防団)
  • 後部に幌がついているタイプのポンプ積載車
    (熊本市消防団)
  • 同じ消防団でも分団によって赤色灯の形が異なる例
    (嘉島町消防団)
  • ミニ消防車(軽四積載車)
    (城東消防団)
  • ポンプ積載車の屋根に校区名が対空表示されている例
    (熊本市消防団)
  • 可搬消防ポンプ積載車 (廃車)
    (四街道市消防団)
  • 多用途型ポンプ積載車
    (神戸市垂水消防団)
  • 消防ポンプ自動車

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    2000L600L[56]

    [57]41[58][59]


    BD-1型 消防ポンプ自動車
    (神栖市消防団)
  • BS-1型 消防ポンプ自動車 [60]
    (高松市消防団)
  • 消防ポンプ自動車
    (いなべ市消防団)
  • 放水銃が装備された 消防ポンプ自動車
    (熊本市消防団)
  • 消防ポンプ自動車
    (国立市消防団)
  • 水槽付消防ポンプ自動車

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    多機能型消防車

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    AED


    人員輸送車(資機材搬送車)

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     35

    使使


    消防団の人員輸送車
    (大牟田市消防団)

    指揮車

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    使使

    その他の車両

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    [61]





     : [62]西 [63][64]





    西[4]

    消防団をとりまく諸制度

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    消防団協力事業所表示制度

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    7[65][66]

    報酬・運営費等

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     - 1 - 使

    補償

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    ︿31335退5退退退530退90

    丙種危険物取扱者試験

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    消防法と総務省令で、国家資格の丙種危険物取扱者の試験について「5年以上消防団員として勤務し、かつ消防学校の教育訓練のうち基礎教育、普通教育または専科教育の警防科を卒業した者」を対象に「燃焼及び消火に関する基礎知識」の試験科目を免除する制度が設けられている。

    課題

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    学生消防団員の育成と連携

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    5416,562[67]

    20104[68][69][70][71]

    役割の見直し

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    • 消防組織法制定により自治体消防が発足した当時においては消防本部及び消防署の整備率が低く、民間人からなる消防団が消防の主力だった。また、両者の装備に大きな違いがなかったこともあり、消防本部等と消防団を同列に扱うことに不都合はなかった。しかし1970年代頃から、消防本部等の組織化や広域化が進み、常備消防としての消防本部等の装備・教育訓練が充実していくとともに消防団との格差が広がった。サラリーマンが7割以上を占めるに至った消防団と装備・教育訓練の整った消防本部等を同列に扱うには無理が生じてきている。そのため、消防団を中心として、団や地域の実態に即した運用・法整備を行って欲しいとする意見が出されている。
    • 日本全国の消防本部等による常備化が概ね達成されたことに伴い、消防団は活動内容の主体を従前の消火活動から火災予防活動・地域防災力の向上活動へシフトすることで生き残るべきだとする意見もある。

    団員数の減少と高齢化

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    2001990210020071990202354176.220,90820234143.6[1]

    [72][73]



    [74]







    [75]

    3650017000[76][77]


    訓練の硬直化

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    [78]姿[79]

    不透明な報酬の流れ

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    2018調4518[80]退[81]

    2020調102643[82]

    消防団に関する事故・事件

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    196136124 - 311[83]

    19623737 - 145610[83]

    消防屯所

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    智頭消防団本町分団屯所
    (2013年5月撮影)
  • 多摩市消防団第六分団屯所
  • 日本以外のボランティアベースの消防組織

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    [84]

    10038035300208

    9015000

    その他

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    • 消防団の英語訳としては「volunteer fire department」「volunteer fire brigade」などがある。東京消防庁管内の消防団は「Volunteer Fire Corps」と称している。

    脚注

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    注釈

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    (一)^ 7

    (二)^ 

    (三)^ 

    (四)^  西 西

    出典

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    (一)^ abc5 

    (二)^ 20153

    (三)^  2023.03/10

    (四)^   

    (五)^   

    (六)^ 

    (七)^ 

    (八)^   

    (九)^ 

    (十)^   

    (11)^  

    (12)^ 

    (13)^ NHKWeb 14

    (14)^   3.1111 使

    (15)^ 

    (16)^  2020.07/27鹿 

    (17)^  2023.06/05 

    (18)^ 西(1.4)

    (19)^ 

    (20)^ online 2011.10/11

    (21)^  

    (22)^    

    (23)^ 

    (24)^  

    (25)^  part1 

    (26)^ 2013  

    (27)^  

    (28)^  使

    (29)^  6 

    (30)^  

    (31)^ 西 

    (32)^  

    (33)^  2

    (34)^     

    (35)^ Ono, Jūrō;  (1994). Satsugū minzokushi. Tōkyō: Daiichi Shobō. ISBN 4-8042-0068-1. OCLC 30671500. https://www.worldcat.org/oclc/30671500 

    (36)^ 633 |  | 

    (37)^ 

    (38)^ 

    (39)^  

    (40)^  

    (41)^ 23 

    (42)^ 2016     

    (43)^ 2016     

    (44)^  

    (45)^  使

    (46)^  

    (47)^  

    (48)^  

    (49)^    

    (50)^    

    (51)^  

    (52)^ 2021.1125  4

    (53)^ WD

    (54)^  

    (55)^  

    (56)^ 西 

    (57)^    

    (58)^ HP

    (59)^ NHK  (201110)

    (60)^  []

    (61)^  2 

    (62)^  

    (63)^   20091116

    (64)^ 

    (65)^  

    (66)^ PR[]

    (67)^ 調5

    (68)^ 2016 NHK 

    (69)^    

    (70)^ 16

    (71)^  .  . 201982

    (72)^ 2021.0415  

    (73)^ 3226   

    (74)^ 

    (75)^ 2021.0520   

    (76)^   2014215

    (77)^    2018425

    (78)^ 2021.0520   

    (79)^ 2022.0316   

    (80)^  4 .  (20181113). 20181217

    (81)^  .  (20181217). 20181217

    (82)^ 3 ?.  (20201228). 20201228

    (83)^ ab  1868-20092010927150,159ISBN 9784816922749 

    (84)^  

    参考文献

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    関連項目

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    外部リンク

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