文法
言語の体系、モデル、規範
概要
編集
言語の体系性は、伝統的に規則として捉えられてきた。ある個別言語の規則を、その言語の話し手の従うべき規範として述べたものが規範文法 (prescriptive grammar) である。これは、言語政策や言語教育における基準となることを目的としている。
文法研究は規範文法を作ることから始まったが、規範文法はその性質上、ある規則を﹁正しい﹂ものとして採用する一方で、それに反する使い方を﹁乱れた﹂﹁間違った﹂ものとして文法から排除した。しかし、言語学はそのような﹁乱れた﹂言葉遣いに見られる規則性をも文法に取り込みたいと考え、ある言語の体系性を価値判断を伴わずに記述することを目指した。これが記述文法 (descriptive grammar) である。
また、個別言語の記述を超えて、言語の文法一般に見られる体系性を捉える理論も文法と呼ばれ、生成文法や認知文法を始め多くの文法理論が登場した。
生成文法では、広義の文法は言語能力であると考え、音声や意味から独立した自律的な構造を想定し、それを特に文法と呼んでいる。一方認知文法を始めとする認知言語学的アプローチでは、文法は音声形式と意味の対からなる記号の体系であると考え、言語運用によって形作られる動的な体系であるとしている。
文法は普通、言語の音︵手話の場合手指動作とNMS︶の仕組みを扱う音韻論、語の構造を扱う形態論、文の構造を扱う統語論、語や文の意味を扱う意味論、文の意味と場面の関わりを扱う語用論など階層ごとに論じられる。
文法範疇
編集詳細は「文法範疇」を参照
品詞
編集詳細は「品詞」を参照
一般に認められる品詞を以下に示す。
文の成分(文要素)
編集詳細は「文の成分」を参照
語形態
編集関連項目
編集- 文法学
- 文法理論
- 四大文法 (日本語) -- 山田文法・松下文法・橋本文法・時枝文法
- 現代日本語文法
- 学校文法
- 規範文法
- 伝統文法
- 機能文法
- 実用文法
- 一般文法
- 認知文法
- 記述文法
- 説明文法
- 普遍文法
- 派生文法
- 教科文法
- 歴史文法
- 比較文法
- 句構造文法
- 口語文法
- 文語文法
- 格文法
- 解釈文法
- 談話文法
- 関係文法
- 読解文法
- 表現文法
- 語文法
- 形式文法
- 変形生成文法
- 方言文法
- 成層文法
- 古典文法
- 依存文法
- 心的文法
- ノーム・チョムスキー
- 品詞
- 文の成分
- 文型
- 文節
- 形式言語
- プログラミング言語
- 懸垂修飾語
- 文法 (戯曲) - ウージェーヌ・ラビッシュの戯曲
- エスペラント - 世界一、文法が簡単な言語と言われる(基本的な文法項目は16ヶ条しかない。不規則動詞がないため、『ギネス・ワールド・レコーズ』に「世界一不規則動詞が少ない言語」として掲載されていた事がある)