超新星

大質量の恒星や近接連星系の白色矮星が起こす大規模な爆発(超新星爆発)によって輝く天体
超新星爆発から転送)
物理学の未解決問題
なぜ恒星は終わりを迎える時に巨大なエネルギーを伴う爆発をするのか。その仕組みはどうなっているのか。

: supernova[1][1]
 (SN 1604) X

超新星の「発見」

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2稿19[2]

 nova 1885supernova -13-19

100200[3]1401[4]

概略

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sr

116041987SN 1987A[5]2002

命名

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SN西 西41 A, B, C, ..., Y, Z, aa, ab, ..., az, ba, bb, ... 

 SN 1994D  1994D19944

分類

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円盤銀河NGC 4526で観測された超新星: SN 1994D(左下の光点)

IIIIIIIVV使II

IIaIIIa使Ia使[6]SN 2011fePTF11kxIa

20131604[1]3[7]

.Ia型

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I型の中で、爆発時の明るさとその持続時間が、いずれもIa型の数値とくらべて小数点以下くらいしかないものを.Ia型(ドットいちエーがた)と呼ぶ。.Ia型超新星の発生には、質量の異なった白色矮星2個がお互いに相手の周りを回る軌道を描いていることが条件で、質量の大きな主星は炭素および酸素で組成され、質量の小さな伴星はヘリウムを主な物質として組成されている。主星重力の影響で伴星側から組成主成分であるヘリウムが主星側へ少しずつ引き寄せられていき、やがて主星の周囲に蓄積して主星を包み込むようになる。数千万年も経過すると、蓄積されたヘリウムが一定質量を超え、非常に明るいが短時間で終息する爆発が起きる。このとき爆発を起こすのは蓄積されたヘリウムのみで、2個の白色矮星はそのまま軌道を維持し、再び同じ爆発サイクルを繰り返す。

.Ia型超新星の発見第1号は SN 2002bj と呼ばれる超新星である。爆発自体は2002年に確認されており、当初はII型超新星に分類されていたが、II型超新星で本来放出されるはずの物質が確認されなかった。また、太陽の100億倍という明るさを放ったのちに急速に光が衰え、爆発から約20日後には不可視化光になったという点が典型的なIa型とも異なった。減光期間や化学組成などを分析した結果、2007年に提唱された新しいタイプの.Ia型であるとされた[8]

Ib型, Ic型

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IIbIcII使 WO[9][9]

IIIIIIP (P: Plateau)調IIL (L: Linear) 

8退退10退56561010KII[10]

SN 1987AIIII

極超新星

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超新星のうち、特に爆発エネルギーが大きいもの(通常の10倍以上)を、特に極超新星と呼び区別している。スペクトルにおいて、水素、珪素、ヘリウムの各吸収線が見られず、さらに従来のIc型とも類似性が認められない。

主な超新星

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超新星

星座
銀河
距離
最大光度

残骸・別名 備考
SN 0185 0185年 けんたうるす/ケンタウルス座 銀河系 3,300光年 -8 RCW 86 最古の観測記録
SN 0393 0393年 さそり座 銀河系 -1 RX J1713.7-3946 ?
SN 1006 1006年 おおかみ座 銀河系 7,200光年 -9 I
SN 1054 1054年 おうし座 銀河系 7,000光年 -6 II? かに星雲 宋史』「天文志」、『明月記』など
SN 1181 1181年 かしおへや/カシオペヤ座 銀河系 > 26,000光年 0 II 3C 58
SN 1572 1572年 かしおへや/カシオペヤ座 銀河系 8,000~9,800光年 -4 I ティコの星
SN 1604 1604年 へびつかい座 銀河系 20,000光年以内 -2.5 I ケプラーの星 銀河系で最後
SN 1885A 1885年 あんとろめた/アンドロメダ座 アンドロメダ銀河 254万光年 5.8 Ia アンドロメダ座S星 他銀河で初の発見
SN 1987A 1987年 かじき座 大マゼラン雲 157,000光年 2.9 II 肉眼で見えた最後
SN 2002bj 2002年 うさぎ座 NGC 1821 1億5600万光年 .Ia 2009年の解析により新型超新星と確認
SN 2005ap 2005年 かみのけ/かみのけ座 SDSS J130114+2743 47億光年 II 観測史上最大光度の超新星
SN 2006gy 2006年 へるせうす/ペルセウス座 NGC 1260 2億3800万光年 15.0 II 最大級の超新星
SN 2009dc 2009年 かんむり座 UGC 10064 Ia チャンドラセカール限界を超えた初の爆発

年は地球における発見年

超新星元素合成

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r

周囲の星への影響

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52550[11][12]

II600640[2][12]220

8.6A25.3IIA23

[13]

超新星残骸

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超新星残骸 おうし座のかに星雲。月の1/5程度の直径に見える
 
SN 1987A 複数のリング構造が見える。超新星爆発によるニュートリノが観測された最初の超新星残骸

: Supernova remnant[14][14]





100K

[14]

主な超新星残骸

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脚注

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注釈

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  1. ^ 1604年10月9日に観測された超新星SN 1604へびつかい座θ星のそばにある。
  2. ^ 単位面積あたりのガンマ線の強さは距離の2乗に反比例するため、例えば距離が3倍になれば強さは1/9になる

出典

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(一)^ ab. .  (2022131). 20221228

(二)^ . natgeo.nikkeibp.co.jp. 2021123

(三)^ 201196

(四)^ Tammann, G. A. et al. (1994). The Galactic supernova rate. The Astrophysical Journal Supplement Series 92: 487. Bibcode: 1994ApJS...92..487T. doi:10.1086/192002. ISSN 0067-0049. 

(五)^ 4321988106-115doi:10.11316/butsuri1946.43.106ISSN 0029-0181NAID 110002076174 

(六)^  : 352200310-11NAID 120001507152 

(七)^ Ia. AstroArts (2013410). 2015812

(八)^ Poznanski, D. et al. (2009). An Unusually Fast-Evolving Supernova. Science 327 (5961): 58-60. arXiv:0911.2699. Bibcode: 2010Sci...327...58P. doi:10.1126/science.1181709. ISSN 0036-8075. 

(九)^ ab 2009, p. 332.

(十)^  2009, p. 312.

(11)^ SYNFORESTCD-ROM

(12)^ abF.   : 101999ISBN 4-487-76113-1 

(13)^ ?.  (20051018). 20151126

(14)^ abc. .  (2020109). 20221228

(15)^ IC 443.   (20131111). 2015812

参考文献

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 la

A  2014220 

 - ︿2010827ISBN 978-4315518863 

 7︿200971ISBN 978-4-535-60727-9 

関連項目

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外部リンク

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