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「囲碁の段級位制」の版間の差分

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== プロ ==

== プロ ==

=== 昇段規定 ===

=== 昇段規定 ===

2014年時点での日本の囲碁のプロ組織での昇段規定は以下である。いずれかを満たせば昇段できる。

2024年時点での日本の囲碁のプロ組織での昇段規定は以下である。いずれかを満たせば昇段できる。

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* 対象棋戦200勝

* 対象棋戦200勝

* 大タイトル獲得([[棋聖 (囲碁)|棋聖]]、[[名人 (囲碁)|名人]]、[[本因坊]])

* 大タイトル獲得([[棋聖 (囲碁)|棋聖]]、[[名人 (囲碁)|名人]])

* 七大タイトル2期獲得([[天元戦|天元]]、[[王座 (囲碁)|王座]]、[[碁聖]]、[[十段 (囲碁)|十段]])

* それ以外の七大タイトル2期獲得([[天元戦|天元]]、[[王座 (囲碁)|王座]]、[[本因坊]]、[[碁聖]]、[[十段 (囲碁)|十段]])

* 特定国際棋戦優勝

* 特定国際棋戦優勝

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* 対象棋戦150勝

* 対象棋戦150勝

* 大タイトル挑戦(棋聖、名人、本因坊

* 大タイトル挑戦(棋聖、名人)

* 七大タイトル1期獲得(天元、王座、碁聖、十段)

* それ以外の七大タイトル1期獲得(天元、王座、本因坊、碁聖、十段)

* 特定国際棋戦準優勝

* 特定国際棋戦準優勝

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* 賞金ランキングによる昇段(日本棋院のみ六段より1名)

* 賞金ランキングによる昇段(日本棋院のみ六段より1名)

* 特定タイトル戦の優勝([[阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦|阿含桐山杯]]、[[竜星戦|竜星]])

* 特定タイトル戦の優勝([[阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦|阿含桐山杯]]、[[竜星戦|竜星]])

* 大タイトル挑戦天元王座、碁、十段

* 大タイトルリーグ入り棋聖・名人ただし棋はSリーグのみ


* 三大タイトルリーグ入り(棋聖・名人・本因坊、棋聖はSリーグのみ)

* それ以外の七大タイトル挑戦(天元、王座、本因坊、碁聖、十段)

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!関西棋院のみ

!関西棋院のみ

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#(初段から六段までは)1または2で昇段しなかった各段の棋士の中で賞金ランキングが上位の者が順次昇段。

#(初段から六段までは)1または2で昇段しなかった各段の棋士の中で賞金ランキングが上位の者が順次昇段。



関西棋院も[[2005年]]、これとほぼ同様の新昇段制度(違いは関西棋院第一位優勝、NHK杯優勝、新人王戦優勝で七段昇段)に移行している。


西[[2005]]西NHK[[2024]]


日本棋院、関西棋院ともに、対象棋戦での勝敗による単年ごとの賞金ランキングの優秀者を一段昇段させる制度を導入している。両棋院の違いは、日本棋院が六段から1名、五段から初段まで各段2名の上位者が昇段するのに対し、関西棋院は初段~四段の中で最上位者1名のみ昇段することである。また両棋院独自戦の勝数やアマチュア参加が認められる棋戦の対アマ勝利が勝数規定に含まれるかの違いも存在する。一例として、日本棋院においては独自棋戦である[[若鯉戦]]、[[フマキラー囲碁マスターズカップ]]も対象棋戦に含まれるなど。

日本棋院、関西棋院ともに、対象棋戦での勝敗による単年ごとの賞金ランキングの優秀者を一段昇段させる制度を導入している。両棋院の違いは、日本棋院が六段から1名、五段から初段まで各段2名の上位者が昇段するのに対し、関西棋院は初段~四段の中で最上位者1名のみ昇段することである。また両棋院独自戦の勝数やアマチュア参加が認められる棋戦の対アマ勝利が勝数規定に含まれるかの違いも存在する。一例として、日本棋院においては独自棋戦である[[若鯉戦]]、[[フマキラー囲碁マスターズカップ]]も対象棋戦に含まれるなど。

115行目: 116行目:

日本棋院の昇段者は大手合廃止まで年平均40人を超えていたが、廃止後から2008年までを平均すると、廃止前の半数以下となっている。2008年は17人と、初めて20人を割り込んだ。一方、現役の九段は76人で、全棋士のうち23.6%と高率を占める現状に変わりはないが(制度廃止直前は73人で22.7%)、概して増加は抑制傾向にある<ref>[http://www.asahi.com/igo/topics/TKY200902100224.html 朝日新聞2009年2月10日]</ref>。2010年には、日本棋院・関西棋院ともに九段昇段者が出なかった。特に関西棋院においては、移行した2005年以降九段昇段者が2014年現在まで出ていない。

日本棋院の昇段者は大手合廃止まで年平均40人を超えていたが、廃止後から2008年までを平均すると、廃止前の半数以下となっている。2008年は17人と、初めて20人を割り込んだ。一方、現役の九段は76人で、全棋士のうち23.6%と高率を占める現状に変わりはないが(制度廃止直前は73人で22.7%)、概して増加は抑制傾向にある<ref>[http://www.asahi.com/igo/topics/TKY200902100224.html 朝日新聞2009年2月10日]</ref>。2010年には、日本棋院・関西棋院ともに九段昇段者が出なかった。特に関西棋院においては、移行した2005年以降九段昇段者が2014年現在まで出ていない。




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19909024


なお、[[十段 (囲碁)|タイトルの十段]]の保持者は「○○'''十段'''」と呼ばれることになるが、「十段」は「名人」や「棋聖」などと同様の「タイトル名」である。


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== アマチュア ==

== アマチュア ==

137行目: 138行目:

碁会所などではハンデの目安などのため、「○'''段格'''<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nihonkiin.or.jp/teach/menjo.html |title=免状の取得 |access-date=2023/11/06 |publisher=日本棋院}}</ref>」などと段級位を設定する場合が多い。しかし、これも碁会所内での固定された対局者内での相対評価とならざるを得ないため、格差が発生することは避けがたい。ある碁会所で初段格で打っていたのに、別の碁会所でその通り初段と名乗った所相手を圧倒してしまうというような例もある。日本棋院の認定ではなく実際の対局における力量を表す「'''実力○段'''」という用語もある。

碁会所などではハンデの目安などのため、「○'''段格'''<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nihonkiin.or.jp/teach/menjo.html |title=免状の取得 |access-date=2023/11/06 |publisher=日本棋院}}</ref>」などと段級位を設定する場合が多い。しかし、これも碁会所内での固定された対局者内での相対評価とならざるを得ないため、格差が発生することは避けがたい。ある碁会所で初段格で打っていたのに、別の碁会所でその通り初段と名乗った所相手を圧倒してしまうというような例もある。日本棋院の認定ではなく実際の対局における力量を表す「'''実力○段'''」という用語もある。




[[]][[]]23

[[]][[]]23[[ ()|]][[]]6133<ref>{{Cite web||title=  |url=https://www.sanspo.com/article/20220330-X37RUWTAEFLGRC37VUVSAZWM2U/ |website= |date=2022-03-30 |access-date=2023-09-05 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref>[[]]257 



西<ref>{{Cite web||url=https://kansaikiin.jp/subpage/sidougo.html |title= |access-date=20231024 |publisher=[[西]]}}</ref>

[[ ()|]][[]]6133<ref>{{Cite web||title=  |url=https://www.sanspo.com/article/20220330-X37RUWTAEFLGRC37VUVSAZWM2U/ |website= |date=2022-03-30 |access-date=2023-09-05 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref>


日本棋院と[[宝酒造]]が主催していた[[宝酒造杯 囲碁クラス別チャンピオン戦]]では、地区大会で全勝(5勝)すると無料で免状の申請が可能であった。

[[碁ワールド]]ではアマチュアがプロ棋士に対し、2子・上手5目コミ出しのハンデで対局し、勝てば7段の免状が与えられる「真剣勝負 七段に挑戦」という企画があった。



西<ref>{{Cite web||url=https://kansaikiin.jp/subpage/sidougo.html |title= |access-date=20231024 |publisher=[[西]]}}</ref>


他に囲碁普及の功労者などに、日本棋院・関西棋院から名誉段位を贈る場合がある。著名な例では、[[福田赳夫]]総理大臣に名誉八段、[[スペースシャトル]]で初の宇宙囲碁対局を行った[[若田光一]]に名誉初段(同ダニエル・T・バリーに二段)などがある。

他に囲碁普及の功労者などに、日本棋院・関西棋院から名誉段位を贈る場合がある。著名な例では、[[福田赳夫]]総理大臣に名誉八段、[[スペースシャトル]]で初の宇宙囲碁対局を行った[[若田光一]]に名誉初段(同ダニエル・T・バリーに二段)などがある。


2024年5月20日 (月) 13:52時点における最新版






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[]

1918






[]

[]


2024
昇段 条件
九段
八段へ
  • 対象棋戦150勝
  • 二大タイトル挑戦(棋聖、名人)
  • それ以外の七大タイトル1期獲得(天元、王座、本因坊、碁聖、十段)
  • 特定国際棋戦準優勝
七段へ 共通
  • 対象棋戦120勝
  • 賞金ランキングによる昇段(日本棋院のみ六段より1名)
  • 特定タイトル戦の優勝(阿含桐山杯竜星
  • 二大タイトルリーグ入り(棋聖・名人、ただし棋聖はSリーグのみ)
  • それ以外の七大タイトル挑戦(天元、王座、本因坊、碁聖、十段)
関西棋院のみ
六段へ
  • 対象棋戦90勝
  • 賞金ランキングによる昇段
    • 日本棋院のみ五段より2名
五段へ
  • 対象棋戦70勝
  • 賞金ランキングによる昇段
    • 日本棋院は四段より2名
    • 関西棋院は初段~四段の中で1名
四段へ
  • 対象棋戦50勝
  • 賞金ランキングによる昇段
    • 日本棋院は三段より2名
    • 関西棋院は初段~四段の中で1名
三段へ
  • 対象棋戦40勝
  • 賞金ランキングによる昇段
    • 日本棋院は二段より2名
    • 関西棋院は初段~四段の中で1名
二段へ
  • 対象棋戦30勝
  • 賞金ランキングによる昇段
    • 日本棋院は初段より2名
    • 関西棋院は初段~四段の中で1名
  • 対象棋戦=棋聖戦(対アマチュアも含む)・名人戦・本因坊戦・王座戦・天元戦・碁聖戦・十段戦・新人王戦・竜星戦(対アマチュアも含む)・桐山杯(対アマチュアも含む)・広島アルミ杯・マスターズカップ・三星火災杯(本戦のみ)・LG杯(本戦のみ)・農心杯・春蘭杯・百霊杯(本戦のみ)・夢百合杯(本戦のみ)・グロービス杯・新奥杯(本戦のみ)・ワールド碁チャンピオンシップ・国手山脈杯・天府杯
  • 特定国際棋戦優勝=応昌期杯三星火災杯LG杯春蘭杯百霊杯夢百合杯新奥杯ワールド碁チャンピオンシップ国手山脈杯天府杯[1]
  • 勝数で昇段した場合は賞金ランキング上位者の対象から除く
  • 飛び段も可能。(例:三段の棋士がリーグ入りした場合一気に七段になる[2]
  • 勝利数だけで昇段した場合通算750勝で九段到達となる。中堅棋士で年間20勝前後なので約38年かかることになる。

経緯[編集]


11

12西1212

西101012412201121

2004西10931()

2003

(一)
(一)12

(二)

(三)

(二)

(三)12

西2005西NHK2024

西12西1

402008200817207623.67322.7[3]2010西西20052014

19909024


[]


西2015

(一)

(二)

(三)

1.2.38100Web退



(一)

(二)

(三)

11

2678[4][5][4][5][6]

[7]

236133[8]257 

西[9]

 5

西T

255[10]

[]




西


[]


911020[11]3018

9[5][4]5[12]3[5]



[13]

1&8

[14]

[14]

脚注[編集]



(一)^  

(二)^ 2013

(三)^ 2009210

(四)^ abc - . kado-igokyoshitsu.jp. 2023415

(五)^ abcd,  (20151228). . . 2023415

(六)^    / IKAWA, Ryougo.  . 202374

(七)^ .  . 2023116

(八)^ INC, SANKEI DIGITAL (2022330).  . . 202395

(九)^ .  西. 20231024

(十)^  2021910 .  . 20231127

(11)^ 71

(12)^ ,,.  . 2023415

(13)^ 18C8LG

(14)^ abINC, SANKEI DIGITAL (2018923).   16 . . 2023526

参考文献[編集]

  • 林裕『囲碁百科辞典』金園社、1975年

関連項目[編集]