小野二郎
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小野二郎︵おの じろう)
(一)小野二郎 - 日本の英文学者、思想家。本項で取り上げる。
(二)小野二郎 - 日本の経営学者。1931年-
(三)小野二郎 - 鮨職人。﹁すきやばし次郎﹂店主。
小野二郎︵おの じろう、1929年-1982年︶は、日本の英文学者、思想家。東京生まれ。東京大学教養学部教養学科イギリス科卒業。同大学院比較文学・比較文化修士課程修了。ウィリアム・モリスなどイギリス工芸運動の思想家たちに学びながら、大衆芸術運動の実践を通じた社会変革の実現を構想した。モノとしての書物についての独創的な分析や、イギリスの生活文化の紹介なども多くの読者をもった。明治大学文学部教授。また、長く晶文社の編集顧問を務めた。
著作集
- 『小野二郎著作集』晶文社、1986年(第1巻:『ウィリアム・モリス研究』、第2巻:『書物の宇宙』、第3巻:『ユートピアの構想』)
- 川端泰雄編『小野二郎セレクション--イギリス民衆文化のイコノロジー』平凡社ライブラリー、2002年
著書
- 『ユートピアの論理』晶文社、1969年
- 『運動としてのユートピア』晶文社、1973年
- 『ウィリアム・モリス-—ラディカル・デザインの思想』中公新書、1973年
- 『装飾芸術--ウィリアム・モリスとその周辺』青土社、1979年
- 『紅茶を受皿で--イギリス民衆芸術覚書』晶文社、1981年
- 『ユートピアンの発語訓練』晶文社、1981年(『ユートピアの論理』、『運動としてのユートピア』、『装飾芸術』からの抜粋)
- 『ベーコン・エッグの背景』晶文社、1983年
訳書
- マルクーゼ『解放論の試み』筑摩書房、1974年
- ニコラウス・ペヴズナー『モダン・デザインの源泉--モリス、アール・ヌーヴォー、20世紀』美術出版社、1976年
- モリス『世界のかなたの森』晶文社、1979年