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成瀬正恭︵なるせまさやす、1868年 7月10日︵慶応4年5月21日︶ - 1938年︵昭和13年︶3月20日︶は、日本の実業家・銀行家。LLM︵Cornell Law School︶。子爵^[1]^[^2]。

経歴

●香川県木田郡の豪農成瀬岩太郎の次男として生まれる。実家は犬山藩主成瀬氏から分家した子孫。 ●1882年上京。父・岩太郎の紹介によって慶應義塾︵後の慶應義塾大学︶へ入り、経済・英語を学ぶ。 ●1885年渡米。 ●1885年～1887年イリノイ州シカゴのブライアント・ストラットン商業学校 (Bryant and Stratton) 在学 ●1887年～1889年ニューヨーク州イサカのコーネル大学法科在学︵1889年 Bachelor of Laws (LLB)^[3]︶ ●1889年～1890年同大学院在学︵1890年 Master of Laws (LLM)^[4]︶ ●1890年帰国。横浜正金銀行入社外国係 ●1891年日本貿易銀行支配人 ●1898年十五銀行支配人その後副頭取を経て、1915年～1919年頃に頭取を務めた。1927年昭和金融恐慌で十五銀行が事実上倒産した際には、松方巌同様に私財を投出して救済に尽力した^[5]。社外職も多くこなしており、丁酉銀行頭取・国際信託会社長・神戸貿易銀行支配人・日本郵船取締役・国際汽船取締役・水戸鉄道取締役・慶應義塾評議員等も兼任した^[6]^[7]^[8]。

親族

●父‥成瀬岩太郎香川県会議員 ●弟‥成瀬正行盛興商会総帥、川崎造船所取締役・東邦電力取締役・旭石油取締役・千代田火災取締役他 ●弟‥成瀬正忠白山水力社長・矢作水力社長 ●長男‥成瀬正一フランス文学者・九州大学名誉教授 ●次男‥成瀬正二工学者・海軍少将

逸話

●成瀬正恭の別荘が逗子に現存して残っている。その古い門は鹿鳴館から移築されたものであり、黒門と呼ばれている^[9]。 ●趣味はビリヤードと囲碁。ビリヤードは相当の腕前であり、興じていた交詢社で右に出るものはいなかった^[10]。

著書

●﹃The Principles of the Law of Negligence﹄ ●﹃A Comparative Study of the Bill of Rights in the Constitution of Japan and America﹄ ●﹃本年の金融と其処置﹄ ●﹃海外為替要論﹄︵ゴスシェン著／成瀬正恭訳述︶

参考文献

^ 『慶應義塾出身名流列傳』（三田商業研究会、1909年6月）
^ 『明治期銀行融資のデフォルトと自己競落・証券化による不良債権回収 -十五銀行の太田鉄道融資と水戸鉄道新設を中心に-』, 小川功, 彦根論叢第299号, 片山貞雄教授退官記念論文集, pp121-136, 1996年
^ 『The Principles of the Law of Negligence』, LLB Thesis、Cornell Law School、1889年
^ 『A Comparative Study of the Bill of Rights in the Constitution of Japan and America』, LLM Thesis、Cornell Law School、1890年
^ 十五和議を申立つ大阪毎日新聞 1928.2.2 (昭和3)
^ 『慶應義塾百年史』, （慶應義塾、1958年）
^ 『薩州財閥の成立と崩壊』, 三島康雄, 経営史学、1980年
^ 『財界之人百人論』, 矢野滄浪, 時事新報社, 1914年
^ 逗子市広報 No.874, 2015年4月
^ 『財界の名士とはこんなもの？第1巻』, 湯本城川, 事業と人物社、1924年

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[1] 『慶應義塾出身名流列傳』（三田商業研究会、1909年6月）

[2] 『明治期銀行融資のデフォルトと自己競落・証券化による不良債権回収 -十五銀行の太田鉄道融資と水戸鉄道新設を中心に-』, 小川功, 彦根論叢第299号, 片山貞雄教授退官記念論文集, pp121-136, 1996年

[3] 『The Principles of the Law of Negligence』, LLB Thesis、Cornell Law School、1889年

[4] 『A Comparative Study of the Bill of Rights in the Constitution of Japan and America』, LLM Thesis、Cornell Law School、1890年

[5] 十五和議を申立つ大阪毎日新聞 1928.2.2 (昭和3)

[6] 『慶應義塾百年史』, （慶應義塾、1958年）

[7] 『薩州財閥の成立と崩壊』, 三島康雄, 経営史学、1980年

[8] 『財界之人百人論』, 矢野滄浪, 時事新報社, 1914年

[9] 逗子市広報 No.874, 2015年4月

[10] 『財界の名士とはこんなもの？第1巻』, 湯本城川, 事業と人物社、1924年

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-'''成瀬 正恭'''（なるせ まさやす、[[1868年]][[7月10日]]（[[慶応]]4年[[5月21日 (旧暦)|5月21日]]） - [[1938年]]（[[昭和]]13年）[[3月20日]]）は、[[日本]]の[[実業家]]・[[銀行家]]。[[:en:Master of Laws|LLM]]（[[:en:Cornell Law School|Cornell Law School]]）。[[子爵]]<ref>『慶應義塾出身名流列傳』（三田商業研究会、1909年6月） </ref><ref>[http://libdspace.biwako.shiga-u.ac.jp/dspace/bitstream/10441/5234/2/HIKONE%20RONSO_299_121-136A%20ogawa.pdf 『明治期銀行融資のデフォルトと自己競落・証券化による不良債権回収 -十五銀行の太田鉄道融資と水戸鉄道新設を中心に-』], 小川功, 彦根論叢第299号, 片山貞雄教授退官記念論文集, pp121-136, 1996年 </ref>。
+'''成瀬 正恭'''（なるせ まさやす、[[1868年]][[7月10日]]（[[慶応]]4年[[5月21日 (旧暦)|5月21日]]） - [[1938年]]（[[昭和]]13年）[[3月20日]]）は、[[日本]]の[[実業家]]・[[銀行家]]。[[:en:Master of Laws|LLM]]（[[:en:Cornell Law School|Cornell Law School]]）。[[子爵]]<ref>『慶應義塾出身名流列傳』（三田商業研究会、1909年6月） </ref><ref>[http://libdspace.biwako.shiga-u.ac.jp/dspace/bitstream/10441/5234/2/HIKONE%20RONSO_299_121-136A%20ogawa.pdf 『明治期銀行融資のデフォルトと自己競落・証券化による不良債権回収 -十五銀行の太田鉄道融資と水戸鉄道新設を中心に-』], [[小川功 (経営学者)|小川功]], 彦根論叢第299号, 片山貞雄教授退官記念論文集, pp121-136, 1996年 </ref>。
 == 経歴 ==