コンテンツにスキップ

「抄紙機」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
新しいページ: ''''抄紙機'''(しょうしき)は、を製造(製紙)する機械。単に'''マシン'''(''Paper machine''より)とも。製紙工...'
タグ: 参考文献(出典)に関する節がない記事の作成
 
脚注を編集 (ProveIt使用) #proveit 出典付きで加筆。
 
(12人の利用者による、間の18版が非表示)
1行目: 1行目:

'''抄紙機'''(しょうしき)は、[[紙]]を製造[[製紙]]する機械。単に'''マシン'''(''Paper machine''より)とも。[[製紙工場]]において紙を連続的に抄く機械である。

'''抄紙機'''(しょうしき)は、[[紙]]をくための機械。単に'''マシン'''(''Paper machine''より)ともいう。製紙工場において紙を連続的に抄く機械である。



==工程==

==工程==

紙を製造する工程([[製紙]])は大きく分けると、パルプの叩解(こうかい)、調成、抄造、加工・仕上げの工程がある<ref name="tejun">オフセット印刷技術研究会『オフセット印刷技術作業手順と知識』日本印刷技術協会、2005年、126-127頁</ref>。抄紙機は調成した紙料を水で薄めたものを流し込んで抄いていく抄造の工程に用いる<ref name="tejun" />。

ワイヤパート、プレスパート、ドライヤーパートを経た後、コーターにおける塗工、カレンダリング(ローラーで圧力を加えて仕上げる)を経て、リールに巻き取られて完成する。


*ワイヤパート

抄紙機には繊維を抄く網(ワイヤー)の方式の違いにより、ワイヤパートがコンベア状の長網抄紙機とワイヤパートがシリンダ状の丸網抄紙機(円網(まるあみ)抄紙機)に大別される<ref name="tejun" />。長網抄紙機は新聞用紙や印刷用紙など高速で大量の製紙に向き、丸網抄紙機は厚紙や様々な多様な用途の紙を抄ける<ref>[http://www.takeo.co.jp/finder/papermaking/screening.html 竹尾製紙/抄紙機]</ref><ref>[http://www.muse-paper.co.jp/page1/muse1-3_3.html ミューズ/紙が出来るまで]</ref>。

:1%に薄めた紙料(水分99%)を、網(ワイヤー)に流し平らにすることで水分が脱落し、湿紙(水分80%程度)になる。


ワイヤパート、プレスパート、ドライヤーパートを経た後、コーターにおける塗工、カレンダリング(ローラーで圧力を加えて仕上げる)を経て、リールに巻き取られて完成する。

*ワイヤパート

*: 1%に薄めた紙料(水分99%)を、網(ワイヤー)に流し平らにすることで水分が脱落し、湿紙(水分80%程度)になる。

*プレスパート

*プレスパート

:湿紙をフェルトによって両面から圧縮することで、湿紙の水分は55%程度になる。

*: 湿紙をフェルトによって両面から圧縮することで、湿紙の水分は55%程度になる。

*ドライヤーパート

*ドライパート(ドライヤーパート

:湿紙を加温して水分を蒸発させ、水分が8%程度になるまで乾燥させる。

*: 湿紙を加温して水分を蒸発させ、水分が8%程度になるまで乾燥させる。



この後のカレンダパートはカレンダという均一な紙の厚さにするための鉄ロールを組み合わせたプレス処理の装置のパートであるが使用しない場合もある<ref name="tejun" />。

[[File:Fourdrinier.svg|alt=File:Fourdrinier.svg|thumb|centre|upright=4.0|抄紙機の仕組み(模式図)]]


なお、抄紙の工程で紙の表面(フェルトサイドと呼ぶ)には填料やサイズ剤が集中するのに対し、紙の裏面(ワイヤサイドと呼ぶ)には脱水に用いるワイヤの痕跡が残り平滑性が表面に比べて失われる<ref name="tejun" />。


[[File:Fourdrinier.svg|alt=File:Fourdrinier.svg|thumb|centre|upright=4.0|抄紙機の仕組み(長網抄紙機の模式図)]]



==製造メーカー==

==製造メーカー==

*[[メッツォ]]([[ヴァルメト]]):[[フィンランド]]

*[[メッツォ]]([[ルメト]]):[[フィンランド]]

*[[フォイト]]:[[ドイツ]]

*[[フォイト]]:[[ドイツ]]

*[[川之江造機|川之江造機株式会社(家庭紙)]]


== 歴史 ==

[[File:Fourdrinier machine model.jpg|thumb|イギリスの{{ill2|フロッグモア製紙工場|en|Frogmore Paper Mill}}に展示されているロベールが開発した抄紙機の模型。]]


{{ill2||en|Louis-Nicolas Robert}}17991<ref>{{Cite journal |last= |first= |date=2012 |title= |url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/78/5/78_359/_article/-char/ja/ |journal= |volume=78 |issue=5 |pages=359362 |doi=10.2493/jjspe.78.359}}</ref>{{ill2||en|Didot family}}

==脚注==

{{Reflist}}



{{Tech-stub}}

{{Normdaten}}

{{デフォルトソート:しようしき}}

{{デフォルトソート:しようしき}}

[[Category:]]

[[Category:パルプ・紙産業]]

[[Category:パルプ・紙産業]]

[[Category:産業機械]]


2024年1月18日 (木) 00:57時点における最新版


Paper machine

[]


調[1]調[1]

[1][2][3]




1%99%湿80%


湿湿55%


湿8%

使[1]

[1]
File:Fourdrinier.svg

[]







[]


17991[4]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e オフセット印刷技術研究会『オフセット印刷技術作業手順と知識』日本印刷技術協会、2005年、126-127頁
  2. ^ 竹尾製紙/抄紙機
  3. ^ ミューズ/紙が出来るまで
  4. ^ 巨, 橋本 (2012). “柔軟媒体の搬送技術とその展望”. 精密工学会誌 78 (5): 359–362. doi:10.2493/jjspe.78.359. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/78/5/78_359/_article/-char/ja/.