コンテンツにスキップ

「村井弦斎」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m →‎関連項目: 内部リンク修正
編集の要約なし
 
(23人の利用者による、間の33版が非表示)
1行目: 1行目:

{{参照方法|date=2014年2月}}

{{参照方法|date=2014年2月}}

'''村井 弦斎'''(むらい げんさい 村井 弦齋、[[文久]]3年[[12月18日 (旧暦)|12月18日]]([[1864年]][[1月26日]]) - [[昭和]]2年([[1927年]])[[7月30日]])は、[[愛知県]][[豊橋市]]出身の[[明治時代|明治]]・[[大正時代]]の[[ジャーナリスト]]。[[諱]]は寛(ゆたか)。


''' '''   [[]]3[[1218 ()|1218]][[1864]][[126]] - [[]]2[[1927]][[730]][[]][[]][[|]][[]][[]][[]]


== 略歴 ==

== 略歴 ==

[[ファイル:Gensai Murai and Takako Murai.jpg|thumb|村井弦斎(左)と妻の[[村井多嘉子]](右)]]

[[三河吉田藩]]の武家の子。父も祖父も[[儒者]]として藩に使え、[[漢学]]をよくした家柄だった。父の村井清は[[著述家]]として『傍訓註釈 西洋千字文』など数冊の本を出版、また[[渋沢栄一]]の子息の[[家庭教師]]も勤めたほどの教養人であった。甥は作曲家の[[呉泰次郎]]である。


[[|]][[|]][[]]使[[]][[]] 西[[]][[]][[]]


父は[[明治維新]]後、社会の身分の変動を目の当たりにしたことから「息子には漢学だけでなく[[洋学]]も早くから学ばせたい」と考えるようになり、1872年に一家の将来を9歳の弦斎に託し一家で上京した。

父は[[明治維新]]後、社会の身分の変動を目の当たりにしたことから「息子には漢学だけでなく[[洋学]]も早くから学ばせたい」と考えるようになり、1872年に一家の将来を9歳の弦斎に託し一家で上京した。



彼は幼少のころから、[[ロシア語]]の家庭教師をつけられたり、漢学の塾に入れられたりして、早期の[[エリート教育|英才教育]]を受けた。1873年に[[東京外国語学校 (旧制)|東京外国語学校]](現・[[東京外国語大学]])が開校すると、入学資格が13歳以上にもかかわらず、12歳で受験・入学させられた。猛勉強で首席にもなったものの健康を害し、1881年に露西亜語科を中退。その後、ロシア語の翻訳や著述で身を立てるようになる。しかし、家庭のしつけや猛勉強などがたたって、[[うつ病]]傾向などの神経性の疾患を抱え、しばらく療養した。病が癒えた後、新聞、雑誌の懸賞論文に応募を行い、毎日新聞に応募した論文が3等に入選したほか、いくつかの論文が活字になった。英字新聞の論文募集に入選し、アメリカ旅行の懸賞を得た。20歳で渡米し、アメリカではロシア系移民の家に住み込み英語を学び、働きながら社会制度などを学んだ。滞米中に報知新聞社長の[[矢野龍渓]]と知り合った<ref>『百年前の二十世紀』 横田順彌(著)ちくまプリマーブックス</ref>。

彼は幼少のころから、[[ロシア語]]の家庭教師をつけられたり、漢学の塾に入れられたりして、早期の[[エリート教育|英才教育]]を受けた。1873年に[[東京外国語学校 (旧制)|東京外国語学校]](現・[[東京外国語大学]])が開校すると、入学資格が13歳以上にもかかわらず、12歳で受験・入学させられた。猛勉強で首席にもなったものの健康を害し、1881年に露西亜語科を中退。その後、ロシア語の翻訳や著述で身を立てるようになる。しかし、家庭のしつけや猛勉強などがたたって、[[うつ病]]傾向などの神経性の疾患を抱え、しばらく療養した。病が癒えた後、新聞、雑誌の懸賞論文に応募を行い、[[毎日新聞]]に応募した論文が3等に入選したほか、いくつかの論文が活字になった。英字新聞の論文募集に入選し、アメリカ旅行の懸賞を得た。20歳で渡米し、アメリカではロシア系移民の家に住み込み英語を学び、働きながら社会制度などを学んだ。滞米中に報知新聞社長の[[矢野龍渓]]と知り合った<ref>『百年前の二十世紀』 [[横田順彌]](著)ちくまプリマーブックス</ref>。




1887[[便]]1890便1895[[]][[]][[]]<ref>[[]]SF P.102</ref>

[[]]190336112[[ ()|]]4[[ ()|]][[]][[]]600[[]][[]][[|]][[]][[]][[]][[]][[]]


また、1887年には[[東京専門学校]](後の早稲田大学)に入学して本格的に文学の道を歩む。『小説家』 (1890年~91年) で認められ、現代小説から未来戦争小説となる『小猫』 (1891年~92年) により小説家の地位を確立、発明小説『日の出島』 (1896年~1901年) でその人気は絶頂に達した。このころの未来戦記、[[政治小説]]、発明小説の発表により、「[[SF小説]]の先駆者」ともされる<ref>[[横田順彌]]、[[會津信吾]]『新・日本SFこてん古典』(徳間文庫)P.275</ref>。


[[1904]][[]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[]][[]][[]][[]]殿[[]][[]][[]][[]][[]]


190336112[[ ()|]]4[[ ()|]][[]][[ ()|]][[]]600{{|=[[]][[]][[|]][[]]|date=20214}}[[]]

『食道楽』の執筆前後、弦斎は、[[大隈重信]]の従兄弟の娘である尾崎多嘉子と結婚している。また、彼女の母親の妹は、[[後藤象二郎]]の後妻であった。女性登山家の草分けとなった[[村井米子]]は娘。


1906年『[[婦人世界]]』編集顧問となり、初めて料理法、医療法などの実用記事を多く取入れ、現在の女性雑誌の原型をつくった。



[[1904]][[]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[]][[]][[]][[]]殿[[]][[]][[]][[]][[]][[]]西[[]]

== 家族 ==

* [[村井多嘉子]](1880年 - 1960年):弦斎の妻。『弦斎夫人の料理談』などの著作がある<ref>[https://www.lib.city.hiratsuka.kanagawa.jp/images/upload/north-tenji25.pdf;jsessionid=2A94864EE56695622358A26608F384BC 「食道楽」の家系 村井弦斎、多嘉子、米子の著作] - 神奈川県平塚市北図書館(2020年8月24日閲覧)</ref>。

* [[村井米子]](1901年 - 1986年):弦斎の長女。



== 備考 ==

== 備考 ==

平塚市では、[[2000年]]以降、毎年秋に弦斎の住まい趾(村井弦斎公園)で「村井弦斎まつり」を開催している。

平塚市では、[[2000年]]以降、毎年秋に弦斎の住まい趾(村井弦斎公園)で「村井弦斎まつり」を開催している。



== 主な著書 ==

== 主な著書 ==

入手可能なもを挙げる

:入手しやすい書目

*『酒道楽』上下 [[新人物往来社]] 1977年(村井米子編)

*『酒道楽』[[新人物往来社]](上下) 1977年([[村井米子]]編)

*『釣道楽』上下 新人物往来社 1977年

*『釣道楽』新人物往来社(上下) 1977年

*『定本食道楽』上-春の巻、夏の巻下-秋の巻、冬の巻 新人物往来社 1978年(村井米子編)

*『定本食道楽』上-春の巻、夏の巻/下-秋の巻、冬の巻 [[新人物往来社]] 1978年([[村井米子]]編)

*『台所重宝記』 [[平凡社]] 2001年 (村井米子編訳) ISBN 4582764185

*『台所重宝記』[[平凡社ライブラリー]] 2001年(村井米子編訳)

*『食道楽の献立』 [[角川春樹事務所]] 1997年

*『食道楽の献立』[[角川春樹事務所]] 1997年(ランティエ叢書)

*『道楽』[[岩波文庫]](上下) 2005


*『道楽』上下 [[岩波文庫]] 2005

*『道楽』岩波文庫 2006

*『台所重宝記』中公文庫 2017年8月(村井米子編訳)ISBN 4122064473

*『道楽』  岩波文庫 2006

*『食道楽』[[中公文庫]] 2018年9月(村井米子編訳)



== 研究書 ==

== 研究書 ==

*[[黒岩比佐子]]『「食道楽」の人村井弦斎』[[岩波書店]] 2004年

*[[黒岩比佐子]]『「食道楽」の人村井弦斎』[[岩波書店]] 2004年



== 弦斎を主人公とした小説 ==

== 弦斎を主人公とした小説 ==

*[[火坂雅志]]『美食探偵』([[講談社文庫]], 2003年) ISBN 4062738252

*[[火坂雅志]]『美食探偵』([[講談社文庫]], 2003年)ISBN 4062738252

: 2008年12月に[[角川文庫]]で新版刊行、ISBN 4043919034

** 2008年12月に[[角川文庫]]で新版刊行、ISBN 4043919034


== 脚注 ==

<references />



== 関連項目 ==

== 関連項目 ==


*[[]][[]] - [[ ()|]]

* [[]][[]] - [[ ()|]]

*[[ごちそうさん (2013年のテレビドラマ)|ごちそうさん(連続テレビ小説)]] - 弦斎をモデルとする文士「室井幸斎」なる人物が登場する(ただし活躍時期は史実とは異なる)。

* [[ごちそうさん (2013年のテレビドラマ)|ごちそうさん(連続テレビ小説)]] - 弦斎をモデルとする文士「室井幸斎」なる人物が登場する(ただし活躍時期は史実とは異なる)。演者は[[山中崇]]

*[[婦人世界]] - 創刊時の1906年から編集顧問を務めた婦人雑誌。

* [[婦人世界]] - 創刊時の1906年から編集顧問を務めた婦人雑誌。

* [[平塚市]] - 村井弦斎公園がある都市。



==脚注==

<references />

== 外部リンク ==

== 外部リンク ==

*[http://www.kanabun.or.jp/te0515.html 収蔵コレクション展8『食道楽』の人 村井弦斎]神奈川近代文学館のページ

* [http://www.kanabun.or.jp/exhibition/2408/ 収蔵コレクション展8『食道楽』の人 村井弦斎]神奈川近代文学館のページ

*[http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/rekisi/gensai.htm 村井弦斎]平塚市のページ

* [http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/rekisi/gensai.htm 村井弦斎]平塚市のページ

*[http://kiifc.kikkoman.co.jp/tenji/tenji12/ 『食道楽』に学ぶ]

* [http://kiifc.kikkoman.co.jp/tenji/tenji12/ 『食道楽』に学ぶ]

*[http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0233940/top.html 『食道楽』の人 村井弦斎]

* [https://www.iwanami.co.jp/book/b261728.html 『食道楽』の人 村井弦斎]

*[http://homepage2.nifty.com/CWS/murai.htm 1904年の英文小説『Hana』明治の奇才・村井弦斎の足跡]

* {{Archive.today|url=http://homepage2.nifty.com/CWS/murai.htm |title= 1904年の英文小説『Hana』明治の奇才・村井弦斎の足跡|date=20130427100132}}

*[http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&q=%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C%E5%B9%B3%E5%A1%9A%E5%B8%82%E5%85%AB%E9%87%8D%E5%92%B2%E7%94%BA22&ie=UTF8&z=16&om=1 弦斎の住まい趾(現、弦斎公園)の地図]

* [https://www.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&q=%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C%E5%B9%B3%E5%A1%9A%E5%B8%82%E5%85%AB%E9%87%8D%E5%92%B2%E7%94%BA22&ie=UTF8&z=16&om=1 弦斎の住まい趾(現、弦斎公園)の地図]

*[http://www.muraigensai.com/gensaimaturi/index.html 村井弦斎まつり公式ホームページ]

* [http://www.muraigensai.com/gensaimaturi/index.html 村井弦斎まつり公式ホームページ]

* {{青空文庫著作者|810}}

*[http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person810.html 村井 弦斎:作家別作品リスト]([[青空文庫]])


{{Normdaten}}



{{デフォルトソート:むらい けんさい}}

{{デフォルトソート:むらい けんさい}}

[[Category:日本のジャーナリスト]]

[[Category:19世紀日本のジャーナリスト]]

[[Category:日本の小説家]]

[[Category:20世紀日本のジャーナリスト]]

[[Category:日本の男性ジャーナリスト]]

[[Category:19世紀日本の小説家]]

[[Category:20世紀日本の小説家]]

[[Category:明治時代の報知新聞社の人物]]

[[Category:明治時代の報知新聞社の人物]]

[[Category:戦前の報知新聞社の人物]]

[[Category:戦前の報知新聞社の人物]]


2023年6月29日 (木) 22:31時点における最新版


    312181864126 - 21927730

[]


使 西

18729

187313121881西退320[1]

1887便1890便1895[2]

1887 (189091)  (189192)  (18961901) SF[3]

1903361124600[]



1906

1904殿西

[]


1880 - 1960[4]

1901 - 1986

[]


2000

[]




 1977

 1977

-/-  1978

 2001

 1997

 2005

 2006

 20178ISBN 4122064473

 20189

[]


 2004

[]


, 2003ISBN 4062738252
200812ISBN 4043919034

[]



(一)^  

(二)^ SF P.102

(三)^ SFP.275

(四)^   - 2020824

[]


 - 

 - 

 - 1906

 - 

[]


8 





 

1904Hana - archive.today2013427





 -