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「秘境冒険小説」の版間の差分

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日本では、[[山田正紀]]による『崑崙遊撃隊』(1976年)では[[ゴビ砂漠]]で[[サーベルタイガー]]の住む幻の村にたどり着く。『ツングース特命隊』(1985年)ではシベリア奥地での大爆発を調査に向かい恐竜の住む洞窟世界にたどり着く。『魔境密命隊』(1985年)では[[イラン・イラク戦争]]の謀略作戦中に古代生物の住む地底世界に迷い込む。[[田中光二]]『ロストワールド2』(1980年)は、ドイル『失われた世界』のチャレンジャー教授一行が[[インカ帝国|古代インカ]]の幻の都市を探索し、『新・ソロモン王の宝窟』(1987年)、『吼える密林 アフリカ竜を探せ』(1988年)などの作品もある。[[今日泊亜蘭]]「怪獣大陸」(1978年)は南極探検隊が恐竜に遭遇する。[[菊地秀行]]『エイリアン魔獣境』(1983年)はアマゾン奥地の幻の王国で次々に奇妙な敵と対峙する。[[栗本薫]]『[[魔境遊撃隊]]』(1984年)では、謎の遺跡の残る南洋の孤島を探検する。[[川又千秋]]は、南洋の未知の島々を舞台にした『海神の逆襲』(1979年)や、『赤道の魔界』(1980年)、『幻獣の密使』(1981年)などを書き、これら現代における秘境冒険小説について[[笠井潔]]は、地図にない国々をSF的手法で描き出すことで「喪われた「秘境」を再発見し、さらに19世紀的な秘境冒険小説のなかに私たちが見出す近代のというこの時代への「息苦しさ」からの解放感を、再現し、追体験すべきもの」と評した<ref>[[笠井潔]]「解説」(川又千秋『海神の逆襲』徳間文庫、1983年)</ref>。[[邦光史郎]]『地底の王国』(1987年)は[[バリ島]]の地底にある世界へ有尾人を探索に行く。[[横田順彌]]『人外魔境の秘密』(1991年)は押川春浪を主人公に、ドイル『失われた世界』の舞台を探検する。[[芦辺拓]]『地底獣国の殺人』(1997年)では[[トルコ]]の[[アララト山]]が冒険の舞台となっている。

日本では、[[山田正紀]]による『崑崙遊撃隊』(1976年)では[[ゴビ砂漠]]で[[サーベルタイガー]]の住む幻の村にたどり着く。『ツングース特命隊』(1985年)ではシベリア奥地での大爆発を調査に向かい恐竜の住む洞窟世界にたどり着く。『魔境密命隊』(1985年)では[[イラン・イラク戦争]]の謀略作戦中に古代生物の住む地底世界に迷い込む。[[田中光二]]『ロストワールド2』(1980年)は、ドイル『失われた世界』のチャレンジャー教授一行が[[インカ帝国|古代インカ]]の幻の都市を探索し、『新・ソロモン王の宝窟』(1987年)、『吼える密林 アフリカ竜を探せ』(1988年)などの作品もある。[[今日泊亜蘭]]「怪獣大陸」(1978年)は南極探検隊が恐竜に遭遇する。[[菊地秀行]]『エイリアン魔獣境』(1983年)はアマゾン奥地の幻の王国で次々に奇妙な敵と対峙する。[[栗本薫]]『[[魔境遊撃隊]]』(1984年)では、謎の遺跡の残る南洋の孤島を探検する。[[川又千秋]]は、南洋の未知の島々を舞台にした『海神の逆襲』(1979年)や、『赤道の魔界』(1980年)、『幻獣の密使』(1981年)などを書き、これら現代における秘境冒険小説について[[笠井潔]]は、地図にない国々をSF的手法で描き出すことで「喪われた「秘境」を再発見し、さらに19世紀的な秘境冒険小説のなかに私たちが見出す近代のというこの時代への「息苦しさ」からの解放感を、再現し、追体験すべきもの」と評した<ref>[[笠井潔]]「解説」(川又千秋『海神の逆襲』徳間文庫、1983年)</ref>。[[邦光史郎]]『地底の王国』(1987年)は[[バリ島]]の地底にある世界へ有尾人を探索に行く。[[横田順彌]]『人外魔境の秘密』(1991年)は[[押川春浪]]を主人公に、ドイル『失われた世界』の舞台を探検する。[[芦辺拓]]『地底獣国の殺人』(1997年)では[[トルコ]]の[[アララト山]]が冒険の舞台となっている。



ロストワールドものは小説以外にも存在する。テレビゲームでは『[[トゥームレイダー]]』とその続編が有名である。映画では「[[インディ・ジョーンズ シリーズ]]」のコンセプトがロストワールドものに近い。

ロストワールドものは小説以外にも存在する。テレビゲームでは『[[トゥームレイダー]]』とその続編が有名である。映画では「[[インディ・ジョーンズ シリーズ]]」のコンセプトがロストワールドものに近い。


2023年8月13日 (日) 03:29時点における最新版

冒険小説パルプ雑誌の表紙(1940年)

: Lost World

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(1863)(1864)調[4](1919)[5]1876[2]
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[編集]

  1. ^ Deane, Bradley (2008). “Imperial barbarians: primitive masculinity in Lost World fiction”. Victorian Literature and Culture (Cambridge University Press) (36): pp. 205-225. doi:10.1017/S1060150308080121. http://journals.cambridge.org/production/action/cjoGetFulltext?fulltextid=1689316. 
  2. ^ a b 北上次郎『冒険小説論』早川書房、1993年(「大観光の時代」)
  3. ^ Robert E. Morsberger (1993), "Afterword", in The Reader's Digest, King Solomon's Mines
  4. ^ 北上次郎『冒険小説論』早川書房、1993年(「科学の冒険」)
  5. ^ 石上三登志(『SFファンタジア3 異世界編』)
  6. ^ 石上三登志「『キング・コング』学入門」(エドガー・ウォーレス&メリアン・C・クーパー『キング・コング』創元推理文庫、2005年)
  7. ^ 大久保康雄「解説」(H.R.ハガード『ソロモン王の洞窟』創元推理文庫、1972年)
  8. ^ a b 巽孝之『恐竜のアメリカ』筑摩書房、1997年(第2章 巨大妄想)
  9. ^ 笠井潔『SFとはなにか』日本放送出版協会、1986年(第1章 SFの起源)
  10. ^ Becker, Allienne R. (1992). The Lost Worlds Romance: From Dawn Till Dusk. Westport, CT: Greenwood Press. ISBN 0-313-26123-7 
  11. ^ 巽孝之「解説」(ルーディ・ラッカー『空洞地球』ハヤカワ文庫、1991年)
  12. ^ 高山宏「十九世紀とロースト・ワールド幻想」(『幻想文学 第8号』)
  13. ^ 北上次郎『冒険小説論』早川書房、1993年(「海のロマン」)
  14. ^ 横田順彌「解説」(山田正紀『崑崙遊撃隊』角川文庫、1978年)
  15. ^ 會津信吾「解説」(山田正紀『魔境物語』徳間文庫、1987年)
  16. ^ 横田順彌(『SFファンタジア3 異世界編』)
  17. ^ a b 『日本幻想作家名鑑』幻想文学会出版局、1991年
  18. ^ 日下三蔵「解説」(『怪奇探偵小説傑作選10 香山滋』ちくま文庫、2003年)
  19. ^ 種村季弘「水中生活者の夢 香山滋」(東雅夫編『恐竜文学大全』)
  20. ^ 笠井潔「解説」(川又千秋『海神の逆襲』徳間文庫、1983年)

参考文献[編集]

外部リンク[編集]