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'''第2族元素'''(だいにぞくげんそ)は、[[周期表]]の第2族に属する[[典型元素]]でs |
'''第2族元素'''︵だいにぞくげんそ︶は、[[周期表]]の第2族に属する[[典型元素]]で[[sブロック元素]]でもある。[[ベリリウム]]・[[マグネシウム]]・[[カルシウム]]・[[ストロンチウム]]・[[バリウム]]・[[ラジウム]]が分類される。このうち、カルシウム・ストロンチウム・バリウム・ラジウムを'''アルカリ土類金属'''︵アルカリどるいきんぞく、Alkaline earth metal︶と呼ぶ。かつては第2族元素全体をアルカリ土類金属と呼ぶ場合もあったが、今日では、ベリリウムとマグネシウムは含めないのが一般的である。
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:[[ベリリウム]](Beryllium; 原子番号4) |
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:[[マグネシウム]](Magnesium; 原子番号12) |
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:[[カルシウム]](Calcium; 原子番号20) |
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:[[ストロンチウム]](Strontium; 原子番号38) |
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:[[バリウム]](Barium; 原子番号56) |
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:[[ラジウム]](Radium; 原子番号88) |
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==アルカリ土類金属== |
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'''第2族元素'''のうちカルシウム (Ca)、ストロンチウム (Sr)、バリウム (Ba)、ラジウム (Ra) を'''アルカリ土類金属'''(アルカリどるいきんぞく、'''Alkaline earth metal''')と呼ぶ。かつては'''第2族元素'''全体を'''アルカリ土類金属'''と呼ぶ場合もあったが、今日では、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)は'''アルカリ土類金属'''に含めない。 |
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==性質== |
==性質== |
2006年8月7日 (月) 18:11時点における版
第2族元素︵だいにぞくげんそ︶は、周期表の第2族に属する典型元素でsブロック元素でもある。ベリリウム・マグネシウム・カルシウム・ストロンチウム・バリウム・ラジウムが分類される。このうち、カルシウム・ストロンチウム・バリウム・ラジウムをアルカリ土類金属︵アルカリどるいきんぞく、Alkaline earth metal︶と呼ぶ。かつては第2族元素全体をアルカリ土類金属と呼ぶ場合もあったが、今日では、ベリリウムとマグネシウムは含めないのが一般的である。
性質
第2族元素は周期表において、左から2列目に位置する元素群で、価電子は最外殻のs軌道にある電子である。いずれの元素も2価の陽イオンになりやすい。逆に1価の陽イオンはいずれも不安定であり、生成しても不均化により速やかに2価の陽イオンとなる。ベリリウム 4Be |
マグネシウム 12Mg |
カルシウム 20Ca |
ストロンチウム 38Sr |
バリウム 56Ba | |
---|---|---|---|---|---|
電子配置 | [He]2s2 | [Ne]3s2 | [Ar]4s2 | [Kr]5s2 | [Xe]6s2 |
第1イオン化エネルギー (kJ mol-1) |
899.5 | 737.7 | 589.8 | 549.5 | 502.9 |
第2イオン化エネルギー (kJ mol-1) |
1757.1 | 1450.7 | 1145.4 | 1064.2 | 965.2 |
電子付加エンタルピー (kJ mol-1) |
- | - | - | ≈0 | ≈0 |
電子親和力 (kJ mol-1) |
≈0 | ≈0 | - | - | - |
電気陰性度 (Allred-Rochow) |
1.47 | 1.23 | 1.04 | 0.99 | 0.97 |
イオン半径 (pm; M2+) |
41 (4配位) 59 (6配位) |
71 (4配位) 86 (6配位) |
114 (6配位) 126 (8配位) |
132 (6配位) 140 (8配位) |
149 (6配位) 175 (12配位) |
共有結合半径 (pm) |
112 | 130 | 174 | 192 | 198 |
van der Waals半径 (pm) |
- | 173 | - | - | - |
融点 (K) |
1551.15 | 923 | 1115 | 1050 | 1000 |
沸点 (K) |
3243.15 | 1363 | 1757 | 1655 | 2143 |
還元電位 E0 (V;M2+/M) | - 1.85 | - 2.363 | - 2.866 | - 2.89 | - 2.906 |
また、2族元素の元素は閉殻構造の遮蔽を受けない核電荷が同一周期の1族元素より大きい為、アルカリ金属よりも原子間の結合が強く、単体の融点はアルカリ金属のそれよりも高い。
また、同じ理由で陽イオンは相当する1族元素よりもイオン半径が小さい。それ故、2族元素塩の結晶格子は相対的に小さく、結合は強く結びついている。塩の水溶性に格子の解離エネルギーが与える影響は大きく、1族元素塩に比べ2族元素塩の溶解性が小さい理由の一つになっている。とはいえ周期が大きくなるほど原子半径が大きくなりs軌道電子の束縛は緩やかとなり金属としての性質を示すので、マグネシウムよりも周期が大きい2族元素の切断面は銀白色の金属光沢がある。
第2族元素の一部は炎色反応を示すものが存在する。
カルシウム | ストロンチウム | バリウム |
---|---|---|
橙赤色 | 深紅色 | 黄緑色 |
2族元素の中でもベリリウムは共有結合性が強く表れ、カルシウム以下の2族元素︵アルカリ土類金属︶とはいささか化学的性質が異なる。マグネシウムはベリリウムとアルカリ土類金属の中間的な性質を持ち、ひいてはグリニャール試薬など有機金属試薬として有用な性質を有している。マグネシウムとアルカリ土類金属は鉱石などの主要成分の一つとして地殻中に普遍的に見出される。 2族元素の酸化還元電位は相当小さい為、還元力は強い。しかし、ベリリウムやマグネシウムの単体金属は強固な酸化皮膜で覆われ不動態を形成する為、強い還元作用が表面には現れにくい。一方、それ以外のカルシウム、ストロンチウム、バリウムは水などのプロトン性溶媒と反応して、1族元素と比べて穏やかな反応で水素を発生する。