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{{Otheruses|筆記具の筆|画材としての筆|画筆|その他}}

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[[ファイル:Pinceaux chinois.jpg|thumb|さまざまな筆]]

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{{漢字}}

{{漢字}}

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=== 仕組み ===

=== 仕組み ===

{{独自研究|section=1|date=2021-07}}[[ファイル:CSIRO ScienceImage 8115 Human hair and Merino wool fibre.jpg|代替文=羊毛と人毛の電子顕微鏡写真|左|サムネイル|電子顕微鏡で観察した羊毛(上)と人毛(下)の表面]]

毛は顕微鏡で見るとウロコ状の表皮に包まれた物体であることがわかる。ウロコ状の部分をcuticle([[キューティクル]]:表皮構成物質)と呼ぶ。人毛の場合、この[[キューティクル]]の隙間は0.1[[マイクロメートル|μm]]であり、水などがこの隙間から進入すると毛全体が膨らみ反る。そのため、作られた直後では膨らんだり毛が反り返るなどして性能を活かしきることができない。ススは、元素的にはカーボン(炭素)である。このスス成分がキューティクルの隙間に沈着し、水分の浸透を防止し、膨らんだり反ったりしなくなる。さらに、これによりコシが出て、墨の含みも良くなり、最も良い状態でその性能を活かすことができる。羊毛では、作成直後は透通るような白い色をしているが、使い込むに従って銀色に、さらに長年を経ると黄金色に輝き、使用者自身の書きぶりが毛の癖となって表れ、その人の体の一部の如く使いこなしやすくなる。しかしその状態になるには、墨液よりも、摩った固形墨の方が良いと言える。

毛は顕微鏡で見るとウロコ状の表皮に包まれた物体であることがわかる。ウロコ状の部分をcuticle([[キューティクル]]:表皮構成物質)と呼ぶ。人毛の場合、この[[キューティクル]]の隙間は0.1[[マイクロメートル|μm]]であり、水などがこの隙間から進入すると毛全体が膨らみ反る。そのため、作られた直後では膨らんだり毛が反り返るなどして性能を活かしきることができない。ススは、元素的にはカーボン(炭素)である。このスス成分がキューティクルの隙間に沈着し、水分の浸透を防止し、膨らんだり反ったりしなくなる。さらに、これによりコシが出て、墨の含みも良くなり、最も良い状態でその性能を活かすことができる。羊毛では、作成直後は透通るような白い色をしているが、使い込むに従って銀色に、さらに長年を経ると黄金色に輝き、使用者自身の書きぶりが毛の癖となって表れ、その人の体の一部の如く使いこなしやすくなる。しかしその状態になるには、墨液よりも、摩った固形墨の方が良いと言える。



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=== 毛とニカワの関係について ===

=== 毛とニカワの関係について ===

前項のように、使うほどに本来の能力が引き出されてくるが、それには墨の選び方や洗い方も大事になってくる。


{{|section=1|date=2021-07}}使


墨の成分は、主に[[スス]]と膠([[ニカワ]]:コラーゲン・ゼラチン成分)から作られている。品質の劣悪なものは、ニカワに安価な海外の[[魚]]のコラーゲンを使うなどするため、ニカワの成分が毛に対してストレスを与え、キューティクルを傷める。人によっては[[リンス]]や[[コンディショナー]]などを塗布してキューティクルを守ろうとすることがあるが、前述の通り、キューティクルの隙間にススを入れることが大事であって、リンスやコンディショナーなどは隙間に入り込んでススの入りを阻害し、コシを与えず逆に寿命を縮めることになる。

墨の成分は、主に[[スス]]と膠([[ニカワ]]:コラーゲン・ゼラチン成分)から作られている。品質の劣悪なものは、ニカワに安価な海外の[[魚]]のコラーゲンを使うなどするため、ニカワの成分が毛に対してストレスを与え、キューティクルを傷める。人によっては[[リンス]]や[[コンディショナー]]などを塗布してキューティクルを守ろうとすることがあるが、前述の通り、キューティクルの隙間にススを入れることが大事であって、リンスやコンディショナーなどは隙間に入り込んでススの入りを阻害し、コシを与えず逆に寿命を縮めることになる。



=== 洗うことについて ===

=== 洗うことについて ===




{{|section=1|date=2021-07}}


小筆を洗う場合は、穂先を擦り切らせないよう気をつける。

小筆を洗う場合は、穂先を擦り切らせないよう気をつける。

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{{main|書法|油彩|水彩}}

{{main|書法|油彩|水彩}}



== 胎毛筆 ==

== 種類 ==

=== 毛 ===


[[]]使[[]]{{|date=20198}}

; {{ill2|コリンスキーセーブル筆|en|Kolinsky sable-hair brush}}

: [[チョウセンイタチ]](コリンスキーセーブル)の尾にある毛を原毛として使った高級毛筆。イギリス王室からの依頼で文具メーカーの[[ウィンザー・アンド・ニュートン]]などが制作している。


; 根朱筆(ねじふで)


: [[]]使使<ref>{{Cite web||url=https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000241851 |title=使 |access-date=2023-01-16 |last= |website= |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web||url=https://xtech.nikkei.com/dm/article/COLUMN/20081029/160332/ |title=5  |access-date=2023-01-16 |last=xTECH |website=xTECH |language=ja}}</ref>

; 狸毛


: <ref>{{Cite web||url=https://www.daigoji.or.jp/archives/cultural_assets/NA003/NA003.html |title=   |access-date=2023-01-16 |website=www.daigoji.or.jp}}</ref><ref>:  6 (, )  p61</ref>

; {{Anchors|胎毛筆}}胎毛筆


: [[]]使[[]]<ref>{{Cite book||author=|title=|series= 30|publisher=|year=1978|page=72|isbn=4588203010}}</ref>2006<ref>{{Cite web||url=https://archive.is/bwKwq|website=recordchina.co.jp|title=西|date=2006-09-20|accessdate=2023-01-16|publisher=Record China}}</ref>

=== 目的 ===

; 線描筆


: 使()3<ref name=musashi>{{Cite web||url=http://zokeifile.musabi.ac.jp/ |title=  |access-date=2023-01-16 |website=  |language=ja}}</ref><ref name=musashi/>

; 隈取筆、ぼかし筆


: <ref>{{Cite book||author=|title=|series= 30|publisher=|year=1978|page=58|isbn=4588203010}}</ref>

; 付立筆、附立筆、没骨筆<ref>{{Cite web|和書|url=http://zokeifile.musabi.ac.jp/附立筆 |title=武蔵野美術大学 造形ファイル|武蔵野美術大学による、美術とデザインの「素材・道具・技法」に関する情報提供サイト |access-date=2023-01-16 |website=武蔵野美術大学 造形ファイル |language=ja}}</ref>



== 筆にまつわる言葉 ==

== 筆にまつわる言葉 ==

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:* [[班超#関連項目|燕頷投筆]](えんがんとうひつ)

:* [[班超#関連項目|燕頷投筆]](えんがんとうひつ)

:* 口誅筆伐(こうちゅうひつばつ) - 文や言葉で批判や攻撃を行うこと。

:* 口誅筆伐(こうちゅうひつばつ) - 文や言葉で批判や攻撃を行うこと。

; その他


:* <ref group="">[[]][[]]{{|}} / {{|}}[[]]{{|}} / {{|}}</ref>


== 脚注 ==

== 脚注 ==

{{脚注ヘルプ}}

<references />


=== 注釈 ===

{{Notelist}}


=== 出典 ===

{{Reflist}}



== 参考文献 ==

== 参考文献 ==

84行目: 114行目:

* [[糸]]

* [[糸]]

* [[文鎮]]

* [[文鎮]]

* [[矢立]] - [[墨壺]]と組み合わせた携帯筆記具

* [[書道]]、[[習字]]、[[漢字]]

* [[書道]]、[[習字]]、[[漢字]]

* [[絵筆]]、[[ブラシ]]、[[刷毛]]

* [[絵筆]]、[[ブラシ]]、[[刷毛]]

92行目: 123行目:

== 外部リンク ==

== 外部リンク ==

{{commonscat|Ink brushes}}

{{commonscat|Ink brushes}}

* [http://www.kougeishi.jp/index.php 日本の伝統工芸士 /(財)伝統的工芸品産業振興協会]

* [http://www.kougeishi.jp/ 日本の伝統工芸士 /(財)伝統的工芸品産業振興協会]

* [http://www.dsl.gr.jp/~toyama/shoukai/fude00.html/ 豊橋筆 /豊橋筆振興協同組合]

* [http://fude.or.jp/jp/kumanofude/ 熊野筆 /(財)筆の里振興事業団]

* [http://fude.or.jp/jp/kumanofude/ 熊野筆 /(財)筆の里振興事業団]

* [http://www.manabi.pref.hiroshima.jp/gakusyu/kougei/kawajiri/index.html/ 川尻筆 /川尻町毛筆事業協同組合]

{{サイエンスチャンネル

{{サイエンスチャンネル

|番組番号=B980601

|番組番号=B980601

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{{DEFAULTSORT:ふて}}

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[[Category:筆|*]]

[[Category:筆|*]]


2024年3月11日 (月) 00:32時点における最新版

さまざまな筆


[]




[1][2]使使使[3]

[4]

[]


[]

[5]使[6]

仕組み[編集]

羊毛と人毛の電子顕微鏡写真
電子顕微鏡で観察した羊毛(上)と人毛(下)の表面

cuticle0.1μm使使使

使

毛とニカワの関係について[編集]


使

使寿

洗うことについて[編集]








使使使


[]






 

 

 

 






筆による技法[編集]

[]

[]




()使



使使[7][8]



[9][10]



使[11]2006[12]

[]




使()3[13][13]



[14]

[15]

[]





 - 

 - 

 - 

 - 

 - 調使

 - 使[16]








 - 

 - 



 - 




[ 1]

[]

注釈[編集]

  1. ^ 鉛筆、万年筆等。中国語ではボールペンを指す円珠筆(繁体字: 圓珠筆 / 簡体字: 圆珠笔)やクレヨンを指す蝋筆(繁体字: 蠟筆 / 簡体字: 蜡笔)などがある。

出典[編集]



(一)^  PP..46-47

(二)^ , (1998-05-29).   (1 ed.). . p. 186. ISBN 4-04-703294-8 

(三)^  P.2

(四)^   () 2002315 ISBN 9784835534527

(五)^  P.73

(六)^  P.150

(七)^ . 使. . 2023116

(八)^ xTECH. 5 . xTECH. 2023116

(九)^   . www.daigoji.or.jp. 2023116

(十)^ :  6 (, )  p61

(11)^ ︿30197872ISBN 4588203010 

(12)^ 西. recordchina.co.jp.  Record China (2006920). 2023116

(13)^ ab .  . 2023116

(14)^ ︿30197858ISBN 4588203010 

(15)^  .  . 2023116

(16)^  - goo

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]