「譲渡性預金」の版間の差分
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2011年2月28日 (月) 09:31時点における版
譲渡性預金︵じょうとせいよきん、"︵negotiable︶certificate of deposit"︶は、銀行の定期預金の一つである。厳密に言うと、銀行がそれに対して無記名の預金証書を発行する特別の定期預金をいい、預金者がこれを金融市場で自由に譲渡できることからその名がある。簡単に言うと、他人への譲渡が可能な特別なタイプの預金のこと。譲渡可能定期預金証書、CD、またはNCDともいう。
日本では最低預金額は5,000万円以上と高額なものがほとんど︵近年は1000万円からというのもある︶で、個人が持つことはまず無く、企業などが決済用に利用するものである。預金保険の対象とはならない。
アメリカではほとんどの定期預金が譲渡性預金であり、預金保険の対象となる。このことを利用して余剰資金の運用のために証券会社等が多くの銀行の保護限度額の上限ずつの預金を仲介してまとめるブローカー預金と呼ばれる商品が存在し、預金者のモラル・ハザードを助長するものとして問題視されたこともある。
アメリカのシティバンクが1961年︵昭和36年︶に取り扱いを開始したのが創始である。日本においては1979年︵昭和54年︶5月、証券会社が行っていた債券の現先取引市場への対抗を図るために取り扱いが開始され、市場も同時に整備された。企業が有していた余裕資金を銀行が集めるのに、大きな役割を果たしたといわれ、日本において自由金利の商品が登場する先駆けともなった。
MMFなど、この商品を取り込んだ投資信託商品も存在する。