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サドベリー・ニュートリノ天文台

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(SNO)2100m

1999520061128SNO

2015[1]

SNOLABSNOSNO+

実験の動機

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1960SNO31SNO

1984[2]2 CANDUC$330,000,000[3][4]

[3]使[5]:440

SNO1984TRIUMFK調SNO1990


検出器の概要

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SNO6(20ft)1,0001,102850(28ft)9,600(PMT)[6]

SNO11.5 (0.93 mi)  沿 3000 (1 µm1 ft33,000100[3]

荷電カレント相互作用

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荷電カレント相互作用では、ニュートリノは重陽子中の中性子陽子に変換する。ニュートリノは反応により吸収され電子が発生する。太陽ニュートリノのエネルギーはミュオンタウレプトンの質量より小さく、そのため電子ニュートリノのみがこの反応に寄与する。放出される電子はニュートリノのエネルギー5-15 MeV程度のほとんどを持ち出し、検出することができる。生成される陽子は簡単に検出されるほど十分なエネルギーを持っていない。この反応により生成される電子は全ての方向に放出されるが、わずかにニュートリノがやってきた方向を示す傾向がある。

中性カレント相互作用

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中性カレント相互作用では、ニュートリノは重陽子をその構成要素である中性子と陽子に分解する。ニュートリノはややエネルギーを失いつつ維持され、すべてのフレーバーのニュートリノが同じようにこの相互作用に寄与する。重水の中性子に対する反応断面積は小さく、中性子が重水素の原子核に捕獲されるときには約6MeVのエネルギーのガンマ線光子)が発生する。ガンマ線の進行方向はニュートリノの進行方向とは完全に無関係である。一部の中性子はアクリル容器を通過して軽水に入り、軽水の中性子捕獲反応断面積は非常に大きいため直ちに捕獲される。この反応で約2MeVのエネルギーのガンマ線が発生するが、これは検出器のエネルギー閾値以下なので観測できない。コンプトン散乱し加速された電子はチェレンコフ放射を通じて検出することができる。

電子弾性散乱

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弾性散乱相互作用では、ニュートリノは原子中の電子と衝突し、エネルギーを電子に分け与える。3種類すべてのニュートリノが中性のZボゾンの交換を通じてこの相互作用に寄与することができ、電子ニュートリノは電荷を持つWボソンの交換によっても寄与することができる。 このためこの相互作用は電子ニュートリノによるものが支配的であり、スーパーカミオカンデ検出器ではこのチャネルを通じて太陽ニュートリノの観測が可能になっている。この相互作用は相対論的なビリヤードに相当し、このため生成された電子は通常、ニュートリノが(太陽から)進行してきた方向を指し示す。この相互作用は原子中の電子で起こるため、重水と軽水の両方で同じ割合で発生する。

実験結果と影響

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2001618SNO[7][8]SNOSNO

SNO1998SNOSNO21,5002750[9] 2007SNO[10] 2015 B.[11]

その他の可能な解析

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SNOSNOLVD(SNEWS)

SNOSNO1GeV

参加機関

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SNO100

カナダ

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もはや協力機関ではないが、 チョーク・リバー研究所は重水を入れるアクリル容器の作成を指揮し、カナダ原子力公社は重水の供給元だった。

英国

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米国

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名誉と受賞

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 14724SNOSNO

200611SNO1C[12]

SNOB2015

SNO20164

参考文献

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座標: 北緯46度28分30秒 西経81度12分04秒 / 北緯46.47500度 西経81.20111度 / 46.47500; -81.20111[13]



(一)^ 2015 Nobel Prize in Physics: Canadian Arthur B. McDonald shares win with Japan's Takaaki Kajita. CBC News. (2015106). http://www.cbc.ca/news/technology/nobel-prize-physics-2015-1.3258178 

(二)^ Chen, Herbert H. (September 1984). Direct Approach to Resolve the Solar-Neutrino Problem. Physical Review Letters 55 (14): 15341536. Bibcode: 1985PhRvL..55.1534C. doi:10.1103/PhysRevLett.55.1534. PMID 10031848. 

(三)^ abcThe Sudbury Neutrino Observatory  Canada's eye on the universe. CERN Courier.  CERN (2001124). 200864

(四)^ Heavy Water (2006131). 2015123

(五)^ Jelley, Nick; McDonald, Arthur B.; Robertson, R.G. Hamish (2009). The Sudbury Neutrino Observatory. Annual Review of Nuclear and Particle Science 59: 43165. Bibcode: 2009ARNPS..59..431J. doi:10.1146/annurev.nucl.55.090704.151550. http://sno.phy.queensu.ca/papers/JelleyMcDonaldRobertsonAnnRev2009.pdf.  A good retrospective on the project.

(六)^ Brewer, Robert. Deep Sphere: The unique structural design of the Sudbury Neutrinos Observatory buried within the earth. Canadian Consulting Engineer. http://www.ieee.ca/millennium/neutrino/sno_deep.html. 

(七)^ Ahmad, QR (2001). Measurement of the Rate of νe + d p+ p+ e Interactions Produced by 8B Solar Neutrinos at the Sudbury Neutrino Observatory. Physical Review Letters 87 (7): 071301. arXiv:nucl-ex/0106015. Bibcode: 2001PhRvL..87g1301A. doi:10.1103/PhysRevLett.87.071301. 

(八)^ Sudbury Neutrino Observatory First Scientific Results (200173). 200864

(九)^ SPIRES HEP Results. SPIRES.  SLAC. 2009106[]

(十)^ Arthur B. McDonald, Ph.D.. Franklin Laureate Database.  Franklin Institute. 2008104200864

(11)^ The Nobel Prize in Physics 2015. 2015106

(12)^ Past Winners  The Sudbury Neutrino Observatory.  NSERC (200833). 200864

(13)^  SNOLAB Users Handbook Rev. 2, (2006-06-26), p. 33, http://snolab2008.snolab.ca/snolab_users_handbook_rev02.pdf 201321 

外部リンク

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