サルミアッキ
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d3/Salmiakki_-_Halva_-_composition.jpg/220px-Salmiakki_-_Halva_-_composition.jpg)
サルミアッキ︵フィンランド語: salmiakki︶は、薬草︵甘草︶の一種であるリコリスから抽出した成分を配合した﹁リコリス菓子﹂のひとつで、リコリス菓子に塩化アンモニウムを添加したもの[1]。その他の食品や飲料の味付けとしても使用される。
北欧語などではサルミアック、サルミアク︵スウェーデン語・デンマーク語・オランダ語: salmiak、ノルウェー語: salmiakk︶とよばれ、これらは化学物質としての塩化アンモニウム自体も意味し[2]、ラテン語で塩化アンモニウムを意味する﹁sal ammoniac︵サル アンモニアック︶﹂に由来する。
通常のリコリス菓子と異なり、塩化アンモニウムによる強い塩味[3]とアンモニア臭がある。色は通常のリコリス同様、黒に近い暗褐色である。
キャンディ[編集]
サルミアッキのキャンディは、北欧周辺地域では伝統的に食べられ、北欧5か国[4]ではその国を代表する菓子といってよいほど、老若男女問わず食べられている[5]。成分にアンモニアが含まれていて、元々は喉用の薬として薬局で販売され[6]、強い塩味とアンモニア臭が特徴[7]。味は﹁ゴムに塩と砂糖をまぶしたよう[8][9]﹂と評される程の独特な風味であり、塩化アンモニウムによる塩気も相まって人を選ぶ味わいである[10]。 ﹁世界一まずい飴﹂と言われることもある[11]が、独特な風味が好まれ、中には﹁食べないと禁断症状が起きる﹂フィンランド人もいる[9]。その他の製品[編集]
菓子の他にもウォッカなどの蒸留酒︵Salmiakki Koskenkorva, サルミアッキ・コスケンコルヴァ︶、アイスクリーム、コーラ、豚肉 (salmiakkipossu)[12] などサルミアッキで味付けされた食品がある。 サルミアッキ味のウォッカは黒い色で濃密かつ非常に甘い。厳密にはウォッカではなく、ヴィーナ (viina) に分類される酒の種別の中で、フィンランドでもっとも飲まれているコスケンコルヴァ (Koskenkorva) と呼ばれる伝統的な蒸留酒にサルミアッキの味付けをした酒である[13]。ギャラリー[編集]
脚注[編集]
(一)^ “﹁世界一まずい飴﹂と噂の﹁サルミアッキ﹂をなめてみた”. マイナビニュース (2012年5月15日). 2022年6月1日閲覧。
(二)^ 鎌田タベア & 柳原伸洋 2016, p. 53.
(三)^ Salammoniac: Salammoniac mineral information and data
(四)^ スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランド
(五)^ Apteekin salmiakki menestyy tuonnista huolimatta
(六)^ 玖保キリコ 2009, p. 28.
(七)^ 地球の歩き方編集室 2021, p. 102.
(八)^ 片桐はいり 2010.
(九)^ ab“真っ黒で世界一まずい? 北欧で愛される飴﹁サルミアッキ﹂とは | Sweeten the future”. 糖で生活を健やかに | Sweeten the Future. 2023年3月19日閲覧。
(十)^ Helsingin Sanomat - International Edition
(11)^ JTBパブリッシング 2016, p. 38.
(12)^ HK Ruokatalo Oy tuoteuutisia
(13)^ Valtiopäivät 1993
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- フィンランド・サルミアッキ協会
- ミコン フィンランド ショップ(サルミアッキの詳しい紹介)
- 奇食の館(サルミアッキの体験レポート)
- 塩辛いリコリス菓子:甘くないスイーツ
- デンマークのリコリス菓子
- 玖保キリコ (2009). フィンランド. JTBパブリッシング. p. 28. ISBN 9784533076060
- 片桐はいり (2010). わたしのマトカ. 幻冬舎. p. 1. ISBN 9784344414259
- 鎌田タベア; 柳原伸洋 (2016). 日本人が知りたいドイツ人の当たり前. 三修社. p. 53. ISBN 9784384058512
- JTBパブリッシング (2016). ララチッタ_北欧_2016年版. JTBパブリッシング. p. 38. ISBN 9784533091407
- 地球の歩き方編集室 (2021). W07 世界のグルメ図鑑 116の国と地域の名物料理を食の雑学とともに解説. 地球の歩き方. p. 102. ISBN 9784059196228