ザ・リバー (アルバム)
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『ザ・リバー』 | |||||
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ブルース・スプリングスティーン の スタジオ・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 1979年4月 - 1980年8月、ニューヨーク・パワーステーション | ||||
ジャンル | ロック | ||||
時間 | |||||
レーベル | コロムビア | ||||
プロデュース | ジョン・ランドー、ブルース・スプリングスティーン、スティーヴ・ヴァン・ザント | ||||
専門評論家によるレビュー | |||||
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チャート最高順位 | |||||
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ブルース・スプリングスティーン アルバム 年表 | |||||
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ブルース・スプリングスティーン アンド Eストリートバンド 年表 | |||||
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『ザ・リバー』 (The River) は、ブルース・スプリングスティーンが1980年に発表した2枚組アルバムである。
来歴
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アルバムの原点はスプリングスティーンの過去の作品に遡る。﹁独立の日﹂、﹁ポイント・ブランク﹂、﹁タイズ・ザット・バインド﹂、﹁恋のラムロッド・ロック﹂、それに﹁愛しのシェリー﹂は前作﹃闇に吠える街﹄の名残であり、﹁裏通り﹂の挿入として使われた﹁ドライブ・オール・ナイト﹂同様、1978年のツアーで演奏していた。﹁愛しのシェリー﹂と﹁ザ・リバー﹂は1979年9月の﹁安全なエネルギーを求めるミュージシャン連合﹂のコンサートで披露され、この様子は1980年7月のドキュメンタリー映画﹃ノー・ニュークス﹄に収録されている。
当初は﹃タイズ・ザット・バインド﹄のタイトルで1979年に1枚組アルバムとして発売される予定であった。しかしスプリングスティーンはこれを﹁軽すぎる﹂と判断し、﹁ザ・リバー﹂を書いた後に暗い曲を追加した。確かに、﹃ザ・リバー﹄は軽薄な曲と厳粛な曲との混合で有名になった。これは意図的ものであり、暗闇との対比を示したものである。スプリングスティーンのはインタビューで以下のように語った。﹁ロックンロールはいつも楽しく、確かにハッピーだ。人生においては最も素晴らしいものだな。だけど、ロックには厳しさ、無情さ、そして孤独もあるんだ… 俺は人生にはこんな矛盾があるという理解にたどり着いた。君らも同じことだぜ﹂
﹁ハングリー・ハート﹂はスプリングスティーン初の全米トップ10に入った曲で、最高順位は5位。当初はスプリングスティーン自身ではなくラモーンズのために作った曲だったが、マネージャー兼プロデューサーのジョン・ランドーが自分で使うよう説得したものである。アルバムは全米アルバムチャートで初の1位となり、発売からクリスマスの期間でアメリカ国内160万枚の売り上げを記録した。後続のシングル﹁消え行く男﹂は最高20位とつまずき、この曲をシングルにしたことを疑問視されている。
アルバム発売後の1980年から1981年に北米、西欧での長期ツアーが行われた。﹁キャディラック・ランチ﹂、﹁恋のラムロッド・ロック﹂、﹁表通りにとびだして﹂、﹁二つの鼓動﹂といったアップテンポのロックナンバーは、その後数十年にわたりコンサートの中核をなすことになる。
LP時のサイド3、サイド4それぞれの最終トラック﹁盗んだ車﹂と﹁雨のハイウェイ﹂での異質に静かで不安なアレンジは、将来のスプリングスティーンの音楽傾向の兆しとなっている。
その後の売り上げでRIAAによりクインタプル・プラチナ︵500万枚︶を認定され、スプリングスティーンの最も売れたアルバムの1つとなった。
﹃ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500﹄に於いて、253位にランクイン[8]。また同誌読者投票で﹃史上最高の二枚組アルバム﹄(2014年)の4位に選ばれている[9]。
﹁ドライブ・オール・ナイト﹂と﹁盗んだ車﹂は、1997年の映画﹃コップランド﹄で作風を傾向づける重要な役割を演じた。
﹁ドライブ・オール・ナイト﹂と﹁表通りにとびだして﹂は、2007年の映画﹃再会の街で﹄で使用され、アルバムについても作中で何度か言及されている。
2009年11月8日に、マディソン・スクエア・ガーデンにてアルバムの全曲演奏ライブを行った。
収録曲
[編集]- Side 1
- タイズ・ザット・バインド (The Ties That Bind) - 3分34秒
- 愛しのシェリー (Sherry Darling) - 4分3秒
- ジャクソン刑務所 (Jackson Cage) - 3分4秒
- 二つの鼓動 (Two Hearts) - 2分45秒
- 独立の日 (Independence Day) - 4分50秒
- Side 2
- ハングリー・ハート (Hungry Heart) - 3分19秒
- 表通りにとびだして (Out in the Street) - 4分17秒
- クラッシュ・オン・ユー (Crush on You) - 3分10秒
- ユー・キャン・ルック (You Can Look (But You Better Not Touch)) - 2分37秒
- アイ・ウォナ・マリー・ユー (I Wanna Marry You) - 3分30秒
- ザ・リバー (The River) - 5分1秒
- Side 3
- ポイント・ブランク (Point Blank) - 6分6秒
- キャディラック・ランチ (Cadillac Ranch) - 3分3秒。同名のモニュメントが存在する。
- アイム・ア・ロッカー (I'm a Rocker) - 3分36秒
- 消え行く男 (Fade Away) - 4分46秒
- 盗んだ車 (Stolen Car) - 3分54秒
- Side 4
- 恋のラムロッド・ロック (Ramrod) - 4分5秒
- ザ・プライス・ユー・ペイ (The Price You Pay) - 5分29秒
- ドライブ・オール・ナイト (Drive All Night) - 8分33秒
- 雨のハイウェイ (Wreck on the Highway) - 3分54秒
メンバー
[編集]Eストリートバンド
[編集]- ロイ・ビタン - ピアノ、オルガン(「アイム・ア・ロッカー」、「ドライブ・オール・ナイト」)、バックボーカル
- クラレンス・クレモンズ - サクソフォーン、パーカッション、バックボーカル
- ダニー・フェデリシ - オルガン、グロッケンシュピール
- ブルース・スプリングスティーン - ボーカル、エレクトリック・ギター、ハーモニカ、ピアノ(ドライブ・オール・ナイト)
- ガリー・タレント - エレクトリック・ベース
- スティーヴ・ヴァン・ザント - アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、リードギター(クラッシュ・オン・ユー)、コーラス、バックボーカル
- マックス・ワインバーグ - ドラムス
追加ミュージシャン
[編集]- ハワード・ケイラン、マーク・ヴォルマン - バック・ボーカル(「ハングリー・ハート」)
制作
[編集]- ブルース・スプリングスティーン、ジョン・ランドー、スティーヴ・ヴァン・ザント - プロデューサー
- ニール・ドーフスマン - エンジニア
- ボブ・クリアマウンテン - ミキサー
- チャック・プロトキン - ミキサー
- トビー・スコット - ミキサー
- フランク・ステファンコ - カヴァー・アート
脚注
[編集]- ^ The River - Bruce Springsteen : Awards : AllMusic
- ^ norwegiancharts.com - Bruce Springsteen - The River
- ^ ChartArchive - Bruce Springsteen
- ^ dutchcharts.nl - Bruce Springsteen - The River
- ^ swedishcharts.com - Bruce Springsteen - The River
- ^ charts.org.nz - Bruce Springsteen - The River
- ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.262
- ^ 500 Greatest Albums of All Time: Bruce Springsteen, 'The River' | Rolling Stone
- ^ “Readers’ Poll: The 10 Greatest Double Albums of All Time” (英語). Rolling Stone (2014年1月8日). 2022年2月6日閲覧。