伝光録
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伝光録︵でんこうろく︶は、日本の曹洞宗の僧侶、瑩山紹瑾によって説かれた、釈迦から懐奘までの曹洞宗歴代祖師の伝記集。全53章2巻。1300年成立。日本曹洞宗では﹃正法眼蔵﹄と共に重視される。
概要[編集]
正安2年︵1300年︶に大乗寺において瑩山が説き、弟子がまとめた。 釈迦からインドの28祖、中国の23祖、日本の道元、懐奘までの合計53人について、それぞれ一章を充て、悟りの機縁を中心に、仏教の伝統を示している。構成[編集]
各章は本則、機縁、提唱、偈頌の4部で構成されている。刊行情報[編集]
安政4年︵1857年︶、佛洲仙英︵1794~1864︶により、各写本が校訂され開版︵刊行︶された︵仙英本︶。 ●﹃瑩山和尚伝光録﹄︵大内青巒校訂、鴻盟社、1885年︶ ●﹃伝光録詳解 - 異文対挙出典遡考﹄︵横関了胤著、仏教社、1940年︶ ●﹃伝光録﹄︵横関了胤校訂、岩波文庫、1944年、復刊1992年︶ ●﹃常済大師全集﹄︵孤峰智璨編、總持寺、1967年︶ ●﹃瑞泉寺本伝光録﹄︵川口高風編著、1978年︶ ●﹃瑩山 日本の禅語録 第5巻﹄︵田島柏堂訳著、講談社、1978年︶、抜粋の現代語訳 ●﹃永沢寺本伝光録﹄︵名著普及会、1985年︶ ●﹃伝光録 - 現代語訳﹄︵東隆眞訳、大蔵出版、1991年︶ ●﹃伝光録﹄︵宗典編纂委員会編、曹洞宗宗務庁、2005年︶伝光会[編集]
刊行100年にあたる昭和31年︵1956年︶より、本録の提唱会である伝光会が總持寺系を中心に開かれている。参考文献[編集]
- 『禅学大辞典』891p(大修館書店、1979年)
- 「解題」(『伝光録』宗典編纂委員会編、曹洞宗宗務庁、2005年)