宇佐美圭司
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宇佐美 圭司︵うさみ けいじ、1940年1月29日[1] - 2012年10月19日[1]︶は日本の画家。大阪府吹田市出身[1][2]。
経歴[編集]
大阪府吹田市生まれ[1][2]。父の転勤により和歌山市へ移住し、小中学校期を同地で過ごす[1]。 1953年に家族とともに大阪に転居し大阪市立田辺中学校に編入[1]。 1958年、大阪府立天王寺高校卒業。東京藝術大学を受験するが不合格となり[1]、東京に居をかまえ独学で創作を開始[1]。 1963年、南画廊︵東京・日本橋︶で初個展。 1965年、﹁新しい日本の絵画と彫刻﹂展︵MoMA、NY︶出品。この年に見つけた﹃ライフ﹄誌上のワッツ暴動の写真から抜き出した4人の人型を、翌年の自作に用いる。 1967年、第5回パリ青年ビエンナーレ︵パリ市立近代美術館︶、1972年、第36回ヴェネツィア・ビエンナーレ参加、他多数。 1970年、﹁Expo'70﹂鉄鋼館では美術監督を務めた。 1989年、第22回日本芸術大賞を受賞。 2002年、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。 2012年3月に開催された個展﹁制動・大洪水﹂︵大岡信ことば館︶が最後の展覧会となった[2]。 多摩美術大学助教授、武蔵野美術大学教授、京都市立芸術大学教授などを歴任。 2012年10月19日、72歳で死去[3]。死因は心不全[3]・食道がん[1]。作品[編集]
絵画[編集]
●還元 No.2︵1963年︶︵東京国立近代美術館蔵︶ ●作品 1963年4月17日︵1963年︶︵新潟市美術館蔵︶ ●アクション・フィールド︵1964年︶︵国立国際美術館蔵︶ ●ハード・トレーニング︵1964年︶︵大原美術館蔵︶ ●ジョイント︵1968年︶︵大原美術館蔵︶ ●ゴースト・プランNo.1︵1969年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●Exchange No.1︵1971年︶︵国立国際美術館蔵蔵︶ ●ゴーストプラン・イン・プロセスⅠ〜Ⅳ︵1972年︶︵目黒区美術館蔵︶ ●積層 No.1︵1974年︶︵東京国立近代美術館蔵︶ ●積層 No.2︵1974年︶︵国立国際美術館蔵︶ ●プロフィールのこだま‥積層︵1976年︶︵目黒区美術館蔵︶ ●やがて総ては一つの円の中にNo.2︵1982年︶︵大原美術館蔵︶ ●やがて総ては一つの円の中にNo.3︵1982年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●霧の街に沈む︵1984年︶︵新潟市美術館蔵︶ ●ビッグ・バン︵1987年︶︵愛知県美術館蔵︶ ●半透明吹き抜け屋台︵1988年︶︵京都国立近代美術館蔵︶ ●時の橋を渡る︵1988年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●三十三間堂呼吸︵1988年︶︵大原美術館蔵︶ ●きのこ雲の上で︵1988年︶︵広島市現代美術館蔵︶ ●どこで生きていますかと問われて洛中洛外と答える︵1991年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●杜子春︵1991年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●煉獄・泡の塔︵1994-97年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●ドーム・内なる外︵1997年︶︵東京国立近代美術館蔵︶ ●道行きNo.1︵1997年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●旅・After Hiroshima︵2005年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●大洪水へ︵2007年︶︵セゾン現代美術館蔵︶ ●制動・大洪水︵2011-12年︶︵セゾン現代美術館蔵︶壁画[編集]
●東京大学生協中央食堂壁画作品︽きずな︾︵1977年︶ - 東大生協創立30周年記念事業の一環で、募金の使途として、高階秀爾︵同大学名誉教授・当時文学部教授︶の推薦で制作を依頼し、寄贈された作品だが、2017年9月14日、建物改修工事に伴い、価値が認識されなかったことや手違いなどで廃棄処分された[4]。関係者は保存については指示されていたものの情報共有がなく、﹁壁面に固定されていて移設不可能だった﹂などと釈明をしている。 ●慶応義塾大学図書館ロビー壁画作品︽やがて、すべてが一の円の中に︾の ための 1/9 カルトン No.2︵1982年︶ ●御坊市文化会館壁画作品︽グラデーション・時の廻廊︾︵1984年︶ ●倉敷中央病院壁画作品︽半透明吹き抜け屋台 No.1︾︵1988年︶ ●三重県総合文化センター壁画作品︵1994年︶ ●三共株式会社研修センター壁画作品︵1995年︶[5]著作[編集]
●﹃絵画論―描くことの復権﹄筑摩書房、1980年 ISBN 978-4-480-87044-5 ●﹃線の肖像―現代美術の地平から﹄小沢書店、1980年 ●﹃デュシャン︵20世紀思想家文庫︿13﹀︶﹄岩波書店、1984年 ISBN 9784000044134 ●﹃記号から形態へ―現代絵画の主題を求めて﹄筑摩書房、1985年 ●﹃絵画の方法﹄小沢書店、1994年 ISBN 978-4755150289 ●﹃心象芸術論﹄新曜社、1994年 ISBN 978-4788504738 ●﹃20世紀美術﹄岩波書店、1994年 ISBN 978-4-00-430337-4 ●﹃絵画空間のコスモロジー―宇佐美圭司作品集 ドゥローイングを中心に﹄美術出版社 1999年 ISBN 978-4568103229 ●﹃廃墟巡礼―人間と芸術の未来を問う旅﹄平凡社、2000年 ISBN 978-4582850376脚注[編集]
(一)^ abcdefghi宇佐美圭司回顧展‥絵画のロゴス 2016︵平成28︶年3月1日︵火︶-4月17日︵日︶出品目録
(二)^ abc﹁MEMORIAL 追悼 宇佐美圭司﹂美術手帖 2013年1月号
(三)^ ab“画家・宇佐美圭司さん死去 知的な画風を確立”. 朝日新聞. (2012年10月22日) 2012年12月24日閲覧。
(四)^ “東京大学中央食堂の絵画廃棄処分についてのお詫び”. 東京大学消費生活協同組合. 東京大学消費生活協同組合. 2018年5月8日閲覧。
(五)^ “宇佐美圭司回顧展‥絵画のロゴス - 和歌山県立近代美術館” (PDF). 和歌山県立近代美術館. 2020年6月10日閲覧。