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滑稽本︵こっけいぼん︶は、江戸時代後期の戯作の一種。浮世草子・談義本・噺本などに包摂しがたい多種多様な作品を指す[1]。
狭義には﹃道中膝栗毛﹄︵1802年︵享和2年︶刊︶で確立された中本の小説類、広義には談義本全体を含む[1]。
談義本の語り口を基調としつつも談義の主題をパロディ化した﹁前期読本系滑稽本﹂、知的水準が高く2つの異質な世界を結びつけた﹁もじり・枉解物﹂、地の文と対話文とト書きから成る文体と﹁中本の滑稽本﹂、通ではなく粋を主として人情を描く﹁上方の滑稽本﹂、様々なものを木と鳥に見立てた﹁見立て絵本﹂に大別できる[1]。作品中に﹁当込み﹂﹁もじり﹂﹁うがち﹂﹁はぐらかし﹂といった手法が用いられる[1]。
主な作品[編集]
- ^ a b c d 日本古典文学大辞典編集委員会『日本古典文学大辞典 第2巻』岩波書店、1984年1月、635-636頁。
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