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﹃火の夜﹄︵フランス語: Nuits de feu︶は、1937年︵昭和12年︶製作・公開、マルセル・レルビエ監督によるフランスの長編劇映画である。
略歴・概要[編集]
1900年前後、ロシア帝国︵現在のロシア︶のレフ・トルストイが執筆し、死後発表された戯曲﹃生ける屍﹄を、マルセル・レルビエがT・H・ロベールらと共同で脚色し、映画化したものである。
日本での配給は、エムパイヤ商事合名会社が行った[1]。
スタッフ[編集]
●監督 : マルセル・レルビエ
●原作戯曲 : レフ・トルストイ
●脚本 : マルセル・レルビエ、T・H・ロベール
●原作 : レフ・トルストイ
●台詞 : ジャン・サルマン
●撮影 : アルマン・ティラール、ルイ・ネ
●録音 : ロベール・テッセール
●美術 : ユジェーヌ・ルーリエ、ギイ・ド・ガスチーヌ
●衣裳デザイン : ジョルジュ・アネンコフ
●編集 : ヴィクトル・ド・ファスト
●音楽 : ジャン・ヴィエネル、ロジェ・デゾルミエール
●製作 : シネ・アリアンス
キャスト[編集]
●ヴィクトル・フランサン - フェードル・アンドレイエフ
●ガビ・モルレ - リザ・アンドレイエワ
●ジョルジュ・リゴー - セルジュ・イワノヴィッチ・ロストフ
●ガブリエル・シニョレ - グリゴリー・ボビニーヌ
●マドレーヌ・ロバンソン - マーシャ
●シャルル・ドラ - 囚人
●アンドレ・ノクス - 社長
●エルネスト・フェルニー - 役人
●ルネ・ジェナン - バリシェフの客
●シノエル - 底辺の住人
●ルネ・ベルジュロン - 密告者
●ジャン・トゥールー - バリシェフ
●ロベール・ルグリス - 若い兵隊
●ジャンヌ・ロリ - ボビニーヌ夫人
●オデット・タラザク - ジプシーの女
●ポール・アンドラル - リザの母
●ポーレット・ビュルゲ - 女性カメラマン
●アンリ・クレミュー
ストーリー[編集]
舞台は1904年、ロシアのサンクトペテルブルク。裁判所では、殺人事件に関する公判が開かれていた。被告は嫉妬に駆られて妻を殺した若い男、弁護士も若い青年セルジュ・イワノヴィッチ・ロストフ︵ジョルジュ・リゴー︶、検事はセルジュの恩師フェードル・アンドレイエフ︵ヴィクトル・フランサン︶である。
セルジュとフェードルは論戦をぶつけあったが、私生活では仲がよい。傍聴席にはフェードルの妻リザ︵リザ・アンドレイエワ︶がいる。この裁判はセルジュの初陣であり、リザも気になっているのである。そこでフェードルが耳にしたのは、裁判所の代理人ボビニーヌ︵ガブリエル・シニョレ︶が書記を相手にした噂話。セルジュとリザの間にある噂であった。被告への判決はシベリア送りの終身刑であった。
裁判を終えた後で、セルジュと妻を先に劇場にいってもらい、フェードルは被告の許を訪れた。被告は妻を殺したが愛していた、自分は余計者だったのだと嘆く。遅れて劇場にフェードルが到着する。フェードルの目には、セルジュと妻が非常に親しいものに映った。その夜の演目はバレエ﹃火の夜﹄であった。バレエが終わり、ネヴァ川のほとりに馬車を止め、散歩し始める3人。フェードルは突然、セルジュに激しい言葉を浴びせかけてしまう。セルジュと妻は馬車に戻り、フェードルはジプシー︵ロマ︶の酒場へ行き、遺書を書き、自殺を図る。それを止めたのが、ジプシーの娘マーシャ︵マドレーヌ・ロバンソン︶であった。
翌朝、ネヴァ川に、フェードルのコートと遺書が見つかり、死体があがる。フェドール・アンドレイエフは死んだものとみなされた。リザは未亡人となり、夫を思いながらつらい日々を送る。1年が経ち、警察は、自殺ではなく、リザをフェードル殺しの犯人であると断定した。
ロシア軍の最前線にある勇敢な兵士がいた。﹁ピョートル・イグナトフ﹂と名乗るその兵士は、リザという女が夫殺しの罪で裁判中であることを知る。﹁ピョートル﹂の正体は、死んだはずのフェドール・アンドレイエフであった。
サンクトペテルブルクでの裁判では、フェードルが亡くなった最後の夜に、3人を乗せた馬車の御者が証言をし、リザは有罪が決定的な情勢となっていた。すでに昇進していたボビニーヌが刑を宣告しようとするそのとき、法廷に兵士﹁ピョートル・イグナトフ﹂が現れる。﹁ピョートル﹂は自らのすべてを法廷で語る。この証言により、告訴は却下され、リザは冤罪から放免される。フェードルは再び﹁ピョートル﹂として戦地に戻る。リザはいつまでも待つと彼に伝えるのである。
関連事項[編集]
外部リンク[編集]