築城 (城)
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築城︵ちくじょう︶とは、城を建築することを指す。城取り︵しろとり︶とも。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f2/Japanese_Map_symbol_%28Castle%29.svg/100px-Japanese_Map_symbol_%28Castle%29.svg.png)
城跡の地図記号
一般に、日本の城は堀と塁で区画した曲輪の組合せからなる。城の中心となる主郭︵本丸︶を守るように、曲輪の配置や大きさ、平面の形、高さ、堀の深さや幅などのほか、建物の位置、規模、形も設計する。この作業を縄張︵なわばり︶という。[2]
城跡の地図記号﹁⛫﹂はこの縄張に由来している。動物の縄張り︵テリトリー︶にも、この用語が転じて使われている。
日本[編集]
日本の築城は、城を築く目的を明確にして城を築く土地を選定︵選地︶し、構︵かまえ︶や建物の設計と計画である﹁縄張﹂を行って土木工事の﹁普請﹂、ついで建築工事の﹁作事﹂の順で建設工事が行われた。[1][2]選地[編集]
築城にあたっては、まず場所を定める﹁選地﹂を行う。なるべく少ない土木工事で、目的に適した城が築けることが重要であった。自然地形を利用し、守備しやすく出撃しやすい場所を選んだ。城主や城兵の居所と物資の貯蔵場所、交通路︵道と河川︶へのアクセスも重要であった。政庁の機能をもつ城では、市街地とのアクセスも考慮された。平地の城︵平城と平山城︶では、河川が天然の堀となった。山城では、山そのものの険しさや谷が利用された。縄張[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f2/Japanese_Map_symbol_%28Castle%29.svg/100px-Japanese_Map_symbol_%28Castle%29.svg.png)
普請[編集]
普請︵ふしん︶は、一般には土木工事のことを指す言葉であり、城の土木工事のことを特に城普請︵しろぶしん︶ともいう。 まず、堀や塁の計画を実際の場所に縄によって線描する。これを縄打ち︵なわうち︶という。現代の、日本の建築工事で行われる﹁遣り方﹂︵やりかた︶と目的は同じである。普請の段階では地形を整えて、各種の堀が穿たれ、土塁を盛り、ときには石垣を積む。石垣工事は、石垣職人が技術をもたない作業員に、技術的な指示を出して工事を進めた。[1]作事[編集]
塁上に櫓を上げ、塀を掛ける。曲輪の出入り口である虎口には門を建てる。このような建築工事を作事︵さくじ︶という。天守や、御殿などの住宅建築も作事工事である。 縄張に基づいて、具体的な寸法を記した指図︵さしず︶という図面を描き、これを元に﹁城大工﹂と呼ばれる城郭建築専門の大工たちが施工を行う。平面図など施工に欠かせない指図のほか、立面図のことを姿図︵すがたず︶、柱や梁など骨組みの立ち上がりだけを描いたものを建地割図︵たてじわりず︶という。姿図と建地割図がある例は少なく、徳川氏の江戸城天守や岡山城天守などに例がある。[1]脚注[編集]
関連項目[編集]
軍事用語としての築城