コンテンツにスキップ

紀元前5世紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
紀元前460年代から転送)
千年紀: 紀元前1千年紀
世紀: 前6世紀 - 紀元前5世紀 - 前4世紀
パルテノン神殿アテナイアクロポリスに建つアテナ女神に捧げられた神殿で、ペルシア戦争に勝利した後に、将軍ペリクレスによって再建がなされ、今あるような姿となった。
デロス島。全盛期のアテナイはこのデロス島に金庫を置いてデロス同盟を支配した。画像は紀元前7世紀にナクソス人が奉納したと伝わるデロス島のライオンの回廊(レプリカ)。
ギリシア悲劇の黄金時代。繁栄するアテナイではアイスキュロスソフォクレスエウリピデスら悲劇詩人が活躍し、彼らの作品は多くの観衆の涙を誘った。画像はソフォクレスの悲劇でも有名なオイディプスと怪物スフィンクスを描いた赤絵式陶器。
ダイバーの墓」。マグナ・グラエキア(イタリア南部)の都市パエストゥムの近郊で発見された墓で、この時代の風俗を描いた貴重なフレスコ画が残っている。
オドリュサイ王国の勃興。現在のブルガリアを拠点とするトラキア人の最初の統一国家が生まれたのは紀元前480年頃のことである。黄金による工芸に優れ多くの遺宝が残されている。画像は初代王テレス1世のものとされる黄金のマスク。
テルモピュライの悲劇。ペルシア戦争でスパルタ王レオニダス1世とその配下の兵士がペルシア軍100万人に対し300人で奮戦したが、刀折れ矢尽きて敢え無く玉砕した。画像はレオニダスの肖像彫刻として伝わる重装歩兵の大理石像 (スパルタ考古学博物館蔵)。
「万国の門」。ペルセポリスはダレイオス1世以後も拡張が続けられているが、その北西に設置されたのがこの門で、ペルシア語・エラム語・バビロニア語の三言語で君主クセルクセス1世と神アフラ・マズダへの礼讃が記され「クセルクセス門」とも呼ばれている。
釈迦成道の聖地ブッダガヤ八大聖地の一つとされ、大菩提寺(マハーボーディー寺)には多くの信者が集まる。
儒家孔子。政治的には不遇だったが『論語』にまとめられたその教えは後世に大きな影響を与えた。画像は唐の呉道玄によるもの。
曾侯乙墓。中国の湖北省随県で発見された戦国時代初期の墓で、青銅製の礼器の他に多くの副葬品が発掘された。画像は総重量2567kgで65個の鐘からなる編鐘で完全な形で残っており、現在は中国の一級文物となっている。
モンテ・アルバンメキシコ南部オアハカにあるサポテカ文化を代表する遺跡。紀元前5世紀までにはオアハカ盆地は政治的に統一され、「踊る人々の神殿」が着工された。画像は神殿前に置かれた「踊る人々」の石彫。

(きげんぜんごせいき)は、西暦による紀元前500年から紀元前401年までの100年間を指す世紀

できごと

[編集]

紀元前500年代

[編集]

紀元前490年代

[編集]

紀元前480年代

[編集]

紀元前470年代

[編集]

紀元前460年代

[編集]

紀元前450年代

[編集]

紀元前440年代

[編集]

紀元前430年代

[編集]

紀元前420年代

[編集]

紀元前410年代

[編集]

紀元前400年代

[編集]

人物

[編集]

中国(周・春秋時代)

[編集]
  • 老子(生没年不詳) - 春秋時代の周出身の思想家(道家)・孔子とほぼ同時期か先行するか・架空人物説もあり
  • 左丘明(生没年不詳) - 春秋時代のの著述家・孔子に前後して活躍か・『春秋左氏伝(左伝)』『国語』の著者か
  • 孔子前551年 - 前479年) - 春秋時代の魯の思想家(儒家)・諸国遍歴後に教育に携わる・言行録に『論語』がある
  • 孔門十哲
  • 霊公前540年 - 前493年) - 春秋時代の衛の君主(在位前534年 - 前493年)・弥子瑕や南子の寵愛で有名・『論語』にその名が残る
  • 闔閭(? - 前496年) - 春秋時代の呉の王(在位前514年 - 前496年)・越王勾践に敗れ夫差に復讐を誓わせる
  • 夫差(? - 前473年) - 春秋時代の呉の王(在位前495年 - 前473年)・春秋五覇の一人・父王の仇である越王勾践を捕虜とする
  • 勾践(? - 前465年) - 春秋時代の越の王(在位前496年 - 前465年)・春秋五覇の一人・范蠡の補佐を得て呉を滅ぼす
  • 伍子胥(? - 前485年) - 春秋時代の呉の政治家軍人闔閭と夫差に仕え越王勾践を捕虜とする・後に夫差に自殺を命じられる
  • 孫武前535年 - ?) - 春秋時代の呉の思想家(兵家)・兵法書孫子』の著者・伍子胥とともにを攻撃
  • 范蠡(生没年不詳) - 春秋時代の越の政治家・軍人・越王勾践に仕え伍子胥とは知略で争う・呉の滅亡後は越から亡命する
  • 西施(生没年不詳) - 春秋時代の美女・越王勾践により呉王夫差を篭絡するために送り込まれる・中国四大美人の一人
  • 申包胥(生没年不詳) - 春秋時代の楚の政治家・伍子胥とは旧友であったが後に離反・柏挙の戦いで呉に敗北した楚を立て直す
  • 田恒(田成子)(生没年不詳) - 春秋時代の斉の政治家・闞止と簡公を殺害し平公を擁立・事実上の斉での田氏支配が始まる
  • 公輸盤前507年 - 前444年) - 春秋時代の魯の工匠・『墨子』『淮南子』では攻城具や兵器を開発し名匠として崇められる
  • 曾子前506年 - ?) - 春秋時代の儒者・『孝経』の著者・弟子に子思や呉起(後に破門)がいる
  • 子思前483年? - 前402年?) - 春秋時代の儒者・孔子の孫で曾子の弟子・『中庸』の著者か
  • 趙無恤(? - 前425年) - 春秋時代の晋の政治家・六卿の中で政敵だった智瑶を倒し魏や韓とともに晋から独立
  • 文侯(? - 前396年) - 春秋戦国時代の魏の君主(在位前445年 - 前396年)・正式に晋から独立し諸侯に封じられる
  • 西門豹(生没年不詳) - 春秋戦国時代の魏の政治家・子夏の弟子・文侯に仕え迷信を排し治水土木を行った故事で有名
  • 李克(李悝)(? - 前395年) - 春秋戦国時代の魏の政治家・子夏の弟子・文侯に仕え成文法を定め富国強兵を進める
  • 墨子前450年 - 前390年頃?) - 戦国時代の思想家(墨家)・『墨子』の著者・「兼愛」「交利」「尚賢」「非攻」の思想で有名

地中海世界

[編集]

ギリシア

[編集]

共和政ローマ

[編集]

西アジア世界

[編集]

南アジア

[編集]

架空のできごと

[編集]
  • 紀元前5世紀 - 2000年10月にパキスタンバローチスターン州カーランで発見されたアケメネス朝時代のミイラは、古代エジプト式のミイラで胸には金のプレートがあり、そこに刻まれた銘文によると、この女性はアケメネス朝の王クセルクセス1世の娘ロードゥグーネ(Rhodugune)と記されていたため「ペルシャ・プリンセス」の別名がつけられた。早速2000年11月にはカラチパキスタン国立博物館英語版でこのミイラの展示が始まった(後の調査によりこのミイラは現代の偽物であるばかりか、1990年代に何らかの殺人事件に巻き込まれた被害者の遺体であることも発覚した)。
  • 紀元前5世紀 - 函谷関の関所の役人(関令)尹喜に『道徳経』を授けた後、隠棲するため牛に乗って西方へと姿を消した老子は、実は西方の胡地に赴いて胡人を教化するためにその地で仏教を興していたのである。従ってインドの仏陀(浮屠)とは老子の変化した姿に他ならない(西晋道士王浮の偽経『老子化胡経』)。

出典

[編集]
  1. ^ チャロナー 2011, p. 110「磁気コンパス 中国人が、磁気コンパスを発明する。」

参考文献

[編集]
  • ジャック・チャロナー(編集)、2011、『人類の歴史を変えた発明 1001』、ゆまに書房 ISBN 978-4-8433-3467-6

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、紀元前5世紀に関するカテゴリがあります。