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赤外線

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近赤外線から転送)

 infrared infra IR

赤外線の種類

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 760 - 830 nm 700 nm- 1 mm(=1000 µm) 


一般的分類

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近赤外線

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0.7 - 2.5 µm使1.55µm1 - 3 µm[1]

中赤外線

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2.5 - 4 µm1300 - 650 cm1 3 - 40 µm[1]

遠赤外線

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遠赤外線は熱線とも呼ばれ、波長がおよそ4 - 1000 µmの電磁波である。性質は電波に近い。天文学の分野では、40 - 400 µmの波長を遠赤外線としている[1]

全ての物質は、熱放射により温度に応じたスペクトルの電磁波を発している。この強度は、高温の物体ほど強くなる。また、熱放射のピークの波長は温度に反比例し、常温の物体では赤外線の強度が最も強くなる。例えば、20 ℃の物体が放射する赤外線のピーク波長は10 µm程度である。

その他の分類

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帯域名 波長 光エネルギー
近赤外線 (Near-infrared, NIR) 0.75-1.4 µm 0.9-1.7 eV
短波長赤外線 (Short-wavelength infrared, SWIR) 1.4-3 µm 0.4-0.9 eV
中波長赤外線 (Mid-wavelength infrared, MWIR) 3-8 µm 150-400 meV
長波長赤外線 (Long-wavelength infrared, LWIR)
熱赤外線 (Thermal infrared, TIR)
8–15 µm 80-150 meV
遠赤外線 (Far infrared, FIR) 15-1,000 µm 1.2-80 meV

特性

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0.8 µm(Wavelength)(Transmittance)

mm[2][3]

[4]λ=10.6 µmEr:YAGλ=2.94 µm()

[5]

発見

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1800[6]1801[7]

1850

用途

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熱源

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カーボンヒーター。ピーク波長は遠赤外線領域で、輻射の大部分が赤外線である。

調使調使



[8][9]

センサ

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赤外線カメラによって作成されたサーモグラフィー






リモートセンシング衛星

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地表や海面の温度を調べるのはもちろんのこと、植生の状況をモニタリングするために近赤外域や中間赤外域(短波長赤外域)が使用される。植生は太陽光の可視域の反射が低く、近赤外域の反射が非常に強いという分光反射特性をもつ。可視赤色域と近赤外域を用いた植生指数が多数提唱されている。

赤外線天文学

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赤外線で星や銀河等を観測することにより、他の波長の電磁波ではわからない現象を調べることができる。例えば我々の銀河系中心方向には視線方向に、可視光を吸収してしまう星間物質があるため可視光線では観測できないが赤外線を検出することにより、銀河中心付近の星の分布などを調べることができる。

通信手段

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赤外線通信 (D901iS)

IrDA使

ASK

使使

音の伝送

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使調調使使

便使調

静脈認証

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使mm6 mm0.7 - 0.8 µm[10][11][12]

赤外分光法

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全ての分子には、ある決まった周波数の電磁波を吸収する性質がある。これを赤外線の領域で調べる手法が赤外分光法 (IR法) であり、分子内部における原子の振動状態を通じて物質の構造に関する知見を得ることができる。赤外領域の基準振動がスペクトル分析の基本であるが、吸収が大きすぎるため、近赤外領域にある、吸収の少ない倍音、三倍音を観測することもある。近赤外の分光法は赤外に比べ感度が極めて低く、そのため利用が遅れていたが、分析手法の発達により、非破壊検査・測定に利用されるようになった。

熱紋

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熱紋とは熱源から放射される赤外線の固有の波長分布や形状を指し、熱紋をデータベースと照合することにより熱源を同定することができる。

話題

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特別な場合に限られるものの、ヒトの視覚でも赤外線を感知できることもあるという[13]

脚注

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(一)^ abc. .   (202329). 202341

(二)^  - 5

(三)^ ?

(四)^ ME 5p51

(五)^  50p83-84     201210101

(六)^ 5000 p133   20111226

(七)^ 5000 p133-134   20111226

(八)^ 

(九)^ 35G-SHOCKImpress Watch201810311125

(十)^  Enterprise WebIT []

(11)^  (PDF) []

(12)^  (PDF) - 

(13)^ . (2014126). 20201121

関連項目

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外部リンク

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