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骨腫瘍︵こつしゅよう、英: bone tumor︶とは骨組織に発生する腫瘍であり、原発性腫瘍と転移性腫瘍に分けられる。殆どの場合、長管骨の骨幹端に発生する。原発性の場合、組織生検によって悪性か否かを判定する。骨腫瘍は若年者の発症が非常に多いので30歳未満の病的骨折をみたら一応は疑った方がよいと言われている。
良性腫瘍[編集]
骨軟骨性外骨腫、多発性骨軟骨腫、骨巨細胞腫、多発性内軟骨腫は悪性化する傾向がある。
軟骨由来[編集]
●骨軟骨腫‥脛骨近位骨幹端に好発する。大腿骨下端では、きのこが生えたように成長する軟骨帽が特徴である。
●内軟骨腫‥指に発生するのが特徴的である。境界明瞭、円形の骨破壊像が特徴である。
骨由来[編集]
●類骨骨腫‥骨硬化像が特徴である。夜間痛が強い。
由来不明[編集]
●骨巨細胞腫‥膝の周りの骨端部に好発する。骨膜反応が全くないのが特徴である。
悪性腫瘍[編集]
軟骨由来[編集]
●軟骨肉腫‥膝の周りの骨端、骨幹端に発生する。粗大な石灰化が特徴的である。
骨由来[編集]
●骨肉腫‥膝の周りの骨幹端に好発する。骨膜反応が非常に強く骨破壊像と造骨像が混在する。転移が非常に多い。
由来不明[編集]
●ユーイング肉腫‥X線撮影で、骨破壊像と骨硬化像の混在や﹁玉葱様病巣﹂が認められる。
転移性腫瘍[編集]
基本的には脊柱に骨破壊像がみられたら転移性骨腫瘍を疑う。但し乳癌、前立腺癌では骨硬化像がみられることが多い。転移性骨腫瘍では疼痛除去目的に放射線を用いることがある。
関連項目[編集]